-
2015年10月29日14:37
-
日本文化にふれる ワラワラ留学生が大國...
写真・座禅を体験するワラワラ市の高校生たち=篠山市味間奥で
10月15日から篠山市の短期交換留学生受入事業で来日していたアメリカ・ワシントン州ワラワラ市の高校生(14、15歳)10人が23日、味間奥の大國寺(酒井裕圓住職)を訪れ、座禅を体験した。薄暗い本堂で心静かなひと時を過ごし、日本の文化の一端に触れた。
心身と呼吸を整える「坐禅止観作法」に挑戦。酒井住職は、「頭が宙から吊られているイメージで背筋を伸ばす。目は薄目程度に開け、舌は上あごにつける」などと解説し、留学生らは、戸惑いながらも約30分間の座禅に取り組んだ。酒井住職が警策を持って近づくと、留学生たちは合掌し、背中をたたいてもらって雑念を払っていた。座禅を終えると、ローマ字打ちされた般若心経を手に、酒井住職の後に続いて経を唱えた。
-
2015年10月29日14:36
-
商店の個性・魅力発信 店のポスター好評...
写真・呉服町商店会が作成したPRポスターの一部
個性とユーモア“キラリ”―。篠山城下町地区の「呉服町商店会」(森井隆弘会長)が、同会に所属する22店の店主らが登場するPRポスターを作成した。それぞれの店先に置き、にぎわいを演出している。「もっと個店にスポットライトを」と作成したポスターは、店の魅力を伝えるキャッチコピーも掲載。ユーモアあふれるポスターはお客に好評で、同会は、「顔の見える店としてPRできたら。これからも更新しながら、ずっと続けていきたい」と話している。
「西日はきついが、日乃出です」「墓石から漬物石まで」「相談にのる男」―。ユニークなポスターがまちに彩りを添える。「ええまち ええみせ ええひと」がテーマだ。
同会では、大阪市の「文の里商店街」のPRポスターが話題を集めたことを知り、呉服町でも作成する事業を計画。今年6月ごろから撮影を始め、今月に入って完成した。
-
2015年10月29日14:32
-
友の遺志継ぎ作品展 竹細工100点、11月1...
「いつか趣味の竹細工の作品展を開きたい」と願いながら昨年9月、73歳で亡くなった市島町上田の坂東利一さんの遺志を継ぎ、友人の宮本博行さん(75)と井上正直さん(72)が、11月1日から同地区で「竹細工展」を開く。井上さんが今夏まで営んでいた造園会社「かおる園」の事務所を展示場として提供。坂東さんの遺作と、竹細工仲間だった宮本さんの作品合わせて100点以上を並べる。宮本さんは「坂東さんがいないのは残念だが、展示会を開けるのはうれしいこと」と話している。3日まで(午前9時―午後5時)。入場無料。
坂東さんの作品は、かわいらしいカエルを竹細工で表現し、そのカエル60体以上に竹で作ったバイオリンやハープ、トランペットなどを持たせて並べた大作「丹波カエルの田園オーケストラ」など。宮本さんは代かきや稲こき、もみすりといった、昔の農作業の様子を表現した作品などを展示する。
写真・坂東さんの遺作とともに作品を展示する宮本さん(右)と、展示場所を提供した井上さん=市島町上田で
-
2015年10月29日14:30
-
「くすりと健康」糖尿病学ぶ講演 11月1...
丹波市、篠山市の薬剤師会などが11月1日午後1時半からポップアップホール(氷上町本郷)で「くすりと健康市民講演会」を開く。
北播磨総合医療センター糖尿病内分泌内科部長の原賢太さんが、「長寿社会日本における糖尿病とのおつきあい」と題して講演する。
ミツワ梅垣薬局(0795・72・0175)。
-
2015年10月29日14:29
-
山の芋を掘りとろろ食べる 11月8日、黒...
篠山市は11月8日午前10時―正午、黒豆の館(同市下板井)で「山の芋×炎のまつり―とろろワークショップ」を開く。参加者を募集している。
地元農家から山の芋の栽培の話を聞き、山の芋を掘り、とろろにして食べる。先着15組(30人)。参加費500円。
「丹波篠山食と器の国際ビエンナーレ」の一環。
申し込みは、市企画課篠山に住もう帰ろう室(079・552・5106)。
-
2015年10月29日14:29
-
柏原の小南山
自治会の行事で柏原の小南山に登った際、登山口に「別名を神南備山、四面山ともいう」との説明看板があり、「神南備の山の榊葉幾度か時雨てもなお色はかわらじ」という古歌が添えられていた。▼同行した人が見せてくれた「歴史物語丹波柏原 続篇」(榊賢夫著)という本には「各地に移住して行った出雲族が住み馴れた故郷の美しく小高い山、〝かんなび〟(「神の辺り」の意)を連想して名付けたのでは」とあった。▼同書はまた明治時代に刊行された「柏原叢志」が、「神南備山の春翠」を「八幡層塔」、「殿跡の老松」、「権現山の新月」などと共に「柏原八景」の1つに挙げていることも紹介している。▼戦時中には敵機の来襲に備え、頂上に「対空監視哨」が設置されていたそうだが、低い山ながら今も人気があるようで、「兵庫丹波の山 氷上郡の山篇」(慶佐次盛一著)にも登場。「各地にある神奈(南)備山は鍋を伏せた形をした神体山で、スキー場のある神鍋山も「金鍋」または「鉄穴部」から来た。古代の鉄とも関係があり、製鉄民が神との交霊によって鉄の増産を願った」。▼小南山は確かに小さく可愛い山で、筆者も毎朝眺めているが、特別の感慨があるわけではない。しかし古代の人は何と切実な思いで、明治の人は何と風流を感じつつ見入っていたことだろうか。(E)
-
2015年10月29日14:27
-
誰かの“夢”を
インタビューしているこちらまで気合が入るようなパワフルな女性にお会いした。2年前から篠山チルドレンズミュージアムの指定管理者にもなっているイベント企画会社「ドリームアウェイ」(本社神崎郡神河町)社長の吉田真知子さん、42歳。
指定管理に応募したきっかけは、知り合いだったプロの人形劇団「クラルテ」に、「篠山にある人形劇にぴったりの施設が指定管理者を募集しているので、合同で応募しないか」と誘われたからだそう。「クラルテ」の定期公演は施設の特色となっている。
来年度からはチルドレンズミュージアムが統合新設される多紀小学校の学童保育を請け負うことになり、ピアノ、ドラム、英語、体操、習字、囲碁の6つの習い事が無料で受けられる内容を計画。保護者に喜ばれるのではと思う。
やりたいことが次々と湧いてくるアイデアのもとを尋ねると、「誰かが〝やりたいな〟と言っていることを拾っていることが多いかも」との意外とも思える答えだった。誰かの思いを自分の夢として一緒に育てていく。そういう夢の発想もあるのだと教わった。(古西 純)
-
2015年10月29日14:26
-
今だけ。一瞬だけ。
下鴨神社に納涼古本市が立つ頃、京都の大学に通う次女の案内で大学近辺を散策した。暑い日だったが、境内の大木たちが枝を広げた木陰の中を古本の屋台がほの暗い道の奥まで続く。その中をモノクロームの映像のように人が本から本へとたゆたっている。そんな夢の一片のような時間と宵闇のように暗く涼しい葉陰の中に本がそこかしこに置かれている光景は、なんとなしに懐かしくしばし時を越えた雰囲気に浸らせてもらった。
そして、市を抜けたあとは無病息災を願って毎年「足つけ神事」が行われる御手洗池で冷たい湧水に足を浸けながら、娘とたくさんのことを話した。彼女はその頃、英国への出発を控えていた時期であった。今までの京都での一人暮らしのようにすぐに会いに行ける距離ではなくなり、それほど長い間、会えないことはかつて一度もなかった。子どもは親の手を離れていくのが道理だとわかっていても大変に心細く寂しい気持ちだった。
そんな母親の気持ちを汲んでか、その日、娘は一日ゆっくり付き合ってくれた。よく考え事をしながら、風景を楽しみながら歩くという桂川の川べりを二人で歩く。娘がいつも感じている風を水の輝きを、私も感じられた。大学まで毎朝歩く道も一緒に歩いた。毎日彼女を楽しませてくれ、見守ってくれている風景と時間の中に、私も存在することができた。
良い時間だった。幸せな一日だった。秋風を感じる今朝、娘を想っている。今頃笑っているかと、娘を想っている。
(土性里花・グループPEN代表)
-
2015年10月29日14:26
-
「西の岩屋」PR 住民が登山道作り標識...
山南町五ケ野自治会(東山一成会長、34戸)が11月3日、「『西の岩屋』遺跡めぐり」を行う。岩屋山の中腹にある「穴太の遺跡」(通称・岩屋山跡)まで約1・6㌔のコースを散策する。紅葉の名所として有名な石龕寺(同町岩屋)が「東の岩屋」と称されるのに対し、これまであまり知られていない「西の岩屋」をPRし、地域づくりに生かそうと初めて企画した。広く参加を呼びかけている。
岩屋山駐車場に午前8時半集合、9時出発。11時半ごろに帰着予定で、おいしい豚汁を用意している。対象は小学校高学年以上(子どものみの参加は不可)。コース中には急な斜面、岩場もある。参加無料。東山会長(090・3030・9807)。
-
2015年10月29日14:25
-
「アグリフェスタ」農産物など販売 11月...
農業祭「アグリフェスタinおおじ」が11月8日午前10時から、春日総合運動公園の多目的グラウンド(春日町下三井庄)で行われる。大路地区自治協議会の主催。バザーや餅まき、氷上高校吹奏楽部や氷ノ川太鼓などの演奏がある。
大路地区の秋野菜や特産品を中心に、同協議会と交流がある岡山県真庭郡新庄村の特産品「ひめのもち」なども販売する。卵のつかみ取り、豪華景品が当たる餅まき、竹編み体験コーナーも。
-
2015年10月29日14:25
-
三坂神社(三木市細川町豊地)
三木から三田への途中、 豊地の交差点を右折したところに鎮座する延喜式内社の古社。 大きな拝殿。 その背後に東社殿と西社殿がある。 祭神は東が日本武尊など6神、 西は大国主命など3神である。 創建時不詳。
拝殿の内部には、 左右に欅材の波と兎の竹生島文様の垢抜けした彫り物がまず目に入る。 東社殿の向背を見て驚く。 これまで見てきたのと違う雰囲気の大きな竜だ。 じっと目を凝らす。木目が粗い。初めて松材を使った竜の彫り物に出会った。 出来栄えは素晴らしいの一言。肘木鼻の獏、手挟みの横の唐獅子以外も松材だ。 西社殿に目をやる。ここは、もっと松材が使われている様子だ。手挟みの飛龍、鶴、海亀、脇障子の鷹が猿をいたぶる図もそうだ。蟇股の唐獅子親子の松の木目が鮮やかだ。 天才肌の中井権次橘正貞に似て、 進取の心強い弟の中井清次良橘正用の晩年に近い1850年代の画期的な彫り物とみて感じ入ったものである。
元高校教諭 岸名経夫
-
2015年10月29日14:24
-
中加茂神社(丹波市市島町中竹田)
創建時不詳。 古くからこの地域は、 京都の下鴨神社社領の荘園に縁のある地域であり、 上加茂、 中加茂、 一宮、 伊都伎、 二宮、 そして三宮の6社があり、 秋には 「お旅」 と称し、 神輿が練り歩いて宮神社へと宮入りする様子は勇壮である。 地域の結束の強さを表しているのであろう。 この神社は中竹田地区の旧道を左方面に上って行った所にある。 神域は大きくはないが、 漆喰の高い塀で囲まれた清楚な神社である。
ここの本殿向背に、 左上方を睨み、 うろこの彫りも鮮明な竜が見える。 くりくりと巻いた銅線の髭も鮮やかである。 木鼻には、 定番の唐獅子と獏の姿がある。 ここにある脇障子は興味深い。 武人の姿が彫られている。 いわゆる戦前には神功皇后の三韓征伐と言われていた朝鮮半島への遠征の海の上の情景を彫ったものだろう。 氷上町の味耜 (すき) 高神社や山南町の伊都伎神社にも見られ、 8代目中井権次正胤の大正期の作品と思われる。
元高校教諭 岸名経夫
-
2015年10月26日17:05
-
草食恐竜の歯を発見 発見現場で試掘 上...
写真・化石の試掘調査を行う地元のボランティアら=山南町上滝で
上久下地域自治協議会が、10月19―22日まで山南町上滝の丹波竜化石発掘現場周辺で、化石試掘調査を実施、初日に恐竜の歯とみられる化石が見つかった。同協議会長で、丹波竜化石発見者の村上茂さんは、「歯の周辺や体の化石がまだ埋まっている可能性が大きい」と期待している。
見つかった歯の化石は4―5㌢あり、丹波竜と同じ竜脚類の草食恐竜のものと見られる。
今回、試掘したのは、丹波竜化石が含まれていたのとは違う泥岩層の、縦約1・2㍍、幅約7㍍、深さ約1㍍の範囲。表面の砂岩層を除去し、ドリルなどを使って化石の有無を調べた。化石保護区域内であるため、市の許可を得て実施。費用は地元が負担し、県立人と自然の博物館と兵庫県立大学から学術面での支援を受けている。期間中、地元の発掘ボランティアら10人ほどが作業した。
村上さんは、「試掘調査を今後も年2回程度継続し、恐竜に対する市内外の関心を維持できれば」と話している。
-
2015年10月26日17:03
-
歴代卒業生、写真で集合 11月21日の行事...
写真・学習発表会の中でお披露目する「歴代卒業生写真展」の準備を進めている中道校長(左)と奥田同窓会長=篠山市福住で
来春、大芋、村雲小と統合し閉校する福住小学校(中道博校長、40人)が、開校から閉校までの142年間の歴史の重みを感じてもらおうと、11月21日に同校で開く学習発表会の中で「歴代卒業生写真展」を計画し、準備を進めている。明治から平成にかけて歴代の卒業写真を収集し、披露する。中道校長は「これまでに約5800人を輩出した福住小。卒業生の皆さんが写真展を見られたら、きっと何かを感じられるでしょう。人生を振り返ったり、かつての友人や級友と思い出を語り合ったり、再会するきっかけにしていただければ幸い。児童たちには、学校の歴史の深さを知って、ふるさとを愛する気持ちにつなげてほしい」と期待している。
福住小学校は1873年(明治6)5月、川原集落の住吉神社境内に創設された。最盛期の1941年には児童数が549人を数えた。
歴代卒業生写真展は1905年(明治38)から始まる。学校で保管していたものや、同校の創立125周年記念で発行した同窓会名簿などから歴代の卒業写真を探すなどし、142年のうち106年分の写真を集めることができた。
-
2015年10月26日16:30
-
パーティーで出会いを 参加男女募る 丹...
丹波市商工会青年部柏原支部(原田幸則支部長)は11月21日、柏原地域でカップリングパーティーを開く。参加する独身男女を募集している。
午前10時半に商工会館柏原支所で受付。柏原藩邸で柏原にちなんだクイズを男女ペアで楽しみ、ル・クロ丹波邸でバイキングを会食。木の根橋周辺でゲーム、柏原八幡神社本殿前で男性から告白タイム―と、柏原のまち中を歩きながら出会いを楽しむ。柏原のPRも兼ねて初めて企画した。
男性は25歳―40歳未満で市内在住か在勤者優先。参加費5000円。女性は20歳―40歳未満で、市内外を問わない。3000円。各15人。申し込み多数の場合は抽選。申し込みは11月8日までに商工会館柏原支所へファクス(0795・72・0967)で。問い合わせは吉竹さん(090・5660・9266)。
-
2015年10月26日16:29
-
コミュニティFM愛称募集 11月10日締切
NPO法人たんばコミュニティネットワークは、9月に開局した「たんばコミュニティエフエム」(80・5メガヘルツ)の愛称を募集している。採用された人(1人)に記念品、応募者の中から抽選で10人に粗品を贈る。▽たんばコミュニティエフエムの愛称▽ネーミングの理由▽応募者の名前、住所、電話・ファクス番号―を書いて応募する。11月10日締め切り。あて先は郵送「〒669―3461 丹波市氷上町市辺683」、ファクス(0795・78・9832)、メール(mail@tanba.info)でたんばコミュニティエフエム愛称応募係へ。
-
2015年10月26日16:28
-
女性実業家、広岡浅子
女性実業家、広岡浅子をモデルにしたNHK朝ドラ「あさが来た」を楽しみに見ている。奔放に生きる姿や、堂々とした押し出しが何とも痛快だ。ドラマではこれから浅子の人物像がみっちり描かれるのだろうが、浅子は生前、「私は、遺言はしない。平常言うことがみな遺言である」と語っていたという。▼同じ意味の言葉を残した人物がいる。明治維新の立役者、吉田松陰だ。いわく「平生の言行おのおの其の遺命なり」。日頃の言葉や行いがそれぞれの人の遺言だとした。浅子もそう考えていたのだろう。▼浅子は女子教育にも情熱を傾け、日本女子大学校の創設に力を尽くした。周囲が驚くような額の寄付金を創立準備費用として投じ、政財界の有力者の協力を求めて自ら奔走した。▼この献身的な姿からも松陰の有名な言葉を思い起こす。いわく「私を役して公にしたがう者を大人と為し、公を役して私にしたがう者を小人と為す」。私を使って公に従う人を立派な人といい、公を使って個人的なことに従事させる人をつまらない人という。そんな意味だ。▼「社会のために必要なことを使命として持とう」と言い、実践した浅子はまさに大人であった。浅子の教えを受けた春日出身の日本女子大学校長、井上秀も浅子に劣らぬ大人の気骨を持っていたに違いない。(Y)
-
2015年10月26日16:28
-
防災力高める村づくり
秋晴れの日曜日、住んでいる地域で「助け合い防災広場」という催しが行われた。災害時に備え、助け合いの意識を高めるのが目的。自治会役員や諸団体で実行委員会を作って進められ、実行委員の一人として企画に加わった。
最近、至る所で災害が起こる。昨年8月の丹波市の豪雨災害は、記憶に新しい。今回は、火災を想定したが、消防団員に聞くと、「最近は、火災よりも雨などの災害の出動が増えた」という。気象変動は、消防団活動にも変化をもたらせている。
防災広場は、丹波市の青少年育成パワーアップ事業の助成を受けた。審査の面接で、市の担当者から「子どもに役割を持たせて事業を進めて下さいよ」とアドバイスを受けた。とはいえ、少子化で子どもは少なく、「大丈夫かな」と思ったが、炊き出し訓練で、「おにぎりを配ってほしい」というと、積極的に大人たちにおにぎりを配ってくれた。子どもが大人と一緒に活動することで、地域に愛着を持つ人に育ってほしいと願う。
昼間留守を預かる女性が消火栓にホースをつなぎ、延長する姿を頼もしく感じた。「消火器にさわる機会が少ないので、消火器の訓練は有意義だった」という高齢者の声も聞いた。地震や風水害などの災害時には、飲み水が不足することもあり、水を浄化して飲料水にする実験を実演した住民もあった。「地域には潜在力がある。これをうまく引き出せば、大きな力になる」ことを実感した。
防災力という言葉があるが、自分の身を守り、地域を守る意識を広めることが村づくりにもつながると思う。「防災の意識育む村の秋」。(臼井 学)
-
2015年10月26日16:27
-
しょうのもん
この頃、食べ物も着るものも季節に応じたものを身体が求めている。例えば、朝晩が十五度を切るようになれば、葉物野菜が食べたくなる。冷蔵庫でしなびてゆくトマトはオムレツにしたり、キュウリは漬物にしてなんとか処分する。ほうれん草や小松菜、間引き菜のおひたしなどがおいしい。大根などの煮物も。
こういう感覚になったのは五十代半ばを過ぎてからのことだ。衣料品店でまず気になるのは、コットンか化繊かだ。子ども達も「昔、おばあちゃんと買い物に行くと必ず、綿の割合を聞いていたよ」と懐かしそうに話す。当時は気にも留めなかったけれど、私自身が今同じように買い物をしている。サイズの次に繊維の種類を調べる。特に下着や靴下、パジャマの類は、綿が五十パーセント以上がいい。ヒートテックなど、保温力のある下着は、一旦汗ばむと熱がこもり、苦しくなる。うっかり化繊のパジャマなど着た夜は寝汗をかいてしまう。
その昔、義母が「しょうのもんこそ身体に良い」と言っていたことが、身にしみてわかる。しょうのもんとは、自然由来のものという意味であったのだろう。
同級生と旅行したときのこと、それぞれの懐かしい味や思い出に話が弾んだ。「帰省すると、梅干しとシソを刻んだのを入れたおにぎりを作ってくれていて、娘がその味が今でも忘れられないと言う」とか「シソとチリメンじゃこを入れた酢飯のおにぎりが美味しかった」等々。あの時代ならではの味はまさに「しょうのもん」の味だったのだ。
-
2015年10月26日16:25
-
柏原高校サッカー部監督 金 信志さん(...
自律した選手育てる
柏原高校サッカー部監督としてチームを率いて4年目。就任2年目の夏の総体で敗退以降、道具や私物の整理整頓、体調管理、日頃の生活態度などサッカーをしていない時間「オフ・ザ・ピッチ」の行動を重んじ、練習メニューの決定、出場メンバーの選考や采配までも選手自身で行う「自主自律」のチームづくりに取り組んでいる。
就任当初、自身の指導で結果が出始めたと思った矢先、部員が模試中に教室内を歩き回るなどの問題行動を起こす。サッカーの結果と、人としての成長は必ずしもリンクしないと気付いた。ちょうど同じころ、自身が韓国籍であることで差別的な発言を受けた。悔しさ以上に、人を国籍だけで判断することなく、生きる道を自分で決められる選手を育てたいと思った。
スターティングメンバーを部員間の投票で決めることから始めた。技術以外の面でチームに貢献しているメンバーを1人入れる、リーグ戦では全選手を10分以上出場させる―。少しずつ変化を加えるうち、選手間のミーティングも増え、練習は量より質を求めるようになった。
自身も小、中、高校とサッカーを続けた。高校時代はすぐにカッとなり、ラフプレーに走る選手だった。「自律できていないし、周囲への感謝の気持ちもない。当時の自分が反面教師」と笑う。
「完璧なチームはない。その都度、その年で軌道修正は必要。評価されるべきは『今』ではなく、5年後、10年後に選手たちがどんな人間になっているかだと思う」
同部は夏の総体に続く県8強をめざし、きょう25日、神戸国際大付と対戦する。教科は数学。加古川市出身。趣味は独り旅。29歳。(芦田安生)