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切り抜き詳細

発行日時
2012-8-11 16:53
見出し
こころつなぐ旅―高校生15人が被災地へ・中 「笑顔の花が咲くように」
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http://tanba.jp/modules/features/index.php?page=article&storyid=823 こころつなぐ旅―高校生15人が被災地へ・中 「笑顔の花が咲くように」への外部リンク
記事詳細
◆被災者宅へ鉢植え届ける  8月6日は一日かけて宮城までバス移動。 篠山鳳鳴、 篠山産業、 篠山東雲の3校から集まった15人。 学年、 出身中学校など大半がばらばらのためか、 恥ずかしさもあって表情はぎこちなかった。  7日、 午前9時半。 バスから降りた生徒たちの眼前に、 背の高い草が伸び始めた広大な空き地が広がった。 約3000人の死者を出し、 宮城県最大の被災地とされる石巻市。 その中でも、 津波の恐ろしさを端的に伝えるのが、 震災前、 約1700戸があった海辺の住宅街・門脇地区だ。 10メートル級の津波が襲った同地区は壊滅。 死者約400人を数え、 いまだ行方不明の人もいる。   「何もない原っぱに見えるだろうけれど、 誰かが住んでいた土地。 しっかりと震災の爪あとを見て」。案内役を務めたNPO法人 「石巻復興支援ネットワーク」 の渡辺慶太さんが伝えるが、 生徒たちはうなずくこともできない。 想像力が追いつかず、 呆然と立ち尽くすしかないといった様子だった。  午後からは同法人の紹介で、 同市大街道の上大二地区内でボランティア活動を行っている村田初恵さんのもとへ。 同地区も家屋一階を埋める津波が押し寄せ、 死者を出した。  自身も家を流された村田さん。 しかし、 同じまちの被災者の生活を支援するため、 仲間とともに物資配給を行うなどの活動を行ってきた。  村田さんが生徒たちに用意した作業は、 絵やメッセージでデコレーション (飾る) した鉢植えをつくる 「鉢デコ」。 それを町内の独居高齢者や福祉施設などへ届け、 元気を出してもらおうというものだ。   「石巻のみんながんばれ!」 「笑顔の花がたくさん咲きますように」 ―。 慣れない作業ながら、 精いっぱい気持ちを込めた鉢をつくる生徒たち。  村田さんや地域の民生委員とともに約30軒に配布して回る。 「遠いところ、 本当にありがとう。 元気をもらったよ」。 涙を浮かべる人もいた。  笑顔と感謝の言葉を返され、 生徒らも少しずつ笑顔を見せるようになった。 作業を通して、 他校の生徒とも会話できるようになってきた。 活動を通し、 支援する側も心がほぐされてきているようだ。   「小さな活動だけれど、 きっと復興につながる。 生徒たちは本当にがんばってくれた」 と村田さん。 「たくさんのものを失ったけれど、 その後にできた 『つながり』 が私の宝物。 生徒たちも、 人と人とのつながりを大切にしてほしい」。 彼女の目にもまた、 涙が浮かんでいた。(森田靖久)