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2014年11月9日08:55
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本物
私事だが、 代表を務めている丹波市の劇団 「椎の実」 の団員と共に、 秋田県小坂町にある劇場 「康楽館」 の舞台に立った。 秋田県で開催の国民文化祭に出演したからだ。 ▼康楽館は明治43年の建築で、 日本最古級の芝居小屋。 12年前には国の重要文化財に指定された。 今も大衆芝居が催される一方、 名だたる役者がその舞台に立っている。 楽屋の板張りの壁には役者の落書きがあり、 平幹二朗、 仲代達矢らのサインもある。 ▼舞台で演じてみて、 客席との一体感などに醍醐味を覚え、 著名な役者がここでの公演を望むという理由が、 素人ながらわかる気がした。 劇場として 「本物」 だからだ。 とはいえ、 その歴史には盛衰があった。 テレビの普及などで1970年以降、 使用が途絶えた。 ▼復興したのは16年後。 「活用してこそ文化財」 と、 町の人たちの情熱でよみがえった。 建築様式として本物の価値はあっても、 人々の努力がなければ本物の劇場としての真価は発揮し得ない。 本物の背後には、 人々の献身的な営為がある。 ▼康楽館のスタッフに 「丹波」 と聞いて浮かぶものを尋ねると、 「黒豆と栗」 との返答だった。 兵庫丹波の位置がわからないというこのスタッフですら、 黒豆と栗は知っていた。 まさに本物。 それもこれも、 丹波の風土に加えて献身的な営為があるからだ。(Y)
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2014年11月9日08:54
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メルのモーニングコール
猫のシロがいなくなってから二か月、 ベランダには何度も書き換えた 「立ち別れ」 の和歌のおまじないが肌寒くなった秋風に吹かれている。
あきらめつつも、 「シロ、 どこへ行ったんだろうね」 と、 つい口に出る。 「どこかで可愛がってもらっているよ、 きっと」 と夫の返事はいつも同じ。 「うん、 そうだね」 と答える私。
母猫がいなくなってから毎日、 私たちの寝ている部屋のベランダでメルのモーニングコールが始まった。 たいてい五時から五時半頃、 ミーミーと鳴き続ける。 夜中は居間と猫のトイレの置いてあるベランダを開けてあるから屋根伝いに来るのだ。 起こされると仕方なく居間へ下りてゆく。 足にまとわりつくだけで、 餌に飛びつくわけでもない。 メルにしたら、 ママはいないし、 この世に取り残されたような気になるのかもしれない。 こちらは眠いから、 今度はベランダも鍵をかけ、 居間に閉じ込めてから寝室へ戻る。 でも一度起きるとなかなか寝付けない。 三十分ほど寝床でごろごろしたあと起きる。 待ってましたとばかりにメルにまといつかれるというのが、 ここ二か月ほどの朝のきまり。
それにしてもシロは一体何処へ消えたのだろう。 元は野良だったが、 我が家の物置でメルを産んでからは、 親子で飼い猫になったはずなのに。 もしかして、 自分がいつも一緒だと、 メルが一人前に自立しないからと、 あえて出ていったのだろうか。 メルは今年の春先までママのオッパイにかじりついていた甘えん坊。 そろそろ夜寒の頃、 シロちゃん、 メルのためにも戻ってきてね。
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2014年11月9日08:46
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朗読で近畿文化祭へ 初出場で県奨励賞 ...
柏原高校放送部の足立岳瑠君 (1年) が11月15、 16の両日、 福井国際交流会館で開かれる 「近畿総合文化祭」 の放送部門に兵庫県代表として出場する。 6月に甲南大学で行われた 「NHK杯高校放送コンテスト県大会」 の朗読部門で奨励賞を受賞し、 近畿出場の推薦を受けた。 約20人が出場する。
県大会は、 指定された5冊の中から1冊を選んで好きな場面を抽出し、 制限時間1分半―2分の間で朗読するルール。 足立君は先輩からアドバイスを受けるなどし、 三浦しをん氏の 「神去なあなあ日常」 を選んだ。 県内660人が出場し、 準決勝をへて、 35人まで絞られる決勝まで残った。 全国大会へ進む12人の枠には入れなかったが、 近畿への出場権を得た。
大会初出場の足立君。 「足が震えるほど緊張した」 という。 決勝では初見の原稿を読む課題もあり、 「かんだり、 つまづいたりしないよう注意しつつ、 丁寧に読むことを心がけたが、 満足のいく内容ではなかった」 と振り返る。
大学2回生の姉、 唯夏さんは、 同校3年の時に全国大会に出場。 放送部でがんばっている姉の姿に影響を受けた。
近畿では、 島崎藤村の 「破戒」 のワンシーンを読む。 「まさか近畿に行けるとは思っていなかったので、 喜びと不安がある。 県大会のような後悔をしないように練習を積みたい」 と話している。
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2014年11月9日08:46
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チキンラーメン
「最近の袋ラーメンが気に食わん」。 取材先のおじさんとの会話。 何が気に食わないかというと、 最近、 「生麺」 を目指した袋ラーメンが増えてきていること。
私もおじさんも、 日清食品 「チキンラーメン」 の愛好家だ。 絶妙な味わいの鶏がらスープ、 縮れた麺。 1958年の発売以来、 変わらない味。 互いに鍋で煮るよりも、 丼にお湯を注いで3分という食し方が好みだった。
おじさんは言う。 「袋ラーメンには袋ラーメンの良さがあって、 もう確立されているのに、 店の真似事をしようとする。 余計なことをしなくてもいい」。私も激しく同意した。
そして、 締めの一言。 「丹波新聞も同じやないか」。 今度はどきりとした。
新聞業界にいる以上、 いつも日刊紙を比較対象にしてしまう。 そして、 全国ニュースにも手を出してしまう。 だが、 それは丹波新聞読者が求めていることなのか。 真似事としての変革よりも、 今の味をより良いものにすることのほうが大切ではないか。
変わらない良さ。 それをプライドにせよ。 おじさんの言葉が、 チキンラーメンをすするたびに頭を巡る。(森田靖久)
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2014年11月9日08:45
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バラバラの道標コツコツと修復 「地域の...
篠山市古市の住民5人が、 自動車の衝突によって大破した歴史ある道標 (どうひょう) を修復した。 集落内の三叉路にあり、 約200年もの長きにわたって人々の往来を見てきた道標。 あまりの破損ぶりに一時は 「捨ててしまおうか」 との声もあがったが、 「地域の大切な歴史遺産」 として、 設置場所を同集落の宗玄寺境内に移し、 有志が集まって修復作業に汗を流した。 修復に携わった簑田正和さん (76) は、 「事故が起こるまで道標は、 見慣れた風景の一部だった。 失ってみて初めて 『地域の宝だった』 ことに気づかされました」 と話している。
伊能忠敬が同集落周辺を1814年に測量した際、 起点となった場所に1817年に建立。 高さ約180㌢、 一辺が約30㌢の四角柱状で、 東面に 「左 大阪 有馬」、 北面に 「右 播磨道」、 西面には 「すぐ (まっすぐ行けば) 京・丹後・但馬道」 との文字が刻まれている。 住民は 「辻の立石」 と呼んできた。 集落に伝わる 「古市に過ぎたる宝三つあり」 という言葉にも、 「辻の立石、 常夜灯、 彦やん (明治時代の造り酒屋の主) の嬶 (かかあ)」 とあるくらい、 古くから親しまれた。
昨年6月、 車が衝突し、 道標が大破。 事故を起こした運転手が弁償し、 現在、 三叉路には 「辻の立石」 を再現した真新しい道標が建っているが、 「 『辻の立石』 は、 宿場町として栄えた往時の古市を今に伝える貴重な歴史遺産。 元の姿に戻そう」 と5人が立ち上がった。
ばらばらになった道標の破片を地元の石材業者が組み上げ、 大まかに復元。 継ぎ目が目立ち、 破片の欠損個所も多かったため、 有志5人が先月末から3日間かけて、 継ぎ目をモルタルで埋めたり、 破片が見つからず、 判読できなくなった文字の部分などにモルタルを盛りつけ再生するなどして修復。 丁寧な作業によって、 往時の姿と引けを取らないほどに仕上げた。 また、 「辻の立石」 の根元に1920年に設置され、 今回の事故で同じように大破した高さ約60㌢の道路元標の修復も手掛けた。
「辻の立石」 への衝突事故は、 住民が知っているだけでも過去に2回、 起こっているという。 昭和20年代前半に牛車、 20年ほど前には車がぶつかった。 いずれの事故でも倒れたり、 傾いたりした程度で大破することはなかった。
5人は 「気持ちを込めて修復したので、 ぜひ一度見に来てもらえれば」 とほほ笑んでいる。
道標は、 道路の辻や街道の分岐点に立てられ、 目的地までの距離や方向を示した交通標識。
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2014年11月9日08:45
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甲冑姿で登山 黒井城址をPR
丹波市春日町黒井校区の住民ら15人ほどが5日、 国指定の黒井城址の登山道を甲冑姿で登り、 山頂で記念撮影をするなどして、 同城址と黒井地区をPRするイベントを行った。
長年、 黒井城まつりの事務局を務めた竹知正明さん (66) =同町平松=が呼びかけた。 今年6月から月1回、 同地区自治協議会の 「元気な地域づくり実行委員会」 が、 同地区の歴史を学ぶセミナーを開催。 セミナーで地元の歴史に興味を持った受講生らが参加した。
参加者たちは、 同まつりで着用する手作りの甲冑を身にまとい、 のっしのっしと登山。 山頂でポーズをとって記念撮影したり、 戦国時代の戦いさながらに 「エイ、 ヤー」 と模型の刀や槍を振り回す人も。 眼下には雲海が広がり、 絶景を眺めながら尺八を吹く参加者の姿もあった。
下山しているときにすれ違った登山客は、 甲冑姿の武者を見て思わずたじろいでいた。
甲冑を着て登山した婦木克則さん (51) =同町野村=は、 「動きにくかった」 と苦笑い。 竹知さんは 「黒井地区だけではなく、 丹波市のPRにもなれば」 と話していた。
イベントの模様は、 空撮アーティストの前田太陽さん=柏原町柏原=が撮影。 無料動画投稿サイト 「ユーチューブ」 のトップページで、 「昨日の黒井城を感じて」 で検索を。
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2014年11月9日08:45
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「丹波モツ焼うどん」発売 丹波市産の黒...
東兵庫魚菜 (久下聖太社長、 丹波市氷上町石生) が、 丹波市産丹波黒大豆を練り込んだうどんと、 同市で肥育された丹波牛のモツを使った新商品 「丹波モツ焼うどん」 を発売した。 業務用に卸し、 丹波市初のB級グルメに育てていきたい意向。
同社は昨年、 黒豆うどんを製造していた近畿食品 (柏原町柏原) を工場ごと事業継承、 東兵庫魚菜製麺工場とした。 近畿食品から引き継いだ黒豆うどんの新しい展開を考えている際に、 近藤榮一商店 (近藤優臣社長、 春日町新才) を通じ、 春日町内で育てられている丹波市産牛肉のモツを入手できることになり、 「ホルモンうどん」 として人気のある 「モツ焼きうどん」 の商品化を思いついた。
黒豆うどん (200㌘) は、 脱気パックで冷蔵で30日もつタイプと、 冷凍めんがあり、 タレ漬けで真空パックされたモツ (50㌘) と特製ダレがセット。
飲食店での展開を期待しており、 それぞれの店でタレを足したり、 具を加えるなど独自性を出してもらうよう働きかける。 B級グルメへの展開をめざし、 取引先には商品名を記載したのぼりを渡し、 店頭に掲げてもらう。
久下社長は、 「黒大豆もモツも丹波市産で生産履歴が確か。 消費者の安全、 安心にこたえられる。 丹波に来るとのぼりがたくさん並び、 『何やろな』 と観光客に思われるようになれば。 黒豆うどんの納入先などに、 新メニューとして提案したい」 とはりきっている。
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2014年11月9日08:44
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第402問
篠山在住の動物学者、 児童文学者の河合雅雄氏が、 「河合雅雄の動物記」 (フレーベル館) 全8巻を出版されました。 河合氏のペンネームは?
1.野山千兎
2.草山万兎
3.篠山美猪
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2014年11月9日08:44
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佐野さん偲び演奏会 有志ら11月16日森公...
昨年8月に亡くなった故・佐野吉五郎関西音楽専門学院前理事長をしのび、 同学院関係者有志が、 16日午後2時から丹波の森公苑ホールでメモリアルコンサートを開く。 ピアノ、 声楽、 管楽器とさまざまな分野で活躍する同学院ゆかりの音楽家の演奏と、 学院創設者である佐野前理事長の足跡と思い出を回想するステージで構成する。 実行委員らは 「生演奏の良さにふれてクラシック音楽を好きになってほしい」 と広く来場を呼びかけている。
第1部は、 同学院付属音楽教室卒業生が出演する。 第2部は、 佐野前理事長を追悼するステージ。 第3部は、 同学院講師・元講師が演奏する。
全席自由で入場料1000円。 未就学児無料。 関西音楽専門学院内実行委員会 (0795・74・2757)。
出演者は次のみなさん。
▽足立志穂、 大槻朱里、 岡田千絵、 方山裕里、 多川響子、 豊嶋麻鈴、 中村早希、 南麻紀、 森北愛、 与儀静香、 梅谷浩子、 大西敏生、 方山桂子、 村上早紀、 義積美由紀、 泉山民衣、 大西幸代、 片山優陽、 川島衣久香、 小森弘子、 小森美和子、 志堅原愛、 進藤昭子、 原田忍、 増田寛、 谷垣明子
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2014年11月9日08:43
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丹波OB大学見学会
丹波の森公苑で、 11月12日午前10時半―正午の教養講座 「エンディングノートの書き方」 (講師=ブレーントラスト代表取締役・米田貴虎さん) と、 同日午後1時―2時半の特別講座 「命の重さ―生きているって幸せ」 (講師=NPO法人ツナガリっちょ理事・道志真弓さん) を公開。
おおむね60歳以上の丹波地域在住者で、 来年度の同大受講希望者の参加を募っている。 半日も可。 無料。 同公苑 (0795・72・5170)。
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2014年11月9日08:42
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「男性の料理教室」 参加者を募集
12月7日午前10時―午後2時、 今田まちづくりセンター (今田町今田新田) で「男性の料理教室」 を開く。参加者を募集している。 食育講話と調理実習 「和食に挑戦~鍋でご飯を炊こう」。 市内在住の20歳以上の男性が対象。 定員15人。 参加費500円。
11月20日までに主催の市健康課 (079・594・1117) に申し込む。
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2014年11月9日08:41
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ブータンで椎茸栽培指導 自然農法を世界...
篠山市上筱見でシイタケを栽培している株式会社テクノワークささみ農場が、 技術提携している株式会社ハルカインターナショナル (岐阜県郡上市) と共同で12月から、 ヒマラヤ山脈南部の国、 ブータンで有機キノコの栽培技術を指導する事業を始める。 同農場の従業員が技術指導に当たる。 ハルカインターナショナルの社長で、 テクノワーク (味間北) の梶原康弘社長は 「循環型で自然農法のやり方がブータンに適していたのでは。 世界へ技術指導に行く篠山の若者の育成にもつながる」 と話している。
写真・ブータンに派遣される澤山さん
ささみ農場は昨秋、 旧百萬石酒造丹波工場の跡地などを利用し、 シイタケ栽培を始めた。 篠山市内の里山整備で出た間伐材で菌床をつくり、 山林内の栽培ハウスで空調設備を使わず、 自然に近い形で栽培。 使用済みの廃菌床は堆肥にしている。 1日に400㌔を生産。 大手スーパーや高級レストランチェーンなどに販売している。
豊富な森林資源と清流がありながら、 シイタケの自給率が10%で、 環境保全に力を入れているブータンに、 環境に優しいシイタケ栽培を広めてみては、 と昨年10月、 梶原社長らが在東京ブータン王国名誉総領事館に提案。 今年3月、 ブータンの首相や農林大臣とブータンで会い、 循環型のシイタケ栽培を説明し、 受け入れられた。
国際協力機構 (JICA) が小規模農家の生活向上のための事業として採択し、 約5000万円を補助。 現地のモデル農場で来年1月から、 日本から持ち込んだ菌床で栽培。 3月からは現地で菌床を製造しキノコを栽培する。
来春から、 同農場農産部の澤山健治さん (43) =市野々=がブータンに派遣され、 水の管理や電力、 森林環境、 林道などを調査。 技術指導にあたる。
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2014年11月9日08:40
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全こども園で病児保育 3歳児の短時間受...
◆「子育て5年計画」市民意見募る 11月20日まで
丹波市は来年度から5年間を計画期間とする 「子ども・子育て支援事業計画」 (案) へのパブリックコメントを募っている。 計画案には▽3歳児を就学前教育の対象とし、 認定こども園の短時間部で受け入れを始める▽全てのこども園で病児・病後児保育が実施されるよう、 看護師配置への人件費支援―などを盛り込んでいる。
来年4月から始まる国の子ども・子育て新支援制度で、 「子どもが3歳以上で幼稚園等での教育を希望」 できることから、 市も対応する。
全てのこども園での病児・病後児保育の整備は、 国の求め以上に市が力を入れる取り組み。 現在2園のみで行われているが、 市が制度化することで園を経営する法人が職員を雇用できる環境を整備する。 9つの園全てで実施をめざす。 こども園の施設の一部を在宅児に開放して行われている 「子育て広場」 への専任職員の配置も同様に、 市が独自の基準を設け財政支援をすることで、 職員を置けるようにする。
児童福祉法の改正で、 アフタースクールの利用対象年齢が、 現行の小学校3年生までから6年生までに拡大することにも対応する。
このほか、 子育て学習センターを、 子ども・子育てに関する相談、 情報提供窓口とすることなどを盛り込んでいる。
計画の基本理念は 「みんなではぐくむ子どもが夢をもっていきいきと輝く丹 (まごころ) の里」。
法定13事業について、 市が取り組む内容を掲載した。
コメントは20日まで。 市内在住、 在勤者らが対象。 市のウェブや、 市役所各支所で 「案」 が閲覧できる。
詳細は市教育委員会子育て支援係 (0795・70・0813)。
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2014年11月9日08:40
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丹波布と表具“共演” 観瀾斎さん大作も...
丹波布工房 「丹の布」 と、 丹波・東播の表具師でつくる 「紙遊会」 が11月15、 16の両日、 丹波新聞社ホール (丹波市柏原町柏原) で、 「丹波布と表具の工藝展」 を開く。 表具の素材に丹波布を使ったコラボ作品と、 それぞれの作品が出展される。 入場無料。
「丹の布」 (同市青垣町中佐治、 大谷由美子代表) は、 同工房で織っているバッグやストール、 反物、 巾着などを出品。
表具師12人でつくる 「紙遊会」 は、 江戸時代から現代までのそれぞれの地域に残る絵画や書画などを展示する活動をしている。 丹波市が会場の今回は、 地元の太田檜雲堂 (同市青垣町小倉、 太田嘉久さん経営) を中心に、 丹波布第一人者の足立康子さんの布を使ったふすまや、 丹波布を使って新たに制作した額などを出展する。 太田さんが掛け軸の表装を手がけた仏版画師、 観瀾斎さんの大作の竜 (3・3㍍×1・7㍍) も展示する。
大谷さんは 「表具とのコラボで視野を広げ、 生地として丹波布が色んなものに使ってもらえる方向性を見出したい」 と言い、 太田さんは 「表具師の仕事を見てもらい、 どんな作品を作っているのか知ってもらえれば」 と話している。
太田さん (0795・87・1639)。
写真・丹波布を出展する大谷さん (右) と自身が表装を手がけた観瀾斎さんの大作を広げる太田さん=青垣町小倉で
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2014年11月9日08:39
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「食・農・里山」本を発行 多彩な26人執...
「食と農と里山」 と題した本が、 「あうん社」 (丹波市春日町野上野、 平野智照代表) から発行された。 タイトルの通り、 食や農業、 里山にかかわっている人たち26人が書いた原稿を収録している。 執筆者の多くは丹波地方の人たちで、 それぞれの分野で活躍している同郷人の思いが伝わる内容になっている。
写真・ 「食と農と里山」 を編集発行した平野さん=丹波新聞社で
「食・農・里山」 のひとつの視点から編集しているものの、 執筆者の顔ぶれは多彩。 大手企業を退職して24歳で篠山市に移り住み、 里山暮らしを満喫している若者、 有機農業にかける若者の情熱に感化され、 地域に有機農業を広めた男性、 地元の農産物を生かす加工所を立ち上げ、 地産地消を推進した女性、 丹波にⅠターンした人たちの交流会を催している不動産業経営者、 鹿の獣害に悩む一人暮らしのおばあさんに出会ったのをきっかけに鹿肉料理の研究を始めた料理人らが筆を執った。
このほかにも、 古民家でそば屋を開業した人、 「自然食農家レストラン」 を開業した人、 薪ストーブの普及を進めている人など、 さまざまな執筆者が顔をそろえている。
あうん社代表の平野さんは 「編集を終えて改めて読み直すと、 いろいろな人たちの思いや歩みがまとまり、 一つの現代史、 生活史になっていると思った」 と言う。 同書は、 20人以上の執筆者で1冊の本を出すという、 あうん社が企画しているシリーズ 「手のひらの宇宙BOOKs」 の第1号で、 「食・農・里山は普遍的なテーマであり、 今後もこのテーマで本を出したい。 執筆者を募っています」 と話している。
264ページ。 1200円 (税別)。 問い合わせは平野さん (090・4491・5250)。
執筆者は次のみなさん。
安達鷹矢 (篠山市) 荒木武夫 (市島町) 大木智津子 (氷上町) 木村裕輝 (同) 鴻谷佳彦 (柏原町) 河本大地 (神戸市) 斉藤武次 (さいたま市) 才本謙二 (篠山市) 坂口典和 (同) 坂本明久 (福知山市) 佐藤勉 (市島町) 妹尾栄二 (青垣町) 高嶋正晴 (京都市) 辻井博 (同) 西田浩之 (長岡京市) 福井佑実子 (神戸市) 藤本傑士 (春日町) 松井哲造 (篠山市) 村上鷹夫 (山南町) 森脇伸也 (福知山市) 柳川拓三 (春日町) 柳川瀬正夫 (氷上町) 柳田隆雄 (春日町) 山根成人 (姫路市) 余田亮一 (氷上町) 真砂秀朗 (神奈川県)
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2014年11月8日16:05
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舟城神社 (春日町長王)
創建時不詳。 祭神はスサノオノミコトである。 神仏習合の名残が残り、 庫裏周辺には仏教的色彩がそこここに見られる。 祇園さん (牛頭天王社・牛の神さん) として広く近隣に知られ、 季節には参拝客も多い。
ここの彫り物もなかなか多彩である。 正面には一見大造りとも思われる竜の彫刻があり、 本殿には一対の阿吽の竜も見られる。 柱の隅やその他あちこちに、 唐獅子、 獏、 象などの聖獣もあり、 その他の動物の彫り物もその姿を強調している。 籠彫りの華も見える。 また、 千鳥破風の蟇股 (かえるまた) には鶴の姿が遠望できる。
庫裏の中の飴色になった欄間には、 3羽の鶴の憩いの姿が彫られ、 その左隅に、 柏原青竜軒彫刻と印されている。 篠山の波々伯部神社にある6代目中井権次正貞の欄間の彫刻とよく似ている。 篠山のパターンから考えてみるに、 山門などの彫刻は8代目中井権次正胤と考えていいのではないかと推測される。
元高校教諭 岸名経夫
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2014年11月8日16:04
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大原(おおばら)神社...
祭神はいざなぎのみこと、 アマテラス大神。 そして、 つきゆみのみことの女神の三柱。 創建は、 仁寿2年 (852年)。 現南丹市美山町の地で創建された。 のち弘安2年 (1279年) に現在の大原の地に遷座された。
この神社が何よりも有名なのは、 安産の神様としてであり、 福知山はもとより南丹地方、 兵庫県からの参拝客も多い。 応永4年 (1397年) に本殿、 拝殿、 舞楽殿が整った。現在の社殿は寛政8年(1796年) に建立され、 市の指定文化財である。
寛政8年の建立時に、 5代目中井権次正忠、 兄弟子の久須善兵衛政清が合作で、 拝殿の木鼻の唐獅子と獏、 兎(う)の毛通しの鳳凰、 菊の華の籠彫り、 紅梁の上のやや小ぶりの竜、 それぞれ2羽の鳳凰や鶴の彫り物をしつらえている。 とりわけ、 向拝には、 1831年頃、 6代目中井権次正貞が、 巨大で立体感のある丸彫りの竜を完成させている。 必見の大作である。
元高校教諭 岸名経夫
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2014年11月8日15:59
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市島の塩津峠 片側規制を解除
豪雨災害により片側通行となっていた丹波市と福知山市を結ぶ国道175号の塩津峠が11月6日に規制解除され、 2車線通行可能となった。
丹波土木事務所などによると、 同国道では市島町上竹田の八日市橋付近の工事が続いており、 塩津峠の復旧工事も残っていることから、 引き続き府県道岩崎市島線への迂回を呼びかけている。
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2014年11月8日15:59
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前山コミセンに移転 復興支援ボランティ...
丹波市復興支援ボランティアセンターが11月5日、 市島農村環境改善センター (丹波市市島町上田) から前山コミュニティセンター (同町上竹田) に移転した。 市は、 「これからは市民力による末永い支援が必要」 と協力を呼びかけている。 電話、 ファクス (電0795・85・2750、 FAX85・2751) はこれまで通り。
10月末でボランティアに対する高速道路料金の支援が打ち切られ、 遠方からの支援を期待することが難しくなる中、 被災地の一番身近な所で、 現地の様子を確認しながらきめの細かな支援をしていこうと移転を決めた。 竹田ボランティアセンター、 美和コミュニティセンターに設けている 「サテライト」 は継続する。
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2014年11月8日15:49
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コーヒーショップ「プチテラス...
レースのブランド飾る
丹波市柏原町の国道バイパスから南側に入ってすぐの喫茶店。 古家マサ江さんが経営し、 開店21年になる。 9月ごろから、 室内にレースの服やポーチ、 フェイスタオル、 エプロンなど 「さえら」 のブランドを飾っている。 すべて日本製。
「20年が経ち、 新たなスタートになる節目に、 以前から夢だった商品を飾ることができた。 お茶を飲みながら繊細で美しく優雅なレース編み、 手づくりの温かさを手に取って感じてもらえれば」 と話す。 「出産や結婚祝いの品としても喜んでもらえる。 カタログ注文も応じます」 と古家さん。
店は、 アルコールサイフォンでたてたコーヒーにこだわる。 このほかのメニューは、 ジュース類やエッグトーストなどパンのみ。 こじんまりとした室内には、 アンティークの皿、 コーヒーカップも並び、 ゆったりとした気分に浸れる。
【メモ】営業時間は午前9時―午後4時半。 不定休。 電0795・73・0324。
丹波市柏原町南多田167-2