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発行日時
2017-10-5 10:34
見出し
13.おいしい茄子の季節に
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 厳しかった暑さも和らぎ秋になってきました。食欲の秋、また食べ物の話ですが、今月は私の好きな茄子について書きたいと思います。  夏も終わりのこの頃、またいちだんと茄子は美味しくなります。秋茄子は、夏の火照った体を冷まし、体内にこもった熱を収め、夏の強い紫外線で痛んだ体の細胞を修復して再生させる、理想的な秋の野菜だそうです。ただし、陰性で体を冷やす力が強い食べ物なので、生姜や味噌、油などを合わせたりして少し陽性にして食べるのは昔からの知恵だそうです。立秋をすぎて完熟したもの(切り口にケシ粒のような小さな種のあるもの)は特に陰性が強く、子宮を冷やすので、妊婦や妊娠する可能性がある人は食べない方が良いそうです。子孫を残して繋がっていくという思いが『秋茄子は嫁に食わすな』という知恵の言い伝えになったようです。  茄子は古い時代から食べられて来たので、いろいろと用いられます。ヘタをイボ取りに使ったり、ヘタを黒焼きにしたものは消炎作用があり、腫れ物・切り傷の化膿止め、口内炎、歯痛、歯槽膿漏などの漢方治療に用いられたりします。そして、最後になった小さな茄子は塩漬けや辛子漬けなどにして〈おともついたち(12月1日)〉に備えます。茄子の葉は干しておいて沢庵を漬ける時に入れると風味が出ます。  茄子といえば有名な逸話ですが、二宮尊徳は、まだ盛夏だというのに、小ぶりで皮が厚く、種子が熟した茄子を食べて、天候の異変に気づき、ただちに、稗や蕎麦などの救荒作物を植えるように指示したそうです。はたしてその年は米が実らず、全国的な米不足による飢饉になったそうですが、二宮尊徳の治める村は一人の餓死者も出なかったそうです。「天保の飢饉」のお話です。  話はそれてしまいましたが、子供の頃「え~今日もお茄子」なんて不足を言ったりしていましたが、その時期にとれたものをいただくという当たり前なことがどれほど素晴らしいことなのかと今になって思います。 * * * 〈茄子のお和え〉  茄子のへたを取り縦半分に切り、柔らかくなるまでゆでます。笊にあげて水をかけずにそのまま冷まします。冷める間に和え衣を作ります。すり鉢で、炒り胡麻をすります。その時、山椒を少し入れると丹波の味になります。そして、味噌と砂糖と少しのお酢を入れます。冷めた茄子を1センチ位に切り水気を絞って和えます。山椒は青山椒の時期に冷凍保存しておいてちりめん山椒や薬味として年中使うと便利ですが、この時期、赤くなった山椒の実の中の黒い実を除いて使うと、きりりとした味になります。 (野口 歩  17.9.24掲載)