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2017年11月12日09:00
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筑前琵琶
先月末、柏陵同窓会京滋支部総会記念演奏として筑前琵琶を聞くことができた。琵琶といえば小泉八雲の怪談「耳なし芳一」に登場する平家一門の語りなどを連想する。しかし、筑前琵琶は、明治時代中期に女性を主たる対象とする家庭音楽として確立したものだとか。私が筑前琵琶を聞くのは今年二度目。五月に所属している俳句結社のアトラクションとして来てもらった。二十分という短時間だったので、「那須の与一」から平家物語のさわりの部分のみを演奏してもらった。
今回は同じ「那須の与一」すべてと「本能寺」の二つの演目をたっぷり聞かせてもらった。演奏者の田中旭泉氏は四十代後半の楚々とした女性。琵琶の撥捌きの力強さもさることながら、よく通る美声に聞きほれた。京都出身だが、現在は岐阜県八百津町にある明鏡寺で僧侶の妻、二児の母、筑前琵琶師範として忙しい日々を送っておられる。インターネットの「岐阜で活躍する女性を応援するポータルサイト」に彼女の活躍ぶりや、祖父の導きで琵琶奏者になった経緯、さらに受賞の数々が掲載されていた。
「世阿弥の『風姿花伝』に時分の花、まことの花があるが、若い時に誰もが持つ(時分の花)ではなく、人間が持つ本質的な(まことの花)を咲かせるため、芸の上でも人間としても成長したい」というコメントも。
八百津町といえば、現在世界遺産登録申請中の、「日本のシンドラー杉原千畝」の故郷。うちの夫が十四年前から農業を始めた村にも近い。機会があれば、またお会いしたい。
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2017年11月12日09:00
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夫婦善哉
丹波市で「丹波大納言小豆ぜんざいフェア」が催されている。市内の38店舗が参加し、それぞれの店が工夫を凝らしたぜんざいを提供している。
ぜんざいと聞いて、真っ先に浮かぶのが映画にもなった織田作之助の小説『夫婦善哉』だ。道楽息子の柳吉が家出をして、芸者上がりの蝶子と所帯を持つ。商売の世界に足を踏み入れるものの、どの商売もうまくいかない。柳吉が度を越して不甲斐ないからだ。蝶子はそんな柳吉を見放すことなく支えていく。意志の弱い夫と、気の強いしっかり者の女房。大阪を舞台に、男女の情話が繰り広げられる。
大阪のうまい店を知り尽くしている柳吉が、蝶子をぜんざい屋に連れて行ったところで小説は終わる。「めおとぜんざい」と書かれた提灯がぶらさがる店で、ぜんざいをつつく男と女。
小説を書き出す前からこの結末はできていたそうで、修羅場をくぐり抜けてきた二人が甘く庶民的なぜんざいをつつく場面は味わいがある。小説の最後で蝶子は「一人より女夫の方が良えいうことでっしゃろ」とつぶやく。夫婦善哉の「善哉」は、「よきかな」という意味の古語。縁の深い夫婦は、まさに良きかなだ。
11月22日は「いい夫婦の日」。ぜんざいフェアでもこの日、夫婦善哉にちなんだ仕掛けを企画されてはどうだろうか。(Y)
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2017年11月12日09:00
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芋のつるが炎の柱に 西紀中地区で11回目...
写真・大きな火柱となった山の芋のつる=兵庫県篠山市下板井で
「とろろ街道 炎のまつり」が11月5日、黒豆の館周辺で開かれた。特産の山の芋の販売やステージイベントなどが開かれたほか、フィナーレには恒例の「山の芋のつる燃やし」を実施。来場者やアマチュアカメラマンらは、炎の柱と立ち昇る煙に見入っていた。
今年で11回目のイベント。西紀中地区里づくり振興会などでつくる実行委員会がまちおこしとして開催している。
会場では山の芋の入ったお好み焼きやとろろ汁などが販売されたほか、ジャズや太鼓、ジャグリングなどのステージも繰り広げられた。
同施設近くの田んぼでは、地区内から集められた山の芋のつるが山のように積まれ、火がつけられるとすぐに火柱が立った。立ち昇る煙は太陽を隠すほどで、来場者らは競うようにシャッターを切っていた。
同振興会の宇杉敬治会長は、「山の芋の栽培は手仕事なので、近年、どんどん生産者が減り、10年前と比べるとつるも半分になった。それでも、この地域が『がんばっているなぁ』と思ってもらえたらうれしい」と話していた。
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2017年11月11日16:17
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氷上町の円通寺...
写真・もみじが見ごろを迎え12日にイベントが開かれる円通寺=兵庫県丹波市氷上町御油で
もみじの名勝地、円通寺(兵庫県丹波市氷上町御油)のカエデが見ごろを迎え、11月12日にもみじ祭りのイベントが開かれる。氷ノ川太鼓の演奏(午前11時と午後2時)などがある。
20日まで本堂で寺宝展が開かれており、開帳されている大涅槃図の解説が午前11時と午後2時にある。
地元農産物の販売や、飲食、物産バザーも毎日開かれている。
関係者によると、今年は紅葉がやや早く進んでいるという。入山料は大人300円。中学生以下は無料。円通寺もみじの里振興会(TEL0795・82・9188)。
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2017年11月11日09:00
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氷上高校...
写真・創立70周年を祝って開かれた式典=氷上高校で
創立70周年を迎えた氷上高校で11月3日、記念式典が開かれた。全校生徒や来賓、職員ら500人以上が出席し、節目と新たな門出を祝った。式典後には、卒業生の元バレーボール選手・井上香織さんが講演を行った。
式典は、生活科3年の若田まりあさんの司会で進行。児玉敏男校長が「これからの時代は、さまざまな要因により加速度的に変化する。未知の世界に果敢にチャレンジする『開拓者精神』が今まで以上に大切になる」と式辞を述べた。
70周年記念事業実行委員長の田村庄一・桃陵同窓会長らのあいさつに続き、生徒会長の廣瀬仁也君(商業科3年)が、「先輩方の後を継ぎ、地域を盛り上げたい。困難や苦労に悩まされることもあると思うが、学び舎で培ってきた開拓者精神を胸に乗り越えたい」と力強く語った。
このあと、ロンドン五輪で日本の銅メダル獲得に貢献した井上さんが、「わたしとバレーボール」と題して講演。自身の競技人生を振り返ったほか、夢に向かって努力する大切さを伝えた。
同校バレー部への入部当初は、厳しい練習がつらく、「早く卒業したいと思っていました」と語り、会場をわかせた。一方で、「技術以外にも精神的に成長できた3年間だった。具体的な目標を持って良い準備をし、プラス思考でいることが大事」と話した。
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2017年11月10日09:00
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「起業家応援したい」 西垣雄一さん...
写真・商談用のコーナーと仕事作業用のデスクがあるオフィス内と、西垣さん=兵庫県丹波市柏原町南多田で
兵庫県丹波市柏原町南多田469―1で西垣相続診断事務所を経営している西垣雄一さん(43)=同市山南町下滝=が同事務所の一角で「シェアオフィス丹波」を開いている。利用者は国道沿いの立地を生かして新たな顧客を得たり、起業家が安い賃料で起業準備を進めるなどしている。
西垣さんは、8年間不動産会社に勤めた後、4年前にファイナンシャルプランナーとして独立。事務所の賃貸料を節約しようと、自宅を事務所として使用している中で、商談の時だけ使える事務所の必要性を感じた。「同じ思いを持つ起業家の応援を」とシェアオフィスを今年1月に始めた。
オフィスには商談用のコーナー2つや、仕事作業用のデスク2台がある。wifiが無料で使え、コピーやファクスも無料。西垣さんが無料でホームページを作成するサービスもある。飲み物も無料。国道沿いの目立つオフィス外壁に広告を張ることもできる。
独立を目指している社会保険労務士が同オフィスを利用しているほか、篠山市や、丹波市周辺の事業所が丹波市中心部での認知度を高めるために活用するなどしている。
利用料は月1万円。丹波郵便局隣り。シェアオフィス丹波(TEL0795・88・5466)。
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2017年11月9日09:17
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14.火の安全願う「亥の子」
炬燵が恋しい季節になってきました。「そろそろ亥の子やさかい炬燵出そうか」と言いながら、祖母が、炬燵の火入れをしてくれたこと。実家の父が「亥の子のお餅搗いたさかい」と毎年届けてくれたこと。亥の子は私にとってあたたかい思い出です。
亥の子というのは、旧暦の10月(今の11月)の、最初の亥の日のことです。ちなみに今年は11月8日が亥の子の日です。
亥は陰陽五行説で水にあたり火災を逃れるとされるため、「亥の月亥の日」から火を使い始めると安全といわれていました。今は寒くなって来たらスイッチをぽんと切り替えるだけで暖かく過ごすことができますが、昔は暖をとるには火の気が必要でした。安全を願う気持ちが〈亥の子〉だったのでしょうね。
茶の湯では、亥の子の日に夏向けの風炉をしまい、炉に切り替える「炉開き」を行います。炉開きは「茶人の正月」ともいわれ、初夏に摘んで寝かせておいた新茶を初めて使う口切をして亥の子餅をいただきます。
また、亥の子の日は、田の神様が一年の仕事を終えて山に戻られる日といわれ、新米でお餅を作りおもてなしをします。ちょうどこの頃、お米も収穫が済み農作業も一段落します。亥の子餅を食べて、自然の営みに感謝し、みんなの健康や繁栄を願った日のようです。多産の亥にあやかり無病息災、子孫繁栄を祈る行事とも言われています。
篠山のある地域では、子供たちが、わらの棒を作り地面をたたきながら「いのこのもち祝いましょ。お神酒を供えて祝いましょ」と囃し、集落内の家々を一軒ずつまわり、お菓子やご祝儀をもらうという、亥の子の行事があるそうです。土地の邪霊を鎮め、土地の神に力を与えて豊かな収穫を祈るおまじないだといわれています。
11月、木枯らしが吹き始める頃、〈亥の子〉なんて日があることをちょっと心に留めておいてほしいと思います。別に役に立つことはないと思いますが、何か心がほっとするような気がしませんか。
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〈とがらしの葉のたいたん〉
霧で明ける頃になると思い出す味があります。〈とがらしの葉のたいたん〉です。夏の間たくさんなってくれたとがらしの木を片付ける時に、まだ元気な葉や小さな実を採って来て、さっと湯がいて水気を切り、お醤油やお酒、みりんなどで好みの味をつけ煮ます。子供の頃は苦手な味でしたが今となればおつな味です。〈きごしょう〉といって辛唐辛子の葉や未熟な実を佃煮にしたものが京都の味になっていますが、万願寺でも、ひもとうがらしでもピーマンでも、それなりに美味しいものです。昔の人の始末(倹約)の知恵の味かもしれませんね。
(野口 歩 17.11. 2掲載)
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2017年11月9日09:15
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下井安夫氏訃報
下井安夫氏(しもい・やすお=柏原町議、柏原町農業委員会長)11月3日午後5時22分、肺炎のため丹波市内の病院で死去、90歳。自宅は丹波市柏原町挙田368ノ1。葬儀は6日、おこなわれた。喪主は長男、富男(とみお)氏。
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2017年11月9日09:14
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高校生など対象に奨学生募集 篠山市
篠山市は、経済的な理由などで修学が困難な生徒を対象にした「市ふるさと創生奨学金」の貸与を受ける奨学生を募集している。11月30日まで。
条件は、▽高校、特別支援学校高等部、高等専門学校、専修学校または各種学校に在籍▽篠山市に居住▽経済的理由で修学困難と認められる▽学校長の推薦がある▽責任をもって返済できる―こと。
国公立学生には月額1万円(年額12万円)、私立学生には月額2万円(同24万円)が貸与される。無利息で、卒業後10年以内に本人が返済する。
詳細などの問い合わせは、市教委教育総務課(TEL079・552・5709)。
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2017年11月9日09:13
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光の館
12畳の和室に寝転んで天井を見上げ、2メートル四方に切ってある穴を眺めていると、スライド式の屋根が静かに移動し、青空がぽっかり。多様な形の秋の雲が来ては去り、赤とんぼが高く高く舞い飛んでいる。LEDの柔らかな照明に包まれた空間は、時間の経過とともに表情を変え、いつまで眺めていても飽きない。
ここは新潟県十日町市。遠くに八海山、下方に信濃川を見渡す丘に建てられた「光の館」。日本の各地に作品を残す“光の芸術家”ジェームズ・タレルが、この地で開かれる「大地の芸術祭」に以前に出展した。
地元の古民家をモデルにした館は我々が忘れていた、障子や明り窓に移ろう光や陰を蘇らせる。この部屋を初め色々な仕掛けをした3つの部屋に宿泊可能で、泊まること自体が作品の一部となるが、いつもほとんど満室という。
「人間は自然に内包される」がコンセプトの芸術祭は3年に1度開かれ(次回は来年)、初秋の50日間、200の集落で廃校や棚田を使っての展示に50万人が訪れる。普段の年の晩秋にもプレイベントが行われ、紅葉真盛りの里はどこも賑わっていた。
2004年に大震災に見舞われた中越の山間地帯の人々はたおやかで、訪れる者の心を温めてくれる。丹波にとっても様々なヒントが込められた旅だった。(E)
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2017年11月9日09:13
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受け継がれる伝統
10月に篠山市の城下町一帯で営まれた春日神社の祭礼に、太鼓みこしの担ぎ手として参加させてもらった。もう7年目だ。近頃、夏が終わりを告げそうになると、「あぁ、祭りだ」と思う。運動不足の私には苛烈を極めるので、「あぁ」には恐怖も含まれている。
と言いつつ、いざ当日。「今年も頼むで」と言ってくださる地域の方や担ぎ手の仲間たちとまちを巡行し、肩が腫れるまでみこしを担ぎあげた。
11月に入り、篠山市立歴史美術館で、同祭礼をテーマにした特別展が始まった。豪華絢爛な見送りや鉾頭から、祭りの神々しくも楽しい空気、歴史、そして、受け継ぐ住民の誇りがあふれ出ている。
年番町に引き継がれてきた協議録には、「鉾頭が電線を切る場合は、事前に協議せよ」とある。かつてはそこまでして祭りを営んでいたのだ。
鉾頭は今、取り付けられていない。しかし、柔道家、嘉納治五郎は言った。「伝統とは形を継承することを言わず、その魂を、その精神を継承することを言う」
確かに伝統は受け継がれていると肩をなでた。
(森田靖久)
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2017年11月9日09:12
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無くて七癖
最近わかったことがある。夫は肌が弱くて、始終どこかしらを掻いている。こちらも心配し、いろいろ提案してみる。ものの本によると肌に悪いのはカフェイン、睡眠不足、砂糖の取り過ぎらしい。彼は、甘い缶コーヒーが好きでちょこっと外に出ても片手に缶コーヒーを持って帰ってくる。家でも砂糖たっぷりのインスタントコーヒーを日に何杯も飲むので、「砂糖を控えてブラックで飲んでみては…」と言ってみるが、インスタントと缶コーヒーはお砂糖が入っている方が美味しいそうだ。睡眠に関しては聖徳太子ではないけれど、毎晩3時が就寝時間。断わっておくが彼は普通の会社員で、毎朝6時起床である。日々せっせと、ぽりぽり掻いているので、医者へ行けばと勧めても時間がないと言って行かない。結婚して26年間その生活が変わらず続いている。
そこではたと最近になってわかったのだ。彼は、ぽりぽりと掻くことに依存していたいのだ。皮膚のどこかにダメージを持っているということが彼の安心感につながっているのだ、きっと。彼の癖なのだ、これは。
かくいう私も、夫が言うところによると、何も食べていないのに口がもぐもぐ動いているらしい。昔、「黄昏」という映画の中で、キャサリン・ヘップバーンが、いつも口をもぐもぐして頭をぷるぷる震わせているのを不思議に思って観ていたが、自分がするようになるとは考えてもいなかった。ぽりぽりともぐもぐ。案外と似合いの夫婦なのかもしれない。
(土性里花・グループPEN代表)
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2017年11月9日09:09
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介護就職の面接会 11月10日、春日で
丹波市やハローワーク柏原などは10日午後1時から、春日住民センターで「介護就職デイ」と題した就職面接会を開く。市内12法人が参加する。
1部(午後1時―2時半)と、2部(午後3時―4時半)の入れ替え制で6法人ずつ出席する。福祉の仕事相談コーナー、職業相談コーナーも。
問い合わせはハローワーク柏原(TEL0795・72・1070)。
参加法人(カッコ内は事業所)は次のとおり。
【1部】
市社会福祉協議会(東部デイサービスセンター、ホームヘルプセンター)
ライフタイムチャンス(一期一会)
三相園福祉会(三相園、おかの花)
みつみ福祉会(おがわの里)
敬寿記念会(もくせい)
敬愛会(ひかみシルバーステイ)
【2部】
山路福祉会(山路園、やまじ)
ノジマ設計工房(昭和の隠れ家丹波)
正峰会(メディケア柏原、さんなん桜の里)
県社会福祉事業団(丹寿荘)
青葉福祉会(青葉荘、松寿園)
MKYガーデン(ほのぼの介護市島)
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2017年11月9日09:06
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メロマン室内管弦楽団が演奏会 11月12日...
丹波地域の住民らでつくる「メロマン室内管弦楽団」(萩森学代表)の「第40回演奏会」が11月12日午後2時(開場午後1時半)から、たんば田園交響ホール(兵庫県篠山市北新町)で開かれる。
1部では、グリーグの「ホルベルク組曲より前奏曲」やA・L・ウェバーの「オペラ座の怪人」メドレー、J・バリーの映画「ある日どこかで」の主題曲などを演奏。弦楽器とピアノ、弦楽器のみなどで、クラシックや映画音楽を奏でる。2部では、ドヴォルザークの「交響曲第8番 ト長調作品88『イギリス』」を披露する。
チケットは、前売り800円。当日1000円(高校生以下無料)。同ホールなどで販売中。問い合わせは萩森代表(TEL079・552・2843)。
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2017年11月9日09:04
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柏原厄除大祭 次回以降露店なしに 地元...
写真・露天商ではなく、地域のお店が出店した前回(今年2月)の厄除大祭=兵庫県丹波市柏原町柏原で
柏原厄除大祭運営本部は、来年2月17、18日に開催する同大祭での出店者を、前回(今年2月)と同様、露天商を含めないことを決めた。次回以降も同様の方針。前回は丹波市商工会員、観光協会員のみだったが、新たに丹波市内在住者、市内の飲食店にも対象を広げ、前回(約60店舗)よりも多い80―100店の出店を見込む。また、道路での出店を再開したり、前回より交通規制の範囲を拡大、駐車場収容台数も増やす。
今年の大祭は、露天商の出店事務が増大し、事務のマンパワーが足りない中、運営本部長の決定が遅れ、露天商の出店がなかった。出店場所は駐車場や空き店舗、軒先に限り、交通規制範囲も縮小した。
次回の大祭に向けて今年6月に1回目の各種団体による準備協議を始め、昨年までの大祭と同様、丹波市商工会柏原支部長が本部長になることを決定。地域振興を目的にした出店計画とした。今後、昨年まで出店していた露天商に次回出店の断りを通知するという。
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2017年11月6日09:00
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「賢い料金」 対象施設に丹波おばあちゃ...
「丹波おばあちゃんの里」(兵庫県丹波市春日町七日市)が、高速道路からの一時退出を可能とする国土交通省の社会実験「賢い料金」の対象施設に選ばれた。最寄りの舞鶴若狭自動車道「春日インターチェンジ」で高速を降り、同施設に立ち寄り、1時間以内に再進入した場合に、降りずに利用した料金になる仕組み。ETC2・0を搭載した車が対象になる。国交省は開始時期を「今年度中」と言い、実験終了時期は「未定」としている。
市が、春日インターチェンジから同施設へ、高速を降りることなく乗り入れるようにできないか照会したところ、ちょうど今年度国交省が社会実験を始めており、対象施設に選ばれたという。
同施設は「休憩施設」(サービスエリア)という位置づけ。国交省は、高速道路上の休憩施設が25キロ以上の計20カ所で社会実験を予定(県内1カ所、3カ所は開始済み)。舞鶴若狭自動車道の休憩施設は、福知山市の六人部と篠山市の西紀が25キロ以上離れており、途中にある同施設が対象になった。
高速道路料金の長距離逓減などが継続されることから、観光客らのトイレ、買い物、食事、給油など「一時立ち寄り」にメリットがある。
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2017年11月5日09:00
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ギャラリーぶんあん主宰・元コピーライタ...
山里の暮らし短い言葉に
「里のススキに招かれて 紅葉が山からおりてくる」
木々が色づき始めた今田町の今を表現した言葉―。山里の暮らしのシーンを短い言葉にし、和紙などに毛筆でしたためている。これらを「遊び字 遊び文」と名付け、箕面や三宮、高松などで作品展を開催してきた。5年前からは、自宅のギャラリー「ぶんあん」で春から秋の期間、展示会を催すなど言葉と文字と戯れる日々を送っている。
今田町四斗谷生まれ。30年間、コピーライターとして言葉を生業にしてきた。
「読書好きの父親の影響で本に囲まれて育った。お店が一軒もなく娯楽がなかったので自然と読書に親しんだ」と振り返り、「ジャンルを問わず読み漁った。時折、親がしまい込んでいた子どもが知らなくてもよい本も読んだりして」と笑う。
1999年、息子が大学へ入学し手が離れたこともあって、豊中から母親と一緒に帰郷。「さあ、2人で楽しい日々を過ごそう」としていた矢先、母親にがんが見つかった。その2年後、78歳で他界した。「ひとりになってしまい茫然としました」。そんな日々の中、母親が生前、天気の良い日に「お日いさんが好き。ありがたい、ありがたい」とつぶやきながら、家の周りをおぼつかない足取りで散歩する情景を思い出した。気持ちを休めようと、母親の口癖となっていたこの言葉を毛筆でつづってみた。「不思議と心が安らぎました」。「遊び字 遊び文」をつづり始めるきっかけだった。
「今田の美しい四季の移ろいが私を楽しませてくれる。季節は毎年巡って来るが、雰囲気は毎回違う。その変化を感じ取り、のんびりと言葉で表現していきたい」。71歳。
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2017年11月5日09:00
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老いてなお
先頃、本紙に掲載された「高齢女性と春の日うたう」の記事に登場した吉見よしゑさんは、私の高校の同級生の御母堂。長く中竹田で一人暮らしを続けていたが、三年ほど前から福知山市にある介護施設で暮らしておられる。本年度の公益社団法人俳人協会の主催する全国俳句大会において、同協会会長大串章氏の特選に輝いたのは〈折り鶴の一羽一羽や日脚伸ぶ〉という俳句。よしゑさんが現在暮らしておられる施設には、様々な事情で入居している多才な人たちがおられる。その中の百歳近い方が、入居者に折り紙を教えていて、それを詠まれた句だという。
「日脚伸ぶ」というのは、冬の終わりごろの季語で、少しずつ日の暮れるのが遅くなり、春の訪れを待つ気持ちの溢れた季語だ。丹念に鶴を折っている間にも時は流れ、辛かった冬も春に。何とも温かで未来志向の俳句。
東京在住のよしゑさんの息子はとても親孝行で、折りにふれ帰郷しては、お母さんを中竹田の実家へ連れて来られる。今年の夏は二週間滞在して一緒に過ごしたという。九月はじめにあった柏陵同窓会東海支部に来てくれた時、「母親が自分で応募した俳句が俳人協会の賞をもらったというのだけれど、どうなの?」と聞いてきた。思わず「それってすごいことよ!」とびっくり。この母ありてこの息子で、彼も人間的にとてもあたたかな心の持ち主だ。よしゑさんの句歴は長く約六十年、かつて西山小鼓子さんの句会でも学ばれた。その成果が九十三歳の今、花開いた。誠にめでたい。見習いたいものだ。
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2017年11月5日09:00
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市島町上竹田の近藤明美さん 美容で全国...
創業89年の美容室「近藤あけ美 美容室」(兵庫県丹波市市島町上竹田)の代表を務める近藤明美さんが、飲食や料理、理容など16業界の組合連合会でつくる「全国生活衛生同業組合中央会」の美容組合部門で理事長表彰を受けた。10月27日に東京都のホテルニューオータニで表彰式があった。県美容業生活衛生同業組合で10年以上、理事を務めたほか、丹波支部長なども歴任し、美容業界の振興・発展に尽力した功績が評価された。近藤さんは「身が引き締まる思い。お客様や理事仲間、組合員らに支えられ、大変な賞をいただけた」と喜んでいる。
理事は4期12年間、うち1期は常務理事に就任したほか、丹波支部長も2期ほど務めた。神戸理容美容専門学校の運営にも3年間、評議委員として携わった。
理事時代には、神戸で月数回行われた理事会に出席。組合費の値上げ先延ばしなど、組合員の立場に立った提案を実現させた。常任理事としては、全国で行われる美容研究会に出席したり、着付けコンクールの監査役にも力を注いだ。
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2017年11月5日09:00
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東部六地区活性化協 気ままに多紀巡る ...
写真・小原の大銀杏を訪ねる参加者たち=兵庫県篠山市小原で
今年7月に発足した篠山市東部六地区活性化事業推進協議会(梶谷郁雄会長)が11月1日、知っているようで知らない近隣地区の名所などを巡る「となりの町を訪ねてみよう」を実施した。東部六地区(福住、村雲、大芋、日置、後川、雲部)から約15人が参加。福住、村雲、大芋の3班に分かれ、それぞれ参加者で行き先を決める“気ままな小旅行”を楽しみながら、地域の魅力を再認識した。15日には城東地区(日置、後川、雲部)を訪ねる。
となりの地区の美しい風景や名所、人々の暮らしをカメラで撮影しながら再発見する企画。12月ごろには参加者が撮影した写真の展示会も予定している。
住民のほか、地域おこし協力隊、同協議会のホームページ制作に関わっている兵庫県立大の学生3人も参加した。参加者はそれぞれ地元でない地区を選び、班を編成した。