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2016年2月11日08:42
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求む!!高校生の発想 アイデアソンへ参加...
高校生が集まってさまざまなアイデアを出し合う「第2回高校生アイデアソン」を3月5日に開催するIT企業「いなかの窓」(西新町)が参加する高校生を募集している。若者ならではの感性で意見を出し合い、アイデアによっては大人と一緒になって実現できる可能性もあるイベント。同社は、「高校時代の今しか出せないアイデアがあるはず。思いを形にできるよう、ぜひ参加してほしい」と呼びかけている。
アイデアソンは、「アイデア」と「マラソン」を合わせた造語で、テーマに沿って話し合い、短時間で具体的な構想を打ち立てるもの。高校生アイデアソンでは、話し合いのルールとして、①否定しない②自由奔放に③質より量④他の意見に便乗してもいい―を設け、「あれば楽しいと思うこと」をテーマにアイデアを出し合う。内容次第では、大人のサポートを得て実現を目指す。
問い合わせや申し込みは、同社(メール・info@inakanomado.com、電話・079・558・7444)へ。
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2016年2月11日08:42
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さるぼぼ
春節到来。今年は「さるぼぼ」が人気を呼んでいるそうだ。岐阜県飛騨地方に伝わる民芸品。ウェブの通信販売で小さなのをいくつか取り寄せた。▼「ぼぼ」は「赤ちゃん」の方言。両手両足を広げた全身オレンジ色の人形が頭巾をかぶり、「飛騨」と書いた黒い腹がけをしている。顔に目鼻はなく、サルというより金太郎のイメージ。肩からお守りをかけているので、車の運転席に吊り下げた。▼その昔、田舎では子供に人形を買い与えるような余裕はなく、布の端切れを使って作っていた。天然痘などの疫病が流行り、悪霊祓いには赤い色が良いということで赤い布が好まれ、サルに似ているのでさるぼぼと呼ばれるようになったという。▼近年は、色は黄金色からピンク、形は座布団に座ったもの、蓑笠をかぶったもの、サイズも大は50㌢くらいまで様々なバリエーションが工夫され、「さるぼぼ神社」を作った業者も。縁起物として、子供を授かりたい夫婦らがお詣りする。さらには婚活にも効果があるそうで、おくるみに包んださるぼぼを彼女にプレゼントすれば、草食系男子も無言でプロポーズできるとか。▼さて、3年後は亥年。さらには辰年も待っている。今からウリボウや丹波竜の人形を能書きもまことしやかに作り上げて、世界に売り込めば。(E)
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2016年2月11日08:37
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全国公募で議長賞 秋の竹田城跡写す 青...
朝来市主催の全国公募「あさごフォトコンテスト」で、足立道明さん(58)=青垣町山垣=の作品「盛秋 竹田城跡」が最高賞に次ぐ市議会議長賞に輝いた。美しく紅葉した山の上に、“天空の城”として名高い竹田城跡が雲海に浮かんでいる姿を写した一枚。足立さんは「丹波や但馬などの魅力を発信できるような写真を撮り続けたい」と話している。
風景写真や伝統行事の様子を写したものなど、同市をPRする作品を募集し、全国から205点が寄せられた。
足立さんの作品は2013年の晩秋、竹田城跡の向かいにある「立雲峡」から撮影したもの。人気撮影スポットで駐車場が早々と埋まるため、自宅を午前零時ごろに出発し撮影に備えたという。写真に奥行きを出そうと、展望台から20分ほど登った場所から午前7時ごろにシャッターを切った。
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2016年2月11日08:35
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小金ヶ嶽から
多紀連山から雲海を撮影した写真集を出版した篠山市の小林典幸さん(1月31日号「人」)は言った。「てっぺんから見る景色は、そらもう、ものっすごい、きれいやで」。触発された。
素人なので雲海はあきらめて昼間にし、多紀三峰の一つ、小金ヶ嶽(725㍍)を目指す。誰もいない山。間伐で倒された木は鮮やかな緑の苔が覆い、ごぼうのささがきのようになった雪が積もる。
なんて景色に見ほれている時間は少なく、息は絶え絶え、膝は痛い。鎖を頼りに進む個所がいくつもあり、何度もあきらめそうになりながら、やっとこさ頂上に着いた。
その眺めは、「そらもう、ものっすごい、きれい」だった。幾重にも重なった稜線が延々と続き、まるで波のようだ。谷間に沿う集落。全天の青空。感動した。
弁当を食べた。今、篠山の一番高い場所で昼食をしたのは私だ、と、独り悦に入る。
井の中の蛙大海を知らず、と言われても仕方ないけれど、私の身の丈に合った感動だから許してください。これからちょくちょく登ろうと思う。(森田靖久)
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2016年2月11日08:34
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全てのちいさき人のために
いつ頃からか、82歳になる義母は思い出の小さなものをガラスの戸棚に入れて愛でるようになった。時々重たいガラス戸を開けては、そっと位置を直す。地道に夫婦共に働いて子どもを育て上げ、夫を先に見送り、今はひとり小さな思い出のものに囲まれて静かに日々を過ごしている。母たちの時代は、何も持たず田舎から出てきても、夫婦がまじめに働き贅沢もせず暮らしていれば、二人の子どもを大学まで出し、購入した家で慎ましく平和に暮らすことができた。
「チャンスは平等にある」と言う。本当にそうなのだろうか。国によっては、大学までは学費、交通費が無料の国もある。親の所得に関係なく教育を受ける権利が守られているのだ。子どもは親を選べないのだから当然と言えば当然のことだ。子どもは国民全員の子どもだと、この子たちが私たちの一番の宝だと考えているのだろう。経済的不安なく、安心して教育を誰もが受けられる権利。夢のような話だ。
日本では大学を卒業するまでには相当額のお金が必要になる。けれど現実は、働いても働いても収入がその日をやり過ごすのに精一杯という家庭も少なくない。経済的不安に怯え、親の心配をして、子どもらしい子ども時代を過ごせない子もたくさんいることだろう。
チャンスは全く平等ではない。幸せになるのに大それたことは必要ない。ただ「地道に働いている者が報われる社会」であればいい。幸せそうに笑う母を見ていて、そう思う。
(土性里花・グループPEN代表)
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2016年2月11日08:33
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第2回なみきみち冬の味覚市 2月21日
2月21日午前10時―午後3時、丹波並木道中央公園(篠山市西古佐、079・594・0990)で、「第2回なみきみち冬の味覚市」が開かれる。香住のカニや坂越のカキの販売をはじめ、それらを使ったカニ飯やカキ入りお好み焼きなど、冬の味覚ブースを開店。丹波の猪肉がたっぷり入ったしし汁や、かつめし、にくてん、たこ焼きなどの軽食も販売する。手作り雑貨などの“プチマルシェ”も開催。先着100人には豚汁をふるまうほか、小学生までの子どもを対象に綿菓子のふるまいもある(午後1時より、先着50人)。少雨決行。
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2016年2月11日08:33
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「王子と少年」の冒険物語演じる 出演者...
ささやま市民ミュージカル「クロッシング・オブ・デスティニー―王子と少年」が2月13、14の両日、正午からと午後4時からの全4回、たんば田園交響ホール(篠山市北新町)で行われる。出演者たちは本番に向けて、連日の練習に熱を入れている。
16世紀のイギリスを舞台に、外見がそっくりな2人の少年、エドワード王子と少年のトムが入れ替わったことで巻き起こる冒険物語。演出は、オフィス・パインコーン(大阪市)社長の松本昇三さん。
小学1年生―60歳の48人(篠山市36人、丹波市4人)が出演する。昨年8月から練習を開始。10月からは週3回、今年1月からは週4回の練習を積み、2月11日には通しリハーサルを行い、本番を迎える。
入場料は大人1500円(当日2000円)、高校生以下1000円(同1500円)。全席自由。チケットは、同ホール(079・552・3600)や丹有のプレイガイド、ローソンチケットで入手できる。
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2016年2月11日08:31
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排水汚泥が施設外へ ポンプ抜ける 篠山...
写真・施設外から畑を越えて、排水路へ流出した排水汚泥=篠山市小多田で(篠山市提供)
篠山市野中の産業廃棄物中間処理施設「篠山リサイクルセンター」を設置する南興業(京都市、南谷清美社長)と、同社と生活環境保全協定を締結している篠山市は7日、同センターからの排水汚泥が部品の故障により、同施設外の排水路などに流出したと発表した。市が同日までに行った排水路やそれに続く用水路、河川への目視検査では異常は見られないとしている。流出した汚泥の成分検査を関係機関に提出している。
同社によると、6日午前8時ごろ社員が同センター内に流出している排水汚泥を発見。社員が回収作業をしていたところ、同日午後2時すぎ、同センター外にも流出していたことを確認した。ポンプから流出した汚泥は約10立方㍍。その一部がフェンス未設置部分やフェンスと床面のすきまから流出し、隣接する畑や排水路、用水路に流れ出た。市が目視したところ、用水路から続く尾根川、その先の篠山川には流出していなかった。
市は畑、用水路の計3カ所から汚泥を採取し、関係機関に検査を依頼しており、およそ2週間後に結果が判明するという。丹波県民局環境課によると、排水汚泥を脱水した後の固形物の検査では、これまで有害物質が検出されたことはないとしている。
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2016年2月10日15:42
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光の情景画など60点 笹倉鉄平さん作品展...
写真・ 油彩やアクリルの原画が展示されている笹倉鉄平さんの作品展=植野記念美術館で
山南町出身の画家、笹倉鉄平さんの作品を集めた展覧会が丹波市立植野記念美術館(氷上町西中)で開かれている。1990年に画家に転身するまでのイラストレーター時代の作品22点を含め、近作まで計60点を展示している。「光の情景画家」とも評される笹倉さん。やわらかい光に包まれた心和む作品が並んでいる。3月21日まで。
日本や中国のほか、ヨーロッパ14カ国を旅して描いた作品を展示。「今日が始まる」は、運河が流れるベルギーの閑静な住宅街に朝日が差し込んだ風景を描いたもので、朝日の輝く光は「まさに希望の光」だったとのコメントを作品に添えている。木漏れ日が差す渓流を描いた「こもれび」はイギリスでの作品だが、「少年時代を過ごした、家の近くを流れていた小川を思い出した」と添え、ふるさとの風景の記憶が今も笹倉さんの中にあることを思わせる。
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2016年2月10日15:39
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切手でたどる生物の進化 海外の56種85枚...
写真・海外の恐竜切手と自身の描いたイラストを出品している足立さん=柏原町柏原で
柏原町南多田の足立和佳さん(60)がコレクションした「世界の恐竜切手展」が、中兵庫信用金庫柏原支店で開かれている。1990年代を中心に23カ国で発行された、恐竜を含む古生物56種85枚の切手と、自身が描いた恐竜の骨格などイラスト4点を展示している。海外の友人と手紙をやり取りしたり、日本の切手と物々交換しながら集めたもので、「マニアックなものだけれど、私にとっては一つひとつがとても愛おしい」と話し、一枚一枚を額に入れて展示している。2月26日まで(午前9時―午後5時)。
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2016年2月10日15:32
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「和食バルタケイチ」オーナー 中瀬学哉...
丹波産をメニューに
(なかせ がくや)大阪市在住
1975年(昭和50)丹波市氷上町井中生まれ。40歳。柏原高校、奈良産業大学法学部卒。辻調理師専門学校を経て、京都の名門割烹「たん熊」や神戸のホテルで修業。2011年に独立。
飲食店がひしめき合う大阪北新地で和食バルを営む。店名にバルと名付けたのは、「和食を通じ、人と人の結びつきが深まるようなイメージを描いた」と話す。丹波産の野菜を材料にするなど、「丹波産メニュー」が売り。
この仕事につくきっかけは、大学時代。バックパッカーと呼ばれる安価なツアーで、アジア各国を旅して回った。色々な国の食事を味わったり、様々な異文化に触れたことで、日本の良さを改めて感じ、和食にも興味がわいてきたという。
「和食の良さは、素材を生かし、うま味を引き出すこと」と話す。「旬野菜のピクルス盛り」「もち豚と丹波のすだち蒸し」など60から70種類のメニューを用意している。
人気メニューは、トマトをカツオの出汁で煮込んだ「トマトのおでん」。「トマトを煮るという意外性が受けているのかも。料理には驚きが肝心。既成概念にとらわれず、色んな料理にアタックしたい」と意欲。お客さんとの会話や食材を仕入れる卸売市場に出入りする生産者から料理のヒントをもらうこともある。
「食を通して、家庭生活が豊かになれば」という思いが強く、店のメニューも家庭で出来るようなものを積極的に取り入れている。「小学校から高校まで野球に打ち込んだ。ふるさとでの生活がすべて楽しく、思い出は数えきれないくらい」と振り返り、「今この仕事に打ち込めるのは、ふるさとのおかげ」と感謝でいっぱい。
創作料理メニューの本やレシピ集にも店で出す料理が紹介されるなど、評判が広がっている。「実家の畑から父母や親戚などが収穫した野菜を送ってきてくれる。ありがたいですね」と笑顔を見せた。
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2016年2月10日15:31
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若宮神社(丹波市山南町奥野々)
柏原方面からトンネルを抜け、少し下った所の小さな森に鎮座する。創建時ははっきりしないが、現在の社殿は大正時代の末期である。正面鳥居の左手に絵馬堂がある。色は褪せてはいるが、三十六歌仙の絵馬額がこの御堂の上部にぐるりと巡らされている。この社の神域は狭く、社殿は小作りだが手の込んだものだ。
中央向拝の狭い空間に迫力ある竜が左前方をぐっとにらんでいる。その上には力士が力強く屋根を支えている姿が見える。木鼻の左右には定番の唐獅子と獏が辺りをうかがっている。兎の毛通しに施された鳳凰は今にも翔び出しそうだ。又この社殿には、向拝下の持ち送りの海鳥、蟇股の山鳥など鳥の彫り物が多い。竹生島文様の湖上を奔る月の兎、長寿の鶴と亀等々も見ばえする。脇障子には、幼子を慈しむ翁と姥の姿が彫られている。地域民の平穏な生活を祈念する思いだ。8代目中井権次橘正胤の晩年の作。
元高校教諭 岸名経夫
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2016年2月10日15:30
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三嶋田神社(京丹後市久美浜町金谷)
祭神、大山祇命。創建は北近畿にあっても最も古い時代の一つであり、第11代垂仁天皇時代(紀元前後約1世紀)。神仏習合の地で、少し離れたところに神宮寺も存在していた。古代の街道と言われている所から川沿いの田んぼの方に向かう。なかなか分かりにくい所に鎮座する社である。「金谷」という地名の通り、往古鉱山の関係者、即ち金屋集団が住んでいたとも言われている重要な地域であったのだろう。南北朝時代、暦応元年(1338)には足利尊氏の庇護も受け、隆盛を極めた時代もあった。
本殿中央の向拝には、立体感溢れる竜の彫り物が目に入る。中央の宝珠をしっかりつかんでいる。この竜のいらかは、他の所に見られないほど立体感溢れるものだ。その上の獅子噛みもたてがみが見事。蟇股の鷹、持ち送りの牡丹、脇障子の李白観瀑図と鉄拐仙人の姿も面白い。龍の裏面に、「丹州栢原住人中井権次正貞」の銘がある。
元高校教諭 岸名経夫
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2016年2月7日09:11
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ゴルフバーが開店 有名コースを疑似体験...
写真・臨場感たっぷりのシミュレーションゴルフ体験を呼びかける笹川代表(左)=春日町多田で
春日町多田の居酒屋「炉端焼いろはのい」の2階に、シミュレーションゴルフが体験できるバー「パートナー」(笹川一太郎代表)がオープンした。実際に球を打ち、大型スクリーンに映し出された国内外のゴルフコースを臨場感たっぷりに“ラウンド”することができる。飛距離やヘッドスピード、弾道などさまざまなデータを測定する機能もついており、ゴルフ好きにはたまらない店舗。笹川代表は「実際のコースのように歩く必要もないし、天気も関係ない。本当にコースを回っているような体験ができる」と話している。
ゴルフシミュレーターの製造販売を手掛ける「GOLFZON」社製。縦3・1㍍、横3・5㍍の大型スクリーンの前に立って球を打つと、画面に球の飛んだ方向や飛距離などが映し出される。球が落ちた位置が傾斜している場所だと、それに合わせて、立っている所のプレートも同じように傾斜。“つま先下がり”などリアルな想定でプレーできる。
国内150コースのほか、全英オープンゴルフで使用されるセント・アンドリュースなど海外の有名コースも搭載されている。これらのコースを選んで18ホール体験でき、1人でプレーすると、30分ほどでハーフが回れるという。
シミュレーションゴルフは時間制で要予約。30分2000円。クラブは持ち込みが望ましい。午前11時―午後10時。年中無休。同店(0795・71・1762)。
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2016年2月7日09:11
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行政書士による無料相談
2月13日午後1時半から柏原住民センターで、行政書士による無料相談が行われる。相続、遺言、契約、届け出、その他困りごと相談に行政書士がのる。予約不要。行政書士会摂丹支部丹波地区(0795・72・4696)。
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2016年2月7日09:10
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福住で農業体験を4月から「福の里」 小...
福住まちづくり協議会の田舎暮らし体験住宅運営委員会が4―11月の全8回、同地区で農業体験をする「福の里農業小学校」の受講生を募集している。
「入学式」は4月17日。ジャガイモの植え付けや、野菜の種まきなどを行う。5月以降は黒大豆の植え付けと収穫、タケノコ掘り、田植え、黒枝豆の料理体験など実施。地域の農家や篠山東雲高校の生徒が指導する。昼食は同地区女性グループ「福楽里(ふらり)」の伝統料理や山菜料理などを味わう。
授業料は、入学金1家族につき5000円(父子・母子家庭は免除)。授業料は年1万2000円。保険料1人年500円。食事代は別途。
先着30人。申し込みは、同小学校事務局の関口さん(079・557・0772)。
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2016年2月7日09:10
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早起き
「早起き・おひさま・朝ご飯」。丹波市健康福祉推進協議会が、市に答申した「健康たんば21第2次計画」案に盛り込んだ目標の一つらしい。過日の弊紙丹波市版に載った。▼このフレーズで気を引いたのが「早起き」。知り合いに毎日、午前3時に起きている人がいる。なんでも「昔から優れた人で早起きでなかった人はいない」という話を聞いて発奮したという。▼そんな優れた人の一人で、「念ずれば花ひらく」という言葉で有名な仏教詩人、坂村真民は午前2時に起きていたらしい。早起きは、父親が亡くなった8歳の頃から。母親から父親の「のどぼとけ」に毎日、お水をあげることを命じられ、近所の人が水を汲まないうちに朝早く共同の井戸に出かけた。以来、目が覚めれば夜が明けていたことは一度もなかった。▼真民によると、午前2時から4時までは宇宙が一番生き生きとしている「純粋時間」であり、「神仏と共に在る歓びの時」だという。でも、当方にとってその時間は「布団と共に在る時」。▼「身体髪膚之を父母に受く。敢へて毀傷せざるは孝の始めなり」という名言を、かつて旧制高校の寮生たちは「寝台白布之を父母に受く。敢へて起床せざるは孝の始めなり」と言い換えたとか。目覚めが早い年齢になったが、この気持ち、冬の朝はよくわかる。(Y)
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2016年2月7日09:09
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対立ではなく最善策を
丹波市山南地域のごみ処理をめぐり、従来通りに篠山市清掃センターでの処理を主張する篠山市と、大規模改修を予定している篠山市清掃センターへの運営負担増を懸念している丹波市との協議が平行線をたどっている。
篠山市側が一貫して主張するのは、両市で交わした「確認書」の順守だ。丹波市が、1㌧あたりの処理コストが篠山市分の約2倍かかっていることから、負担率が公平でないと言っても「一緒に決めたことで、状況は何も変わっていない」との姿勢を崩していない。
篠山市清掃センターは稼働から13年が経過。大規模改修工事の計画を新年度に策定し、平成29年度から着手する考えだ。同センターは計画段階で人口増を想定し、80㌧の処理能力(1日あたり)がある。しかし、丹波市が示す資料によると、処理平均実績は46㌧。“大き過ぎた”感は否めない。丹波市が、両市の財政的負担の軽減につながるとして提案する規模縮小については、篠山市も「検討する」と受け入れた。
篠山市が言うように両市で約束した「確認書」を見直すだけの状況の変化はないととらえるか、大き過ぎた炉の改修が状況の変化にあたるのかが、一つのポイントだろう。
4日に開かれた篠山市清掃センター運営協議会で、丹波市が求める運営負担率などの問題を副市長レベルで協議していくことが確認されたが、篠山市は「協議には応じるが、最終的な権限は篠山市にある」との考え方だ。
もう一つ、ポイントをあげるなら、「対立」ではなく、将来の両市にとってどうすることが最善かを見直すことだ。(芦田安生)
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2016年2月7日09:08
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カエル化石 新属新種 2点に国内初の学...
写真・新属新種であることが明らかになった「ヒョウゴバトラクス・ワダイ」(左)と、「タンバトラクス・カワズ」の化石(県立人と自然の博物館提供)
県立人と自然の博物館(三田市)は2日、山南町上滝の篠山層群から見つかったカエルの全身骨格の化石2点がそれぞれ新属新種であることが明らかになったと発表した。「ヒョウゴバトラクス・ワダイ」「タンババトラクス・カワズ」という学名が付けられ、研究成果をまとめた論文がオランダの国際学術雑誌(電子版)に掲載された。
白亜紀前期(約1億1000万年前)の篠山層群からは、1000点を越えるカエル化石が見つかっている。このうち状態のよい2つの化石標本について調査研究した結果、新属新種であることが分かった。
全身が残るカエル化石は国内初で、世界的にも例が少ない。カエル類化石を新属新種として記載し、学名を付けることも国内初で、地道なクリーニング作業と研究が実を結んだ。
「ヒョウゴ―」は、2次発掘時(2007年11月―08年3月)に見つかった。「ヒョウゴ」は「兵庫」、「バトラクス」は「カエル」の意で、「ワダイ」は同化石の発見者で、クリーニングを行った同博物館技術職員の和田和美さんからとった。
「タンバ―」は、3次発掘時(08年11月―09年3月)に見つかった。「タンバ」は「丹波」、「カワズ」は古語の「蛙(かわず)」に由来する。
同博物館、県立大学特任助教で、論文執筆者の一人、池田忠広研究員は、「進化の過程を知る上で貴重な資料といえる」と話している。
同博物館は3月6日―4月10日、同化石2点と解説パネルを展示するコーナーを設ける。
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2016年2月7日09:08
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今帰仁城の忘れ物
二十年ぶりに沖縄を訪ねた。出発の前日、九州に大雪をもたらした寒波の影響で百十五年ぶりに奄美大島に雪というニュース、沖縄でもみぞれが観測された。翌日の昼過ぎ、到着した那覇空港は内地の四月頃の気温。
レンタカーで、最初の道の駅でまず「沖縄そば」を食べる。ナビを入れて南部の「ひめゆりの塔」と資料館へ。修学旅行の全国各地の高校の名前入りの千羽鶴がたくさん飾られている。若い世代にこそ平和の大切さを実感してほしい。次の平和祈念公園ではおびただしい数の戦没者の名前を刻んだ「平和の礎」に胸を打たれる。本土よりは夕暮れが遅く、冬夕焼がいつまでも碑を照らしていた。二日目は世界遺産の「琉球王国のグスク(城)及び関連遺産群」の今帰仁城へ。沖縄緋寒桜の桜まつりが始まったばかり。広大な敷地に石垣が延々と続く。見学し終えた頃「あれっ、鞄がない」と夫。「思い出せないから車を見て来る」と焦り出す。「やばい、ついに認知症か」と口には出さないが私も焦る。車にはなく、券売所に届け出がないか訊ねに。結局、券売所の女性が園内を廻り見つけてくれた。ベンチの下に転がっていて、財布からお札(二枚)が抜かれていたが、カードも免許書も無事でやれやれ。写真を撮ってもらう時、ベンチに置いて忘れたらしい。
女性によく探しに行って下さったと礼を言うと「せっかくはるばる来て頂いた方に嫌な思い出を残しては申し訳ないです。見つかって良かったです」と穏やかに話す。沖縄の人の真心が何よりの想い出になった。