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2018年1月11日09:04
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春日町の小林明生さん(大阪桐蔭3年) ...
大阪桐蔭高校の女子バスケットボール部に所属するセンタープレーヤー・小林明生さん(3年)=春日町野上野出身=が、このほど東京体育館で開かれた高校バスケットボール界の最大タイトル「全国高等学校バスケットボール選手権大会」(ウインターカップ)での初優勝に貢献した。大会を通じスタメンと同等の力を持つ“シックスマン”として途中出場し、決勝の安城学園(愛知)戦では、延長戦で値千金の決勝ゴールを決めた。
小林さんは「優勝は信じられないけど、中学時代の仲間とともに頂点に立ててうれしい。家族や地元の友達たちの応援があったおかげ」と喜んでいる。
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2018年1月11日09:02
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伊尼神社(丹波市氷上町新郷)
写真・拝殿の向拝中央の竜(写真1)、伊尼神社の大鳥居(写真2)
県道109号線で新郷集落を白山の麓に向かって、西に辿ると、鬱蒼たる神社林の中に伊尼神社が佇んでいる。大きな石の鳥居を潜り、巨木の間の参道を経て、広い境内を通り、石段を少し上がった所に、春日造銅板葺きの拝殿に着く。
創建は欽明天皇朝(6世紀、530年代)で、丹波地方でも、抜きんでた古社の一つである。また、延喜式神名帳にも出ている式内社でもある。祭神は、瓊瓊杵尊。古来より、領主並びに武将の尊崇が篤く、現在の拝殿は太平洋戦争の始まる前の昭和16年10月に改築された。向拝中央の目抜きに、竜の姿が見える。頭を左前方に向け、髭は長い銅線を用い、“いらか”と舌はピンと立ち上がっているが宝珠は小さく、竜の頭の下である。先代の宮司によれば、この彫り物は、五代目中井正忠の相方、久須善兵衛政精の19世紀初頭の作品らしい。小振りだが趣のある秀作である。
中井権次研究家 岸名経夫
(写真1)
(写真2)
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2018年1月11日08:56
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正月の電話
正月休みに会社の電話番をしていると、「新聞が来ていない」など苦情の連絡が少なくない中で、うれしいこともあった。「元日号だけ郵送してほしい」と京都府からの電話。老人ホームに住む、かなり年輩の方らしかったが、住所や名前の漢字の説明はしっかりしている。「毎年元日号だけ送ってもらっている。年金暮らしで定期購読はなかなか出来ないんですが」。
新聞は2日に届いたとのこと、すぐに代金プラス送料分の額の切手を同封した礼状が来た。恐らく丹波の出身で、正月だけでもふる里の空気に触れたいというお気持ちなのだろう。
もう1件は「2、3年前に丹波市から阪神間に引っ越したが、丹波新聞はずっと読んでいる」という、若い読者。「暮れに2番目の子供が生まれた。丹波市住民の時に生まれた長男は、名前が『よろこびの園』欄に載った。自分の実家は丹波市に残っているので、今回も載せてもらえないか」。
この欄は市役所への出生届が情報源になっている旨を伝えると、「それならこれから丹波市まで行って届けます」。他市の住民でも受け付けられる場合があることを、初めて知った。
「戦前生まれの私の父も、私も、兄も載ったんでねえ。この子だけ載らなかったら寂しがるかも知れないので」。受話器のこちらで深く頭を下げた。(E)
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2018年1月11日08:55
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初笑い
年末、実家に帰省すると中学生の甥が遊びに来ていた。私を見て「よっ」と片手を上げた目線の高さがほとんど変わらない。こちらも手を上げてあいさつしながら、もうすぐ追い抜かれるのではないかと危機感を覚えた。
寝っ転がった太ももは太く、野球で鍛えた立派な尻をこちらに向けている。ぎょろりとした目に短い髪が良く似合う“小僧さん”だったのに。身近な子どもの成長に、時間の波が私にも押し寄せていることを感じさせられた。
成長は体だけではない。冗談で「彼女できたか」と問うと、真顔で「クラスに好みの女子がおらん」と偉そうに言い放つ。「タイプは」と聞くと、「髪の長い人。肩甲骨がボーダーライン」と答え、聞いたこともないアイドルグループのメンバーを上げる。なかなかマセてきた。
大みそかの夜、連れ立って村の神社へ向かった。空がうっすらと明るかった。甥が得意げに言う。「知っとるか。霧が出てるから明るいんや」
年が変わって初笑い。甥よ。霧は光らんのだ。かわいいというか心配になる。空に月が浮かび、やわらかい光を落としていた。(森田靖久)
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2018年1月11日08:54
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84歳の新たなる挑戦
今年も広島で一人暮らしをしている母のところへ家族で帰省した。母も84歳になったが、変わらず元気でいてくれる。
今年は母に家族の写真や情報を共有してもらう方法としてラインに挑戦してもらった。ラインとは携帯電話のひとつの機能のことで、何人でも同時に文字で会話ができ、写真も動画も送ることができる。私たち家族も家族ラインを持っていて、別々に暮らす娘たちとも思い立った時にすぐ会話することができ、家族で情報共有ができる。
「母さんには無理無理!」と、しり込みする母にスマートフォンを渡し、夫と娘が夜中まで付きっきりで使い方を教える。夜になって補聴器を取ってしまった母に伝える大声が、早々と寝室に引き上げてしまった2階の私の耳にまで届く。翌朝の母は、画面を開きラインを見ることまではできるようになっていた。ただし、文字は打てない。返事はいつも通りにいわゆる「ガラケー」と呼ばれる従来型携帯電話からメールで送ればいいよ、ということに落ち着いたらしい。
それから毎日、写真を送るようにしているが、今日もひっそりと既読マークがつく。時々、数字だけの暗号のようなコメントが母から入る。一度だけ画面が真っ黒になってしまったと母から必死な声で夫に電話が入った。いつも電話などして邪魔してはいけないと控えめな母が、その時だけは画面が復旧するまであきらめず、長電話になった。
そして、今日も控えめに既読がつく。お母さんはどうやら元気だ。
(土性里花・グループPEN代表)
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2018年1月11日08:53
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柏原の2こども園 名称を募集 1月18日...
社会福祉法人柏翔会(兵庫県丹波市柏原町柏原3619、TEL0795・72・2220)は、いずれも2019年4月開園予定の、柏原東認定こども園(仮称)と柏原西認定こども園(仮称)の名称を募集している。
柏原東は、現柏原保育所(柏原4583―1)を増改築。3月から着工する予定。柏原西は、現柏原西保育所(鴨野316)に新築。2月から着工する予定。
応募条件は「地域の皆さまや子どもたちが覚えやすく親しみやすい名称」で、自作、未発表のもの。
応募は1月18日(必着)までに、所定の応募用紙を同法人に提出か、ファクス、Eメール、ホームページのフォーム、郵送で。応募用紙は同法人事務所か、ホームページで入手可能。
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2018年1月11日08:51
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行政書士・無料相談会 1月13日、篠山市...
行政書士・無料相談会が1月13日午後1時半―4時、篠山市民センター(同市黒岡)で開かれる。予約不要。問い合わせは、松岡四郎行政書士事務所(TEL079・593・1151)。
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2018年1月11日08:50
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無料登記法律相談会 1月13、18日
無料登記法律相談会が、1月13日は篠山市民センターで(県司法書士会たんば支部主催)、18日は柏原住民センターで(同支部、県土地家屋調査士会但馬支部共催)開かれる。いずれも午後1時半―同4時。予約不要。問い合わせは、篠山が正呂地事務所(TEL079・552・2035)、柏原が常石事務所(TEL0795・86・0772)。
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2018年1月11日08:49
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公共住宅の内覧会開催 1月14、28日 篠...
兵庫県篠山市は、1月14、28の両日午前9時―午後3時、入居者を募集している西紀北地区本郷の特定公共賃貸住宅の内覧会を開く。
住宅は、木造2階建てマイホーム型の▽しゃくなげ団地▽かすが団地▽こしお団地―で、現在8戸が空き戸になっている。
市が子育て世帯の入居を支援するため家賃減額措置などに取り組んでおり、▽原則、同居する親族がいる▽入居世帯の月額所得の合計が、15万8000円以上、48万7000円以下▽子育て世帯であること(中学生以下の子どもがいる)▽子育て世帯でない場合は夫婦の合計年齢が80歳未満の世帯―などの条件を満たせば、一般世帯より家賃が低額になる。
内覧会はしゃくなげ会館(同市本郷)で受け付けを行う。
問い合わせは市地域計画課(TEL079・552・1118)。
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2018年1月11日08:47
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墨汁つけ髪で書き初め 氷上中卒業生有志...
写真・髪に墨汁をつけて「人間書き初め」する同級生たち=氷上町石生で
1983年度生まれの氷上中学校卒業生有志らが2007年から元日に、筆役の人を複数で逆さにかつぎ、髪に墨汁をつけ、書を書く「人間書き初め」を行ってきた。毎年干支を書き、今年の「戌」で干支を一巡した。福田隼人さんは「配信したネットで毎年楽しみにしている人もいて、無事に一巡やり遂げて良かった」と話している。
今年の筆役はメンバーの荻野真也さんの弟、達也さんが務めた。横1・3メートル、縦2メートルの障子紙と墨汁、容器を準備。上半身裸のももひき姿の6人が達也さんの脚を持って達也さんを逆さにし、頭に墨汁をつけて、障子紙に戌の文字を書いた。1人が容器の持ち役、1人がカメラ役の計9人で書初めした。
同グループは約10人。人間書き初めを始める前から、バーベキューをしたり、ドラム缶で沸かした風呂に入るなど、さまざまなイベントを定期的に行っていた。
年男年女となる07年から、「日本の文化を世界に発信しよう」と、話が盛り上がり、人間書き初め、もちつき、こま回しをすることにし、ネットで配信した。2年目以降はもちつきとこま回しは止めたが、人間書き初めを毎年元日に筆役の家の前で行ってきた。また、メンバーの結婚式に「寿」、東日本大震災時には「元気」を書いたこともあった。
今年で12枚が完成。「完了」「寒」「感謝」などの思いを込めて「感」の文字も書き、干支一巡を祝った。
伏田智さんは「同級生が段々と家族ができたりして会う機会が少なくなってきたので、みんなで楽しめる良い機会になった」と喜んでいた。
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2018年1月8日09:00
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丹波地域の畜犬登録 飼い犬頭数は減少傾向
篠山市で飼われている犬は市の畜犬登録によると3303頭、丹波市は3648頭(昨年12月1日時点)。丹波市では、2005年の同期と比べおよそ3割減っている。ミックス(雑種犬)の割合が減り、血統書付きの割合が増え、中でも小型の室内犬の割合が高くなっている。
猫と違って犬には狂犬病の予防接種があることから、「畜犬登録」制度があり、頭数が分かる。飼い主が市に届け出るもので、生後30日を超えた時などに登録。転居や飼い主が変わった時、死亡時も市役所に届け出る。
丹波市内の頭数のピークは2000年の5626頭。以降07年を除き、右肩下がりで減っている。篠山市内でも08年度には4566頭いたが、1263頭減っている。
丹波市では17年と05年を犬種別で比較すると、最も多く飼育されているミックスが、1411頭の減と12年間で減った頭数の85%を占めた。柴犬やラブラドル・レトリバーが大きく減り、代わって小型室内犬が増えている。12年前は上位10傑に入っていなかったトイ・プードルが一躍人気犬種になっている。
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2018年1月7日09:00
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第550問
12月末に篠山市に対して匿名で1億円の寄付がありました。何に使ってほしいという寄付だったでしょうか?
1.市名変更
2.駅名変更
3.インター名変更
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2018年1月7日09:00
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広島大学工学部 山口拓海さん(東広島市)
“鳥人間”2年連続出場
広島大学工学部の人力飛行機制作・設計チーム「HUES(ヒューズ)」のエンジニア。夏に琵琶湖で行われる「IWATANIスペシャル鳥人間コンテスト」の「人力プロペラ機ディスタンス部門」に昨年、一昨年と2年連続で出場し、機体とともに思いをはばたかせた。
飛行機へのあこがれは小学生の時に見たドラマ。パイロットや整備士など、飛行機にかかわる人々の情熱に心打たれた。以来、モノづくりに関心を抱き、同大学へ進学し、プロペラを2基つけたチーム伝統の双発機の開発に携わるようになった。
チームでは翼を制作する「翼班」に所属する。昨夏のコンテストでは、3回生としてリーダー的な役割をこなし、主翼の設計を担当したが、記録は1075メートルと振るわず。「もっと飛べると思っていたので、ショックでしたね」と振り返る。
年末には、母校の三田祥雲館高校で小学生や高校生を前に講演。目標や夢の大切さを語り、「きっかけのつかみ方」として、▽興味を持ったことについて知ろうとする心▽チャレンジする心▽継続してがんばる心―の3つを紹介し、「世界にはたくさんの情報があるけれど、自分から知ろうとしないとわからないことだらけ。興味のあるものを見つけて、とことん知ろうとして」と呼び掛けた。
最終学年となる今年は就職活動も始まることから、チームのメーンは下級生に譲るが、アドバイス役としてかかわりながら、3度目の琵琶湖を目指す。
希望の就職先はまだ決めていないが、「モノづくりにはかかわりたいし、夢のあることを続けていきたいなと思います」。
20歳。篠山市今田町木津出身。
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2018年1月7日09:00
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サル追い払いに活躍 篠山市にモンキード...
写真・訓練する細見さんと、愛犬の「小鉄」=兵庫県篠山市大上で
兵庫県篠山市には、機動力や鳴き声を生かして、サルによる農作物の被害から農地を守る追い払い犬「モンキードッグ」として活躍する犬たちがいる。同制度は県が認定するものだが、現在、実働しているのは県内で篠山市のみ。プロのトレーナーの指導を受け、主人や地域の人たちが育てた野菜を守るため、犬たちが“犬猿の仲”を生かして日々奮闘している。
制度スタートから引退した犬もいるが、現在も15頭が活動。犬種は柴犬やミックスからシュナウザー、ゴールデン・レトリバー、屋久島犬に甲斐犬などとさまざまだ。
細見昌宏さん(62)=篠山市県守=は、愛犬にモンキードッグの訓練を受けさせている一人。2016年1月から訓練を始め、今春の“デビュー”を目指している。
自宅のある県守は、サル群の通り道とされる。電気柵を張りめぐらせているものの、自身の畑を荒らされ、集落内のクリ、カキ、吊るし柿なども狙われた。隣の集落にモンキードッグがいることを知り、愛犬「小鉄」(1歳、オス、甲斐犬)も仲間入りをと、訓練を受けることにした。
月2回ほど、トレーナーによる訓練があり、「待て」「座れ」などを繰り返し行う。“宿題”を持ち帰り、家でも訓練する。
日課は朝晩の散歩。リードでつないだ状態ながら山すそを歩くようにしている。犬の毛やおしっこがシカ対策になると聞いたからだ。モンキードッグの認証を受ければ、サル群れを発見した際に、リードを離すことが可能になる。
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2018年1月7日09:00
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高齢者講習
昨年末、高齢者運転対策の講習を受けた。私の場合、今年の一月の誕生日で免許更新になる。五年前、更新したときは、かなり先の事だと感じたが、あっという間。高齢者がブレーキとアクセルを踏み間違えて店舗や歩道に突っ込んだり、逆走する事故が毎日のように起きている。自分は大丈夫などとは決して思わないが、なるべくなら避けたい。
道交法もまた少し改正され、以前は七十歳から七十五歳未満の間の更新時に三時間の講習のみだったのが、更新期間満了日六カ月以内に、実車指導なども含む二時間の講習を受けなければならなくなった。さらに七十五歳以上になると認知機能検査が加わり、実車指導を含む三時間の講習になる。さらに七十五歳以上の免許保有者が、認知機能の低下した場合に行われやすい違反行為をした場合には臨時に認知機能検査を受けなければならないとか。今回、記憶力テストがあるのかと思っていたら、視力検査、視野検査、動体視力、夜間視力などの検査ばかり。白内障の手術をしたおかげか、視野検査と夜間視力は平均以上。ただ動体視力は、やや劣るとか。やっぱり私ってどんくさいのかも。
さて次は実車指導。会場は、四十年前に免許をとるために通った自動車学校で、懐かしい。指導員の指示通りに方向を変えたり、クランクに入れたり、コーンの間をジグザクに運転したりと、なかなか楽しい。無事に高齢者講習修了証書を貰えた。これがないと更新はできないという仕組み。帰路の運転は、いつも以上に慎重に。講習の効果ありかも。
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2018年1月7日09:00
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雨漏り
今年は明治元年から150年。NHK大河ドラマで西郷隆盛が取り上げられることもあり、ちょっとした西郷ブームが起きそうだ。明日は成人の日でもあり、西郷の若かりし頃を調べてみた。
18歳で郡方書役助という藩の役職に就く。農村を見回り、村役人を指導し、年貢の取り立てを監視する仕事だ。10年間、携わった。最初に仕えた郡方の奉行は迫田太次右衛門。民を愛し、役人の不正を嫌い、自らは清貧に安んじる高潔の士だった。
凶作の年、藩はたとえ凶作であろうと、年貢を加減してはならないと厳達した。農民の窮状ぶりを知る迫田は憤然とし、一首の歌を残して辞職した。「虫よ虫よ五ふし草の根を絶つな 絶たばおのれも共に枯れなん」。虫は藩庁をさし、五ふし草とは農民のこと。西郷は、この歌を後になってもよく口ずさんだ。
農業の振興を政治の根本に据えた西郷。その礎となったのは迫田からの感化もあろう。雨降りの日、西郷が迫田の家を訪ねたとき、雨漏りがひどいので、迫田は押し入れに西郷を導き入れ、農民の苦しさを説いたことがあったという。
雨漏りといえば、西郷にはこんな名言がある。「今は日本全国に雨漏りがしている」。雨漏りがする我が家の修繕よりも日本の修繕が先決だとした。新年を迎えた現今の日本はいかが。(Y)
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2017年12月28日09:00
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来年も、笑う門には福来るで♪
歳をとると月日が早く流れるように感じる。この一年の始まりは早々に大雪に見舞われ、ハウスがぺちゃんこ。撃沈している間に春が来て、野菜の出荷が始まる。ブルーベリーの可愛い花が咲き、翡翠色の実がたわわになったと思ったら、あっという間に暑い夏。紺碧の甘い芳醇な実を頬張り、満面の笑みを浮かべるお客様たちにパワーをもらい、乗り切る。
ふとした瞬間、風の冷たさを感じたら、いつの間にか山々は黄色や紅色に彩られ、鹿の啼く声が里山に響く。温かい布団の中からうんとこしょと踏ん張って朝の用意。登校する子どもたちのホッペは赤く、わざとサクサク霜を踏みながら、零れる息はほわほわ白く、優しく風景を包む。
「もう一週間経ったな」なんて言っている間にもう一年が終わっちゃう。全ての日々を思い出すことは出来なくても、大変なことや、しんどいことがあっても、いつも笑顔で何とか乗り切ってきたと感じる。きっと周りの人の笑顔に助けられているから自分も笑顔でいられるんだろう。笑顔は伝染するもんなんだ。
もちろん子どもたちは今日も笑顔でいっぱい。実はね、ここだけの話、ちょっと父ちゃんと母ちゃんは些細なことで喧嘩したんだけど、子どもが「なぁ、笑って!」って。だってサンタさんもちゃんと来てくれたし、楽しい冬休み!その笑顔でやっぱりこちらも笑うしかない。さぁ、仲直りして来年も家族みんなでドタバタでも笑い一杯で過ごそう!どうぞ皆さんも笑い多き年をお迎え下さい♪
(古谷暁子・ブルーベリー農家)
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2017年12月28日09:00
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第九
今年の漢字は「北」に決まったが、筆者個人としては「九」。ベートーヴェン第九交響曲の合唱の舞台に、6月に日本初演の地、鳴門市で2回、今月に大阪城ホールの「1万人の第九」、北はりま合唱団公演(加東市)と計4回立った。
曲が流れるとドイツ語の歌詞が反射的に出るようになったが、まさしく“門前の小僧”で、意味は未だきちんと理解できていない。ベートーヴェンが、フランス革命の高揚の中でシラーが作った詩に感銘して構想が練られた作品なのに。
「1万人の第九」演奏の前に、分かりやすく編訳した詩を俳優の小栗旬さんが空で読み上げた。「歓び、…お前のやさしい翼に抱かれてすべての者は兄弟になる」―朗朗とした声を耳にし、少しは詩に近づけたように思えた。
1824年のウィーンでの初演は、多分合唱付きの珍しさもあって大喝采を受けたものの、2週間後の再演は半分ほどの入りだったとか。口コミが広がらなかったわけで、当時の聴衆には近寄り難かったのかも知れない。
しかし、やがてワーグナーによって磨き上げられて「傑作」の地位を不動にし、後の世ではナチスの宣伝に使われもすれば、東西ドイツ統合の祝歌とも、EU(欧州連合)採択の「欧州の歌」ともなった。さて北朝鮮では、この曲が演奏されることはあるのだろうか。(E)
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2017年12月28日09:00
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「市名変更に」 匿名で篠山市に1億円寄付
写真・市に対して1億円の寄付があったことを発表する酒井市長ら=兵庫県篠山市北新町で
篠山市の市名を「丹波篠山市」にする市名変更問題に絡み、篠山市は12月25日、市名変更にかかる経費として、匿名で市に対して1億円の寄付があったと発表した。市名を変更した場合の費用として、市は行政関連だけで6550万円が必要になると試算しており、今回の寄付で賄える格好。変更に反対する人からは、費用面での問題提起も起きており、酒井隆明市長は、「大金で非常に驚いているし、責任を感じている。頂いた寄付でお金がかかるという議論はなくなるので、純粋に『篠山』で行くか、『丹波篠山』にするかの議論を進めていきたい」とした。
酒井市長によると、今月19日に市長に対して市名変更する際の経費分として寄付の申し入れがあり、22日に寄付者からのメッセージとともに市の口座に入金された。メッセージでは、「このたびのふるさと納税は、『丹波篠山市』への市名変更にお使い願います。篠山市民の皆様が心をひとつに、ますますのご発展をお祈りいたします」とあり、金額とメッセージ以外は一切公表しないことを希望したという。
市名変更を巡っては、旧氷上郡が「丹波市」となったことによる混同や、丹波ブランドの振興から、2009年に市議会で一般質問が出されるなど議論が行われていたが、当時は、「財政難の中にあって時期尚早」としていったん、議論が収束した。しかし、今年2月に商工会やJA、観光協会などが市に対して変更の要望書を提出したことから再燃。賛成派は市民の署名約8400人分を市長らに提出する一方、反対、現状維持派が会を結成したり、住民投票を求める動きも出た。
そんな中、市は市役所などの公共施設の銘板改修や、コンピューターシステムの改修など行政関連の費用で6550万円が必要になると試算。反対派からは、「財政難は変わっていない」として問題視する声も上がっていた。
25日に記者会見した酒井市長は、寄付者が「費用のために議論が進んでいないことを慮っていただいていた」と言い、「寄付によって議論が解決するわけではないし、今後も市民の思いを一つにしていくという姿勢に変わりはないが、『費用がかかる』という問題はクリアできたと思う」とした。
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2017年12月26日09:00
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芦田均の講話も収録 柏原高校創立120周年...
写真・貴重な資料や多彩な話題を載せた柏原高校の創立120周年記念誌
柏原高校の創立120周年記念誌が発行された(制作印刷・丹波新聞社)。同校の卒業生で、内閣総理大臣を務めた芦田均、商社「日商」の社長を務めた永井幸太郎が30歳代半ばの頃、旧制柏原中学校の生徒たちに講話した記録を収録するなど、貴重な資料を集めている。同校、同窓会、PTAでつくる120周年記念事業委員会の発行。
4部構成で、1部は「著名な卒業生の思い出の記」。これまでの同窓会報や記念誌などに寄せられた著名人たちの原稿を集めている。元文部大臣の有田喜一は徒歩で通学した思い出、歌人で作家の上田三四二は受験勉強に励んだ思い出、俳人の細見綾子は柏原高等女学校を受験した際の思い出などをつづっている。卒業生ではないが旧制柏原中の校歌を作曲した音楽家、犬童球溪が柏原をしのんで作った歌もある。
芦田と永井の講話録も1部で収録した。大正13年(1924)に発行された旧制柏原中の同窓会報に掲載されたもの。当時、外交官だった芦田は「国際上に於ける日本の位置」と題して、日本の政治の貧困ぶりを嘆き、女性の参政の必要性などを説いている。永井は「商道の極意」と題して講話。当時、永井は鈴木商店に勤務しており、仕事上の経験から「商道の極意の一つは、大勢に逆行すること」などと説いている。
記念誌の2部では、在校生が昨年、年配の卒業生に聞いた高校時代の思い出の聞き書きを収録。高女の入試に長刀があったこと、戦後、アメリカ兵にフォークダンスを教わったこと、男女別々だった修学旅行の思い出などを話し言葉でしるしている。
記念誌ではこのほか、120年の歴史の中から興味を引く話題を集めたページや、創立110年から10年間の同校の歩みをまとめたページなどがある。
A4判、101ページ。記念誌は残余があり、先着順で購入希望を受け付けている。同窓会報賛助金を2口(1口2000円)以上、寄せることが条件。問い合わせは柏原高校同窓会事務局(TEL0795・72・1921、月・木曜日)。