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2015年6月28日08:51
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津田三男氏訃報
津田三男氏(つだ・みつお=元市島町議会副議長)6月24日午後9時4分、病気のため丹波市市島町上竹田1329ノ1の自宅で死去、87歳。葬儀は27日、行われた。喪主は長男、守(まもる)氏。
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2015年6月28日08:49
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光線銃県大会で頂点「通過点、国体めざす...
氷上西高校ライフル射撃部の足立祐基主将(3年)が、このほど行われた県民体育大会ライフル射撃競技のビームライフルジュニア男子の部で初優勝し、国体強化選手に選ばれた。念願の国体出場を目標に、8月の国体近畿ブロック大会を勝ち抜こうと練習に励んでいる。
光線銃で、10㍍先にある、「10点」が直径1㍉の的をめがけ60発射つ。「10点」の中でも中心に近いほど得点が高く、1発の最高点は「10・9点」。654点満点中、足立君は公式戦での自己ベストとなる608・2点を挙げた。
足立君が1年生入学時に同好会が発足。昨年、部に昇格したばかりで、大会では伝統校の明石西高校、千種高校の選手を破った。2年生だった昨年は準優勝だった。
決めた姿勢を崩さずに休憩ができるライフルを置くスタンドを導入し、これまでの10発連続発射して休憩するスタイルから、3、4発打って一呼吸置くように改めた。
練習の自己ベストは620点。「県優勝は通過地点。近畿突破に620点まではいらない。ここ一番で緊張するので、メンタルトレーニングを積みたい。夏の練習次第だと思う」と気を引き締めていた。
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2015年6月28日08:47
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総体、球児の夏始まる
小学2年の息子が野球を始めた。いつもサッカーボールを蹴っていたので、スポーツを始めるにしても、てっきりそっちかと思っていたので驚いた。おそらく友人の多くが少年野球をやっていることが影響したのだろう。動機はともあれ、親としては社会性を養う意味でも集団競技は歓迎だ。ただ私が野球に対して知識や経験がほとんどないので、何一つ教えてやれることがないのが残念だ。
まもなく中学校の総体や高校球児の夏が始まる。毎年そうなのだが、取材で野球を担当すると、ルールや野球用語を理解していないため、取材はもとより、記事を書くのにも大変手間取る。試合後、選手や監督に試合を振り返ってもらい、コメントなどを求めるが、無知が災いして、とんちんかんな質問やリズムの悪い取材で、迷惑を掛けてしまっている。
とはいえ、私も学生時代は体育会に身を置いたひとり。試合の緊張感や追い込まれたときの焦燥感、勝敗の喜びや悲しみなどは手に取るようにわかる。そんな真剣勝負の感動を記事に反映できるよう、今夏も現場を駆けずり回りたい。(太治庄三)
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2015年6月27日17:02
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「晩めし屋 よかちょろ」
地元産にこだわる
自然食農家レストラン「三心五観」(丹波市春日町)の料理長、角田大和さん(26)が今年4月にオープンさせた古民家居酒屋。自家栽培も含めた有機野菜や、丹波産のポーク、鹿肉、卵を使った料理が特徴。日替わりの「今日の晩めし」(1000円)は野菜のおかず3品、サラダ、ご飯、みそ汁、漬け物がつく。地ビールや地酒、地ワイン、自家焙煎珈琲などドリンクにもこだわる。
ランチは、角田さんが曜日貸ししている若手料理人たちが腕を振るう。火曜は手打ちそば、水曜はエスニック、木曜はオムライス、第3金曜はワンプレートランチ。
篠山市河原町93―2
tel.079・558・8905
〈営業時間〉
晩めし:金、土、日曜と祝日の午後5―10時
ランチ:火、水、木曜は午前11時―午後5時、第3金曜、土、日、祝日は午後3時まで
土、日、祝日は角田さんのベジカレーを提供
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2015年6月25日08:49
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校歌の歌詞を募集 校章デザインも 統合...
来年4月の統合に向けて具体的な項目を協議している「福住・大芋・村雲小学校統合準備委員会」(30人、高橋道昌委員長)は、統合校「多紀小学校」の校章デザインと校歌の歌詞を募集している。
校章のデザインに盛り込む内容は、▽子どもたちにも分かりやすい▽子どもや小学校への期待が込められている―の2点。カラー(用紙の色も含め4色以内)、モノクロを問わない。
歌詞に盛り込む内容は、▽外国語などを多用せず、子どもたちにも分かりやすい▽多紀地域の自然の情景などを含む▽子どもの目線、子どもの心が素直に表現されている▽子どもや小学校への期待が込められている▽多紀小学校か、多紀の文言を含む―の5点。
賞金はいずれも入選1作品に10万円。応募はいずれも8月3日までに、原則、所定の応募用紙(市ホームページからも入手可)を持参、郵送、Eメールで提出する。同委員会事務局の市教育委員会教育総務課(079・552・5709)。
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2015年6月25日08:48
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ぐい呑み作ってほろ酔い気分 受講生を募...
兵庫陶芸美術館(篠山市今田町上立杭)は7月19日と8月15日の計2日間、同美術館で陶芸文化講座「ぐい呑み作ってほろ酔い気分―利き器で飲み比べ」を開く。受講者を募集している。
7月19日は午前10時―午後3時半。丹波焼窯元の市野雅利さん(ココチ舎)を講師に迎え、手びねりでさまざまな形のぐい呑みを制作する。8月15日は午後2時半―4時。制作したぐい呑みを使い、器の形状の違いによる酒の味や香りの変化を楽しむ“利き器(ききき)”を体験する。試飲する酒は狩場酒造場(波賀野)の「秀月」を用意する。
対象は20歳以上で、両日とも参加のできる人。募集人数は20人(応募者多数の場合は抽選)。受講料は両日合わせて5000円。7月7日までに、同美術館(電079・597・3961、FAX597・3967)へ。
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2015年6月25日08:48
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センター概算21億円 看護学校13億円 新...
丹波市は2020年度に氷上工業団地(氷上町石生)に開院する新しい県立病院の隣接地に整備する、入院を除いた柏原赤十字病院の機能と、丹波市が直営で行っている医療、介護、保健福祉機能を合わせもった拠点施設「市地域医療総合支援センター」(仮称)と、市立看護専門学校の整備基本計画をまとめた。共に3階建てで、概算事業費はセンターが20・9億円、看護学校は13億円で総額約34億円を見込む。共に今年度に基本設計と実施設計をし、来年度、再来年度に建築工事を行い、新病院の開院に間に合わす。
センターは、延床面積5200平方㍍程度。休日夜間応急診療センター(仮称、業務委託)、総合診療センター(仮称、県に指定管理)と市直営の福祉センター(仮称)と保健センター(仮称)の複合施設=機能、業務と配置図は図参照。
▽かかりやすい医療の提供▽1次救急への対応▽健診機会の提供による予防医療の推進▽地域包括ケアシステムにおける、市の中核的役割▽医療との連携による保健・福祉分野での事業効果の増進▽健康づくりの拠点機能▽関連する業務相互の連携強化によるきめ細やかな行政サービスの提供―が基本方針。
休日応急診療所は柏原高校下から、平日夜間応急診療室は柏原赤十字病院から移転する。
総合診療センターは、柏原赤十字が担っていた診療、健診、在宅介護支援機能を引き継ぐ。総合診療科外来(内科、小児科、外科などに対応)と、一般健診、がん検診、人間ドック、在宅療養支援、訪問看護、訪問リハビリを提供する。
福祉センターに、春日庁舎から地域包括支援センターを移す。介護予防、介護支援、総合相談などを担う。こども発達支援センター(春日町黒井)の業務も移転する。保健センター(氷上町常楽)の機能も、大部分を移す。
看護専門学校は延床面積3500平方㍍程度。2、3階が授業エリア。講堂兼用の体育館は、地域医療総合支援センター内の設備を使う。
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2015年6月25日08:47
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大震災の教訓
東北大震災の日の朝、大船渡市三陸町に住む老人が友人らと家の近くの海岸を散歩中、ふと「この辺りに昔、『津波石』と彫った大石があったよなぁ」と話しかけた。「そうそう、上でよく遊んだもんだ」。▼その石は昭和初めの大津波の際、200㍍先の川の河口から打ち上げられたもので、「重量8千貫」(30㌧)と書かれていたそうだが、50年ほど前に道路工事で埋められてしまった。「知っている者はもう俺たちくらいだが、そのうち大津波が来て道路も流されたら、また見る時もあんべぃ」と冗談を言いながら帰った。▼ところがその4時間後に現実に津波が襲来し、2週間後には瓦礫の中からその石が現れた。―現地在住の丹波市出身、野村節三さん(北里大名誉教授)=2面「丹波人NOW」参照=から聞いた話。因縁とも思える体験をしたその老人達は「この貴重な石を次世代に引き継ぐことこそ自分らの役目」と誓い合ったという。▼野村さんはまた震災後、高台の復興住宅建設予定地から縄文遺跡が発見された話も披露した。日常の活動の場は海辺だった縄文人が住居は高台に作っていた事実を物語る。▼文字さえ持たなかった時代の人達が連綿と言い伝えてきたことを、自然を次々に作り替える現代人は簡単に忘れ去ってしまう。「これこそが大震災の教訓でしょう」。 (E)
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2015年6月25日08:45
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70年前のこと
「竹やりでなぁ、やぁー、やぁーって突きよったんや」
3年前に逝った祖母が自宅で寝たきりになった時、ベッドの脇で戦時中の話を聞かせてほしいとせがんだ。祖母は終始、笑顔で話してくれた。
祖母の弟は南洋で命を落とした。日本にいたころ、息子を訪ねた曽祖父と曽祖母が隠れてゆで卵を差し入れたらしい。「偉いさんに見つかったんやけどな、『おい、うまいか?』てだけゆーちゃったらしいわ」。ありありと目に浮かぶ。
敗戦。「負けるなんて思わへんかった。舞鶴から敵が来るて言われて、向かいの山にこもろうってことになったんや。せやけど、隣のおばあさんは良い着物着て家に残るゆーてなぁ」。こんな出来事が、たった70年前にあった。
私の目に映った祖母は、来る日も来る日も畑に出ていた。おしゃれもせず、旅行もせず、趣味らしい趣味もなかった。ただ家のこと、子や孫のことをずっと心配してくれていたように思う。
今号から始める戦後70年連載。丹波人の証言を通して過去を知り、今を考えるきっかけにしてもらえれば幸い。(森田靖久)
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2015年6月25日08:44
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味わい深き、古建具
「私のセンスも捨てたもんじゃないやん♪」の一言に苦笑いの父ちゃん。明治生まれの祖父母と同居していた母ちゃんには「古いもの=味があって趣があるもの」が刷り込まれており、今回、家を建てるに際し、使ってほしいものがあった。それは2年程前に地区の古い集会所が取り壊される際、区民優先で欲しいものを頂けると聞き、惚れ込んで持ち帰った元集会所の玄関扉、ガラス戸や障子が入ったたくさんの古建具たち。
土壁が丁寧に塗り終わり、土間にはおはじきや小石が散りばめられた遊び心も満載な左官仕事が終了。今度は建具屋さんがバトンを受け、大小様々なカンナやヤスリ、彫刻刀のようなモノをずらりと並べ、何度も何度もカンナ掛けをし、建具に鮮やかな木目が広がる。大げさかもしれないけれど、取り壊されて、もう形を失っていたかもしれない古建具に命が吹き込まれ、紙屋さんに新しい障子紙を張ってもらい、今度は私たち一家の生活を包んでくれる大切なものへと新しく生まれ変わったかのように感じた。それでも時を刻んだ趣きを失うことなく、真鍮の取っ手や所々に残る古びた傷すらアートに見える。
納まるべき所に納まり、しっくりした雰囲気に、心配していた父ちゃんもご満悦。長年、大切に使ってこられた建具たち。縁あって頂いたもの、大切に使わせていただきたいと思う。が、「調子に乗って古いものを拾うこと、貰うことはもう禁止」と強く父ちゃんから釘を刺された。
(古谷暁子・ブルーベリー農家)
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2015年6月25日08:44
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ライブやカフェでキャンドルナイト 6月...
雑貨&家具の店「trois portes (トロワー・ポルテ)」(篠山市野中422)が6月27日午後6―10時、同店で「100万人のキャンドルナイト」を行う。夏至の夜に照明を消してろうそくの明かりで過ごす全国的なイベントの一環。
午後7時から、大阪を中心にライブ活動している堀田哲也さんがギターとウクレレを演奏。「izakaya tanigaki」(養父市)が惣菜の盛り合わせや手作りパン、フルーツミントソーダ、ワインなどを販売。「Roaster’s Cafe Knock」(神戸市)がペーパードリップコーヒー(350円、タンブラーやマグ持参で50円引き)やプチマフィンを販売。
キャンドル1人1個持参を呼び掛けている。同店(079・506・4890)。
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2015年6月25日08:43
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北里大学名誉教授 野村節三さん
津波の体験を越えて
(のむら せつぞう)岩手県大船渡市在住
1934年(昭和9)山南町生まれ。柏原高、東京理科大理学部卒。米ハーバード大留学。名古屋大で理学博士号。北里研究所を経て北里大教授。1999年退職。
大船渡の北里大学水産学部(現海洋生命科学部)に助教授として赴任してから40年。地震や津波も想定して岩盤の強い高台に家を建てたので、大震災の被害は軽微ですんだが、「現実にこんな大津波に遭遇するとは夢にも思わなかった」。
用事で市の中心部に出かけていて激しい揺れに襲われた。すぐ津波のことが頭に浮かび、急いで車に乗った。何とか渋滞を抜け出して山側の道から家をめざしたが、峠で眺めると街は跡形もなく、夥しい瓦礫の海と化していた。市内で500人近くが犠牲に。大学関係者では、避難途中で車いすのお婆さんを助け上げた女子学生が1人、自分は波に飲まれてしまった。
4年余り経ち、港湾部一帯は防潮堤や小学校などの建設工事が進みつつあるが、自宅すぐ前の広場には、なお多くの仮設住宅が残ったまま。湾口に高さ9・5㍍の防波堤が築かれることになったが、漁業関係者は湾内の水質の悪化を心配している。地域の復興委員を務めるが、「被害の範囲が非常に広く、課題が山積。自然との共存を真剣に考えなければならないということが、教訓でしょう」。
抗生物質の研究に取り組み、脂肪酸、コレステロールの生合成を抑制する阻害物質を発見。またサケ、マスなど魚の病原菌の解明に取り組んできた。震災後、学部のキャンパスは神奈川県へ移転したが、自分はこの地に骨を埋めるつもりで、地元の理科の先生の研修や、「理科好き子供広場」のブログ掲載、昔あった金山遺跡の調査など多彩に活動。
柏原高の同窓会にもよく顔を出す。「岩手の名所、龍泉洞を初めて探検したのが、偶然にも同級の故・越智研一郎君。近く新しい案内パネルが建てられる機会に彼をもっとクローズアップさせたい」。
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2015年6月25日08:42
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篠山でディスコイベント企画 歌にDJ、...
ディスコイベント「SASAYAMA DE CAN SHOW」が7月12日午後3時から、四季の森生涯学習センター(篠山市網掛)で開かれる。歌やラップ、DJ(ディスクジョッキー)、ダンスなど、篠山ゆかりのアーティストたちがさまざまなパフォーマンスを繰り広げる。企画したのは篠山市内に在住、在勤の20、30歳代の若者9人。メンバーらは、「地元に残る若い世代でも、『遊びに行こう』となると、篠山から出て行ってしまう。篠山に魅力を感じてもらえる場になれば」と話している。
丹波篠山ふるさと大使で、ユニット「Caos Caos Caos」のボーカル、ダンサーを務める白石乃梨さんや、ラジオやテレビで活躍する「寿ブラザーズ」のターザン山下さん、元セクシー女優でDJとしても活動する紅音ほたるさんらが出演。また、出身者や在住者など、篠山ゆかりのアーティストとして、ダンスやラップ、ヒップホップ、よさこいなど、計11組がパフォーマンスを行うほか、野外では飲食のブースも出店する。
会場の前方はスタンディング席にし、ディスコさながらに楽しめるようにする。
実行委では、若者が楽しめるイベントが少ない中、「地元で、本物のエンターテイメントを楽しめる場をつくりたい」と企画。また、イベントをきっかけに市外からも若者を呼び込み、篠山のPRにもつなげようと考えた。
イベントのネーミングは、「デカンショ祭り」をオマージュし、「CAN」と「SHOW」で、「篠山ブランドを魅せることができる」という思いを込めた。
実行委員長を務める並河千尋さん(24)=西町=は、「これからも継続的にイベントを開いて遊べる場を増やし、地元の良さを感じてほしい。また、イベントに参加した人が自分たちでもイベントをしようと思ってもらえたら」と話している。
チケットは小中高生1000円、大人2000円(ともに前売り。当日は500円アップ)。株式会社「いなかの窓」(079・558・7444)で扱っている。
出演アーティストは次のみなさん(敬称略)。
NUTZ、ティモシー・エドワーズ、Soul Smoking Bros、デカンショプチ娘、くろくろくろまめーず、DJ'S、Lunar landing、山本哲也、Dance Company想伝、丹波篠山楽空間、霧海の戦士SASAGROW
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2015年6月25日08:40
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和久晋也さん遺作展 氷上の「ふくむら」で
写真愛好家で、今年2月に亡くなった小児科開業医の和久晋也さん(享年83)=氷上町成松=の遺作展「いのちの写真展―小児科医が観た風景」が「カフェドふくむら」(同町上成松)で始まった。花や風景を写した約20点が展示されている。7月17日まで。
写真・清住のコスモスなど、市内と近郊でなじみ深い花、風景写真が飾られた作品展=カフェドふくむらで
和久さんが師事したカメラマンの上井明さん(66)=青垣町東芦田=が企画した。上井さんのグループが仲間の持ち回りで同店で写真展を開いており、仲間だった和久さんの遺作を展示した。
展示作品は、氷上町清住のコスモス、山南町小畑の竹林を飛ぶヒメボタル、立雲峡からの竹田城(朝来市)、観音寺(福知山市)のアジサイなど、丹波市と近郊が中心。
和久さんはもともと絵が好きで描くのも得意だったが、絵を描くには時間がかかることから、瞬間を切り取る写真にのめり込んだという。写真が唯一の趣味で、診療を離れ、自然と向き合うことに安らぎを覚えていた。気に入った写真はたびたびポストカードにし、友人、知人に配っていたという。
上井さんは、「片道700―800㌔ある所に遠征に行ったこともあった。どこに行っても小言ひとつ言わず、一生懸命撮影していた姿が浮かぶ。残された作品がたくさんある。機を見て改めて展示したい」と話している。
和久さんの妻、恭子さん(80)は、「前日に『長靴出しといて』と言うので、撮影に行くのが分かった。午前3時ぐらいから出かけることもあった。上井さんにあちこち連れて行ってもらい、本人は満足だったろうと思う」と微笑んだ。
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2015年6月21日08:45
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父の日
季節外れだが、クリスマスの話題。元文化庁長官の河合隼雄さんが、子どもの頃の思い出を書いている。ずいぶん昔だが、河合家にはサンタクロースがやって来て、隼雄さんら男ばかりの6人兄弟にプレゼントをしたという。▼子どもが寝ている間に枕元に置いていくのではない。家のあちこちにプレゼントが隠されていた。25日の朝、子どもたちは5時頃から起き出し、プレゼントを探し回った。「あのときの興奮と感激はいまだに忘れられない。…見つかったときの感激、それは幼い子どもの心を大きくゆさぶるものであった」とエッセイにある。▼ある年、子どもの間で父親にはどうしてプレゼントが来ないのかが話題になった。父親は子どもを教会に連れて行き、「自分にも届けて」と祈った。すると、その年のクリスマスには、父親にもプレゼントがあった。無邪気に喜ぶ父。子どもたちも歓声をあげたという。▼茶目っ気のあるやさしい父親像が浮かぶが、普段はそうでもなかったようだ。「本分を尽くす」が口癖で、歯科医として懸命に働いた父。隼雄さんは、「ピチッと生きている親父がおるということは、なんとなくずっと怖かったですね」とも書いている。▼畏怖(いふ)させる存在感と、一方でのやさしさ。父親の模範といえる。きょうは「父の日」。(Y)
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2015年6月21日08:44
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災害に備える市民の力
2012年10月から原発事故が起きた場合の対策を検討してきた「篠山市原子力災害対策検討委員会」(委員長=平野斉・副市長)が初めての提言書を酒井隆明市長に提出した。提言書のまえがきには、当初避難計画の作成を目指していたが、県の計画が策定されておらず、警察や消防、自衛隊などの動きが盛り込めないので避難計画の作成はできないとし、「市単独で実施可能なことを進めることを提案した」とある。提言を受けた酒井市長も「市民全員を避難させる計画は不可能。避難のガイドライン、方針程度としてまとめていきたい」とした。
国は原発事故時の避難計画策定を原発から30㌔圏内の自治体に求めているが、30㌔圏外の自治体にはそれを求めていない。しかし、30㌔圏外の自治体も避難計画を作成する必要がある、と国に意見書を提出する動きがある。同委員会は、国が2011年3月に作成した福島第1原発事故の災害拡大のシナリオで250㌔圏内を避難区域としていたことを受け、避難計画作成の必要性を指摘している。避難は移動が伴うので、1市だけでは非現実的なものになってしまう。ただ、それを待っていてはいけないと、同委員会は、市民が親戚や知人と防災協定を結び、避難の場を確保することなど、できることから始めようと提言している。
昨今、火山の噴火や地震、異常な天候など、予測がつかない自然現象が起きている。天候と原発とは備える意味合いが違うが、ことが起こってから考えるのではなく、あらかじめ備えておくという市民の力も必要になるだろう。
(坂井謙介)
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2015年6月21日08:44
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コピ・ルアク
映画好きと自負する人ならご存知の「かもめ食堂」という映画。フィンランドのヘルシンキで日本食のレストランを開いた女性と、そこを訪れる人々とのゆったりとした交流やちょっとした事件を描いた作品。小林聡美、片桐はいり、もたいまさこ、という超個性的な女優のかもしだす雰囲気は独特。監督は萩上直子で、女性ならではの細やかな視点がいい。二〇〇六年の作品だが、何度見てもおもしろいという根強いファンも。 この映画の一場面に出てくるのが「コピ・ルアク」という、コーヒーをいれる時のおまじない。主人公の店の元の持ち主が客としてやってくる。コーヒーを注文して飲んだ後、もっと美味しいコーヒーをいれると言って台所に立つ。コーヒーに軽く指を入れ「コピ・ルアク」とつぶやく。これは単なるおまじないだと思っていた。ところが、四月にバリ島から帰ってきた夫が「高かったけど珍しいコーヒーを買ってきた」と差し出す。何とそれがコピ・ルアク。
コピとはインドネシア語でコーヒーのこと。ルアクはマレージャコウネコのこと。木で熟したコーヒーはチェリーのような赤い実。それをジャコウネコに食べさせる。種にあたるものがコーヒー豆で、消化されずに排出される。それを洗浄して豆だけを取り出し焙煎したのがコピ・ルアク。コーヒー豆を取り出す手作業を夫は見てきたとか。さっそく豆を挽いていれてみた。味はあっさり、香りは深い、というのが第一印象。苦みは強くない。「なるほど、これが、コピ・ルアクなの」とちょっと感動。
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2015年6月21日08:39
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登窯修復実行委員会 委員長 大上 巧さ...
産地振興 「最後の奉公」
築窯120年を迎える今秋の完成をめざし、 丹波焼最古の登り窯の修復を進める実行委員会の委員長を務める。 20歳代半ばの頃、 幼なじみの陶工と力を合わせ、 陶器市を開催。 現在の一大イベント、 陶器まつりに発展するなど、 産地活性化に尽くしてきた。 64歳になり、 丹波立杭陶磁器協同組合で長老的な存在になった今、 「登り窯の修復は最後のご奉公」 とほほえんだ。
1976年、 若手7人で 「グループ窯 (よう)」 を結成。 今ほど立杭を訪れる人がいなかった当時、 焼き物の里に人を呼び込もうと、 グループ窯が主体になり、 陶器市を計画した。 周囲には 「若造に何ができるのか」 という冷ややかな反応もあったが、 ラジオ番組に出演しPRするなど、 夢中で準備を進めた。
2日間にわたって開催。 メンバーの友達が交通整理員や売り子などを務めてくれ、 交通渋滞をきたすほどのにぎわいを見せた。 1日目でほぼ完売。 ほかの窯元が出品を申し出てくれ、 やり通せた。 「何が何だかわからない2日間でしたが、 充足感があった」 と振り返る。
その後、 障がい者も健常者も使いやすい食器の開発にかかわり、 4年前、 丹波陶磁器協同組合の理事長に就任。 その間、 最古の登り窯を立杭のシンボルにしようとの機運が高まり、 修復の実行委員長におさまった。 兵庫陶芸美術館のバックアップや、 ボランティアの力を得て、 「今秋の完成に向け、めどがついた」。 登り窯がやがて国の文化財指定になればと夢を描く。
「登り窯の完成を機に、 産地活性化は次の代に託し、 学校での陶芸教室などを通して、 子どもたちに丹波焼を伝える活動にこれまで以上に力を入れたい」。
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2015年6月21日08:38
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気象観測が丸40年に 「2020年まで記録残す...
元中学校理科教師の荻野正裕さん(85)が氷上町香良の自宅で続けている気象観測が丸40年を突破した。庭に設けた百葉箱の計器を毎朝晩、目視確認するなどして記録をつけている。「あと5年、2020年まで続けられるようがんばり、1991年から2020年までの30年の記録を残したい」と話している。
午前6時、9時と夕方6時の3度計測する。野外センサーで屋内からも観測できるようにしたが、最高気温は水銀温度計、最低気温はアルコール温度計で必ず目視確認する昔ながらの方法で観測。毎月1冊ずつ更新する「観察野帳」は482冊目。ペンでデータを記入していく。
近年は、今春不具合が生じるまで、センサーとパソコンを連動させ、データを自動処理できるようにしていたが、その時も庭に出て、「野帳」に記録をつけるのを欠かさなかった。「野帳」には自然観察の欄があり、鳴き声を聞いたり目撃した鳥や動物の名前、庭から見える五台山のスケッチ、霧の発生の有無など、データには表れない事象を書き込むためだ。
荻野さんは4年以上を費やし、1981年から2010年までの観測データをまとめ、「丹波氷上町の記録」(B4判、369ページ、丹波新聞社印刷)を2年前に自費出版した。「その土地の気候を論じるには30年の継続観測が必要。本に整理するところまで到達できるか分からないが、1991年―2020年の30年のデータを取れるよう、健康に気をつけたい」と話している。
荻野さんはボランティアで丹波市に毎月の観測結果を提供している。
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2015年6月21日08:38
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投稿での「出会い」
毎週日曜日版の5―8面(社内では「日曜版」と呼んでいます)を主に担当するようになって1年あまり。これまでとは違う形でつながっている方たちができた。通常の取材は直接お会いして話を聞くが、日曜版では定期的に手紙やメールでやりとりする方がたくさんいる。
短歌、俳句、川柳の文芸欄には、約25の同好会の方が参加して下さっており、例会ごとに作品が届く。「自由の声」欄には“常連さん”がおられ、たびたびお便りをいただいている。また、初めての投稿は封を切るのが楽しみで、実際にお会いするとどんな方なのだろうとつい想像してしまう。
日曜版ではないが、先日、小学生の読者の方から「クイズ丹Qの『くりたん』を季節に合わせて衣替えしたらどうでしょうか」とお便りをいただき、社内で相談してその意見を採用させてもらうことになった。
投稿や、紙面へのご意見はとてもありがたいです。あったらいいと思うコーナーなどのご提案もお待ちしています。編集部直通(0795・72・0531)。(古西 純)