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2015年9月3日09:29
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「日本のいちばん長い日」
終戦前日の深夜、「本土決戦で聖戦続行」と唱え反乱軍となった若手将校らの動きを描いた映画「日本のいちばん長い日」(原田眞人監督)。旧作(1967年、岡本喜八監督)が、8月15日正午まで24時間の官邸と宮城内、陸軍の動きにきっちり焦点を絞ったのに対し、新作は別のことも織り混ぜようとしたからかその分、緊迫感は薄れた。▼役所広司(阿南陸相)も山崎勉(鈴木総理)も松坂桃李(畑中少佐)も熱演しているが、それぞれ三船敏郎、笠智衆、黒沢年男に比べ、やはり何かが足りなく感じる。▼それをカバーしたのが、本木雅弘の昭和天皇。旧作(松本幸四郎)は背中と声がわずかに出ただけだったが、本木は御前会議はもとより侍従らとの会話、植物採集等々、我々下々が普段知り及ばない場面までふんだんに登場した。▼象徴天皇制となった戦後が、ひたすら「御真影」を仰いでいた戦前より国民にとってはるかに幸福なのは万人が認めよう。あの時、「国体護持が出来なければ日本は滅びる」と、〝逆賊〟覚悟で戦争終結阻止のために決起、あえなく失敗し自決した畑中少佐らは、今日の繁栄をどう見ているだろうか。▼尤も、それは70年経った客席からだから言えることではある。館内は筆者と同年輩以上の人が目立った。是非若い人達に観てもらいたい。(E)
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2015年9月3日09:26
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「三水会」が60周年展 丹波の絵画界けん引
青垣町の絵の仲間でつくる「三水会」(大沼司郎代表、8人)が青垣住民センターで60回目の「三水会展」を開いている。発足時から参加し、氷上郡、丹波市の絵画界を引っ張ってきた郷土画家を中心にした作品35点を展示。節目に、例年の2倍の作品を出品している。9月25日まで。
写真・60周年記念展を開いている「三水会」の会員たち=青垣住民センターで
昭和の合併で青垣町が誕生した翌年の1956年、青垣地域の中学校で図工を教えていた故・鴻谷隆夫さん、足立均さん(86)=田井縄=、植村八郎さん(81)=佐治=らが、教員仲間や町役場の絵画愛好家と立ち上げた。
水彩、油彩、日本画を「水」にたとえ、「三水会」と名づけ、8月の「佐治川まつり」に合わせ作品展を開いてきた。
研修会、勉強会を開くなど研さんに務め、近隣市の公募展を総なめに。亡くなった鴻谷さんをはじめ、健在の足立さん、植村さん、足立一彦さん(82)=佐治=らの郷土画家を育み、丹波美術協会の礎となった。
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2015年9月3日09:23
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道路元標調査まとめる 篠山市旧19町村で...
篠山市野々垣の山口喜昭さん(65)が、大正時代に旧町村ごとに設置された同市内19カ所の「道路元標(どうろげんぴょう)」を現地調査し、現存しているかどうかや、移設された場合の経緯、形状などを冊子にまとめた。「後世に伝えるために保存を」と、旧町村ごとにある各まちづくり協議会に配布するとともに、現存していない道路元標の情報提供を求めている。
写真・日置の道路元標と、篠山市内の旧19町村道路元標の冊子をまとめた山口さん=篠山市日置で
道路元標は、1919年の道路法で各市町村に1個ずつ設置され、道路の起終点や経過点にされた。
山口さんは昭和40年ごろに写真撮影していた日置の道路元標が移設されていることを知り、他の道路元標に関心を持った。5年ほど前に、篠山の歴史研究グループ「篠山文華学会」が調査している資料を参考に、今年5月から現地調査を始めた。現存のものは移設の有無や経緯、現存しないものは、その場所を探そうと聞き取りを行った。
形状については、篠山で確認された道路元標はいずれも約25㌢角で、地上部の高さが約60㌢。頂上部が平らな「墓石型」と、丸みのある「櫛型」に分けられる。石柱に「○○村(町)道路元標」と彫られている。
山口さんが調査したところ、雲部、福住、大芋、西紀(北河内村)、味間の5カ所では現存していなかった。現存しているものでも、行方不明になっていて最近、発見されたものもある。道路や建物の工事で移設されたものも多い。
facebookで道路元標の調査経緯を掲載。道路元標の情報提供を求めている。
山口さん(090・2787・0780)。
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2015年9月3日09:22
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府が福知山側で調査 早期着工求め大会 ...
青垣町中佐治と福知山市にまたがる国道429号榎峠のトンネル化の早期着工を求める決起集会が8月28日、福知山市であった。主催の国道429号改修促進同盟会の松山正治福知山市長が今年度の京都府予算に調査費が計上され、概略設計が予定されていることを報告。早期事業着手を訴え、 関係者や両市沿線住民約350人が大会宣言を採択し、 ガンバローを三唱した。
写真・榎峠のトンネル早期着工を求める運動を推進しようとガンバローを三唱する参加者たち=福知山市で
京都府が同峠トンネル化の調査費を計上するのは初めてで、青垣町と接する法用地区で調査を行い、ルート選定の資料にする。兵庫県は昨年度改訂した10年間の公共土木工事の方向性を示す「社会整備基盤プログラム」で、同峠の事業着手の時期を「2019―23年度」と初めて時期を明記して記載した。京都府にはプログラムに相当するものはないが、県のプログラムを視野に入れており、歩調を合わす。ルートは未決定ながら、青垣側は旧町時代にアクセス道路の整備を概ね済ませている。工事の中心は福知山側になることから、調査結果を受け今後、県と調整しルート決定がなされる見通し。
松山市長は、「京都府、兵庫県ともトンネル化へ大きく前進した。大会を契機に関係機関への要望など、早期実現の動きを加速させよう」とあいさつした。
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2015年9月3日09:10
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全国大会4位入賞 女子走り幅跳び 春日...
春日中学校陸上部の芦田陽菜さん(3年)がこのほど、北海道で行われた「全日本中学校陸上競技選手権大会」の女子走り幅跳びで4位入賞を果たした。大舞台で自己ベストの跳躍を見せ、「全国4位は信じられない。多くの人が祝福してくれてうれしい」と話している。
同競技には70人が出場。芦田さんは、予選1本目で、いきなり自己ベストを10㌢更新する5㍍67を記録。「5月から自己ベストを更新できていなかったから、びっくりした」と話す。痛めていた足の状態も良く、自信を持って臨めたのが大きか
ったという。2本目でさらに自己記録を更新する5㍍69を跳び、全体の4位で決勝へ駒を進めた。
予選上位12人による決勝の1本目は、踏み切りを失敗し平凡な記録に終わった。2本目はファール。上位8人による最終決勝進出にあとがない状況になり、「8人に入りたい。このまま終わりたくない」と自分に言い聞かせたという。
風が目まぐるしく変わる悪条件だったが、助走も踏み切りも決まった3本目で5㍍75を跳び、さらに自己ベストを更新。「いつもよりジャンプが高いとは思ったが、自己ベストだとは思わなかった」と驚く。4本目以降は記録が伸びなかったものの、最終決勝への進出を果たし、5㍍75の記録で4位入賞を果たした。
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2015年9月3日09:10
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50㍍自由形で全国2位「五輪選手めざす」...
グリーンベル青垣スイミングスクール選手コース所属の足立澪音(みおね)さん(佐治小4年)が、このほど東京辰巳国際水泳場で行われた「B&G全国ジュニア水泳競技大会」の女子50㍍自由形(3・4年の部)で準優勝した。また、女子50㍍バタフライ(同)で4位入賞した。
自由形には39人が出場。予選2位で決勝へ進み、33秒94の自己ベストで準優勝した。1位の選手の記録は32秒75で、わずかに及ばなかった。自分が優勝争いをしていることも分からないほど泳ぎに集中。ゴールした後は「びっくりした。うれしかった」と話した。
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2015年9月3日09:07
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「SKJ48」で出演
今年はお盆明けからさっと秋めいて、残暑の中にも涼しさを感じる日々。今さらながら夏を振り返ると、村の夏祭りが思い出に残っている。私の住む山南地域では、未就学児の母子が入る「愛育班」活動があり、そのメンバーで去年、村(坂尻)に「SKJ(さかじり)48」なるグループができ、2年連続でステージに出させてもらった。
今年は子どもたちと一緒に10数人で「パイナポー体操」とクレヨンしんちゃん主題歌の「キミに100パーセント」を踊り、帰省中の都会の子たちも参加。祭りの終わりでその子が「さみしい」と涙を見せ、ビールも入った地元のママさんが「ありがとう~また来年も来てよ!」ともらい泣きする一幕もあった。
このステージ、復活したのは去年。昔は各組対抗の出し物などで盛り上がったそうだが、準備の大変さからか、やらなくなっていたらしい。酔った先輩ママにビールをおごってもらい、ワハハと笑いながら家まで歩いて帰った。いい仲間ができ、村っていいなぁと思った夏だった。楽しかったです、ありがとうございました!(古西 純)
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2015年9月3日09:07
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狛犬テーマに郷土史研が講演 9月6日、...
氷上郷土史研究会は、9月6日午後1時半から氷上住民センター(氷上町成松)で研究会を開き、「氷上の郡(こおり)の狛犬さん」をテーマに、山内順子会員が講演する。
会員以外でも聴講できる(資料代100円)。足立さん(0795・82・3778)。
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2015年9月3日09:06
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ごめんね、そしてありがとう!
「おかあさんへ いろいろめいわくをかけてすいません。でも、おしごとがんばってください。ブルーベリーをつむのはしんどいけど、がんばってください。大すきだよ~。うら見てね。ときどきでんわしてください。がんばれ」―。そして裏を見ると「気ず(づ)いてくれてありがとう。なかないでね」って。そんなん泣くでしょう!!
娘が夏休み後半に母ちゃんの実家へお泊りにチビタと行ってくれた後、ようやく仕事を終えて父ちゃんと夕飯をとる際に見つけた、ランチョンマットの下からチョッピリ覗いていたお手紙は、父ちゃんと母ちゃん宛にそれぞれ胸がキュンキュンする内容だった。
先週末の長雨が続き、出荷を一旦停止するまでたくさんの笑顔に助けられて頑張ってこれたと思っていたが、実はもっと身近で我慢して、一生懸命に父ちゃん母ちゃんを助けてくれていたのが娘だった。手紙を見てポロポロ涙が出てくる。
その時は必死である。子どもが泣こうが、笑おうが、叫ぼうが、お構いなし。食べ物で釣って機嫌を取るのが無理なら、存在を無視してでも仕事を片付けないと支障をきたす。親と子の戦いである。チビタは床で泣き寝入りしたこと数回。娘にも悪いと思いつつ怒鳴ったこと数え切れず。体が疲れると心も萎える。そんな時に貰った手紙。父ちゃんも無言。「ごめんなぁ」しか言えない。あと10日くらいでブルーベリーも終了かな?このお手紙、宝物にします。そして終わったら一緒に一杯遊ぼうね♪♪
(古谷暁子・ブルーベリー農家)
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2015年9月3日09:05
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城東グラウンド竣工 野球環境を改善 6...
写真・改修工事が完了し、6日に竣工式が行われる城東グラウンド=篠山市日置で
篠山市日置、城東グラウンドの観客席やフェンスの新設、バックネットの刷新などの改修整備工事が完了。9月6日午前9時半から、同グラウンドで竣工式を行う。式典では、酒井隆明市長が始球式を行う予定。自治会やまちづくり協議会、学校や協会の野球部関係、体育振興会や老人会などのグラウンド利用団体など約30人が出席する予定。
野球環境の改善を目的に、昨年12月から工事を始めた。1、3塁側各100人を収容できる観客席や、外野フェンス、ダッグアウトの新設、バックネット、本部席の刷新、土壌改良など、トイレなどの周辺整備も含め、総工費は約1億1000万円。
式典後、社会人野球県知事杯篠山支部予選を行う。25、26日には市中学校新人大会が行われる。
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2015年8月30日08:33
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北近畿豊岡道で一部夜間通行止め
国道483号北近畿豊岡道でリフレッシュ工事や施設点検のため、次の日程で一部夜間通行止めを実施する。
▽遠阪ランプ―春日JACT・IC間=9月1日―5日、同7―8日の午後9時―翌朝6時
▽八鹿氷ノ山IC―山東IC間=9月8―12日、同14―15日の午後9時―翌朝6時
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2015年8月30日08:32
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青垣観光ガイドボランティア講座 全3回...
観光ボランティアガイド「ディスカバリー青垣」は、9月26日から3回開く「観光ボランティアガイド養成講座」の参加者を募っている。講座修了後、ガイド仲間に加わろうと考えている人が対象。
参加費300円。定員20人(先着順)。あおがき観光案内所(0795・87・2222)に9月10日までに申し込む。日程などは次のとおり。
▽9月26日=午後1時、青垣住民センター集合。高源寺、常瀧寺、再興寺、稲土をめぐる▽10月24日=午後1時、青垣住民センター集合。佐治のまちを歩く▽11月8日=午前9時半、中兵庫信用金庫青垣支店駐車場集合。八宿まつり佐治まち歩きツアーに参加
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2015年8月30日08:31
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「こうが山ゴスペルクワイヤ」今年度の団...
こうが山ゴスペルコンサート実行委員会と氷上町中央地区自治振興会が、地域づくり事業で取り組む「こうが山ゴスペルクワイヤ」の今年度の団員を募集している。中央小体育館で11月28日に開くコンサートに向け、9月4日午後7時からひかみ成松交流館(氷上町成松)で顔合わせを兼ねた初練習を行う。
中央地区以外からも参加可能。参加費は、1家族1000円。藤田のりえさん(加古川市)が講師を務める。
例年1、2歳から70歳代まで100人を超える人が参加している。
9月1日までに同交流館(0795・82・9800)に電話、ファクスする。
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2015年8月30日08:31
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たんなん味覚まつりへの出演者・出店者を...
10月17・18日、四季の森生涯学習センター(篠山市網掛)で開催する「たんなん味覚まつり」のステージイベントの出演者とフリーマーケットへの出店者の募集をしている。
▽ステージイベント=屋外ステージで実施。出演時間は1団体25分以内(出入り時間なども含む)。上演内容は、弾き語りやバンド、お笑い、ダンス、大道芸など。先着6組
▽フリーマーケット=出店料は、1区画2000円(2日間)。区画の広さは、縦横共に3㍍。10区画を募集。
9月4日までに、篠山市立中央公民館(079・594・1180)へ申し込む。
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2015年8月30日08:30
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「市民ビデオはじめて講座」の受講生募集
9月6日―10月25日の全6回、篠山市立中央図書館(篠山市西吹)視聴覚ホールなどで開く「市民ビデオはじめて講座」の受講生を募集している。ビデオカメラの撮影実習や、BGM、ナレーションなどの編集実習を行い、最終回に発表する。講師はCMプロデューサーの奥野勇さん。無料。先着10人。申し込みは、9月2日までに主催の市視聴覚ライブラリー(079・590・1301)。
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2015年8月30日08:29
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百科事典
宝島社が昨年発行した『新しい代表的日本人』に丹波出身者が載っている。三島由紀夫や岡本太郎、白洲次郎ら名だたる人物を紹介し、「日本人が世界に誇れる50人」との副題がついた同書に今田町出身の下中弥三郎が登場しているのだ。▼明治11年に生まれ、赤貧の中で育ち、苦学して教育の道に進んだ弥三郎は、のちに「出版は教育なり」の信念で平凡社を創業。1カ月に1冊という驚異的なスピードで全28巻の「大百科事典」を出版した。その功績から、先の本に取り上げられた。▼最近読んだ星新一の随筆に百科事典の思い出が出ていた。父親の遺した大英百科事典の思い出だ。父親は実業家で政治家でもあった星一。浮き沈みのある人生だった父親だが、不遇の時にあっても、大英百科事典をおさめた本棚を「子供のためにこれだけは残す」と言い、実際に遺した。▼競売に付されたときに買い戻したというその本棚には、「差し押さえ」の紙片の一部がはりついていた。星新一は、男親が子に残す意志を示したものとして最上の品と書いている。▼知の表象である百科事典。だからこそ下中は一大事業として出版に挑み、星の父親は息子に贈る品とした。しかし今、百科事典の威光はすっかり失せた。知の山岳に挑む意欲まで失せてなければいいのだが。(Y)
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2015年8月30日08:29
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柔軟な発想で子が輝く
夏休みは子どもたちが地域で活動する貴重な時間でもある。
篠山市の西紀みなみまちづくり協議会では、子どもたちが自ら企画したことを、交流している大学生とともに実現しようというイベントが行われた。危険なことがすぐに禁止されるいま、大学生や大人たちが見守りながら、それを実現させようというもの。
「つくったいかだで、川下りをしたい」「パイ投げをしたい」「コーラのペットボトルを振って『コーラロケット』をしたい」「壁に落書きしたい」が実現した。それらをしている子どもたちの目は輝き、さらに新しい遊びに展開しようとする好奇心があった。
また、篠山市内の20―30歳代のまちおこしに関心のある人たちが、若者の発想力を伸ばし、まちに関心を持ってもらおうと「高校生アイデアソン」を開いた。「アイデア」と「マラソン」を掛け合わせた流行のイベントで、どんどんとアイデアを出し合って、グループでまとめ、一つのアイデアをみんなで決めるというものだ。「他人の意見を否定しない」「自由奔放に意見を出す」などのルールで話し合われた。
「日本遺産認定のきっかけになった名所を訪れ、ご当地丼を食べるツアーを企画し、誘客したい」「市内の3校の生徒が連携して、栽培、料理、レシピ作りを担当し、一緒に郷土料理をつくりたい」などのアイデアが出た。彼らはアイデアソンというやり方で、いきいきとアイデアを出し合い、議論を重ねていた。
これらの取り組みは、大人側にも柔軟な発想があったからこそ実現できたのだ。(坂井謙介)
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2015年8月30日08:28
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夏の終わり
暦では八月八日が立秋で、すでに秋なのだが、実感としては今頃が夏の終わりだと思う。長女がフェイスブックにこんなことを書き込んでいた。「お盆を過ぎると、なんだかセンチメンタルな気分になります。子どもの頃からの夏休みが終わってしまう記憶なのか、お盆に親戚と集まった後の静けさなのか」と。
今年の夏の最大のイベントは、全員で丹波へ集まったことだ。父が亡くなって十年、母が足かけ五年ということで、両親の記念会(仏教だと法事)を兄が開いた。「皆、年取ってきたから、これが最後になるかも、出来るだけみんな集まってくれ」というので、私の家族十二人全員参加させてもらった。懐かしい人たちと近況を語り合い、なかなか楽しい集いだった。
その中で、私の曽祖父「小田伊三郎」の碑に話が及んだ。伊三郎は大路村出身、部落造林を成功させ、松茸で村の困窮を救った。その功績を称える碑が今も守られているという。たまたまその夜、子供たちは国領の民宿泊まりだったので、翌朝、私も合流、宿の主人の案内で碑を見に。昔の記憶よりはるかに立派。「小田伊三郎頌徳碑」とあり、文化勲章受章者で丹波出身の「安藤廣太郎」農学博士の揮毫。
高二の孫ユウジンが「僕の親、その親とたどると伊三郎さんまで十六人か、どの一人が欠けても僕は存在しないんだよね」と話したとか。生命は自分だけではなく先祖からのもの、そしてそれをつなぐ大切な一人としての自分を意識したようで、夏の終わりの寂しさも少し癒された。
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2015年8月30日08:23
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きこり 中島 彩さん(丹波市氷上町常楽)
山を次の世代につなぐ
昨夏、丹波市を襲った豪雨災害―。被害の大きかった市島町前山地区の山林で、チェーンソーを担いで災害復旧に汗を流している。肩書きは、地場産木材の地域内循環を手掛ける有限会社ウッズ(丹波市氷上町賀茂)の森林管理部所属の社員。自らを「きこり」と呼んでいる。
神戸市北区の出身。兄との遊び場だった近所の山が宅地開発で立ち入り禁止となり、マンションが建った。あの木は、あそこにいた動物たちはどうなったのかと悔しい気持ちになった原体験がある。小学校の卒業文集にも「山の仕事がしたい」と書いていた。
元ダンサー。25歳までに芽が出なければあきらめると決めていた。もう一つの夢だった山に関わる仕事を調べるうちに、現場で作業する人がいなければ何も始まらないと「きこり」の道を選んだ。
林業が盛んな鹿児島県でチェーンソーや刈り払い機、移動式クレーンなど、必要最低限の資格を取得。その後、同県内の森林組合をへて、広島、長野と、活動の場を移しながら林業全般の知識や高度な伐採技術を身に付けていった。その一方で、木を伐り、売るだけの作業に違和感をもち、「山を次の世代につなぐことを、身をもってやりたい」と思うようになったころ、ウッズと出合い、昨年2月、丹波に移り住んだ。
丹波に来て森林所有者と直接向き合う機会が増えた。「少し手を入れるだけで『山に行こうという気になった』と言われると、うれしい」と笑顔。「災害により、山林が無視できない存在になった。地域の人が地域の山をみる仕組みをつくり、全国へと広めていきたい」と力を込めた。34歳。(芦田安生)
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2015年8月30日08:22
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全国水泳200㍍個人メドレー 井上さんベス...
「全国JOCジュニアオリンピック夏季水泳競技大会」が8月26―30日、東京・辰巳国際水泳場で行われた。丹南中学校1年生の井上真帆さん(ピュアスポーツ柏原所属)が13、14歳区分の200㍍個人メドレーで2分19秒38の自己ベストで3位に入った。このほか、溝畑樹蘭君(コナミ西宮所属、報徳学園高2年、西紀中出身)がCS(17、18歳)区分の200㍍自由形と200㍍個人メドレー、野々口慎也君(コナミ西宮所属、報徳学園高2年、篠山東中出身)が15、16歳区分の200㍍背泳ぎでそれぞれ優勝した。