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2015年5月17日08:56
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無料登記法律相談会
5月21日、 柏原住民センター (午前9時―11時半) と篠山市民センター (午後1時半―4時) で無料登記法律相談会が開かれる。
県司法書士会たんば支部の会員が、 土地家屋などの売買、 相続、 遺言、 高齢者の財産管理、 成年後見制度、 多重債務など各種の相談に乗る。 予約不要で直接会場へ。
柏原は土田事務所 (0795・82・1838)、 篠山は稲山事務所 (079・594・2233) へ。
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2015年5月17日08:55
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「信楽焼タヌキ」体内で子育て シジュウ...
写真・中が空洞になったタヌキの体の背中部分に設けられた穴から出入りする親鳥=市島町中竹田で (吉見さん提供)
丹波市市島町中竹田の吉見利和さん (70) が庭に置いている信楽焼のタヌキの体内にシジュウカラが営巣した。 「まさかこんな所に」 と吉見さんは驚きつつ、 ヒナが無事巣立つよう家族とそっと見守っている。
ゴールデンウイークに遊びに来た、 孫の未来さん (7) が、 置物の背中の穴から親鳥が出入りしているのを見つけ、 中に 「黄色いくちばしが3つ見える」 と伝えた。
吉見さんも以前から、 鳥が庭に遊びに来てはタヌキの近くで 「消える」 ことを不思議に思っていたものの、 中が空になったタヌキの置物を巣箱代わりにしているとは思いも寄らなかったという。
穴は、 親が出入りするのにギリギリの大きさ。 近づくと警戒してなかなか巣に入らないが、 遠目からながめていると頻繁に出入りを繰り返す。 地面に置いた焼き物は高さ30㌢ほど。 ヘビやネコに襲われないようにと、 吉見さんが周辺に網を張り、 外敵の侵入を防いでいる。
「近づくと、 ヒナが大きな声で鳴いている。 無事に巣立ってくれればいいが」 と心配しつつ、 見守っている。
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2015年5月17日08:55
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天内芋...
大山郷づくり協議会 (斉藤邦彦会長) が、 大山上の伝統野菜の里芋 「天内 (あもち) 芋」 を地域の特産物にしようとこのほど、 同集落の畑で種芋を植えた。 同協議会によると、 現在は70歳以上の数人が栽培、 販売しているのみで、 伝統野菜の復活を地域あげて推進していく。
写真・大山上の伝統野菜 「天内芋」 を復活させようと、 種芋を植える大山郷づくり協議会のメンバーら=篠山市大山上で
同集落に住む元農業改良普及員の西垣勝美さん (91) によると、 西垣さんが子どものころにはすでに日常の食事や行事食の食材として、 ごぼうと混ぜた芋ごはんや、 煮もので出されていたという。 柔らかくて味が良く、 粘り気があるのが特長。 西垣さんは 「祭りの一番のごちそうだった」 と振り返る。 同協議会によると、 黒岡の春日神社の秋祭りなど、 大山地域だけでなく、 市内の祭りでも欠かせない食材だったという。
現在は、 毎年10月に行われる大山市民農園収穫祭で恒例の芋煮として使われているだけになった。
同協議会が生産者の高齢化が進む中で、 地域の特産物として守っていこうと計画。 西垣喜文さん (大山上) が種芋60㌔を提供し、 このほど、 同集落内の耕作放棄地約10㌃に種芋を植えた。 約800㌔の収穫を見込んでいる。 収穫したものは、 PR用にしたり、 加工の試作用に使い、 そのほかは販売を計画している。
大山地区の女性が経営する食堂 「コミュニティーキッチンゆらり」 (大山新) の森本淑子さんも芋植えに参加。 「郷土料理として伝わる、 団子にしてきな粉をまぶす料理など、 加工法を考え、 『ゆらり』 でも販売したい」 と話している。
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2015年5月16日15:06
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オープンカフェ「どんぐり」
厳選の珈琲と薬草茶
湘南から移住した3人の女性が古民家の庭に設けた高台にある里山のオープンカフェ。 集落が一望できる見晴らしの良さが売り。 「皆が楽しんで帰っていただけるオンリーワンのカフェに」 と、 4月16日にオープンさせた。
メニューは健康志向でおいしいものを提供。 こだわりの焙煎のコーヒーや、 薬草茶として、 シャクヤク、 甘草、 シナモンなどが入った 「韓茶」、 生姜、 白シャクヤク、 ア
ーモンド、 ナツメなどが入った 「生姜茶」、 ナツメ、 クルミ、 アーモンドなどが入った 「ナツメ茶」、 甘草、 シナモン、 シャクヤク、 アーモンド、 ナツメなどが入った 「双和茶」 の5種類。 これらの飲み物すべてに梅、 夏みかん、 その他の季節の果物のジャムを乗せたフランスパン、 アーモンドをチョコレートでコーティングしたアーモンドチョコレートが付く。
【メモ】営業は木、 金、 土、 日曜日の正午―午後5時。 駐車は藤岡奥公民館横の空き地に。 電090・4453・7504 (営業時間中に限る)。 篠山市藤岡奥201
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2015年5月16日14:59
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「池坊」の合同花展 103人の多彩な作品 ...
華道家元池坊の京都北部連合支部花展 「風薫る 想いのせて」 が、 5月16、 17日の両日、 ゆめタウンポップアップホールで開かれている。 午前10時―午後5時 (17日は午後4時まで)。
京都北部連合支部には、 丹波、 舞鶴、 綾部、 福知山の各支部があり、 2年に1回、 各支部持ち回りで合同展を開いている。 丹波支部からは教授者資格の支部員7人と、 社中約50人が出品。 103人が1人1点、 立花、 生花 (しょうか)、 自由花、 小品などを出品し、 初夏を感じさせる作品が会場を彩っている。
同支部長の伊賀尚子さん (青垣町佐治) は 「時代にマッチしたすてきな作品がたくさん並んだのでぜひ見に来てほしい」 と呼びかけている。
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2015年5月14日08:55
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不登校児の意欲支援 週1回「無量塾」開...
ひきこもりや不登校に悩む当事者の親や支援者らでつくる 「子育て親の会」 (竹安恵代表) が、 参加者が自主的に課題を見つけて学び、 交流を持つ場 「たんばTERAKOYA無量塾」 を開設した。 5月9日、 ハートフルかすがで1回目の塾を開き、 音楽演奏を楽しんだほか、 軽食を取りながら語り合うなど有意義な時間を過ごした。
「無量塾」 は週1回、 同会員やボランティア20人ほどが交代で運営する。 学校には行きづらくても勉強する意欲がある、 友だちがほしい、 誰かと一緒に何かに取り組みたい、 といった子どもたちの希望を聞き、 自分で決めた課題を支援する。 ボランティアには元教員や民生委員らもおり、 さまざまな経験からアドバイスができるという。
同会は2年ほど前から、 不登校やひきこもりの子どもたちが憩える居場所 「TAMARIBA」 (春日町棚原) を運営。 「無量塾」 ではさらに一歩踏み込み、 子どもたちの自主性を大切にし、 人間関係を築く場所をめざしている。
無量塾の若者ボランティアスタッフ代表を務める土田崇人さん (24) =青垣町佐治=は小学生のころ、 学校に行きづらくなった経験があるという。 「学校に行く、 行かないにかかわらず、 無量塾が継続して通いたくなるような居場所になれば」 と話す。
竹安代表 (63) =柏原町上小倉=は 「『無量塾』 という名前には、 子どもたちの計り知れない可能性を信じるという思いを込めた。 学校などで居場所がないと感じている子どもたちが、 自ら学び、 目標を持てる場所にしたい」 と参加を呼びかけている。
毎週土曜日 (第1土曜日を除く) の午後2―4時半、 ハートフルかすがで開設。 利用は無料。 竹安代表 (090・1674・3211)。
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2015年5月14日08:54
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県立柏原病院研修医と懇談 5月19日、前...
県立柏原病院の研修医と市民との懇談会 (丹波市自治会長会など主催) が5月19日午後7時半から前山コミュニティセンターで行われる。
研修医の岡本貴子さん、 宮崎了子さんが研修講話を行う。 同会事務局 (市市民活動課0795・82・0409)。
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2015年5月14日08:53
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プロ野球
筆者が小学生だった昭和29年、 高橋ユニオンズという大変弱いプロ野球チームが現れた。 南海、 西鉄の全盛時代。 あまりの弱さにファンでないのに気になって仕方なかった。 ▼パリーグをセに対抗するため8球団に増やそうと発足したのだが、 寄せ集めの選手ばかりで10連敗、 12連敗を繰り返し、 31年まで3年間で146勝281敗8分という惨憺たる成績を残し、32年のシーズン開幕前に解散した。 ▼1対17のスコアや1イニング7四球といった不名誉な記録を出し、 老兵スタルヒンの通算300勝達成、 また3年目に六大学のスター、 佐々木信也が入団し奮闘したことぐらいが明るい話題だった。▼「最弱球団高橋ユニオンズ青春記」の著者、長谷川晶一はしかし、「『最弱』だったが『最低』ではなかった」 と評する。 サヨナラエラーをした佐々木がその場でうずくまっていると、 ナインが 「気にするな」 とベンチまで肩を抱いて連れ帰ってくれた。 「良いチームだな」 と感激したが、 ニュースキャスターになった後年、 「だから弱かったんだ」 と気付く。 ▼柏原高卒のプロ入り第1号、 西本道則もテスト合格で32年に入団が決まっていたが、 チームの消滅で吸収合併先の大映に移籍。 1年だけいて3勝を挙げた。 ▼今シーズンは両リーグ白熱の混戦。 ずっと負け組だったDeNAに喝采を送る。(E)
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2015年5月14日08:53
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命の輝き感じる季節に
春から初夏へと変化する。 山々の新緑に目をやり、 小鳥のさえずりに耳をそばだてる。 自然の息吹を肌で感じる。 命が輝きを増す季節でもある。
農業体感施設を営む婦木克則さん (丹波市春日町) は、 「田舎の日常生活を味わって」 と話し、 もてなしの心を説く。 野菜の苗植え、味噌作り、料理などに加え、 黒井城跡登山など歴史探訪が加わる。 ふだん、 何気なく過ごす田舎にも魅力がいっぱい詰まっていることを再認識した。 自然とともにある暮らしに共感を覚える。
先ごろ、 「いのちの妙用 (はたらき)」 という本が出版された。 最明寺 (丹波市市島町) の明星坐禅会の30周年記念誌として大槻覚心住職や住職に縁のある人たちが執筆。 本の出版を見届けるように大槻住職が死去されたことは、 衝撃だった。 坐禅会に縁を得て、 執筆者の一人に加えていただいた私としても残念なことだった。 お通夜で法話を行った寺院住職は、 「30年も坐禅会を続けることは至難のこと」 と話された。 坐禅を通じて無に近づく。 自然のままに生きることの大切さを教わった。
「田植え時に水がほしいと自分の田に水を引こうとすると、 横取りされる」 と嘆く声を聞く。 「我田引水」 という言葉が日常生活でよく使われる。 自分のわがままを通せば、 争いや憎しみ合いなどが起こる。 譲り合いと寛容の精神が必要であろう。
心の持ちようで、 人は良くも悪くもなる。 自然という偉大な力や縁という不思議な働きのなかで、 生かされる人間。 生かされた命をいかにはたらかせるのか。 少しでも人のため世の中のためになるように、 命を輝かせる生き方をせねば。 自問自答しながら。「坐禅する心の灯いつまでも」(臼井 学)
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2015年5月14日08:52
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沖縄修学旅行再び
ここ数年、 丹波市の中学3年生の修学旅行先の沖縄本島に 「先回り」 し、 現地で取材をしている。 今年は平和祈念公園 (糸満市) で春日中学校を待った。 全国の修学旅行生が訪れる 「平和の礎」 前の広場は、 記念撮影その他で混み合っている。 たくさん学校がある中で、 丹波市の生徒の平和セレモニーに臨む姿勢は毎年、 お世辞抜きに素晴らしい。 今年の春日中生徒の合唱もしっかり歌えていて、 他校の引率教諭が感心し、 ほめているのが聞こえた。
ゴールデンウイーク後半は晴れが続いた。 美ら海水族館、 伊江島、 国際通りでの買い物、 と楽しい思い出ができたと思う。 大戦の傷跡があり、 米軍基地問題に揺れる。「色んな顔を持つ」 と実感できたのでは。
自分は、 モズクを採り、 平和学習の研究者と辺野古新基地建設に反対する人々が座り込みを続けるキャンプシュワブのゲート前集会に参加し、 市場の中にある友人の店で民泊をし、 沖縄県職員や現地勤務の記者と酌み交わした。
修学旅行が終わったこれからも興味を持ち続け、 将来、 是非再訪を。 「色々ある」 のが沖縄だから2度目もきっと楽しい。(足立智和)
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2015年5月14日08:52
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悪いけど、 負けれへんわ~
ゴールデンウイーク中、 最も悩まされた事は水菜の出荷をしながらの子どもたちの応対と、 ツバメとの根比べ。 チビタもようやく家の生業が分かってきてくれているのか、 何とかごまかしながらやり抜き、 お姉ちゃんに至っては小遣い目当てでニンジン畑の除草までしてくれた。
が、 手強かったのはツバメ。 さざなみ立つ田んぼを綺麗だなと眺めていたら、 シューッと泥をすくう。 「えっ!?」 と思ったら、 ベッチョリと建築中の家の軒下に付けるではないか!? 「うそぉ~!巣?」 見れば軒下は何度も拭い取られた巣の跡でシミだらけ。 棟梁曰く、 田んぼの土で泥染めみたくなるそう。 追ってはみるが、 もう根負けだと。
ツバメは田んぼの害虫を食べる益鳥で、 巣が作られた家には幸運が舞い込む、 商売繁盛、 縁起が良いと言われ、 軒下を間貸ししてあげる心の広い方が多いそうだけど、 ゴメン、 母ちゃんはそこまで心が広くない。 だってまだうちらも住んでないも~んっ!!
先ずはCDをぶら下げる。 ツバメは、 暫く向こうの電線に停まって様子見。 でも直ぐかい潜る。 翌日、 黒マルチを細長く切ってヒラヒラさせる。 1日やつらは様子見。 そして翌朝、 巣作り。 凹む母ちゃん。 色々調べて最終兵器はアルミホイルを軒下に張る。 これが効果てき面!思わず 「勝った!」 と心狭い母ちゃん。 でもね、 巣作り完了後に潰すのは悪いからどうぞ心広き方の家で巣作りしてくだされ。 と、 ホッとしたのも束の間、 今度は足長蜂!もぉ~やめてよっ!
(古谷暁子・ブルーベリー農家)
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2015年5月14日08:51
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「たんば黎明館」に俳人・細見綾子の句集...
青垣町東芦田出身の俳人で、 俳句界で最も権威のある賞とされている 「蛇笏賞」 を受けた細見綾子 (1907―1997) の句集や関係の書籍が、 綾子の血縁者から、 たんば黎明館 (柏原町柏原) を運営している 「まちづくり柏原」 に贈られた。 綾子は、 黎明館の前身、 柏原高等女学校の卒業生。 贈られた本は黎明館内で保管され、 希望者は閲覧できる。
写真・たんば黎明館に贈られた細見綾子の関係書籍=柏原町柏原で
寄贈したのは、 山崎大樹 (おおき) さん (52) =東京都国分寺市=で、 綾子のめいの長男。 自宅に置いておくよりも、 綾子のふるさとで保管してもらえればと贈った。 山崎さんの両親はともに、 綾子の夫の沢木欣一が主宰していた俳誌 「風」 の同人だった。
贈られた本は、 処女句集の 「桃は八重」、 芸術選奨文部大臣賞を受けた句集 「伎藝天」 や、 蛇笏賞を受けた句集 「曼陀羅」 をはじめ、 綾子の著書や、 夫の沢木の句集などで、 単行本は約50冊。 ほかに、 月に1回発行されていた俳誌 「風」 の1997年7月号から2002年3月号までがある。
綾子が自作の俳句30句を朗読し、 解説した肉声を収録したレコードもあり、 30句の中には、 綾子の生家近くにある高座神社に立つ句碑の 「でで虫が桑で吹かるる秋の風」 の句もある。
山崎さんは、 「私の母も柏原高等女学校の卒業で、 黎明館はゆかりの深い建物。 長くみなさんに親しんでもらえれば、 うれしい」 と話していた。
また、 まちづくり柏原への寄贈を仲介した酒井礼子さん (山南町村森) と、 柏原町出身の清水雅子さん (岐阜県各務原市) は、 「綾子は全国レベルの俳人。 郷土の偉人としてもっと顕彰されていい」 と言い、 「綾子がかつて学んだ建物で、 綾子の本に親しめるのはすてきなこと」 と話している。
黎明館の庭園には、 綾子の句 「雉子鳴けり少年の朝少女の朝」 の碑が立っている。
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2015年5月14日08:50
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イヌザクラの巨樹見つかる 多紀連山「西...
多紀連山を形成する主要3峰の一つ 「西ヶ嶽」 (標高727㍍) の山中で、 「イヌザクラ」 の巨樹が見つかった。 幹周りが胸の高さの位置で4・35㍍、 樹高は約20㍍。 「ひょうごの巨樹・巨木100選」 の著者、 橋本光政さん (72) =姫路市=は、 「イヌザクラは、 県内はもとより、 全国的にも自生数の少ない木。 これまで県内一の大きさとされてきた神崎郡のイヌザクラ (幹周り2・78㍍) をはるかに上回っている」 と驚いている。
写真・多紀連山の西ヶ嶽山中で見つかったイヌザクラの巨樹(写真提供:樋口清一さん)
発見者は、 2008年に同山中で国内最大級のクリンソウ群生地を発見し、 保護活動を展開している 「多紀連山のクリンソウを守る会」 (樋口清一会長) のメンバー。
根元から約2・5㍍のところで十数本に枝分かれし、 それぞれの枝の直径は10数㌢から30㌢ほど。 樹勢は旺盛という。 発見場所は標高約550㍍の谷筋で、 この付近では4年前にも 「守る会」 が、 トチノキの巨樹を見つけている。
イヌザクラは、 バラ科の落葉高木でサクラの仲間。 国内では、 山形県・青森県以南に分布する。 里周辺で普通に見られるウワミズザクラと近縁種で、 白い小さな花がブラシ状に集まって咲く花の付き方がよく似ている。 名前の由来には諸説がある。 そのうちの一つは、 ウワミズザクラに似ているが異なることから、 「似て非なるもの」 の 「非・否 (イナ)」 から 「イヌ」 に転じたという。
鳥取や山口、 長崎、 佐賀県などでは絶滅危惧種に指定されている。 樋口会長らの調べによると、 篠山市内で、 自生のイヌザクラは、 川原集落の山中で1本 (幹周り約80㌢) 見つかっているだけという。 丹波市では自生の記録はない。
昨年秋、 「守る会」 のメンバー5、 6人が、 さらなるクリンソウの群生地を探し求めて山中を歩いていたところ、 イヌザクラの巨樹を発見。 そのときは、 イヌザクラかウワミズザクラなのかを判別できなかったため、 「来年、 花の咲くころにもう一度来よう」 とその場を後にした。
今月2日、 「守る会」 の樋口会長をはじめ、 石田莞爾さん、 細見隆夫さん、 酒井康夫さん、 津田博利さんの5人で再調査。 花はまだつぼみの状態だったが、 「イヌザクラは花だけが独立した枝に咲くが、 ウワミズザクラは花の下部に葉が付く」 ことから、 イヌザクラと判断。 8日には橋本さんも現地に出向き、 イヌザクラと判定した。
樋口会長は、 「宍粟市にあった株元幹周り約2・5㍍のイヌザクラの樹齢は約500年だったと聞く。 今回発見したものは、 それから計算すると1000年近くあっても不思議ではない」 と言い、 「これまでにもコブシやトチノキなど、 この地では珍しい木や巨樹を発見してきたが、 探せばまだまだお宝が見つかりそう。 篠山の自然は奥深い」 と話している。
東京・調布市にあるイヌザクラが国内で最も大きく、 幹周りは9・9㍍。
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2015年5月14日08:50
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西光蜜寺(南丹市八木町美里)
創建、 聖武天皇 (724―749) の時代。 のち、 真言宗となる。 今の本堂は、 文化元年 (1804) に再建された。 また、 文政2年 (1819) ごろには広く近在や篠山方面からも寄進を受け、 現在の立派な大伽藍になったとのこと。 地元の六斎念仏は府の無形文化財であり、 秋には紅葉寺としても賑わう。 こんな遠方に中井一統の彫り物があると聞いて出かけてみた。
大きな造りの唐門の虹梁には2頭の麒麟が踊り、 その上には軍配をもった行司、 その上の兎の毛通しには鶴が舞っている。 本殿に入って度肝を抜かれた。 差し渡し10㍍以上とみえる本殿の欄間に、 今まで見たこともない巨大な2頭の阿吽の竜が睨み合っている。 欄間にしつらえてあるのに平面的ではない。 立体感、 躍動感あふれる竜である。 ほかの空間には鳳凰が2羽、 これも巨大。 5代目中井丈五郎橘正忠の超大作。 須弥壇には、 6代目中井権次橘正貞得意の唐獅子が、 所狭しと乱舞している。
元高校教諭 岸名経夫
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2015年5月14日08:49
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東吹八幡神社(篠山市東吹字東田ノ坪)
創建時不詳。 祭神は応神天皇、 手力雄命、 そして天照大御神であり、 ほかに境内社として4柱が祀られている。 篠山藩3代藩主松平忠国の庇護を受けてきた。 少し分かりにくい所に鎮座する神社だが、 信仰篤い近所の人々により神域が掃き清められて、 静謐 (ひつ) の雰囲気が感ぜられる。 石灯籠も元禄時代の古いもので由緒があるようだ。
拝殿は八幡宮にちなんで、 鳩が左右に2羽ずつ彫られている。 本殿が最近修復された。 新しく作り変えられたと思われるくらいその技術は進歩したようだ。 まず竜の彫刻を探す。 幣殿と本殿がくっつきあって竜が正面から見えず残念である。 本殿の向背の木鼻の唐獅子と獏は垢抜けしており、 手挟みの華も素晴らしい。 社殿の上部には聖獣が賑やかに顔を外に向けている。 しかしなんと言ってもここの脇障子の彫り物が興味深い。 中国の二十四孝の大舜と孟宗の故事だ。 6代目中井権次正貞の秀作である。
元高校教諭 岸名経夫
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2015年5月13日15:55
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上三井庄に医院開業 院長・細見成一さん...
春日町上三井庄に、 三井庄細見医院 (細見成一院長) が5月7日、 開院した。 細見院長 (58) =写真=は、 両親 (細見義雄さん、 太期春子さん) が暮らし、 きょうだい (3男4女、 院長は6番目の子) が生まれた自身のルーツの地での開業に、 「地域のみなさんの要望にこたえられるような温かい診察を心がけたい」 と話している。
同町大路地区は無医地区で、 かねてから役に立てればと考えていたという。 内科、 婦人科、 小児科、 耳鼻咽喉科、 皮膚科、 アレルギー科を標榜する。 日曜午前も診察する (内科は休診)。 火曜と金曜の午前中は、 兵庫医科大学耳鼻科から専門医を招へいする。 医院は、 診察室3つ、 処置室、 婦人科内診室などを備える。 駐車スペース21台。
家族の転居で、 自身は篠山市生まれ。 山形大医学部を卒業後、 神戸大小児科で研修。 その後、 京都大産婦人科の研究生として胎児の発育、 染色体異常などを研究、 その間、 国立姫路、 NTT京都病院などで勤務したが、 家庭の事情で研究半ばで郷里に帰り、 1992年に篠山市大熊で開業 (細見クリニック)。 細見クリニックは新院長を迎えた。
「これまで、 子育て世代の応援、 ということでやってきた。 それを続けることが、 高齢者の幸福にもなる」 と話している。
同医院 (0795・75・0030)。 午前8時半―正午、 午後4時半―6時15分受付。 木、 土、 日の午後と祝日休診。
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2015年5月13日10:24
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丹波市配水計画に幸世住民「白紙撤回を」
丹波市が合併のスケールメリットを生かして水源が乏しい春日地域に水融通をはかるため、氷上町の桟敷水源の水を春日地域へ送る配水計画についての住民説明会が12日、大師の杜体育館で開かれ、地元の幸世地区住民ら約500人が参加した。東芦田新水源の除マンガン処理した水を含む青垣の水を幸世地区に配水し、同地区の水を春日に送るという計画に対し、住民からは白紙撤回を求める声が相次いだ。
説明会は、幸世地区自治振興会(上村行男会長)が市に説明を求めるかたちで開かれた。同地区は、▽現行通りの水源の水が飲みたい▽春日の水を補うためなら青垣から直接、送るべき▽新水源を使うなら飲料水以外で―を3つの柱に反対の意思を表明している。
市側は、辻重五郎市長、細見滋樹公営企業管理者らが出席。現行計画通りに事業を進めることに理解を求めた。市は3月定例会で、東芦田新水源の水に含まれるマンガンを除去する装置の設置費用を含む水道事業会計予算を市議会に提案、賛成多数で可決されている。
これに対し住民からは「先人が残した財産である水を他の地域に送り、自分たちが飲めないのは納得できない」「住民を無視した行政だ」などの声が相次いだ。説明会が終わりにさしかかると、住民が「我々は今後とも、『幸世地域には、桟敷水源の水を』要求して、あらゆる行動を展開する」とする決議文を朗読、会場からは大きな拍手がわいた。
辻市長は取材に対し、「今回は市の考え方を説明させてもらい、地域住民の厳しい声をいただいたと受け止めている。今後のことは振興会と相談しながらだ」と話した。
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2015年5月10日08:42
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「レインボー教室」見学・相談会 5月17...
丹波市教育委員会は、 不登校の児童・生徒の再登校に向けた支援を行う 「レインボー教室 (適応指導教室)」 (市柏原支所2階) の見学会、 相談会、 勉強会を5月17日午後1時半から同教室で行う。 保護者を対象に、 相談員らと気軽に話し合える場にする。
見学会は2時まで (随時)。 相談会を2―3時まで行い、 個別に対応する。 勉強会は3時からで、 「今、 子どものために何をすればいい」 がテーマ。
希望者は15日までに各学校か、 教育相談室 (0795・73・0866)、 レインボー教室 (0795・72・1200) へ申し込む。
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2015年5月10日08:41
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「心のバリアフリーを」篠山城跡周辺で9...
障がいのある人もない人も一緒に演奏を楽しみ、 音楽を通した 「心のバリアフリー」 を目指す 「第1回兵庫・篠山 とっておきの音楽祭」 が9月23日、 篠山市北新町の篠山城跡周辺を会場に開かれる。 「みんなちがって、 みんないい」 をテーマに、 仙台で毎年行われている同音楽祭。 活動の理念に共感した丹波地域の住民らが実行委員会を組織して開催する。 路上を会場に行うストリート演奏は合計8会場、 出演者80組を予定しており、 出演者を募っている。 住民らは、 「手話条例もでき、 障がい者への理解が進んできた篠山。 障がいがあっても生きやすいまちは、 誰もが生きやすいまち。 そんな思いが伝わる音楽祭になれば」 と話している。
午前10時15分からたんば田園交響ホール (北新町) 西側駐車場でオープニングイベントを行い、 午前11時から市役所前や公園など周辺7会場で演奏会を開催。 午後3時半から、 同ホールでフィナーレの演奏を行う。
出演者は、 グループでも一人でもよく、 ジャンルも自由。 演奏時間は10分から25分以内で、 希望者は、 演奏の映像や音源を実行委に送付して応募する。 運営協力費としての参加費は1人1000円 (10人以上の団体は1人800円、 20人以上は1人700円)。
同音楽祭は2001年から宮城県仙台市でスタート。 毎年、 県内外から1000人以上の出演者が集い、 20万人以上の動員を誇る。 ジャンルも多彩で、 合唱や楽器演奏、 ゴスペル、 ジャズ、 クラシック、 ポップスとさまざまな音楽がまちに響く。
障がいのある人もない人も参加し、 ともに音楽の祭典を楽しむ活動は、 全国で共感を呼び、 栗原市や盛岡市、 福島市、 鹿児島市、 枚方市などでも開催されている。
東日本大震災のボランティア活動などに取り組んでいる篠山、 丹波の市民らが、 一昨年、 昨年と同音楽祭を見学。 ストレッチャーや車いすに乗った人たちも含めて、 多くの人が音楽を楽しんでいる様子に感動し、 本家仙台の実行委から許可とノウハウを教えてもらい、 篠山での開催を計画した。 実行委は市民ら約40人で組織し、 委員長は、 車いすのシンガーソングライター、 小西達也さんが務める。
実行委の細見頼子さん (篠山市本郷) は、 「仙台の音楽祭は、 本当に鳥肌が立つほど感動した。 篠山での開催を通して、 誰もが、 『私も何かやってみよう』 と、 元気や勇気を持ってもらえれば」 と笑顔。 向井祥隆さん (同市宮ノ前) は、 「障がいのある人を支援しながら、 一緒にステージをつくりたい。 そして、 どんなハンディキャップがある人でも、 夢を抱いてもらえるような祭典になればうれしい」 と話している。
運営サポートなどのボランティアは6月1日から募集を始める。
出演希望者は、 ホームページ (http://www.ohaie-sasayama.net) か、 向井さん (090・8210・3177) へ。
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2015年5月10日08:40
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料理
野村利吉。 春日町に生まれ、 旧制柏原中学校を卒業後、 小学校の代用教員を経て今の東京大学農学部に入学。 のちに、 天皇家の食事と供宴をつかさどる、 当時の宮内省大膳寮で、 その監督官である主膳監を務めた。 ▼こんな人物がいたことを 「柏原高校百年史」 で知った。 野村は宮中の台所を預かり、 施設やシステムの近代化を進めたらしい。 共に働いたのが秋山徳蔵。 天皇の料理番として知られ、 今、 放映されているテレビドラマのモデルになっている人物だ。 ▼連休中に秋山の著書2冊を読んだ。 残念ながら野村は登場しなかったが、 一流の料理人ならではの裏話に興味を持った。 あちこちの料理店を訪ねて食べる機会が多いが、 その味に素直に心酔することはないという。 ついつい作り方や食材の産地に思いが及ぶなど、 批判的に料理をみてしまうからだ。 ▼そんな秋山でも、 しんから 「うまい」 と味わえる料理がある。 家庭の総菜だ。 妻や娘のつくる煮しめやおひたしは、 真心がこもっているから文句なしにうまいという。 ▼ 「ものを食うのは、 せんじつめてゆくと、 口や舌でなく、 魂が食うのだ」。 つくる人の真心がこもった料理は、 食べる人の魂に届く。 今日は 「母の日」。 母親の日頃の労に感謝し、 子どもが料理をつくる家もあるかもしれない。 とびきりの味であろう。(Y)