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切り抜き詳細
発行日時
2012-8-5 9:00
見出し
追手神社の千年モミ
リンクURL
http://tanba.jp/modules/column/index.php?page=article&storyid=3259
記事詳細
いったい、 いつごろからこの地に立っているのだろう―。 篠山市大山宮の追手神社の境内にすっくと立つ巨樹 「千年モミ」 を眺めながらぼんやりと考えた。 普段は 「神」 の存在を意識することはないが、 この千年モミの前に立つと、 得体の知れないエネルギーを感じ、 また、 自然の偉大さと生命に対する畏怖の念で心が満たされる。 しかしここ最近、 この千年モミの樹勢が弱まりつつあると、 懸念されている。 国指定の天然記念物でもある千年モミ。 先日、 樹勢回復に向けた治療方法を検討しようと、 県内の樹木医約10人が追手神社に集結し、 千年モミを隅々まで診断した。 樹高約34メートルもの樹冠部にはツリークライミングの技術でよじ登り、 幹の内部を超音波でスキャン。 根の健康状態を確認するため、 根元の2カ所を約50センチ掘って調査した。 その結果、 根が大きく傷んでいることが判明。 土壌改良を中心に治療していく必要があるとしている。 この土地の自然や人々の暮らしを何百年にも渡って見守り続け、 「植物文化財」 ともいえる千年モミ。 この先も威風堂堂とした姿で、 そこにたたずんでいてほしいと強く願う。(太治庄三)