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2013年2月14日09:00
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時代の風景
柏原出身の川端謹次らの 「昭和の風景」 展 (17日まで植野記念美術館)。 川端の絵はいつ見ても、 光の描写にうなってしまう。 風景、 人物、 静物、 どれをとっても。 雪や霧にさえ光が感じられる。 ▼ 「昭和の風景」 には、 様々なことが含まれよう。 筆者の主観では、 光の色もそのひとつかもしれない。 川端には、 あの柔らかな光がどうして出せるのか。 野外で水彩画を描く様子を撮影したビデオが、 その秘密を明かしてくれる。 スケッチの段階から、 手が実にせわしなくリズミカルに動く。 ▼新緑の森の池。 中ほどに通る板橋を、 釣り人らがゆきかっている。 数本の筆をひと時も休ませずパレットと往復させて全体を塗っていき、 足りない部分を太めの鉛筆で補う。 人影も素早くとらえ、 またしばらく筆で塗り重ねて、 へらで削って出来上がり。 ▼ところで、 中村草田男の名句 「降る雪や明治は遠くなりにけり」 は、 明治が代わって20年後の昭和6年、 母校の小学校を訪ねた時の作という。 降りしきる雪の情景に、 政治経済社会の転変への感慨を重ねあわせたそうだ。 ▼ 「昭和最後の秋のこと」 (阿久悠作詞) で森進一は 「山の紅葉に照り映えて 色づく夢がまだあった」 と歌う。 平成もいつの間にか25年。 世紀の大台さえ1つ進み、 世の転変はいよいよ激しい。 昭和は遠くなりにけり、 か。 (E)
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2013年2月14日09:00
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篠山市2回目の小学校統合
4月に、 篠山市の畑と城北小学校が統合する。 篠山市内では、 2010年4月に、 雲部、 後川、 日置の3小学校が統合して2回目の統合となる。 9日、 畑小学校で 「閉校記念イベント」 が行われた。 畑小学校は全校児童23人。 4月から現城北小学校の校舎で学ぶことになる。 イベントでは、 児童や保護者、 教職員、 OBの教職員、 地域住民のほか、 同校区と交流している大学生や都市住民らも参加。 約400人が集まり、 校歌斉唱や学習発表、 コンサートなどで、 みんなで思い出を作った。
畑小学校では、 地域とともに1年かけて創立139年を祝う、 さまざまなプロジェクト事業を進めてきた。 閉校イベントで、 委員長が 「プロジェクトを通して養った絆を大切に」 とあいさつした。 学校はなくなるが、 住民同士、 子どもと大人、 地域住民と都市住民など、 より深まった絆で今後のまちづくりを進めていく強い意思を感じた。
イベント参加者の82歳の男性が児童たちの発表を見て、 「この子たちのように学習発表会をしたり、 友だちと遊んだことなどを思い出した」 と話していた。 小学校というところは、 いつでも童心に帰ることができる不思議な空間である。 3年前に閉校になった雲部や後川の小学校跡地でも、 地域住民が自ら、 まちの活性化を目指して、 旧校舎などを有効活用しようと取り組んでいる。 それだけ、 住民にとっては大切な場所だからだ。
畑小学校の校舎屋上には、 大型の天体望遠鏡があり、 長年、 星空観察会が行われるなど特徴のある学校。 小学校は地域にとって宝。 残り少ないが閉校まで、 思い出をいっぱい作ってほしい。(坂井謙介)
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2013年2月14日08:59
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丹波茶、和菓子の製造・販売 茶遊菓楽「...
旬の素材で四季を彩る
≪本社所在地≫篠山市味間奥1463
079・594・0855
http://www.suwaen.cc
県下一のお茶の産地として知られるお茶どころ、 篠山市味間奥で、 48年前に酒井代表の父親が自宅でお茶の栽培と卸売を始めた。 1984年に本店を建設し、 独自販売に切り替えた。 お菓子は、 88年に地元で開かれた食と緑の博覧会で、 お茶受けに販売した茶団子が好評を得たため、 店舗販売を本格化した。
「茶遊菓楽 (さゆうからく)」 は、 「お茶とお菓子に心を遊ばせ、 楽しむ」 という意味で、 同店のキャッチフレーズ。 自家栽培のお茶を材料にしたり、 お茶に合う商品開発も特色。 店の看板商品は、 「いちご大福」 (190円) で、 5月連休までの季節限定商品。 イチゴの鮮度に徹底的にこだわり、 慎重に吟味して仕入れている。 このほか、 「茶だんご」 (1串130円) は今も人気商品。 「カフェオレ大福」 (160円)、 「草だんご」 (100円) なども良く売れている。 「玉露クーヘン」 や丹波大納言小豆100%使用の最中 「諏訪郷」 も贈答品として重宝されている。 作っているのは約30種類。 酒井代表は、 「お菓子を作る職人の技術向上が一番。 腕を磨き、 楽しみながら想像性豊かな商品づくりをしたい」 と意欲。 材料の小豆、 米などは地元産にこだわり、 米は自家生産。 生産・加工・販売の一貫体制で四季折々の旬の味を届ける。
お茶は、 生葉で年に24トンを生産。 煎茶、 番茶、 茎茶、 粉茶など約20種類。 「品質は畑から」 をモットーに、 自社で畑づくりをして、 良いお茶の生産に気を配る。
「安心安全な素材を使った加工品を販売することで、 ものづくりの心をお客さんに伝え、 地域とともに歩む企業をアピールしたい」 と酒井代表。
【代表】酒井一行【創業】1965年【事業所】本店兼茶工場 (篠山市味間奥) 篠山店 (篠山市二階町) インター店兼菓子工場 (篠山市杉) 【従業員】約30人【事業】丹波茶の栽培・製茶・販売、 和菓子の製造販売
写真・地元の素材を材料に手づくりのお菓子を作る従業員=篠山市杉で
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2013年2月14日08:56
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化学変化で経営革新
新販路の開拓で注目を集めている柏原加工紙株式会社を取材した。 矢本社長のインタビューの中で“目からウロコ”だったのが、「経費削減や新製品の開発が生き残る道だと思っていたが、 今考えると全部違っていた」 と言われたこと。 柏原加工紙がしたことは、 発想の転換だけだったそうだ。
「創業52年で培ってきた製造技術は、 外部の目から見たらすばらしいもので、 販売も無限の可能性があると言われる」 と矢本社長。 「弱み」 だと思っていたことが実は 「強み」 で、 コストダウンの対象とみなされていた商品が、 別のマーケットでは 「高付加価値の商品」 として受け入れられた。
アイデアのきっかけを得たのは、 丹波市商工会の経営革新塾。 講師のアドバイスや異業種の人たちとの交流が化学変化を起こし、 ラッピング紙ブランド「teshio paper(テシオペーパー)」 の立ち上げにつながった。
柏原加工紙の例は特殊ではないと思う。 外の世界の目で見てもらい、 自社の製品やサービスを定義し直すことで、 丹波の中小企業にもまだまだチャンスが眠っているのではないか。(古西 純)
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2013年2月14日08:55
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全国桶ット卓球大会
はた、 と気がついた。 「全国桶ット卓球大会」 がもう、 4日後ではないか。 まだ一度も練習していない。
仕事のPRになるかと考え、 仕事場の名前で出場を決めたのは2カ月ほど前だったか、 それも今や定かではない。 あまりにも練習に顔を出さない私たちを心配して、 発破をかけに来てくれた友人のおかげで、 事態の切迫さにようやっと気がついた。 仕事場の名前を背負って出場するのに、 このままではダメだ。 それから3日間、 夜2時間ほど、 いろいろな人を巻き込んでの練習が始まった。
まずルールを覚える。 ラケットとなる桶は返球時、 いかなる場合でも両手で持つべし。 サーブする前には、 「アーユーオッケー?」 「オッケー!」 と明瞭な声で言いあうべし。 ネット代わりとなる桶に球が入った時は間髪いれず 「オケット!」 と発言して無効にするべし。 以上を頭に入れて、 あとはただひたすら桶に親しむべし(これは自分ルール)。そして、 ここが一番肝心。 桶の向うにいつも温泉を思い浮かべるべし(これも自分ルール)。
練習相手は、 桶ット歴2年の強豪選手を始め、 桶ット考案者、 近くにいる若者、 そこらにいる運動神経がよさそうなおっちゃん、 である。 サーブがなかなか決まらず、 疲弊してくると集中力にも事欠いて、 足はもつれ、 転がった球を追いかけるが捕まらない状態まで、 連夜集中練習を行った。
結果は別として、 充足と満足の4日間であった。 たかが桶ット。 されど桶ット。 来年の目標は予選突破、 楽しむぞ!
(土性里花・グループPEN代表)
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2013年2月14日08:55
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閉校記念に歌つくる 2月16日の行事で披...
今年度末で閉校する篠山市の城北小学校 (川端令子校長、 150人) の6年生31人が、 閉校を記念した歌 「かわらないもの」 を作成し、 2月16日午前9時から同校で行われる閉校記念コンサートで披露する。 自分たちで相談しながらつくったオリジナルの歌詞は、 「長い廊下」 「床鳴る体育館」 など同校ならではのものばかり。 6年生たちは、 「校区の人みんなの記憶に残るような歌に」 と笑顔で話し、 友達、 学校、 ふるさとへの感謝の気持ちを表現する。
同校最後の卒業生となる6年生 (担任・森鼻一乃教諭)。 閉校が決まった1学期から 「何か足跡を残そう」 と考え、 2学期後半から歌詞づくりを始めた。
同校音楽専科の安成友美恵さんが作曲したメロディーを聞いた児童たちは、 班ごとに作詞をスタート。 学校生活を思い返しながら、 1番は友達、 2番は学校、 3番は地域に思いを馳せる歌詞を完成させた。
当初は2番までの予定だったが、 児童たちが盛り込みたい歌詞が増え、 3番までに。 さらに間奏ではリコーダーの演奏も行うことが決まり、 猛特訓に励んでいる。
16日の記念コンサートでは、 午前11時35分から披露。 地域の童謡サークル 「玉水童謡唱歌の会」 や地域住民でつくる合奏団 「ちそく谷合奏団」 による演奏、 篠山出身の兄弟デュオ 「ちめいど」 のコンサート (午前10時半―) も開かれる。
前川遥香さんと前岡綸華さんは、 「学校生活や自分たちの思いを表現することが難しかった。 でも、 できた瞬間はとてもうれしかった」 と笑顔で話していた。
問い合わせは同校 (079・552・0462)。
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かわらないもの 作詞・城北小6年
1. みんなで仲良く 心をかよわせ
声かけはげまし そしてはじけるこの笑顔
ケンカしたあの日 でも最後はごめん
その一言で分かり合えたよ
だまっていたって優しさは 伝わってくるよ
見つめ 支え 力くれた 大切な大好きな友だち
2. 長いろうかを ときには走った
ギシギシ床鳴る 体育館で笑い合った
校庭の隅の 大きな木のように
澄んだ空目指し 伸びていくぼくら
教室で笑った日々のこと 絶対忘れない
見つめ 支え 包んでくれた 大切な大好きな学校
3. 玉水水面に 風吹き抜けてく
青空ひびくよ 小鳥の歌声朗らか
大きな自然と 愛に包まれ育つ
夢を抱いて 未来へ踏みだそう
いつでも変わらずあたたかく 見守ってくれる
夢が始まる 今ここに 大切な大好きなふるさと
さあ未来へ踏みだそうよ
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2013年2月14日08:54
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綾部市に「道心禅センター」開設 座禅通...
綾部市石原町にある、 最明寺 (丹波市市島町南) の大槻覚心住職 (68) の実家が、 座禅を通じて、 ひきこもりの若者などが地域の人たちと交流する 「コミュニティハウス道心禅センターあやべ」 として活用されている。 綾部市内のひきこもりや就労をめざす若者が月1回のペースで集まり、 座禅をしたり、 大槻住職の法話を聞いたり、 般若心経を読経している。 大槻住職は、 「若者が社会とつながり、 自立する場になればうれしい」 と話している。
大槻住職の実家は、 築約70年以上経つ古民家。 築約40年の離れと一緒に京都府の補助を活用して改修した。 禅センターは、 地元の人たちを中心とする 「道心サポートチーム」 が運営する。
利用しているのは、 若年者の自立や就労を支援する 「あやべ若者サポートステーション」 (本部=綾部市川糸町) に集う若者やボランティアスタッフたち。 毎月第4日曜午後1時から、 地域の人たちとの交流の場にしたり、 足湯、 音楽療法などにも取り組んでいる。 また、 若者1人が市内の実家を離れて生活している。
大槻住職は、 昨年、 入院した際に、 空き家になっている実家のことを心配するようになった。 同寺で月1回 (第3土曜日午前10時―)、 「明星坐禅会」 を開いて29年になることもあり、 「禅道場のようなことができれば」 と考えていたところ、 退院後に同ステーションから実家の活用について相談が持ちかけられたという。 「渡りに船というか、 不思議なこと。 仏教の精神を次の世代に伝えるために、 若い人に目を向けてもらえれば」 と快諾した。
参加者の1人で、 就労をめざす30歳代男性は、 「無心になるのは難しいが、 そういう時間が必要なことが分かった」 と話している。 市島と綾部のメンバーが行き来するなどの交流も生まれている。
同ステーションのスタッフ、 町田健史さん (42) は、 「座禅を通じ、 社会に参加しづらい若者が、 地域住民のみなさんと交流を持つことにより、 社会復帰のきっかけになれば」 と話している。 「明星坐禅会」 のメンバーで、 禅センターにも参加している吉見正信さん (60) =市島町上垣=は、 「参加者はまじめに取り組み、 住職の法話に対し質問もする。 できるだけ協力したい」 と話している。
問い合わせは、 最明寺 (0795・85・1415)。
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2013年2月14日08:54
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稲継の神社にツチノコ
丹波市氷上町稲継の藤原安孝さん (71) がこのほど、 自宅で保管している太短いヘビの抜け殻を丹波新聞社に持参した。
昨年夏、 宮総代をしている近くの富気神社で見つけた。 長さ40センチほど、 幅が5センチほどと、 過去に見たシマヘビやアオダイショウの細長い抜け殻と比べ、 格段に太いことから持ち帰った。 「これは何だろう」 と不思議に思っていたが、 丹波新聞1月6日号の 「篠山市後川で30年前のツチノコ騒動」 の記事を読み、 「もしや」 と持ち込んだ。
生き物に詳しい人によると、 「体鱗や腹板から、 非常に大きいヘビの抜け殻」 という。
「何かに引っ掛けて少しずつ皮を脱ぐ過程で蛇腹状になり、 乾燥も加わって短くなっているが、 伸ばせば2メートルほどあったのではないか」 と珍しがっている。
写真・ヘビの抜け殻を持つ藤原さん=氷上町稲継で
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2013年2月14日08:50
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高校サッカー・丹波の3選手が活躍 初の...
丹有地区などでこのほど行われた 「県高校サッカー新人大会」 で準優勝した三田学園。 丹波地域在住の2年生3選手が活躍した。 フォワードの松下昂佑君 (丹波市柏原町南多田、 三田学園中出身) は決勝でゴールを決めるなど活躍、 優秀選手の15人に選ばれた。 ディフェンダーの梶村克洋君 (篠山市渋谷、 篠山中出身) は全試合に出場し、 守備に貢献。 ゴールキーパーの荻野大地君 (丹波市氷上町常楽、 ヴィッセル神戸伊丹出身) は強豪、 神戸科技戦でPKを止め、 貢献した。
大会は、 各地区予選を勝ち抜いた40校によるトーナメント戦。 三田学園は、 1回戦で柏原を2―0、 2回戦の神戸科技は1―1の同点後、 PK戦で7―6で勝利。 3回戦で星稜を3―0、 4回戦で社を1―0、 準決勝で市尼崎を1―0でそれぞれ下した。
決勝は、 関西学院に延長戦で1―2で惜敗した。
フォワードで副キャプテンを務める松下君は、 大会を通して3アシスト1ゴール。 決勝戦のゴールは、 後半、 先制された直後にスルーパスに反応し、右足で決めた。「三田学園のサッカー部の決勝進出は創部以来初めてで、 部に新しい歴史を築けたことはうれしいが、 1位と2位では全然違う。 総体では、 チーム一丸となって優勝する」 と語った。
梶村君は右のサイドバックとして、 全試合フル出場した。 準決勝では、 ボールの支配権を市尼崎に握られる場面が多かったが、 ゴール前での体を張ったディフェンスなどで、 零封に貢献した。 「優勝できなくて悔しい。 応援していただいたみなさんに申し訳ない。 総体、 選手権で全国に行き、 恩返しがしたい」 と言い、 「もっと1対1の場面で強くなりたい」 と話している。
荻野君は1―3回戦、 ゴールキーパーを務めた。 1回戦では鮮やかなロングシュートをセーブするなど無失点に抑えた。 2回戦では、 PKを1本止め、 勝利に貢献した。 「決勝まで進み、 チームとして少し自信がついた。 総体では優勝したい。 キックを安定させ、 フル出場を目指す」 と意気込む。
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2013年2月14日08:49
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丹波の昔話からまちづくり考える 2月16...
丹波地域に残る昔話を生かした人づくりとまちお こしをテーマにしたフォーラム 「丹波の地域文化とまちづくりを考える会」 (丹波文化団体協議会主催) が、 2月16日午後1時半から、丹波の森公苑で開かれる。 昔話を活かした活動発表と、 参加者らによるグループディスカッションを行う。
丹波の森公苑は、 10年あまりかけてボランティア活動により 「丹波 (篠山市・丹波市) のむかしばなし」 全10巻 (120話) をまとめており、 こうした昔話を地域づくりに役立ててほしいと今回のテーマを設定した。
認定こども園あおがきの4歳児が、 青垣に伝わる昔話 「佐沼の女神」 を劇にして発表。 篠山で活動する丹波のむかしばなし語りべサークル 「ふるさと」 が、 パネルシアターで 「和泉式部と桑原」 を上演する。 続いて、 参加者全員によるグループディスカッション。 「次の世代に伝えていくために今、 できること」 をテーマに、 それぞれが自分にできる実践活動を考えてもらう。
丹波の森公苑文化振興部 (0795・72・5170)。
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2013年2月14日08:47
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余暇活動をアピール 2月17日から篠山で...
氷上特別支援学校の卒業生ら8人でつくる 「アートクラブ」 と同校在校生が2月17―23日、 篠山市の兵庫陶芸美術館で、 絵画や様々なアート作品などを並べる合同作品展 「アートでつながるてんと展」 を開く。 障がい者の余暇活動を広くアピールし、 障がい者と地域をつなぐきっかけになればと意気込んでいる。
同クラブのメンバーは、 これまでに創作した色鮮やかな油絵、 絵付けを体験した小皿、 ビーズ細工など約20点を出品。 同校在校生は、 紙粘土でこしらえた作品や、 シュレッダーで裂いた画用紙を張り付けた共同作品などを出品する予定。
同クラブは、 「誰もが暮らしよい町づくり委員会」 が12年ほど前、 障がい者の余暇活動を支援しようと立ち上げ、 ボランティア3人、 利用者4人でスタートした。 現在は、 同校教諭らボランティア7人がかかわり、 23―43歳までの利用者8人が月に1回、 同委員会活動センター (丹波市柏原町柏原) に集まって、 油絵などを自由に楽しんでいる。
これまでも年2回、 作品展を開いてきたが、 今回は障がい者の余暇活動を多くの人に知ってもらい、 在校生の励みにしてもらおうとの意味合いを強めた。 同校生徒には展示会を前に、 卒業後も同クラブという活動の場があることを紹介した。
同校高等部は以前から茶道を体験するための茶碗をつくる陶芸製作に取り組んでいる。 同クラブでも昨年6月ごろから陶芸に挑戦し始めたことから、 近くにある陶芸の産地で、 陶芸をより身近なものとして感じようと、 同美術館で開催することにした。
アートクラブ世話役の太田隆将さん (60) は、 「特別支援学校を卒業しても、 地域で余暇活動ができる場がほとんどないのが現状。 これを機に広がっていけば」 と期待している。
利用者の会社員、 青木宏さん (43) =柏原町柏原=は、 自身が好きなバラと子犬を描いた作品を出品する。 「絵を描くのは好きで、 うまく描けた。 展示会でいろんな人に見てもらうのはうれしい」 と話している。
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2013年2月14日08:47
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座って球投げ得点競う 新ゲームを考案、...
丹波市商工会のアイデア発明委員会 (安田邦幸委員長、 12人) が、 枠の中にボールを投げ入れ、 五目並べの要領で遊ぶゲームを考案、 商品化した。 軽い運動のレクリエーションと、 計算に頭を使う脳のトレーニングの要素を備える。 市内の介護施設、 教育施設を足掛かりに売り込み、 全国展開を目指す。 物品のデザインを保護する意匠登録の出願も済ませており、 丹波市発のニューゲームとして販売に乗り出す。
木の 「枠」 内に 「9」 個球を並べることから 「わくわく」。 「そろう」 に、 丹波市の 「丹」 をかけ、 「わくわくゲーム 『そろたん』」 と名付けた。 会員の1人、 正呂地庸晃さん (82) =丹波市氷上町横田=が考案したものを、 委員会で意見を出しあい、 1年以上費やして改良した。
「そろたん」 は、 9×9の計81個の穴が開いた盤 (90センチ×90センチ×20センチ) に、 1メートルほど離れた所からいすに座ったまま順番にボールを計20個ずつ投げ入れ、 縦横斜めに列を作って遊ぶ。
球は4色あり、 4人または8人同時にプレーでき、 並んだ数で得点が決まる。 3個 (1点) から、 9個 (10点) と、 集計時に脳を働かすよう、 あえて計算がしづらい得点設定にしている。 球が弾み、 ねらった穴にはまらない偶然性がおもしろみ。
穴と穴の間隔や径の調整、 とがった盤の角にカバーをつけるなど、 5台試作を重ねた。 昨年夏から 「そろたん」 を持参し、 老人会の集まりやデイサービスセンターを訪問。 「ゲームに集中し、 日ごろより動作が大きくなった」 「笑顔がたくさん見られた」 と、 上々の反応を得た。
正呂地さんは、 「ネーミングや遊び方など、 とても1人では考えつかなかった。 ここまで育ててもらって感謝している。 委員会の1つの記念になった」 と言い、 安田委員長 (67) =同市氷上町賀茂=は、 「商品が売れることで、 会員に仕事を発注でき、 会員が潤うのが第一。 今回は、 木工所の仕事を一つ作れた」 と喜び、 「委員会への関心が高まり、 今以上に多くの会員に加わってもらえたら」 と話している。 価格など、 詳細は市商工会 (0795・82・3476)。
同委員会は、 月1回例会を開いている。 例会で会員個々の研究や試作品を披露し、 各自で商品開発するのが基本だったが、 正呂地さんのアイデアが素晴らしかったことから、 会として商品化に取り組んだ。 「そろたん」 が同委員会 「第1号」 の商品。 販売会社を興す研究もしている。
写真・ 「そろたん」 をプレーし、 ねらい通りに球が入らず、 笑い転げるアイデア発明委員会のメンバーたち=丹波市商工会で
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2013年2月14日08:46
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車上ねらいが多発 刑法犯、交通事故とも...
篠山署は昨年1年間、 市内で発生した刑法犯認知件数と交通事故件数をまとめた。 刑法犯は、 「車上ねらい」 や 「器物損壊」 が多発したため、 前年より51件増の418件。 交通事故は、 同署で記録が残る1956年以来、 初めて死亡事故ゼロを記録した。 しかし、 事故総数は1825件 (前年比35件増) あり、 人身、 物損ともに増加傾向にある。
刑法犯で目立った犯罪は、 前年に引き続き、 「車上ねらい」 で73件 (前年比9件増)。 主にJR篠山口駅周辺や丹南篠山口インター界隈の市街地で発生した。 被害にあった車の半数以上が無施錠で、 車内に置いていたかばんなどが盗まれた。 カーナビやタイヤを盗む 「部品ねらい」 も前年より9件多い18件。 このほか、 窓ガラスなどを割って店舗に侵入し、 金品を盗む 「出店荒らし」 も11件 (同4件増) 起こっている。
同署は被害防止策として、 ▽車であれ家であれ、 しっかりと鍵をかける▽車内には物を置かない▽ガラスを割ったり、 鍵をこじあけようとすると大きな音の鳴る警報器や、 防犯カメラを設置する―などを呼び掛けている。
また、 今年に入ってから2件、 ユニック車の盗難が発生。 同署は 「この手の犯罪はこのあとも連続して起こる傾向にあるので、 不審者や不審車両を見かけたら、 遠慮なく110番通報して」 と呼び掛けている。
交通事故は、 物損が1597件 (同23件増)、 人身は228件 (同12件増)。 負傷者は305人 (同12人増)、 死者は0人 (同5人減)。
増加した人身事故の約7割が車両同士によるもの (162件) で、 右折待ちや信号待ちの車両への追突 (76件) や交差点での出合い頭 (45件) が多くを占めた。 それらに伴い、 重傷事故も前年より14件多い43件となった。
同署は、 「通り慣れた道での事故が多いので、 『いつもの道』 と油断せず、 ほかの車の動きに気を付けながら 『かもしれない運転』 を心掛けてほしい。 事故の多い交差点では、 安全確認を確実に行って」 と注意を呼び掛けている。
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2013年2月14日08:45
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今春閉校の畑小学校・記念イベントに400人
今年度末に城北小学校との統合により閉校となる畑小学校 (足立明典校長、 児童23人) で2月9日、 閉校記念コンサートや感謝のつどい、 学習発表会が開かれた。 今年度を通して取り組んできた創立139年の記念事業 「畑いちサンキュウプロジェクト」 の最後のイベントとして行われた。 児童、 保護者、 教職員のほか、 地域住民や同校区とつながりのある学生、 都市住民ら計約400人が最後の思い出を一緒に作った。
畑小学校統合推進委員会と同校の主催。 午前の部では、 児童たちが学習発表を行った後、 「感謝のつどい」 を催した。 同校の歴史をスライドショーにして披露したり、 児童たちが、 「ありがとうふるさと、 畑小学校。 そしてすべての皆さんに。」 と題して、 学校生活の思い出を発表した。 また、 同校区と交流のある神戸大学の学生グループ 「はたもり」 の19人が 「黒豆戦隊 はたレンジャー」 の劇を披露。 5色の衣装を身につけた、 はたレンジャーが、 黒豆、 クリンソウにちなんだ同校区の名物の決め技で 「カメムシ団」 をやっつけるストーリーで観客を楽しませた。
また、 同校でこれまで特別授業を行った講師からのメッセージを撮ったビデオレターを上映。 北京五輪陸上銅メダリストの朝原宣治さんは 「中学で陸上をやっている生徒はいるかな。 ふるさとへの感謝の気持ちを忘れず、 新しい学校でもがんばって」、 野球解説者の亀山努さんは 「少ない児童数だが、 みんなのびのび育っているなあと感じていた。 畑小学校の誇りとプライドを持って、 城北の子と仲良く過ごして」、 日本女子代表サッカー選手の川澄奈穂美さんは 「畑小学校での思い出や友だちを大切にして。 また、 機会があれば、 一緒にサッカーをしましょう」 とメッセージを送った。
午後の部では、 同校卒業生で、 丹波の森国際音楽祭の音楽監督・声楽家の畑儀文さん (58) =瀬利出身=と、 同音楽祭の関連コンサートで、 同校に4回訪れているピアニストの城村奈都子さん (32) =西宮市=がシューベルトの歌などを披露。 また、 畑校区の童謡唱歌を歌う会 「みたけの里 うぐいす」 (小島完基代表) の約70人のメンバーが、 クリンソウをきっかけに交流している、 シニアコーラスグループ 「芦屋夢くらぶ」 (近藤かづこ代表) の18人と、 「畑尋常高等小学校運動唱歌」 「畑はわが郷 (畑村歌)」 や、 児童とともに 「クリンソウの花」 (西尾昭さん作詞作曲) などを歌った。 最後に、 全員で校歌と 「ふるさと」 を歌って幕を閉じた。
最後に、 統合推進委員会の小林典幸委員長が 「プロジェクトで養った絆を大切に今後の発展を誓います」 などとあいさつした。
写真・閉校記念コンサートで演奏する畑さん(右)と城村さん
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2013年2月10日09:09
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健康ひょうご21県民運動たんば会議推進員...
2月26日午後1時半から丹波の森公苑で、「健康ひょうご21県民運動たんば会議推進員フォローアップ研修会」が開かれる。 兵庫県健康財団丹波支部の主催。 死亡原因の主な原因である生活習慣病について理解を深める。
「健康ひょうご21県民運動と推進員の役割」 をテーマに、 兵庫県健康財団健康づくり部長の長田栄枝さんが報告。 「お手軽・簡単・健康術」 と題した金華洙 (きむ・ふぁす) 総合医療研究所理事長の講演がある。 一般の聴講もできる。
2月22日までに同財団丹波支部 (丹波健康福祉事務所・0795・73・3767)。
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2013年2月10日09:07
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神戸の芸術祭出品 現代陶芸を募集 兵庫...
篠山市の兵庫陶芸美術館 (079・597・3961) は10月1日―12月1日、 神戸市で開催される2年に1度の芸術文化の祭典 「神戸ビエンナーレ」 の現代陶芸部門の作品を募集している。
第4回を迎える今年のテーマは、 「さくsaku」。 伝統、 前衛を切り裂く斬新な現代の陶磁作品を募集している。
応募作品の寸法は、 縦・横・高さがそれぞれ60センチ以内、 重量は40キロ以下で、 国内外未発表のオリジナルであること。 審査料は1作品につき1万円。 一次審査は写真で行う。
大賞作品 (1点) には、 賞状、 トロフィー、 賞金200万円が贈られる (作品は、 同美術館に寄贈となる)。 準大賞 (2点) は賞状と賞金50万円。
募集要項や応募用紙、 同祭典の詳細などはホームページ (同美術館 http://www.mcart.jp、 もしくは同祭典組織委員会 http://www.kobe-biennale.jp)。
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2013年2月10日09:07
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非常勤36職種130人 篠山市が職員を募集 ...
篠山市は、 4月1日採用の、 市教育委員会教育総務課 (079・552・5709) が管轄する教育関連の23職種101人と職員課 (079・552・5113) が管轄する非常勤嘱託員13職種29人を募集している。
試験日は、 教育関連が2月23または24日、 篠山市民センターで、 職員課管轄の職種は24日四季の森生涯学習センターで行う。 いずれも、 応募は18日までに所定の書類を管轄課に提出する。
募集職種は次の通り。
【教育関連23日に試験】
▽学校情報化専門員▽学校図書館支援員▽特別支援教育支援員▽特別支援教育指導補助員▽不登校支援指導員▽食に関する支援員▽スポーツセンター管理員▽学校ICTサポーター▽スクールバス添乗員▽社会教育指導員▽食文化センター指導員▽川代体育館管理員▽学校給食センター調理員▽同補助員▽同添乗員
【教育関連24日に試験】
▽預かり保育指導員▽同補助員▽特別支援教育支援員▽認定こども園養護教諭▽味間児童クラブ指導員▽同指導員補助員▽調理員▽保育補助員
【職員課管轄】
▽地域グリーンリーダー▽水道資産台帳整理員▽歯科衛生士▽消費生活相談員▽住民学習推進職員▽ふれあい館指導員▽生活保護受給者就労支援員▽農地・担い手サポート員▽獣害対策指導員▽農業振興地域調査員▽農地・水保全管理専門員▽農業農村整備推進員▽一般事務補助
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2013年2月10日09:06
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原木シイタケ作ろう 木の伐採法も学ぶ ...
アウトドアに関心がある若者有志が、 2月24日午前10時半から丹波悠遊の森(柏原町大新屋)で行う原木シイタケづくりワークショップの参加者を募集している。
林業専門家の指導のもと、 悠遊の森敷地内の伐採が必要なクヌギとコナラを伐採。 シイタケ農家に教わりながら種菌を打ち込んでほだ木をつくる。 お昼はバーベキューで、 原木栽培シイタケと菌床栽培シイタケの食べ比べも予定している。
林業専門家からチェーンソーの使い方など木を切る技術も学べるほか、 日本の山林の抱える課題についての講話もある。
参加費は高校生以上3000円、 中学生以下1000円、 5歳以下無料。 ほだ木は各家庭につき1本持ち帰れる。 20日申し込み締め切り。 株式会社みんなの村の井口さん (080・3106・8536)。
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2013年2月10日09:06
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福島ネットワーク代表招き講演会 「どろ...
どろんこキャラバン☆たんば実行委員会 (高橋典子委員長) が、 2月17日午後1時半から丹波の森公苑で、 「未来へつなぐ暮らし」 をテーマに、 放射能から子どもを守る福島ネットワーク代表の佐藤幸子さんを招いた講演会と、 パネルディスカッションを行う。 講演会などを通じ、 未来のために今、 何ができるかを考える。
佐藤さんは結婚を機に農業に従事し、 有機農業から、 耕さない 「自然農」 に転換し、 自給自足を実践。 東日本大震災発生後の2011年5月、 同ネットワークを設立した。 子どもを守るためのネットワークの重要性、 自然と共生する生活を提案している。
パネルディスカッションは、 佐藤さんのほか、 篠山市で保養キャンプを実践しているNPO法人風和の大月傑さん、 被災地に赴き丹波と東北のつながりを取材する丹波新聞社の森田靖久記者、 福島から篠山市へ避難移住した廣岡菜摘さんの4人がパネリストを務める。 フリーライターで、 篠山市原子力防災対策委員の守田敏也さんがコーディネーターを務める。
同実行委は一昨年から、 福島第一原発事故の影響で、 放射能汚染に苦しむ福島県の子どもたちを丹波市に招いた保養キャンプを実施している。
同実行委事務局の足立眞理子さん (080・2533・6972)。
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2013年2月10日09:05
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携帯電話
本紙6面の 「祖父母の昔の暮らし」 で、 82歳の祖母が16歳だった頃を振り返り、 電話をかけるすべを知らなかったと語っている。 そんな祖母の話を聞き書きした世代の子どもたちにとって電話は当たり前の機器。 7日付の本紙 (丹波市版) によると、 丹波市の中学生の4人に1人が携帯電話を持っているとあった。 ▼記事の中で気になったのは、 携帯電話を持つ中学生のうち、 1日のメール回数が 「50回以上」 という割合が12%あったことだ。 用がなければメールしない身には、 信じがたい回数だ。 ▼ 「子の携帯電話つながる異界のあるらしく深夜ひそかにわらふ声する」 (俵万智 『花咲くうた』)。 異界とはうまく表現したもので、 この歌の作者にとって我が子ながら別世界の住人に思えたのだろう。 ▼その別世界とは、 常に人とつながっていないと、 不安になる住人の世界なのかもしれない。 自分のことが忘れられていないか、 仲間外れにされていないか。 そんな不安におびえるから、 50回以上のメールだとすれば、 孤独に耐える力が備わっているのかと、 気になる。 ▼哲学者の池田晶子氏が、 中学生らに向けて書いた 『14歳からの哲学』 で、 孤独を愛せる人は自分を愛することができ、 他人も愛せるとし、 「孤独とはいいものだ」 と書いている。 孤独に耐える力を持ってほしい。(Y)