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2013年6月27日10:32
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ふるさと回帰と同窓会
東京・新橋に、 「高校よせがきノート」 の置いてある居酒屋があるそうだ。 全国約2000の高校名が記されたノート。 卒業年次や名前を書いておくと、 それを見た人が 「同級生や先輩、 後輩が頑張っているな」 と思い、 再会のきっかけになるのかもしれない。 都会に暮らす人たちにとって、 母校や古里は心のよりどころである。
「阪急沿線に丹波地域出身者が多い」 という話を思い出す。 「西宮や宝塚からは、 たとえ見えなくても古里に近いという意識を感じて暮らせる」 らしい。 都会での孤独を癒すのには、 田舎の話が一番の良薬になる。
若い人が外に出て、 地城の高齢化が進む。 若者の働く場の確保が大きな課題だが、 同じ所にずっと住んでいると地元の良さを見失う。 逆に古里を出て都会の空気にふれるなかで、 良さを感じられることもある。 ある同窓会でこんな声を耳にした。 「若い人には、 いったんは外の空気を吸ってほしい。 国内だけでなく、 海外にもどんどん出かけて、 外から古里を見てほしい。 そんな経験が自分の成長や将来の地域を担う力になる」 と。
同窓会を奨励する自治体があると聞いたことがある。 同窓会の出席者から出た、 古里への思い、 アイデアを地域づくりに生かそうという作戦だ。 堅苦しい同窓会は御免ということもある。 面白い、 笑えるようなネタを提供した人には、 ふるさと賞を贈るとかの仕掛けをすれば、 地元の人と古里を離れて暮らす人の交流が活発になるのではないか。
「古里とかけて親子と説く。 その心は」 「いつまでも離れられない」。 こんななぞかけは落ちになるかどうか。(臼井 学)
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2013年6月27日10:31
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村岡ふさゑさん訃報
村岡ふさゑさん (むらおか・ふさえ=村岡正敏村岡印刷所代表の母) 24日死去、 91歳。 自宅は丹波市春日町黒井1231―1。 葬儀は26日おこなわれた。
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2013年6月27日10:31
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プロボクシング...
篠山市東新町出身のプロボクサー、 角谷淳志選手 (28) =金沢ジム=が、 6月度のWBA (世界ボクシング協会) のライトフライ級10位にランキングされた。 5月度までの13位から3ランクのアップ。 「日本タイトル再挑戦」 を掲げていた角谷選手は、 「世界10位と言われると、 世界一を目指したくなった。 これまでとはちょっと目線が変わりましたね」 と笑う。 新しい目標を見つけた角谷選手の目が光る。
昨年11月、 同級9位のレイ・ロリト選手 (フィリピン) を破り、 13位にランキングされていた角谷選手。 今年4月21日には大阪・阿倍野区民ホールでカオカラット・カオラーンレックジム選手 (タイ) との試合に臨んだ。
カオカラット選手はノーランカー。 一方の角谷選手は世界ランカーになって初めての試合。 開始直後は動きに固さが目立ったが、 すぐに流れに乗った。
試合を決したのは、 1ラウンド2分58秒。 相手の動きに合わせて放った右のクロスカウンターが決まり、 電光石火のKO勝ちを収めた。
ノーランカーながら着実に勝利を重ねたことや、 ランキング上位の選手が敗れたことなどから、 WBAは角谷選手のランクアップを決定。 世界10本の指に入ることになった。
昨年7月、日本スーパーフライ級タイトルマッチで判定の末に敗れたが、その後、 まさかの世界ランク入りを果たした。「悔しさや世界の重圧をバネにしてがんばっていきたい」 と角谷選手。 「次はもっとでかい試合で勝ちたいので期待していてほしい」 と応援を呼びかける。
角谷淳志 (かくたに・あつし) 篠山市東新町出身。 地元、 篠山のボクシングジムで拳を鍛え、 自衛隊勤務を経て2008年にプロデビュー。 10年にはフライ級全日本新人王を獲得した。
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2013年6月27日10:27
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アライグマに罪はない
特定外来生物の排除活動を篠山市の大山地区で展開しているNPO法人 「大山捕獲隊」 が、 駆除してきた数多くのアライグマたちの魂を鎮めようと、 同市追入の大乗寺で初めての慰霊祭を開いた。 祭壇にはアライグマのために作られた位牌が置かれ、 それに向かい念仏を唱える住職と、 合掌する同NPOメンバーら。 森深い境内に低い読経が響き渡り、 辺りは厳かな雰囲気に包まれた―。
「アライグマに罪はない。 ペットとして飼われ、 飼い主が飼いきれずに野山に捨てた個体が環境に適応し、 繁殖し続けた結果、 今のさまざまな問題を引き起こしている。 これは人災だ」 と訴える同NPOの西牧正美理事長。 命の大切さを知りながらも殺生をしなくてはいけない活動を日々続けている団体の存在を多くの人に知ってもらいたい。
「かわいい」 や好奇心から、 さまざまな生きものを飼おうとするが、 飼えなくなったら野に放つ。 この思慮に欠ける行動が、 生態系に重大な結果をもたらすことに気づかなくてはいけない。 飼育に最後まで責任が持てないようなら 「飼ってはいけない」 のだ。 (太治庄三)
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2013年6月27日10:26
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…いつやるか?
カウントダウン開始である。 たわわに実ったブルーベリーがしっとり雨に濡れてみずみずしく光り、 細い枝は折れそうなほどにしなっている。 2週間もすれば畑は紺碧のブルーベリーの房で彩られ、 微かな甘い香りが立ち込める。 想像しただけで 「ヤバイ!ヤバイ!」 と頭の中でサイレンが鳴りまくる。 チビ助は保育園に行くので、 平日は時間が取れるようになったはずなのに。
いつも父ちゃんから言われる。 「あんたは切羽詰まらんと出来ひんな」 と。 「摘み手さん、 まだ足りひんのどないすんの?事務仕事めどたったん?」 と。 「分かってる!やってるって」 と不機嫌に言ったものの内心微妙なうえに、 言われること自体に怒りがわいてくる。
夜中起きて出来たらええんやけど添い寝しているうちに一緒に寝てしまうねん。 ちゃっちゃとやったらええのも分かってるけど、 学生時代と同じ。 テスト勉強しなアカンのに急に部屋の掃除を始めたり、 本をぺらぺらしてしまうねん。 昼間は庭木の剪定をしたり、 台所用事をしてみたり。 妙に綺麗に片付いたりで気分は良いが、 何してるんや?と自分に突っ込み。 そして、 誰しもが小さい頃、 母親に言われ 「ほんまかいな?」 と思ったようなことを自分に言い聞かす。 「私はやったら出来る子や」 と。 勿論今もコラムを書きながらモチベーションを上げていく。
おっと、 父ちゃんが軽トラでブブンと畑から帰ってきた。 むすっとされる前にさぁ、 お仕事開始!いつやるか?今 (から) でしょう!ぬはははっ♪
(古谷暁子・ブルーベリー農家)
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2013年6月27日10:26
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彫刻細工は「長谷川」? 飾りの裏側に墨...
写真・彫刻飾りの「蛙股」の裏側からは彫刻にかかわった人の名前が見つかった
改修工事が行われている県指定文化財、 高座 (たかくら) 神社 (丹波市山南町谷川、 田中史夫宮司) の 「蛙股 (かえるまた)」 と呼ばれる彫刻飾りの裏に、 彫刻にかかわったと思われる人の名前が墨で書かれているのが見つかった。 また、 屋根からは、 職人が1本1本作ったと思われる四角い鉄釘が使用されていることも分かるなど、 建築当初の様子を知る貴重な資料が日の目を見ている。
現在の本殿は、 宝永2年 (1705) に建てられたもので、 梁や柱に虫害による傷みが目立つとして、 今年4月、 約300年ぶりの大改修に本格着手した。
「蛙股」 は、 恵比寿、 鳥、 空想の生き物、 果物、 野菜などをモチーフにした彫刻飾りで、 屋根近くの本殿本体の四方ぐるりに取り付けられている。 今回の改修に伴い、 その一つの裏側に 「大極あつち町 長谷川伝衛門 彫刻細工」 と墨で書かれているのが見つかった。
四角い鉄釘は、 屋根を葺く桧皮の下に施工されている野地板から見つかった。 屋根の葺き替え工事は過去にも行われているが、 現在のような丸い釘があるのは明治以降であることから、 建築当初から本殿の屋根を支え続けてきた部品の一つであることが裏付けられるという。 釘が打ち込まれている野地板も幅や厚みが一定していないものが見られ、 当時の職人が一枚一枚、 のこぎりで作ったと推測できるという。
文化財建造物保存技術協会大阪監理事務所の金田直子さんは、 「今回の改修によって、 当時の技法がさらに詳しく分かるのでは」 と話す。 工事を担う村上社寺工芸社 (山南町篠場) の伊藤延行さんは、 「しっかりとしたすばらしい造りを目の当たりにし、 当時の職人さんの仕事ぶりに感心するばかり。 さらに300年経っても大丈夫な仕事をしたい」 と意気込んでいる。
田中宮司は、 「歴史的建造物には、 その当時のお酒の代金などが落書きされているのが見つかった例も多いと聞くので、 丹波の時代背景がよめるものが出てくればおもしろいのでは」 と期待している。
改修工事は、 柱が残る程度までいったん解体し、 傷みのひどい部分を補修して組み立て直す。 現在、 屋根の桧皮や屋根付近の飾りなどを取り外した段階で、 今後、 本体の解体に取り掛かっていく。 解体した部品は一つ一つ、 どこの部品であるかを記録。 傷みのひどい部分だけを取り出し、 同じ材料で補うなど、 可能な限り現状に近い状態で組み立て直す。
2015年9月末の完成予定。
写真・300年ぶりの大改修が行われている高座神社。桧皮が取り除かれた後の屋根の骨組みが姿を現している=山南町谷川で
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2013年6月27日10:23
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「大関若ノ花」の文字も 大相撲の絵馬な...
大相撲の地方巡業で使用された絵馬や番付表などを見てもらおうと、 中兵庫信用金庫春日支店 (丹波市春日町黒井) で大相撲に関連した展示会が開かれている。 7月中ごろまでの予定。
同支店の職員が、 兵主神社 (河上輝彦宮司、 同町黒井) を訪れた際、 同神社に奉納されている大相撲の絵馬などを見て、 展示会を提案した。
「明治十一年三月」 と書かれた絵馬には、 迫力ある大きな力士の取組の様子が色鮮やかに描かれている。
1947年に行われた柏原町での地方巡業で掲げられた番付表には 「横綱鏡里」 の懐かしい名前が見られる。 56年に、 同町の黒井駅前で行われた地方巡業で使用された看板も展示。 看板には、 勧進元などの名前のほかに、 「大関若ノ花」 などのしこ名が書かれている。
同町棚原の 「棚原相撲甚句保存会」 (山内一央会長) に伝わる、 大正時代の力士の化粧まわし3本も展示している。
同支店の高見英成支店長は、 「この展示を通して、 国技の深さに触れてもらえれば」 と呼びかけている。
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2013年6月27日10:23
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思い出加工「ミニ着物」 教室生初の作品...
中兵庫信用金庫柏原支店ロビーで、 「ミニ着物展」 が開かれている。 思い出深く、 処分するのに仕切れない着物を、 原寸の6分の1、 9分の1に仕立て直し、 インテリアとして蘇らせたもの。 芦田典子さん (丹波市青垣町田井縄) と教室生7人が出展している。 7月末まで。
和裁をする芦田さんがほうぼうで作品展を開くたびに興味を持つ人が出てきて、 3年ほど前から教室を開くようになり、 今回初めて教室生が作品を出品した。
教え子7人は、 氷上、 春日、 山南、 青垣の60歳代以上の女性。 和裁経験のない人たちが、 月に2度、 青垣住民センターで芦田さんに教わりながら制作している。
着物をほどき、 柄を合わせて縫う。 元々袖だった部分を背に持ってくるなど、 「いい所を寄せ集めて」 作品に仕上げる。 1つの着物から、 作品は1点しか作れない。
展示品は、 嫁入り時に持ってきた未使用の羽織や、 ご近所さんへのあいさつまわりに着た着物、 白無垢、 喪服などを加工している。
教室生の1人、 荻野茂子さんは、「家で作業してくる人はなく、 教室の時だけ、 先生に聞いて聞いてして、 やっと出来上がる。自分の着物なので、とても愛着がある」 と話す。
芦田さんは、 「しみだらけ、 虫食いだらけでも、 ミニ着物にできる。 私より上手に作っている作品もあり、 うれしい」 と、 教え子と共にする作品展を喜んでいる。
作りたい人は芦田さん (0795・87・1515)。
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2013年6月27日10:22
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保養キャンプ今年も「どろんこキャラバン...
福島原発事故による放射能被害に悩む子どもたちを丹波地域に招き、 保養キャンプを行っている 「どろんこキャラバン☆たんば」 (高橋典子委員長) は、 7月24―30日、 丹波少年自然の家で3回目となるキャンプを催す。 震災から2年3カ月以上が過ぎる中、 関心も薄れつつあり、 各種助成を受けられずに実施。 メンバーらは、 「福島の子どもたちに当たり前をあげたい。 ぜひ協力してほしい」 と支援金などの協力を呼びかけている。
同実行委員会では、 放射能による健康被害を懸念しながら生活を送る福島の子どもたちを対象にキャンプを実施。 今年も小学1―6年生39人が参加することが決まっている。 予定では子どもたちは24日に丹波市に到着。 バーベキューや自然散策、 プールなどの野外遊びを楽しむ。
活動はボランティアスタッフが支えているものの、 子どもたちの往復交通費、 宿泊代、 食事代などは住民からの募金で賄っており、 実行委では事業を継続的に行っていくためにも、 さらなる支援を求めている。
実行委事務局の足立眞理子さんは、 「丸2年以上が過ぎ、 健康への影響もより心配になってくる。 丹波のきれいな空気と食材で子どもたちにゆったりと過ごしてもらいたい」 と語り、 「1年目、 2年目とたくさんの支援を頂いた。 保養はまだまだ続けていかなければならないので、 ご協力よろしくお願いします」 と話している。
支援金は1口3000円から。 個人だけでなく企業からも支援を募っている。 また野菜や米の提供も呼びかけている。 問い合わせは足立さん (080・2533・6972)。
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2013年6月27日10:22
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宮城・三陸町長が講演 7月7日、防災セ...
篠山市 (福祉総務課079・552・7101) は7月7日午後1時―4時半、 篠山市民センター (篠山市黒岡) で地域防災セミナー 「南海トラフ巨大地震―そのときあなたはどう動くのか!」 を開く。
宮城県南三陸町の佐藤仁町長が 「南三陸町からのメッセージ」 と題して講演。 今年4月から同町に派遣されている篠山市職員の酒井正幸さんが現地報告を行ったあと、 「そのときどう動くのか―要援護者支援を考える」 をテーマに、 佐藤町長や同町の保健師、 市要援護者支援モデル地区の大芋地区の江坂道雄代表、 市高齢支援係の松本ゆかり係長を交えたパネルディスカッションを行う。
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2013年6月27日10:21
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肥料の地産地消へ研究 汚泥肥料で黒豆栽...
篠山市上下水道部と篠山東雲高校が、 下水道汚泥による乾燥肥料を使って、 篠山特産の黒大豆や山の芋を栽培する合同研究を2年間かけて行う。 同校のふるさと特産類型の生徒が栽培データをとり、 市民にその有効性をPRし、 乾燥肥料の消費を促すことで、 肥料の地産地消を目指す。
汚泥乾燥肥料は、 し尿処理施設 「あさぎり苑」 (篠山市西岡屋) でつくっている。 あさぎり苑は昨年4月から、 市内の各処理場が生活排水を浄化する過程で発生する脱水汚泥を大型のバーナーで乾燥させている。
乾燥後の汚泥は年間830トン発生。 約2500万円の処理費を支払って、 産業廃棄物として民間にごみ処理を委託していたが、 乾燥後の乾燥汚泥は微生物を多く含むことから、 汚泥処分量の縮減と資源の有効活用を目指し、 肥料化を目指してきた。 3月、 品質や安全性をクリアし、 篠山市混合汚泥肥料 「あさぎり乾肥 (かんぴ)」 として、 肥料登録された。 品質的には、 「窒素3%、 リン3%、 カリ0%」 で、 黒大豆や山の芋栽培に適した成分比率になっている。
同校は、 同校の農場で、 市内の農家で栽培されている通常の方法と、 あさぎり乾肥を使った方法とで黒大豆を栽培し、 その効果を検証している。 来季は山の芋で検証する。
同校の菊川裕幸教諭は 「しっかりとデータをとり、 肥料の地産地消を広め、 特産の振興につなげたい」、 上下水道部の上山計悟・下水道課長は 「肥料を市民に使っていただくことで、 処理量を減らし、 資源を有効活用し、 循環型社会構築の一助になれば」 と話す。
同肥料は7月12日から1袋30リットル単位で市民に試験的に無料配布する。 1週間に50袋を用意。 7月1日午前8時半から受付を開始する。 予約は1人5袋まで。 1日以後も、 平日の午前8時半―午後5時15分にあさぎり苑 (079・552・0410) で受け付け、 その翌週の金曜日 (祝日の場合は前日) の午後1時―4時に同施設で配布する。
写真・合同研究の打ち合わせをする市上下水道部と篠山東雲高校の担当者=篠山市西岡屋のあさぎり苑で
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2013年6月27日10:20
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ホンモロコ養殖 無事に産卵・孵化に成功...
写真・卵が産み付けられたシュロを衣装ケースに移し孵化させる十倉さん=氷上町三原で
丹波市氷上町葛野自治振興会が丹波市の 「元気な地域づくり事業」 を利用した特産品開発の一つとして研究しているホンモロコの養殖が、 2年目に入った。 同市氷上町三原の試験池で成魚が育ち、 産卵。 稚魚もかえり、 順調に推移している。 今年度、 新たに1人が池をこしらえ、 研究に加わった。 「なるか、 地域の新特産」 ―。
氷上町三原の十倉厚雄さん (62) が昨年設けた試験池。 3センチほどの稚魚を500匹放流。 産卵準備のために1月初旬に池の水を抜き、 別のタンクに移す際に3分の1ほどが成魚 (約10センチ) に育ったのを確認した。
池は乾燥させ、 消毒後、 稚魚のエサとなるミジンコを発生させるべく鶏糞をまき、 4月に水をはった。
成魚は、 5月初旬からタンクに浮かべたシュロに卵を産み始めた。 卵を衣装ケースに移し孵化させ、 池に戻したところ、 ミジンコを食べ1センチほどに成長した姿が見られるようになった。
「池の水を落とすまで、 どの程度成魚になっているのかわからなかったし、 孵化しても、 かえってすぐの稚魚は小さく、 とにかく、 生きてるのかどうかが分からなかった」 と十倉さん。 少しでも多く卵を産んで数を増やしたいとの思いから 「成魚には一匹も手をつけなかった。 葛野産のモロコの味見はまだしていない」 と笑う。
来年からの本格的な養殖に向け、 別の場所に養殖池を作ろうと計画中。 「生き物を育てるのはおもしろい。 販路をぼちぼち考えないと」 と、 手応えを感じている。
自宅裏に池をこしらえ、 新たに研究を始めたのは、 自治振興会長の安達晴太郎さん (67) =同町柿柴=。 田んぼの上土だけを取り除き、 農業用パイプとコンパネ、 防水シートを使って、 縦横8メートル、 水深70センチの 「巨大水槽」 状の養殖池をコツコツ手作りした。 鳥よけにと、 こうもり傘状にパイプを組み、 水面に影を作る 「日除け」 もこしらえた。
滋賀県の水産試験場らの助言で、 空気を4方向から送って水を対流させることで、 モロコを酸欠にさせ、 大量死が生じる原因と見られている藻の発生を防ぐのに成功。 「藻は抑えられたので、 次は夏場の水温などを研究したい」 と意気込む。
本を読み、 岡山や城崎に足を運び、 勉強している。 「色んなことを試して育てるコツを習得し、 次に始める人に助言ができるようになれば」 と言い、「『かどのの郷』 や 『やすら樹』 で使ってもらえるようになる日が来れば」 と笑顔で話した。
写真・安達さんが手作りした試験池。 地面の上に置かれており、 巨大水槽のよう=氷上町柿柴で
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2013年6月27日10:16
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ガラスの蝶「本物そっくり」 三田市の作...
丹波市柏原町柏原の雑貨店 「デボン・ポート」 (前田太陽さん経営) で扱っているガラス製の蝶の作品が、 来店者らの間で 「本物そっくり」 と話題になっている。
三田市に、 天然木とガラス細工工房 「三田木精 (こだま) 庵」 を構える前出佳与さんの作品。
最古のガラス工芸技法と言われる 「パート・ド・ヴェール」 を用いて制作。 鋳型にガラスの粉を敷き詰め、 炉に入れて溶融して作っている。 羽の模様や、 翅 (し) 脈まで精密に再現。 脚と口のステンレスを除き、 すべてガラスでできている。
「アザミにカラスアゲハ」 「フジバカマにアサギマダラ」 など、 蝶と花がワイングラスの中に収まっている。 花も、 同様にガラスでできている。
関西テレビの 「よ~いドン!」 の人気コーナー 「となりの人間国宝」 で放映され、 美しさに魅せられた前田さんが連絡をとり、 インターネット以外の実店舗では、 現時点で唯一、 作品を扱えるようになった。
前田さんは、 「作者の作品への思い、 深さ、 製法、 背景を含め、 特別な作品。 素晴らしい作品をぜひ見にきてほしい」 と来店を呼びかけている。 7月には、 前出さんを招いた作品展も計画している。
同店 (0795・71・1022)。
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2013年6月27日10:16
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アライグマよ、安らかに 大乗寺で初の慰...
アライグマよ、 安らかに―。 特定外来生物の排除活動を展開しているNPO法人 「大山捕獲隊」 (西牧正美理事長、 16人) が、 駆除した数多くのアライグマの魂を鎮めようと6月23日、 篠山市追入の大乗寺 (牛田裕典住職) で初めての慰霊祭を開いた。 同NPOのメンバーのほか、 県の関係者ら合わせて約20人が参列。 祭壇にアライグマが好物の果物や菓子などを供え、 アライグマの魂に哀悼の意をささげた。
同隊は、 同市大山上集落の住民が中心となって2011年に結成。 近年、 生息域を急激に拡大させ、 農作物被害や人家侵入による家屋の破壊、 在来生物の駆逐など、 生態系にも悪影響を及ぼしているアライグマを箱わなで捕獲している。
県の 「地域づくり活動支援モデル事業」 の助成を受け、 行政や学識者らと連携し、 これまでに57頭のアライグマを駆除。 昨年7月にはNPO認証を受けた。
西牧理事長は 「ペットとして飼われ、 飼い主が飼いきれなくなって野に放った結果、 このようなさまざまな問題が発生している。 これはまさしく人災」 といい、 「アライグマの命を奪って以前の生態系に戻す活動をしているが、 アライグマ憎しでやっているわけではない。 たくさん捕まえたから 『よしとする』 のではなく、 『すまない』 という気持ちで慰霊して初めて一連の捕獲活動が完了するように思う」 と話している。
慰霊祭では、 同寺境内にこしらえた祭壇に 「三界萬霊等」 と書かれた位牌を置き、 牛田住職が読経を唱えた。 参列者らは、 順番に焼香して静かに合掌。 アライグマの霊を慰め、 生態系の回復を祈念した。
篠山市によると、 昨年度、 市内におけるアライグマの捕獲頭数は152頭。 スイカやトウモロコシを中心に農作物被害額は約210万円だった。
写真・牛田住職の読経が流れるなか、祭壇に向かい、哀悼の意をささげる大山捕獲隊のメンバーら=篠山市追入の大乗寺で
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2013年6月24日08:52
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7月に席書大会 小中学生の参加募る 祥...
「祥雲書の会」 は7月28日午後1時半―3時、 篠山市民センター (黒岡) で開く 「席書大会」 の参加者を募集している。
対象は、 市内の小学3年生―中学3年生。 小学生は半紙、 中学生は長半紙を使用。 課題は当日会場で発表する。 同会会員が審査し、 秀作賞、 奨励賞の各賞を贈る。 参加者の全作品を8月9―11日、 同センターで展示する。
参加費は400円。 申し込みは7月6日までに、 同会の室谷美代子さん (電・FAX079・594・0412) へ。 ファクスで申し込みの場合、 学校名、 学年、 氏名、 住所、 電話番号を明記する。
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2013年6月24日08:50
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桶ット卓球で出会い 独身男女募る 結婚...
篠山市が開設する結婚相談室 「輪」 (りんぐ) が7月14日午後1時半から、 篠山市民センター (同市黒岡) で 「桶ット卓球」 を通した男女の出会いの場 「桶ット卓球で婚活オッケー」 を開く。 参加者を募集している。
桶ット卓球は、 篠山発祥のニュースポーツ。 ネットとラケットの代わりに風呂桶を使って、 ダブルスでプレーする。 サーブの時に 「あーゆ (湯) ーOK?」 とコールするなど、 声を掛け合いながらプレーする。
対象は20歳以上の独身男女。 参加費は200円。 先着男女各10人。
申し込みは、 7月11日までに同相談室に電話・ファクス (079・552・3455) か、 Eメール (sakai-masami@gw.city.sasayama.hyogo.jp)。
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2013年6月24日08:40
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尺八と洋楽のライブ
7月6日午後7時から、 そば店 「夛左ヱ門 (たざえもん)」 (篠山市西岡屋209―3) で尺八と洋楽のライブを行う。 山口整萌 (せいも) さんが尺八と篠笛、 橋本秀幸さんがピアノ、 浜野明浩さんがパーカションを演奏する。 料金3500円 (十割蕎麦、 一品付き)。 申し込みは、 同店 (079・552・3989)。
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2013年6月23日08:56
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自然への謙虚さ学ぶ 三陸視察応援ツアー...
「再度自然に畏敬の念を」
写真・海辺から山すそまで約3キロに渡って壊滅したまち=岩手県陸前高田市で
何もない。 この言葉が的確に当てはまる光景だった。 2年3カ月前までは違った。 海岸線には7万本の松が立ち並び、 鉄道の駅を中心に建物がひしめき合っていた。 それはたった30分で消えた。 まちを襲った 「水の壁」 は、 圧倒的な力ですべてをのみ込んだ。
13日、 ツアー最終日。 一行を乗せたバスは岩手県陸前高田市に入った。 霧がかかったまちは、 海岸から遠くの山すそまでが草原のようになっている。 ところどころに小山のようなものが見えた。
「小山の中で草が生えている黒いものはすべて津波が運んできた土。 海の底のヘドロですね」。 同市観光物産協会の實吉(みよし)義正さんが言う。
駅があったところ。 市役所があったところ。 病院があったところ。 そして、 自分の妹がいたところ。 實吉さんの話の大半は過去形だった。
史上、 何度も津波に襲われている東北には 「津波てんでんこ」 という言葉がある。 津波が来たら散り散りばらばらに逃げよ、 という教訓だ。
實吉さんの親友は、 最後の最後でそれができなかった。 地震後、 すぐに家族とともに高台へ逃げた。 高台の下におばあさんを引きずって逃げている女性を見つけ、 たまらなくなって戻った。 そして、 3人とも家族の前で波に持っていかれた。
「てんでんこは読み取りようによっては非常に冷たいニュアンスを含んでいる。 けれど、 それができないのもまた人間なんですよ」
市内の学校でも多くの児童・生徒が亡くなった。 そのほとんどは学校ではなくまちにいた子どもたち。 親が迎えに来た子どもたちは、 車ごと波に連れ去られた。
被災後、 学校現場は津波警報が解除されるまで保護者に引き渡さないことを決めた。 余震で警報が出たときは午後10時に解除されるまで頑として子どもたちを学校に留めた。 親が返せといっても返さなかった。 子どもは学校が絶対に守る。 これは今後生かされていく教訓の一つになるだろう。
市内最大の避難所となった市民体育館の跡地。 震災時、 ここには付近の住民約350人が避難していた。 何十年と避難所と言われてきた施設だった。 しかし、 ここで発見された遺体は約80体。 他の人も助かったわけではない。 津波はコンクリートの壁を抜いていた。
男性が叫んだ最期の言葉は、「あんたら生きろ!」。 その声を励みに生きた人も震災後、 夜中に彼の必死の形相が思い出される。
幼い娘を亡くした母は、 僧侶に経を上げてもらい、 「よかったなぁ。 寒かったなぁ」 と泣き崩れた。 死を認めた瞬間だった。
生き残った人は今も自分の記憶と闘っている。家族を奪った憎い海。 でも、 このまちの人は言う。「それでもオラたちは海でしか生きられない」
松下すみ子さん (丹波市柏原町南多田) は、 堪えきれず、 何度も涙をぬぐった。
全国的に有名になった 「一本松」。 被災後に枯死がわかり、 一度切り倒した後、 防腐処理を施してもとの場所に帰った。 「復元費用は1億5000万円。 そのお金で住宅を建ててくれ」 「枯死したまま残し、 本当に倒れた時に 『あんたのおかげで我々は生きる希望が持てた。 あとは俺たちが意志を継いでがんばるよ』 と思いたい」。 地元からはさまざまな意見もあったが實吉さんは、 「いずれにしても、 このまちを有名にしてくれたのは事実です」 と愛おしそうに松を眺めた。
松の効果もあり、 昨年、 同協会が受け入れた観光バスは、 1300件、 2万5000人を数えた。
被害を見て、 もう一度、 自然に対して畏敬の念を持ってほしい。 そして、 復興へ進む姿が、 支援してもらった全国の人への恩返しになるはず。 それが實吉さんの原動力だ。
自然の力とたくさんの悲しみ、 そこから立ち上がる人の強さを感じた3日間だった。 (森田靖久)
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2013年6月23日08:55
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県立柏原病院研修医と懇談 6月27日、和...
柏原病院の研修医と市民との懇談会 (丹波市自治会長会など主催) が、 6月27日午後7時半から和田地域づくりセンター (丹波市山南町和田) で行われる。 医療機関と地域との信頼関係を深めるのがねらい。
研修医の皆川陽子さんが研修講話を行う。 秋田穂束院長、 三村卓也内科医長も出席する。 同会事務局 (市地域協働課0795・82・1001)。
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2013年6月23日08:55
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風しん予防接種費を助成 篠山市
全国的な風しんの流行を受けて、 篠山市は予防接種費用を県の助成額に上乗せする方針を6月20日の議員全員協議会で明らかにし、 27日の市会本会議最終日に提案する。
麻しん・風しん混合ワクチンの場合、 1回当たりの予防接種費用は9320円。 県と市が2500円ずつ助成。 自己負担は4320円になる。 市は接種者149人を見込み、 75万8000円を補正予算案に計上した。
助成対象期間は、 6月1日―来年3月。 6月1日以降にすでに風しん予防接種を受けて、 その費用を支払っている場合は、 申請することで5000円が償還される。