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2015年11月15日08:35
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会場と一緒にシャンソン 11月18日、お菓...
シャンソンささやまは、11月18日午後1時半から篠山市東吹のお菓子の里丹波ミオール館で「昼下がりのシャンソン―みんなで歌いましょう」を開く。
同会の教室生が歌うほか、会場と一緒に「オー・シャンゼリゼ」「サン・トワ・マミー」などよく知られたシャンソン曲を歌うコーナーもあり、広く来場を呼びかけている。入場無料。谷田さん(079・552・0548)。
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2015年11月14日15:49
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希少ルリミノキ地元有志見守る 春日・日...
写真・県内では日ケ奥渓谷のみに自生する希少なルリミノキ=春日町多利で
兵庫県レッドデータブックでAランクに指定され、県内では日ケ奥渓谷(春日町多利)にだけ見られる希少植物「ルリミノキ」を、地元の有志が大切に見守っている。以前は同渓谷に多く自生していたが、近年は数が減っているという。有志の一人で、元高校理科教師の仲井啓郎さん(81)は、「特殊な環境でのみ生育する貴重な植物。実が落ち、数が増えることを願っている」と話している。
同渓谷の渓流沿いに自生。「青垣いきものふれあいの里」の調査では、昨年末に27本確認したが、仲井さんによると、枯死したり、持ち去られたこともあって少なくなっているという。
アカネ科の常緑低木で、高さ1・5㍍ほど。常緑樹林の渓流沿いなど湿った場所に生育し、5月下旬から6月上旬にかけ白い花を咲かせる。11―12月に直径5㍉ほどの瑠璃色の実を付けることから、ルリミノキと名づけられた。
関東以西の本州、四国、九州、沖縄県に分布し、兵庫県の調査によると、かつては淡路島や姫路市などでも見られたが、現在は県内では同渓谷だけになっている。
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2015年11月14日15:47
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今年も「あかり」作品展 陶芸美術館で開...
写真・あかりをテーマにした作品が並ぶ「丹波あかり展」=篠山市今田町上立杭で
丹波地域をはじめ、各地でさまざまな分野の創作活動を行っているものづくり作家が集まり、22日まで兵庫陶芸美術館(篠山市今田町上立杭、月曜休館)で、「第2回丹波あかり展」を開いている。木工や陶芸などと明かりを組み合わせた作品を展示し、幻想的な世界を演出している。2年目を迎え、参加作家のエリアも拡大。メンバーらは、「普通は考えつかない素材の作品もあるので、意外性を楽しんでほしい」と呼びかけている。
参加しているのは、篠山、丹波、舞鶴、与謝野、西宮、川西、加古川の16人。それぞれ普段は陶芸や木彫、家具、金属などの作家として活動しており、自身の作品にLED(発光ダイオード)や白熱電球、蛍光灯などの明かりを組み込んだ作品で会場を彩っている。
一昨年12月に篠山で開かれた「丹波アート照明展」(播州丹波照明事業協同組合主催)がきっかけとなり、会場を訪れた作家らが、「あかりの作家グループ」を結成。昨年からあかり展を開いている。
前回の展示後、紹介やインターネットで新たな作家が参加の名乗りを上げ、幅広いエリアから作品が集まった。
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2015年11月14日15:45
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記念日の紅葉
車を新しくした夫が、「明日は車の足馴らしに何処かへ行こう」と誘う。「明日は貴方のお父さんの命日よ。お彼岸以来行ってないので大垣で墓参りをしてから、養老公園の紅葉なんてのはどうかしら」と提案。道中、「そういえば去年の今日は、股関節の置換手術をした日よ」と言うと「えーっ、あれって去年だった?もっと昔のことかと思っていたよ、手術記念日なんだ」と夫も感慨深げ。一年検診も何ともなく、担当の先生に「思い切って、手術して良かったです」と感謝すると「あれは歯切れの良い手術ですからね」という言葉が返ってきて、ちょっとびっくり。
二十三日間の入院生活は傷の痛みが消えてからは結構楽しめた。読書三昧と、車椅子から歩行器、杖と進歩していくのも嬉しくてリハビリに励んだ。
手術後二週間、杖歩行が始まったころ、リハビリ棟のすぐ隣にある公園まで夫に付き添ってもらって散歩に出かけた。大きなケヤキとイチョウがあり、共に黄葉していて、時おりはらはらと散ってくる。同じくらいの年頃の夫婦が散歩に来ている。半身が不自由な夫の車椅子を奥さんか押している。小さな魔法瓶から飲み物を注ぎ、おやつを食べ始めた。「いいなあ、今度は私たちも何か持って来ようよ」と言うと、「我が家の周りの紅葉も今最高だよ。早く帰ってらっしゃい」と脳天気な妻に苦笑していた。その時の何ともいえない幸福感が去年の紅葉の思い出だ。
両親の墓に花を供えたあと、養老公園に立ち寄り、記念日の紅葉を楽しんだ。
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2015年11月14日15:45
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丹波の蕎麦処 たかはし
自家製粉の手打ちそば
Iターンした髙橋扶美雄さん(67)が3年前にオープン。三重県や長野県、福知山市の契約農家から直接仕入れた玄そばを、石臼でひくまで一貫した加工を行っている。一番人気は「三色そば」。「十割そば」に加え、そば粉と小麦粉でつくる「二八そば」、野菜パウダーをねり込んだ「かわりそば」の3種を食べ比べできる。麺つゆにもこだわり、北海道利尻島産の昆布や鹿児島県枕崎市産のかつお節、兵庫県たつの市産のしょうゆなどを使用している。店舗横の倉庫では、そば打ち教室も開いている。髙橋さんは「自家製粉の手打ちそばを味わってほしい」と話している。
丹波市春日町平松526
tel.0795・78・9151
営業時間/11:00―14:00
火曜日休み(祝日は営業)
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2015年11月12日08:49
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丹波布と表具コラボ作品展 11月14―16日、...
写真・丹波布と表具のコラボ作品などの展示会を開く大谷さんと太田さん=青垣町小倉で
柏原町柏原の西楽寺(滝川秀行住職)で11月14―16日、丹波布作家と表具師がコラボした作品展が開かれる。丹波布工房&ギャラリー「丹の布」(青垣町中佐治)主宰の大谷由美子さん(56)が織った丹波布を用いて、太田檜雲堂(青垣町小倉)店主の太田嘉久さん(47)が表装した屏風や衝立などを展示販売する。同寺が文化顕彰事業として主催するもので、タイトルは「工夫と試み―日々の美」。午前10―午後5時。
1・6×1・8㍍の変則三面屏風の下の部分「腰張り」に丹波布を使った大作や、切り落とした丹波布をコラージュし象嵌にした額、掛け軸の上下につける細い布をいう「一文字」に丹波布を使った作品などを出展。硯の前に立てる小さな衝立「硯屏」に丹波布を表装した作品もあるが、本来の用途を離れてインテリアとして使え、「美に親しむ生活」を提案している。
コラボ作品は約40点。浄土宗僧侶で書でも有名な川本剛空さん(京丹後市)、CG作家の八木博司さん(京都市)が無償提供した作品を飾った額なども販売する。このほか、丹波布のテーブルセンター、コースター、数珠入れ、仕立て上がり着物なども出品する。
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2015年11月12日08:48
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接客係はおばあちゃん 野菜の説明や調理...
写真・接客して来店者をもてなしている木下さん(左)と荒木さん=春日町七日市で
道の駅「丹波おばあちゃんの里」(春日町七日市)の特産館で、店名通り〝丹波のおばあちゃん〟が接客している。今月末までの日曜、祝日限定で、野菜の説明やレシピを紹介するなど、来店者をもてなしている。
同施設に野菜などを出荷している「生産者部会」の〝おばあちゃん〟22人が、1日2人、交代制で出勤している。胸に「おばあちゃん」とプリントされた揃いのエプロンを着けて接客。「おすすめの野菜は何」「この野菜はどうやって食べるとおいしいの」といった来店者の声に対応している。
同施設を管理運営する「春日ふるさと振興株式会社」が、10月から始めた取り組み。来店者らの「おばあちゃんの里なのに、おばあちゃんがいない」「野菜の調理方法がわかるとうれしい」という意見に応え、来店者が増える観光シーズンの休日を「おばあちゃんがいる日」と設定した。
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2015年11月12日08:48
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身近な場所で介護予防 市がまち協単位で...
写真・地区として第1号の開設となった「古市地区いきいき塾」。楽しげにデカボー体操に励む参加者=篠山市波賀野で
篠山市は、市内10カ所の通所系介護サービス事業所で行っている介護予防教室「通所施設いきいき塾」を、2017年度末までに、各まちづくり地区19カ所の「地区いきいき塾」に移行することを目指している。新たに各地区のまちづくり協議会が運営に参加し、高齢者らが慣れ親しんだ土地で、顔なじみの住民から介護予防の支援が受けられることをねらった、安心して元気回復ができる場づくりを進めていく。6日には、移行第1号の「古市地区いきいき塾」が古市コミュニティ消防センター(波賀野)に開所した。今後、毎週金曜日の午後1―3時に実施していく。
いきいき塾は週1回、6カ月間開かれ、おもりバンドなどを使った筋力運動「いきいきデカボー体操」などを行う。
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2015年11月12日08:44
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お勧めの本
コケブは幼時に母親と死別し、家族内の小母さんのもとですくすくと育った。やがて独立し、他の若者たちと共に修行の旅に。そして一段とたくましくなって村に戻り、一家を構えるリーダーとなって家族は20人以上に発展。しかし複数の妻たちにはまんべんなく気遣いが要るし、その座をねらってくるよそ者もいて、決して心休まる日々ではない。▼エチオピアの断崖の高地に住むゲラダヒヒの社会を描いた「河合雅雄の動物記1ゲラダヒヒの星」は、同氏が半年間、現地で彼らと一緒に暮らした観察による物語。▼それは一夫多妻制の家族「ユニット」と、いくつか集まった村のような「バンド」から成る重層社会で、バンドに縄張りはなく、かなり自由に行き来し合う。リーダーの座を争う雄同士の対決は熾烈だが、基本的には無駄な争いを避け、仲良く暮らしている。▼昨年完結した動物記全8巻(フレーベル館)は他にも「ひとりザルのマックとフータ」、「大草原のウサギとネコ」、「カワウソ流氷の旅」など、多種多様の動物たちの生態に興味が尽きない。▼動物にもあるのではと思われる感情が人間のように表現され、正確な観察眼に基づいた自然科学の手法を文学的に補強している。読書週間は終わったが、春秋子はこのシリーズが「お勧めの本」だ。(E)
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2015年11月12日08:44
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空手少女全国へ 地区選手権でV 今田中...
今田中学校2年生の前川あみさんがこのほど、岡山県で開かれた「第4回全中国空手道選手権大会」(JKJO中国主催)の中学女子上級45㌔未満の部で優勝。11月15日に東京・国立代々木競技場の体育館で開催される全国大会に出場する。小学1年生から空手を始め、JKJOが主催する地区選手権大会で5年前から連続して部門優勝を決めている前川さん。「全国大会では一昨年のベスト16が最高位。攻めの姿勢を崩さず、悔いの残らないよう全力でがんばりたい」と意気込んでいる。
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2015年11月12日08:44
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青森―下関1521㌔完走 30日かけ1日平均50...
昨年の南極マラソン世界3位で、山南町谷川の自営業、岡崎健一さん(40)がこのほど、走って本州を縦断した。青森市の青森駅前を出発し、30日かけて山口県の下関駅前に到着。走行距離1521㌔を705時間59分で走り切った。1日平均50㌔走を30日間続けた岡崎さんは、「半年以上かけて準備してきた集大成。こつこつと積み上げることの大切さを実感した」と話している。
NPO法人・スポーツエイド・ジャパン(埼玉県)が主催する「本州縦断・青森―下関1521㌔フットレース2015」。4月1日―10月31日の間で、参加者が任意の日時でスタートし、制限時間は720時間。コースは細かくは決まっていないが、34あるチェックポイントを通過し、同法人に報告するルール。今年は岡崎さんを含め4人が参加した。
岡崎さんは10月1日に青森駅をスタートし、30日にゴールした。ハーフマラソンなら2時間15分、フルマラソンなら4時間半ほどのペースを維持した。
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2015年11月12日08:41
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プチ縄文生活
4月のワラビ採りを始まりに、月に1度、何かしらの自然の恵みを頂く狩猟採取を「プチ縄文生活」と名付けて遊んでいる。自分で決めたルールは、少量でいい。ただし、同じ物を2カ月続けない。
5月はモズク(東シナ海に遠征)、6月はカラシナの種(粒のマスタードになる)、7月は川ジャコ、8月はマムシ(自分は見つけただけ。皮をむいたものをムラの方から頂いた)、9月は落果が早かったクリ、10月はキノコ、11月はギンナン。11月15日に狩猟が解禁されるが、免許がない。
来月まで鈴なりになっているカキが残っていないかと淡い期待を寄せている。雪が降る1―3月はどうしたものか。海釣りをしようか、今のうちにジネンジョを探し目印をつけておこうかと、思案している。
野山に親しみ、田畑を耕すいなか暮らしのベテランの中には、四季折々の自然の恵みを取り入れることが生活に根付いているが、若輩者は意識しないと、そうはならない。知識もないので大変だが、おもしろい。経験を重ね、熟達したいと思う。(足立智和)
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2015年11月12日08:41
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ふぁいと!
2003年制作のイギリス、ヨークシャーが舞台の映画「カレンダー・ガールズ」。その中で出てくる詩の一節。「日が昇っている間 ひまわりは太陽を追って顔の向きを変える。まるで日光の受信アンテナだ。どんなに日差しが弱くても 懸命に探し出す」
1999年制作のアメリカ映画「シックス・センス」。霊が見えてしまう少年が、死んだはずの祖母が度々現れる話を車の中で母に伝えるシーン。祖母から自分の娘である母に伝えて欲しいと頼まれた言葉を聞いたとたん、泣き出す母。伝えた言葉は「オールウェイズ(いつも)」。自分の母との関係をうまく築けないまま死別してしまい、墓を訪れては、「私のことを愛してくれていた?」と聞いていた答えがそれなのだ。わかっていても、必ずこのシーンでは泣いてしまう。いくつになっても母という存在は心の中で重要な位置を占めている。悪い意味でも良い意味でも。
2005年公開のアメリカ映画「イン・ハー・シューズ」。頭は切れるが見た目はイマイチな弁護士の姉、見目麗しいが難読症を持つ妹。その妹が自分を誇れる表情になるのが、詩を読むことで人の役にたてた時。その時の心から満足気でうれしそうな顔を見るたびに「うん、うん。良かったね、良かったね」と泣けてくる。ダメな自分でもできることがあった!これは何よりもうれしい。
最後に、平塚らいてうの言葉。「元始、女性は実に太陽であった」うん、元気出てきたかな。また明日も頑張ろっか。
(土性里花・グループPEN代表)
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2015年11月12日08:40
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11月14日「100円笑店街」 柏原市街地44店出店
柏原中心市街地の商店街をひとつの100円ショップにみたてた「かいばら100円笑店街」が、11月14日午前10時から行われる。柏原町商店街連合会(吉竹直之会長)の主催、まちづくり柏原協賛。
16回を迎える今回は、44店舗が出店、参加。100円で買える食べ物や雑貨のほか、理容店が鼻毛脱毛や前髪カットなどのサービス提供などを用意し、来店者を歓迎する。5店舗を回ってスタンプを集めれば、抽選で後日、100人に500円分の買い物券をプレゼントし、再び商店街を訪れてもらう趣向。スタンプの台紙は各参加店で。
「笑店街」は2011年3月にスタートし、年2―3回開催。徐々に参加店舗も増えている。来年度からは市商工会柏原支部の事業と位置づけ、商店街以外の店舗にも参加を呼びかけ、イベントをさらに盛り上げていくという。
吉竹会長は、「商店街全部がメーン会場となるイベント。笑店街を通じて、まずは各店を知ってもらい、さらには商店街を再認識してもらう機会にしたい」と話している。
笑店街の問い合わせは、同連合会(荻野さん0795・72・0069)。
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2015年11月12日08:40
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リケン工業代表取締役 安達寛さん
丹波に電力供給が夢
(あだち ひろし)西宮市在住
1961年(昭和36)神戸市生まれ。54歳。神戸市立工業高等専門学校機械工学科4年終了後、大阪工業大学短期大学部建築学科に編入し、卒業。建築会社勤務、建築設計事務所自営などを経て父の崇さん(丹波市山南町草部出身)の創業した会社の後を継いだ。
1965年に設立以来、JR西日本の各駅の新築・リニューアルに伴う電気設備工事や住宅の電気、通信、空調設備工事などを手がけてきた。数年前からは、太陽光発電に力を注いでいる。
太陽光発電は、約15億円の年間売り上げのうち、11億円を占める会社の大きな柱。関西を中心に、島根県などにもパネルを設置している。普及するに連れ、受注も増えたため、発電事業や設備の保守管理に当たるリケンエナジーという子会社を設立した。
「太陽光発電の新規設置はピークを過ぎた。これからは、メンテナンスが求められる」と力説。関西を中心に、九州から東北にまたがる同業者に呼びかけて、非営利の日本太陽光メンテナンス協会も設立した。計測や検査機器は高価で、一社では負担が大きすぎるため、資金を負担し合い、助け合う。30社が加盟しているが、100社の加入を目標に置く。互いに切磋琢磨しながら、技術力向上をはかりたいという。
機械工学分野だけでなく、建築も学び、建築会社でも働いた経験が太陽光発電事業に生かされている。「土木、建築、電気など多方面の知識や技術を持つ社員がおり、設計から保守管理まで一貫して行えるのが強み。太陽光発電所敷地内の草刈りもやりますよ」と笑顔。
父のふるさと、山南町に中兵庫営業所を設け、同町や春日町にも太陽光発電のパネルを設置した。丹波は父に連れられて、幼い頃から訪れた思い出の地。先祖代々のお墓もあり、愛着も深い。「将来は、売電だけでなく、電力小売り事業にも参入し、地域に安く電気を送れるような、電力の地産地消をめざしたい。丹波のみなさんのお役に立てれば」と夢は膨らむ。
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2015年11月12日08:39
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鷹野神社(豊岡市竹野町竹野)
創建時不詳だが、延喜式神名帳に載っている古社。祭神は武甕槌神で出雲系神族を制御するために鎮祭されたらしい。古事記にあるように、天つ神が国つ神(出雲)に国譲りをせまった記述を彷彿させてくれる伝承がこの地域には残っているのであろう。比較的新しい拝殿の中には、北前船の絵馬があるが、絵ではなくて木製の優品でこれを「作り出し絵馬」と言う。北前船で繁栄した所ゆえ、ここには宮大工、彫り物師が多くいたらしい。冬の海風を避けるため、本殿がすっぽり覆われている。
少し薄暗いが、向背に左下向きの垢抜けした竜が目に入る。真ん中の宝珠を掴み、目が鮮やかで躍動的だ。木鼻には口に木の玉を含んだ唐獅子、獏もいる。また肘木鼻には足が馬で頭の天辺に角が生えている勢いのよい麒麟が目に入る。そのすぐ下には、波と戯れる海鳥、松の木の間で遊ぶ山鳥がいる。6代目、中井権次橘正貞の優品である。
元高校教諭 岸名経夫
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2015年11月12日08:38
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福貴山永裕寺(丹波市春日町東中)
名峰三尾山の麓を目指して高台へと登っていく。本殿の高みからずっと広がる下方を俯瞰してみる。旧国領村がさながらすべて見渡せる素晴らしい眺望である。この寺の欄間に中井権次一統の彫り物があると聞いて訪れた。
本殿の左右にそれぞれ2面の彫刻が目に入った。左側2面のうちの左の欄間には、大きな波の上を飛んできて下で待っている雛鳥に接近する海鵜の親の姿がある。右の欄間には大きな波頭が3つも立っている上を同じく海鵜の成鳥が飛翔している。右側の欄間それぞれには、松の木に体を休めている鶴、大きな松の木の間を飛び去ろうとしている鶴の彫り物が設えられている。垢抜けし、独特の飴色をしている。さらによく視ると、裏表とも彫刻がなされていることだ。作者の卓越した技能の表れだ。左右の欄間それぞれの左隅に中井権次正貞の銘がある。また、本殿の木鼻には、重厚な獏の一対の姿が目を奪う。
元高校教諭 岸名経夫
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2015年11月8日09:01
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堂本君(和田中出身)・高見君(氷上中出...
「全国高校駅伝競走大会」の香川県予選がこのほど行われ、和田中出身の堂本将希君と氷上中出身の高見颯君(いずれも2年)が所属する尽誠学園が優勝した。堂本君は6区、高見君はアンカー(7区)を務め、11年連続31回目の優勝に貢献。12月20日に京都市の西京極総合運動公園陸上競技場を発着点とする全国大会への出場を決めた。
尽誠学園は2時間11分30秒でゴール。6、7区はいずれも起伏があまりなく、直線の多い5㌔のコース。2人は仲良く15分33秒の同タイムでタスキをつないだ。
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2015年11月8日09:00
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「まちづくり柏原」社長 荻野 吉彦さん...
まちの可能性引き出す
今春オープンした「たんば黎明館」を、丹波市から指定管理を受けて運営している株式会社まちづくり柏原。同社は2000年の設立以来、黎明館をはじめさまざまな事業を展開し、柏原の活性化に貢献してきた。会社の設立時からかかわってきた荻野さんは10年前から2代目社長を務める。「柏原の中心市街地はまだまだ可能性を秘めている。その可能性を引き出し、現実化していくのが私たちの使命」と話す。
大型店の出店、ロードサイドへの出店などによって全国的に進んだ中心市街地の沈滞化を解消するため、1998年度、中心市街地活性化法が施行された。この法律に基づき、122名の出資者からなる民間会社として「まちづくり柏原」が設立された。その後、第3セクター化を図り、TMOとしての活動を始めた。TMOとは、地域をマネージメントし、活性化を図る組織のこと。
同社の事業の柱のひとつが、空き店舗や古民家などの活用・再生を進めていくテナントミックスで、これまでにレストランや菓子店など計11店をオープンさせた。ふたつ目は町並み整備で、城下町の風情にふさわしい景観づくりを進めてきた。
同社設立から15年。事業展開が停滞した時期もあった。しかし、今は違う。「来春には、中心市街地活性化基本計画の2期計画の認定を内閣府から受ける予定。2期計画にまで進んだTMOは全国で2割程度に過ぎない。現在の事業展開は順調で、黒字になる見込みも出てきた」という。「柏原への入込客を増やすことで、丹波市内の各地に人の流れを促し、市全体を盛り上げたい」と今後を見据える。67歳。
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2015年11月8日09:00
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絵になる丹波の秋
紅葉が美しい季節となった。丹波地域の名所にはたくさんの観光客が訪れている。丹波地域では名所だけでなく、道沿いや公園など、あちらこちらに美しい紅葉の風景が身近にある。
秋の収穫の風景も丹波の風物詩。黒枝豆の収穫は終わったが、ヤマノイモの収穫が本格化している。きょう8日には篠山市西紀地区で恒例の「炎のまつり」が開かれる。「炎」とは、ヤマノイモ収穫後のつる燃やしの炎のこと。それぞれの農家で行っていたつる燃やしを、みんなで一斉に行えばイベントになるだろうと2007年に始まった。田園の中の炎と夕日の風景がとても美しく、毎年、多くのカメラマンが訪れる。炎もきれいなのだが、つる燃やしの準備のために畑のあちらこちらにつるが積まれている風景も美しい。
また、10日まで篠山城跡近くの大手前展示館駐車場で「菊花展」が開かれている。花弁の裏を見せて咲かせる篠山藩伝統の「お苗菊」や、ドーム状に咲かせる「千輪づくり」、枝が垂れ下がるように仕立てられた「懸崖づくり」など417鉢が並ぶ。小学生の力作も展示され、秋の風物詩として定着している。
そのような風物詩に着目し、作品をつくる人もいる。篠山市の切り絵サークル「のぎく会」は毎年、篠山の風物詩を題材にした翌年の切り絵カレンダーを制作している。しかし、残念なことに今年で一区切りとし、制作を休止するとのこと。モノクロで繊細な紙上の風景は、実際の風景とはまた違った趣があり、職場に飾り、1枚1枚めくるのが楽しみだった。11日からは原画展が開かれる。じっくりと見て回りたい。(坂井謙介)