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2014年10月2日18:42
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3日、天王坂が通行再開
県道賀茂―春日線の天王坂が3日正午、通行止めが解除される。
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2014年10月2日11:36
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のびやかな時代
喜寿を記念し、 先ごろ句集を自費出版された元中兵庫信用金庫職員の足立頼昌さんから面白い話を聞いた。 俳句を始めたのは、 当時勤めていた支店の支店長から 「金融マンも文化活動に親しむべき」 と勧められたのがきっかけ。 地元青垣にある句会に入会した。 51年前のこと。 ▼句会には現職の町長や保健所長、 学校教諭もいたという。 休日や夜の句会ではない。 毎月1回、 水曜日の午後1時から開かれていた。 信用金庫の支店長が句会への参加を認めていたことも驚きだが、 現職のリーダーらが参加していたことにはさらに驚く。 今ならば到底考えられない。 ▼仕事を持つ現役にとって、 文化活動に親しむのは余暇の活用だ。 手元の辞典によれば、 余暇とは 「仕事の合間の暇な時間」。 文化活動は、 アフターファイブや休日など、 仕事から離れた暇な時間に楽しむのが当然であり、 現役世代にとって仕事と文化活動は時間サイクルの上で明確に区分される。 ▼にもかかわらず、 足立さんが所属していた句会では当時、 本来仕事をするべき時間帯の平日の昼間に文化活動に親しんでいた。 また、 それが許容されていた。 仕事を優先した後の文化活動ではなく、 仕事も文化活動も同じレベルにあるとされたのか。 ▼いずれにしろ、 心にゆとりのある、 のびやかな時代だったのだなと感心する。 (Y)
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2014年10月2日11:35
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行政書士による無料相談
10月4日午前10―午後4時、 ゆめタウンで。 行政書士会摂丹支部丹波地区の会員が相続、 遺言、 契約、 届け出、 許認可など困り事の相談に乗る。 予約不要。 木下さん (0795・77・0126)。
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2014年10月2日11:35
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法務局休日相談所開設
10月5日午後1時から神戸地方法務局柏原支局 (柏原町柏原) で。 同支局の主催。 相続、 売買、 贈与などの不動産登記に関することや、 戸籍や国籍、 人権擁護などの相談に、 法務局職員や土地家屋調査士が応じる。 相談無料。 同支局 (0795・72・0176)。
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2014年10月2日11:34
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成年後見制度の公開講座
10月5日午後3時から神戸地方法務局柏原支局 (柏原町柏原) で、成年後見制度の公開講座が開かれる。 同支局の主催。 講師は法務局職員。 受講無料。 同支局 (0795・72・0176)。
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2014年10月2日11:33
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B型肝炎被害者救済 弁護士5人が対応 ...
「B型肝炎被害者救済のための無料相談・説明会」 が10月11日午後1時半から丹波の森公苑で開かれる。 3時半まで。 主催は、 全国B型肝炎訴訟大阪原告団・弁護団。
3年前、 同原告団・弁護団と国との間で基本合意が成立し、 幼少時の集団予防接種によってB型肝炎ウイルスに感染した被害者に50万円から3600万円までの給付金が支払われる特別措置法が制定された。 その制度の周知を図ると共に、 制度の手続きや費用、 プライバシー保護などについて相談に応じるために無料相談・説明会を開く。 2年前にも丹波の森公苑で開催し、 30人ほどの参加があった。
相談・説明会では、 5人ほどの弁護士が対応する。 発症している人、 発症はしていないものの感染している人のほか、 当事者の家族らの参加も歓迎している。 事前予約不要。 問い合わせは玉田法律事務所 (06・6809・2144)。
給付金を受けるには裁判所を通して国と和解する必要があるが、 同原告団・弁護団によると、 篠山市で3人、 丹波市で4人が和解している。
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2014年10月2日11:30
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甥の一言
小学2年生の甥を連れて、 大阪へ出かけた。 新三田駅から電車に揺られての男2人旅。 きょろきょろとあたりを見渡し、 落ち着きのない姿をほほえましく眺めていた。
しばらくして、 甥が一言。
「携帯電話出したほうがいいやんなぁ?」
「なんでや」 と私。
「そのほうが大人みたいやろ」
ハッとして車内を見渡すと、 ほとんどの大人が、 猫背になって画面に指をシュッシュと滑らせていた。
電車で携帯電話をいじることが、 「大人」 と見ている甥。 納得しながらも、 素直に 「せやな」 とは返せず、 車窓に映る何の変哲もない景色の話題でお茶を濁した。
改めて思う。 子どもはこんなにも大人を見ていると。
「最近の子どもは」 という枕詞がついて、 「マナーが悪い」 「コミュニケーションができない」 とよく言ってしまう。
でも、 子どもは大人の鏡だ。 悪いのは大人だ、 と言い切っていいかもしれないと思った。
当たり前のことだけれど、 そんな事実に気づかせてくれた甥よ。 大人もまだまだ。 がんばります。(森田靖久)
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2014年10月2日11:30
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自問自答
まちを愛するってどういうことだろう。 まちを徹底的に愛すると、 人はどんな行動ができるようになるのだろう。
私の周りでは、 古いものを、 歴史のあるものを大事にして残すこと、 篠山に興味を持って来てくれる人たちのガイドをして更にこのまちを知ってもらうこと、 篠山の自然を大切にする気持ちを子どもの頃から持ってもらうこと、 篠山に移住してくる人たちにここに住んで良かったと思ってもらえるような楽しいことを企画したり情報を提供すること、 篠山にたくさんの人たちが来てくれるイベントを開催すること、 地域に根ざして地域に何ができるかをいつも考え行動すること、 個々で興味を持っている歌や踊りや楽器や手芸や絵や俳句作りや写真やそのほか多くの諸々のことでつながり楽しみの場所を作ること、 全ての人が住みやすいまちをつくること等々、 まちの誇りとなる活動を紹介していったら枚挙にいとまがない。
私は、 このまちで家庭を作り、 子どもたちを育て、 仕事をしてきた。 その時々の自分ができる精一杯の関わり方で、 このまちで生きて、 そして、 このまちに関わる多くの人であり、 自然であり、 法則の中で今まで生かされてきた。 このまちで子育てができて本当に良かった。 幸せな20年間だった。
その恩返しがしたいのだ。 篠山のためにこれから何ができるだろう。 人のために何ができるのだろう。 このまちをこれからも愛していくためには何をしたらいいのだろう。 私にも何かできるだろうか。
(土性里花・グループPEN代表)
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2014年10月2日11:29
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「福ぶどう」新発売 1粒を丸ごと 荒木...
荒木本舗 (青垣町佐治、 荒木徹さん経営、 0795・87・0108) が、 地元青垣町産のブドウを使った和菓子 「福ぶどう」 を新発売した。 大粒のフジミノリを使い、 1粒皮つきを丸ごと白あんと大福の皮で包んでいる。 「甘酸っぱい味わいを楽しんで」 と荒木さんは話している。 1個190円。
青垣で盛んに栽培されていることから商品化を思い立った。 5年ほど前に1度作った際には皮をむいていたが、 皮をむく際に果汁が多くこぼれてもったいないことや皮がある方が香りが立つことなどから、 皮つきにした。
要冷凍で、 冷凍庫から出して20―30分後が食べごろ。 ブドウがシャーベット状で食べると皮が口に残らない。 季節限定品。
同店は、 青垣産ブルーベリー大福、 いちご大福、 白桃大福の果物大福が人気を集めている。
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2014年10月2日11:29
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黄やオレンジ...
写真・一足先に満開を迎えた黄花コスモス。 草丈は短め=氷上町清住で
氷上町清住のコスモス園が10月1日、 開園した。 達身寺から北西の7㌶でピンクや白のほか、 今年は黄色とオレンジ色の花も咲いている。 草丈は短め。 5日と13日に恒例のコスモス祭りを開く。
清住谷川の両岸に、 7月26日と28日には種した。 74%がセンセーション、 14%がやや遅咲きの秋咲巨大輪、 12%が、 開花時期が早く、 花が長持ちする黄花コスモス。
左岸の黄花コスモスは満開、 秋咲巨大輪は5日ごろが五分咲き。 右岸のセンセーションは五分咲き、 5日ごろ満開の予想。 主催の清住村おこし実行委員会の大前優会長は 「3品種とも花がそろう一番の見頃は10―20日ごろ」 と予想している。
清住地区内をブロックローテーションしており、 同場所で前回開かれた3年前は根切り虫の大量発生でまつりが開催できなかった。 今年は、 できることは全部やろうと、 発芽しやすいように土を細かく砕いたり、 排水溝を掘って水がたまらないようにするなど手をかけた。
駐車場は達身寺と林間広場。 入場300円。 達身寺拝観とセットで500円。
祭りでは、 たこ焼きや焼きそば屋台、 黒枝豆や新米などの農産物を販売する。 JR石生駅発のシャトルバスは、 午前11―午後3時の毎時15分発。 会場発石生駅行は午前11―午後4時の毎時45分発。 ひかみ観光案内所 (0795・82・8210)。
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2014年10月2日11:28
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森づくり講座 「里山整備講座」...
各回午前10時―午後3時半、 丹波の森公苑で。 各講座1人500円。 10月7日締め切り。 同公苑 (0795・72・5165)。
▽10月11日=チェーンソーの使い方 (上) ・基本的な使い方
▽10月25日=チェンソーの使い方 (下) ・伐採技術の基本
▽11月8日=針葉樹の間伐 (上) ・目指す方向に倒す
▽11月15日=針葉樹の間伐 (下) ・玉切り、 枝払い
▽12月6日=チルホールの使い方・基本的使い方と応用
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2014年10月2日11:11
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酒蔵音楽交流のつどい
10月5日午後6時半から、 鳳鳴酒造・ほろ酔い城下蔵 (篠山市呉服町) で。 大槻朱里さん (丹波市春日町) がソプラノコンサート 「うたは風にのって」 を開く。 入場料は1000円 (おみやげ付)。 篠山音楽アカデミー (西尾さん090・5640・2935) の主催。
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2014年10月2日10:58
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「丹波乳業」が業務開始 丹但の生乳で牛...
丹波乳業株式会社 (氷上町石生、 吉田拓洋社長、 0795・82・6324) が設立され、 1日、 牛乳、 乳製品の製造と販売を始めた。 兵庫丹但酪農農業協同組合 (同町石生) から製造と販売の事業譲渡を受けた。 同組合の 「氷上牛乳センター」 の名称、 工場をそのまま受け継ぐ。 原料の生乳も従来通り同組合から購入する。 「新鮮な牛乳をおいしさいっぱい丹波から」 をキャッチコピーに、 安全でおいしい商品を届ける。
写真・主力商品の牛乳と新商品のヨーグルトを手に、 新会社 「丹波乳業」 の社業発展を誓う吉田社長=氷上町石生、 同社氷上牛乳センターで
新会社の社長は、 同組合組合員で酪農家の吉田さん (40) =青垣町惣持=。 同組合から正職員15人、 パート・嘱託職員18人が移籍した。
品質保証部と品質管理室を設け、 早期に、 国際的な食品の製造加工の衛生管理方式 「HACCP (ハサップ)」 の認証を受けることを目指す。
初年度は売上目標10億円 (通年換算)。 主力商品の 「氷上3・5牛乳」 「氷上低温殺菌牛乳」、 丹波、 但馬両地域の約140校に供給している学校給食用牛乳、 「たべちゃえ丹波」 「のんじゃえ丹波」 など、 既存の牛乳・乳製品の製造、 販売を継続。 中身は同じで、 ラベルに記載されている 「製造者」 のみが変わる。
新会社発足を機に唯一リニューアルしたのが 「氷上ヨーグルト」。 「丹波ヨーグルト」 と改称し、 容器デザインも一新。 原料を丹波市産生乳100%とし、 生きたまま腸まで届く乳酸菌 「Bb―12」 を使った。
吉田社長は 「自社の商品に職員が誇りを感じられる職場環境を作るとともに、 消費者に喜ばれ、 選ばれる安全安心な品物を供給する。 『丹波産牛乳』 を名乗れるのは、 全国でここだけ。 ここに製造プラントが残ることで、 ブランドが残る。 丹但酪農農協と両輪、 生産者と一体となってがんばりたい」 と意気込んでいる。
同組合は存続し、 販売、 購買、 指導、 共済事業を継続する。 組合員はこれまで通り、 新会社のプラントに原乳を納める。 組合は新会社に2000万円を出資 (実質、 建物と設備の現物出資) し、 土地 (約7500平方㍍) は同社に売却した。
1949年に氷上郡酪農農協として発足した同組合は71年に牛乳加工工場棟を新設し、 加工販売を手がけるようになった。 2012年の食品事故で売上が落ち込み、 近年、 加工部門は赤字続きに。 設備の老朽化もあり、 経営の舵取りが難しい加工部門を切り離し、 原乳生産に専念することにした。
直近の65年度 (13年4月1日―14年3月末) で、 牛乳5261㌧、 ヨーグルト178㌧を製造した。
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2014年10月2日10:58
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「国鉄篠山線」で経済活性化 車両のパッ...
1972年に廃線になった 「国鉄篠山線」 の開業70周年を記念した事業を展開している市民グループ 「チームリボーン篠山線」 (松本剛代表) が篠山線の車両をかたどったパッケージの作製を企画し、 当時の篠山線6駅に近い店の商品を詰め、 10月1日から販売を始めた。 店を廃線ツアー客の拠点にしつつ、 地域経済の活性化を狙う。 現在は篠山口駅、 丹波日置駅、 福住駅の3駅のみだが、 今後、 6駅まで対象を広げる。
写真・10月1日から販売を始めた、 篠山線のパッケージ商品=篠山市網掛で
チームリボーンは、 2012年に 「篠山線廃線40周年記念シンポジウム」 を開いたり、 今年3月に丹波日置駅―村雲駅の間の北嶋集落付近にあるコンクリート橋跡で約6㍍のレールを敷く体験会を企画するなどしてきた。 また、 一般社団法人ノオトと連携し、 今年3月と9月に廃線跡を巡るツアーを実施したり、 福住の民家で見つかった当時の8㍉映像の上映会を催すなどしてきた。
チームリボーンは、 廃線跡ツアー客の休憩場所や食事場所の提供に加え、 各駅の魅力の付加価値を高めること、 地域経済への貢献などを目的にパッケージの作製を企画。 企画に賛同した、 「手作りケーキのお店アリス・篠山インター店」 (網掛) 店長の大江康児さんがパッケージ (横24㌢、 高さ8㌢、 奥行き9㌢) を作製した。 パッケージには、 美しい篠山線の風景画を取り入れ、 そのまま置物として使えるようにした。
同店は、 「丹波茶と黒豆ケーキ」 「住山ごぼうのガトーショコラ」 「黒豆のフロランタン」 などの既存商品を詰め、 「篠山産焼き菓子の詰め合わせ」 (1500円) として販売している。 このほか、 丹波日置駅近くの里山旬菜料理 「ささらい」、 福住駅に近いイタリア家庭料理店 「トラットリア・アル・ラグー」 でも、 それぞれ篠山線パッケージに入れた詰め合わせ商品を販売している。
また、 篠山線パッケージには、 各駅の駅舎や駅名板をかたどったカードを入れ、 各店の独自性を出した。
このほか、 廃線ツアーで、 駅跡が分かりにくいとの意見が出たことから、 当時と同じデザイン、 大きさの駅名板をノオトが作製した。
松本代表は 「今後、 廃線跡のガイドマップやブックを作成するなどして、 廃線跡やその周辺の魅力を発信していきたい」 と話している。
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2014年10月2日10:57
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全壊に60万円配分 来年3月まで延長 義...
丹波市豪雨災害に対して寄せられた義援金の分配方法などを検討する委員会 (委員長=辻重五郎市長) はこのほど、 「第1次分」 として、 り災証明書に基づく床下浸水以上の住家に分配し、 全壊世帯には60万円を分配することなどを決めた。
募金は8月25日に始まり、 9月21日現在で1266件 (個人、 団体) 5598万6459円。
分配額=表参照=は、 972戸が対象となる見込みで、 人的被害を含めて4690万円を分配。 6日ごろにり災証明書のデータに基づき対象者に通知、 10月中には各口座に振り込まれる予定。
当初、 募金募集は10月31日までとしていたが、 地域の文化祭などで募金活動をする動きがあることなどから来年3月末まで延長することも決めた。 次回の委員会は12月か来年1月ごろに開く予定で、 今後さらに寄せられる義援金の取り扱いについて協議する。
担当の生活支援課は、 「第1次分配は、 多くの方から寄せられた善意を、 多くの人に分配しようという趣旨。 困っている方の助けになるよう、 引き続きご協力を」 と呼びかけている。
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2014年10月2日10:56
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塩津峠ひと月半ぶり 三春峠1年ぶり 通...
丹波市と福知山市を結ぶ国道175号 「塩津峠」 の全面通行止めが10月1日、 解除された。 福知山側で一部片側交互通行が残る。 8月16日豪雨災害で土砂崩れなどが発生、 1カ月半ぶりに仮復旧した。 また、 昨年9月15日の台風18号後、 路肩ののり面崩壊で全面通行止めが続いていた県道中山綾部線 「三春峠」 が9月30日、 1年ぶりに復旧した。
塩津峠は、 道路陥没、 土砂崩れ、 路肩のり面の崩壊などがあった。 最後に復旧した福知山側ののり面崩壊個所で片側通行になる。 同国道の市島町上田―同町中竹田間は、 八日市橋が落ちていることから、 引き続き通過交通の全面通行止めを継続する。
県丹波土木事務所は、 引き続き府県道岩崎市島線へのう回を呼びかけている。 舞鶴若狭自動車道の無料開放 (春日―福知山) は継続する。
三春峠は、 丹波市側の春日町上三井庄の2カ所 (延長20㍍と19㍍) で大型ブロックを谷側に積む路肩の復旧工事を行った。
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2014年9月30日14:18
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あす午後3時に塩津峠の通行止め解除
丹波市と福知山市の府県境の国道175号「塩津峠」の通行止めが10月1日午後3時、解除される。
8月16日丹波市豪雨災害以降、全面通行止めが続いていた。
同峠の京都府側で片側通行の場所があることや同国道の八日市橋の通行不能が続いていることから、丹波土木事務所では、ひきつづき広域迂回路の利用を呼び掛けている。舞鶴若狭自動車道の無料開放(春日―福知山)は継続中。
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2014年9月28日09:00
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女子の「復旧応援隊」
今月初旬に春日スタジアムで行われた女子プロ野球の公式戦を告知しようと、 8月に滋賀県のグラウンドまで取材に出かけた。 普段はリトルチームが使用しているグラウンドとあって、 黒土でもなければ芝が敷いてあるわけでもなかった。 プロとはいえ、 女子の野球環境は発展途上だ。 そのときはまだ、 私も女子選手も丹波市で豪雨災害が起きるとは当然思っていなかった。
災害直後から、 選手やチームスタッフは被災地入りし、 「復旧応援隊」 として民家の泥出しや家財道具の運び出しに当たっていた。 驚いたのは、 試合前日にも被災地入りしていたことだ。 「練習はしなくてもいいのだろうか」 と心配せずにはいられなかった。
試合後に話を聞くと、 「チーム練習は取りやめになったけど、 個人トレーニングはやっていた」 とのこと。 「高校時代、 丹波市で行われた硬式野球大会。 本当にお世話になった。 こんな形で恩返しというのも残念だが、 少しでも役に立ちたくて」 と話していた。
試合の翌日にもボランティア活動に励んでいた選手たち。 私たちの故郷をこんなにも大切に思ってくれる人がいてうれしかった。(田畑知也)
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2014年9月28日09:00
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鈴懸(すずかけ)の木
昨年、 フランスに旅したときのこと、 〈鈴懸にたち止まるひと風は秋〉という句を詠んだ。 旅の二日目、 ロアール地方の古城巡りをした。 城までの並木道には大きな鈴懸の樹々。 九月の半ばだったがフランスはすっかり秋、 黄葉も黄落も始まっていた。 日本では見たことのない高さの鈴懸に驚き、 また梢を鳴らす風をいかにも秋らしく感じた。
鈴懸は学名プラタナス、 大きな葉が繁るので日本のいたるところの街路樹に植えられている。 初夏に小さな花を付け、 やがて実をつける。 その実が鈴のようなので名がついた。 いつ覚えたのか記憶はないが 「鈴懸の径 (みち)」 という懐メロがある。 〈友と語らん 鈴懸の径 通いなれたるまなびやの街 やさしの小鈴 葉かげに鳴れば 夢はかえるよ 鈴懸の径〉が一番の歌詞。 ワルツなので覚えやすくて、 今でもふと口ずさむ。 調べたら、 何と戦前の昭和十七年、 灰田勝彦が作曲して歌ったとある。 昭和二十六年に鈴木章治とリズム・エースによって、 少しジャズ風なアレンジで大ヒットした。 灰田勝彦といえば、 裏声を駆使して歌った 「アルプスの牧場」 が印象的で、 何となくハイカラな雰囲気の人だった。
彼の父親は明治時代、 移民政策で医師としてハワイへ移住、 彼はハワイ生まれなのだ。 兄と共に立教大学に進学してからハワイアンバンドを結成、 歌手としてデビュー。 「鈴懸の径」 は母校立教大学の並木径がモデルであるとか。
鈴懸の木は、 九月に入ると青かった実が色づいてくる。 歌詞に季節の言葉はないが、 やはり秋の曲だと思う。
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2014年9月28日09:00
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スコットランド
英国の正式名は 「大ブリテン・北アイルランド連合王国」。 大ブリテンはイングランド、 スコットランド、 ウェールズの3地域を指す。 1991年10月、 北アイルランドのベルファストからロンドンヒースロー空港に飛んだ。 ▼深夜でやむなく乗った白タクの運転手は、 若くて陽気なスコットランド人。 ちょうど同国で開催中のラグビー・ワールドカップで、 スコットランドとイングランドの両チームが準決勝対決することになっていて、 運転手は 「きっと勝つ」 と夢中になって話した (結果は惜敗)。 ▼行ってきたばかりの北アイルランドでは、 独立を目指すIRA (アイルランド共和軍) の武装組織の活動がくすぶっていたが、 問題の根は同地だけに張っているのでないと知らされた。 その5年後にスコットランドに行った時は、 エリザベス女王の肖像画の載っていない独自のポンド紙幣を目にし、 根の深さを改めて感じた。 ▼今回の独立の賛否を問う住民投票では、 若い世代ほど賛成の割合が高く、 いずれまた再燃する可能性もあるが、 ウクライナのように武力を使わずに決着をつけるのは流石だ。 ▼元々日本とは別の国だった沖縄でも、 基地問題を巡って 「いっそ独立を」 という機運が一部にあるそうだが、 かと言ってそれが全県民に盛り上がる気配でないのは、 さらに賢明か。 (E)