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2016年10月6日09:57
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栗のいが投げ高級栗ゲット 10月16日、氷...
写真・高く栗のいがを放り投げ、デモンストレーションをする実行委員=丹波市氷上町三方で
丹波栗の産地、氷上町三方公民館で10月16日午前10時から開かれる「みかた味覚まつり」(同実行委員会主催)で、初めてのイベント「いが栗バスケット大会」が開かれる。三方産の丹波栗のいがを投げて賞品獲得をめざすもの。特賞は三方の最高級栗。挑戦者を募っている。
三方は集落の有志で丹波栗生産組合を組織しているほか、非組合員の生産農家も多い丹波市内指折りの丹波栗産地。特産品販売と飲食バザーで地元住民の交流の場としてにぎわい、また、隣の同町清住のコスモス畑の見物客らを誘客してきた同まつりをさらに楽しんでもらおうと、オリジナルゲームを考えた。
ゲームは午前11時ごろから午後零時半ごろにかけて行う。ルールは3㍍離れた場所から、大、中、小と大きさの異なるかごを目がけ、火ばしでつかんだいが栗を投げる。1人につき、5投する。「小」のかごに入った人には、三方産3Lの丹波栗1㌔3000円相当を進呈。「中」の人には食事券を、「大」は1個入るたびに会場で使える50円券を、5個とも「大」のかごに入れた場合はボーナスがつき500円分になる。
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2016年10月6日09:51
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和寿園 高齢者向け住宅完成
篠山市高屋の社会福祉法人・和寿園(井貝濶昭理事長、079・593・0069)が既存の特別養護老人ホームの隣接地に新築していたサービス付き高齢者向け住宅「ふれしあ和寿園」が完成し、10月3日に竣工式が行われた。7日から入居が始まる予定。
テープカットに続く式典で井貝理事長は、「入居者には、職員とのふれあい、地域とのふれあいの中で幸せに暮らしていただきたい。多様化するニーズに応えるため、法人の力を結集し、地域のためにがんばっていきたい」とあいさつした。
同施設は、介護を前提としたものではなく、60歳以上の高齢者なら誰でも入居が可能で、必要に応じて介護サービスが利用できるのが特長。鉄筋造平屋建てで、延べ床面積は約1500平方㍍。全個室(1室=約10畳)の30室を整備した。供用の食堂や浴室、洗濯室などもある。
身の回りのことは自分でできるが、1人で暮らすには不安がある人などを想定している。日中は職員が常駐している。
費用(月額)は、▽家賃=5万円▽共益費=1万円▽基本サービス費=1万6200円▽▽食費(3食30日の場合)=4万4000円―など。低所得者への減免もある。
受付は随時、行っている。詳細は同法人へ。
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2016年10月2日09:00
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星野富弘展
洋画家の入江観氏が、師として仰いだ近代画壇の重鎮、中川一政氏にあるとき、「手をけがしたので絵が描けない」と話した。すると、中川氏は「君は手で絵を描くのか」と応じたという。▼では、何で絵を描くのか。星野富弘氏は「美しさに感動する心があれば、私にも絵が描けるのではないかと思った」と書いている。ご存知の通り、中学校教諭時代の事故で手足の自由を失った星野氏は、口に筆を加えて絵を描いている。▼絵を描く上で技術はもちろん大切だし、才能もあるのに越したことはない。しかし、技術や才能よりももっと大切で、根源的なものがある。星野氏にとってのそれは、「美しさに感動する心」であり、その心が絵を描かせている。これは何も絵に限った話ではなかろう。▼星野氏は、事故で入院中、見舞いでいただいたランの花を描いた。制作中に星野氏は「希望」を見たという。「とおく、かすかに見えていた光が、花のかたちになって、わたしの目の前にひろがろうとしている」。星野氏は、花を描くことで希望の光を見出した。▼今、丹波市立植野記念美術館で星野氏の作品展が開かれている。美しさに感動する心に揺り動かされて描き、描くことで希望をつかみとったという星野氏の絵。その絵は、見る者にも感動と希望を与えずにはおかない。(Y)
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2016年10月2日09:00
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バスケットはおもしろい
先日、平日のゴールデンタイムに何気なくテレビをつけてみると、「こんな時間に音楽コンサートの放送?」と思ってしまうほど、派手な演出のステージが映し出されていた。見るともなく見ていると、どうやらバスケットボールの生中継らしい。試合前のセレモニーが盛大だったようだ。
調べてみると、新たに発足した男子プロリーグ「Bリーグ」の開幕戦とのこと。10年ほど前から、国内リーグはプロチームが所属する「TKbjリーグ」と、企業チーム主体の「ナショナルリーグ(NBL)」の2つに分裂。国際バスケット連盟から「トップリーグの分裂はファン拡大や競技レベル向上の妨げになる」としてリーグの一本化を求められ、日本バスケットボール協会は五輪など国際試合の無期限資格停止処分の制裁を受けていた。ようやく2リーグが統一し、開幕にこぎつけたようだ。
さて、肝心の試合だが、目まぐるしく変わる攻守が白熱し、思わず手に汗握った。「バスケットって、こんなにおもしろいんや」―。
ちなみに、兵庫にもチームがある(2部)。丹波地域に遠征しないかな。(田畑知也)
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2016年10月2日09:00
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稲山巧さん(篠山市東吹出身) ホッケー...
公益社団法人「日本ホッケー協会」はこのほど、10月31日―11月6日にマレーシアで行われる「第6回スルタンジョホールカップ」に出場する21歳以下の日本代表選手団を発表し、篠山市東吹出身で天理大学2年の稲山巧選手(20)が選出された。これまでにも各世代の日本代表に選ばれている稲山選手。同協会では21歳以下代表を、2020年の東京五輪を担う世代と位置付けており、篠山市から初の五輪出場に向け期待が膨らんでいる。
スルタンジョホールカップは、世界ランキング1位のオーストラリアをはじめ、日本、マレーシア、イギリス、パキスタン、ニュージーランドの21歳以下代表が集う国際大会。稲山選手は、1次、2次、最終選考を経て、20人で構成する代表入りを果たした。
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2016年10月2日09:00
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W選立候補予定者説明会 市長選に2陣営...
11月13日告示、20日投開票される丹波市長、市議会議員選挙の立候補予定者が提出書類や選挙運動の注意を聞く説明会が9月30日、氷上住民センターであり、市長選に2陣営、市議選に28陣営が出席した。市長選の説明を聞いた出馬表明者とは別の陣営は「無投票はよくないと思い話を聞きにきた。立候補を決めてはいない」と話しており、模索段階。20議席を争う市議選は、前回選挙の少数激戦から様変わりし、多数激戦の様相だ。
市長選には、出馬を表明している元但馬県民局長、谷口進一氏(63)=丹波市柏原町挙田=の陣営のほかに、新たに新人陣営が出席した。
市議選には28陣営が出席し、別に立候補予定者未定での出席が1陣営あり、現職が13陣営、新人が15陣営だった。旧町別では、柏原3陣営(現職1、新人2)、氷上7陣営(現職4、新人3)、青垣4陣営(現職2、新人2)、春日5陣営(現職2、新人3)、市島3陣営(新人3)、山南6陣営(現職4、新人2)。男性が23人、女性が5人。
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2016年10月2日09:00
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第491問
丹波年輪の里で10月1、2日に開催の「アート・クラフトフェスティバル」。今年で第何回を迎えたでしょう?
1.10回
2.25回
3.30回
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2016年10月2日09:00
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牛肉の産地偽装し販売 JA丹波ささやま...
JA丹波ささやまが運営する「味土里館」(篠山市東吹)が、篠山市内産の牛肉の一部を少なくとも昨年1年間と今年8月末まで、篠山市産以外の県産牛を篠山産と偽装して販売していたことが9月30日、わかった。
同JAによると、同施設では基本的に1頭買いし、すべてを「丹波篠山牛」として対面販売している。しかし、2015年度に仕入れた16㌧のうち3㌧、今年8月末まででは5㌧のうち1㌧については、但馬や淡路などで肥育されたものだった。価格的には丹波篠山牛と大きな差があるものではなく、「品質も同等」としている。
2006年の同施設開館以来、精肉部門を担当してきた男性契約職員が、需要が集中する時期に品切れを出さないことや、部分的に購入できる他地域産の肉を購入することで在庫を抱えることを避けるために行っていた。職員はJAの聴取に対し、「産地の偽装は4、5年前から行っていた」と話しているという。
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2016年10月2日09:00
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武庫川学院事務局長 公江茂さん(丹波市...
創設者の祖父の遺志継ぐ
武庫川学院を創設した青垣町栗住野出身の公江喜市郎の孫。喜市郎の子どもは娘ひとりだったため、喜市郎の姉の息子が養子に入り、その長男として生まれた。8年前、喜市郎の生家を守っていた父親が死去。故郷と生家を大事に思っていた喜市郎の思いをくみ、それまで住んでいた宝塚市を離れた。今、生家を守りながら毎日、西宮市にある学院に通勤している。
喜市郎は郷土愛が強かった。母校の芦田小学校にオルガンやピアノなどを寄贈。同校の記念行事には武庫川学院のコーラス部なども参加し、校歌の作曲は武庫川女子大学の音楽学部教授に協力を仰いだ。「喜市郎にとって、郷土を愛することは兵庫県を愛することであり、国を愛することにも通じた」という。
戦後の1947年、天皇陛下が西日本に来られるとの情報を得て、武庫川学院への行幸につなげた。「無理だと思われることも成し遂げる。喜市郎には、困難なことにも粘り強く立ち向かう一面がありました」。喜市郎は、日本私立大学協会副会長など、30ほどの要職を務めた。「全国の私学の充実発展のために東奔西走していました」と、祖父を回想する。
武庫川女子大学と丹波市は2年前、就職支援協定を結び、Uターン志望の丹波市出身の学生を支援。3年前から学生ら50人ほどが青垣に訪れ、農作業を体験している。丹波市の魅力を知り、Iターンしてくれる学生が出てくればとの願いもあるという。「丹波とのつながりが深い大学。ぜひ多くの人に入学してほしい」と呼びかける。
武庫川学院にとって10月6日は「校祖の日」。喜市郎をしのび、立学の精神を再認識している。64歳。
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2016年10月2日09:00
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今年の敬老日
夫婦ともに、それぞれの両親を見送ってはや五年。親のいる間は、敬老の日は贈る立場だったのに、当然だが贈られる側に。毎年一番に届くのは息子とお嫁さんからのプレゼント、そしてコメントは碧君(中一)。「グランパ、グランマ長生きしてね。おいしいお米待ってます」のカード。幼い時から碧君はご飯好き。ずっと夫の作ったお米を食べている。以前、たまたまそれが切れて、市販の米を炊いていたら「グランパのご飯の匂いじゃない」とすぐ分かったとか。三つ子の魂、恐るべしだ。
さてプレゼントは、息子よりもお嫁さんの配慮なのだが、「ニャンだ!その日本語」「どっちがマチガイ?どっちが正しい?」という副題つきの本。これまでも折りにふれ、猫好きの私のために、猫グッズや猫の本を探しては贈ってくれた。普段よく使うけど間違いやすい言葉、例えば喧々諤々と喧々囂々の正誤、強い絆、深い絆の正誤など、なかなかためになる。また共に載せられている猫の写真に笑ってしまう。
そして、敬老日の翌日、「愛利音(アイリーン)」から手紙と「きいちのぬり絵」が届いた。手紙には、まもなく中間試験なので、手作りのプレゼントができなかったこと、習っているフラダンスのことなどが書かれていた。「きいちのぬり絵」は私の子ども時代に流行ったもので、ふっくらした顔、黒髪と大きな目の女の子が印象的。ぬり絵や紙の着せ替え人形など当時の遊びも思い出して懐かしかった。それぞれの想いのこもった敬老のプレゼントに感謝。
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2016年10月1日15:52
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古民家旬菜cafe「玉手箱」
ゆったりくつろいで
1908年に建築された古民家を、オーナーの松井弘文さんが3年近くかけ店舗にリフォームした。くぐり戸、むき出しの太い梁などがなつかしさを感じさせる。壁に大きなガラスが張り巡らされ、周囲の緑を愛でながら食事が楽しめる。
モーニングは2種。こだわりランチはエビフライとヒレカツランチ(1480円)と、日替わりで数量限定の「和ランチ」(1380円)が人気。ランチ注文で食後の飲み物が半額になる。デザートを楽しむ人も多い。
98%が女性客で、落ち着いた雰囲気のなかゆったりくつろいでもらおうと、中学生未満の入店は断っている。
丹波市氷上町中野208
tel.0795・82・0229
営業時間/8:30~16:00 〈モーニング〉8:30~10:30〈ランチ〉11:00~14:30
定休日/月、火、水
席 数/40席
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2016年10月1日15:38
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巨大かぼちゃ「何キロ?」 10月30日まで...
写真・「はて、何キロあるやろ」と細山さん(右)。巨大かぼちゃの重量当てクイズへの参加を呼びかける垣内敬造館長(左)=篠山市小田中で
篠山チルドレンズミュージアム(篠山市小田中、079・554・6000)に巨大かぼちゃがお目見え―。10月末に同館で開かれるハロウィンイベントにちなみ、巨大かぼちゃの重さ当てクイズを実施している。館内の2カ所に置かれた直径50㌢ほどのかぼちゃ3個の合計重量を予想する。正解にもっとも近い人にはプレゼントが贈られる。10月30日まで。
巨大かぼちゃは、同館近くで農業を営んでいる細山明さん(66)=同市山田=が寄贈したもの。孫たちを驚かそうと、兄からもらった巨大かぼちゃの苗2本を植えた。初めての栽培だったが、8個収穫できたため、「大勢の子どもたちにも喜んでもらいたい」と、同館に4個寄贈した。細山さんは「子どもたちが楽しんでくれたら、つくった甲斐があったというもの。来年はもっと大きなかぼちゃをつくりたい」と話している。
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2016年10月1日15:34
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三方丹波栗生産組合...
写真・クリの品質をチェックする組合員。手のひらに数粒しかのらない大粒のクリが集まっている=丹波市氷上町三方で
丹波栗の代表格「銀寄」の収穫が最盛期を迎えている。天候に恵まれ、大粒の栗が実っている。
8戸で約1・5㌶を栽培している丹波市氷上町三方の「三方丹波栗生産組合」では組合員が皮の割れなど、自宅であらかじめ選別してきた栗を集荷場に持ち寄り、選果機にかけMから3Lの等級ごとに計量。温湯消毒、ファンによる冷却工程を経て、箱詰めして出荷される。
例年2Lが一番多いが、今年は25㌘以上ある3Lが最も多くなっており、中には60㌘を超す巨大栗も。組合員たちは「こんな大きい年も珍しい」「栗まんじゅうのよう」と、大粒の栗に目を細めていた。市内の菓子業者のほか、インターネットで全国販売する。
県丹波農業改良普及センターによると、実の数が少なく、豊作というほどではないものの、実が少なかったところに8月末の雨で実が太り、粒が大きくなっているという。
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2016年9月29日09:41
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春日神社(加東市上滝野)
創建は古く、法道仙人によって推古天皇期(594年)に建立され、近くの五峰山光明寺(真言宗)と同時期で関係も深いと言われている由緒ある古社である。平地にある神社で10月に催される秋の例大祭は盛大なものである。巫女による舞殿での乙女の舞は華麗で、広い境内での太鼓屋台の乗り入れは勇壮なものである。
社の拝殿に近づく。上部に迫力ある竜の彫り物が目に入る。眼らんらんと、口を大きく開け、左上部を睨みつけているようだ。大きな3本の爪を立てて宝珠を掴んでいる。また垢抜けした鹿の彫り物もある。さながら生きているようだ。紅葉と松に取り囲まれた構図が秀逸だ。奥の方にある脇障子には、今にも飛び出してきそうな虎がいる。もう一方には、波の上を飛翔する竜の、彫り物の極地を行くように思える飛龍が目に入る。拝殿の竜の背後に、8代目中井権次正胤の銘がある。
中井権次研究家 岸名経夫
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2016年9月29日09:40
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天満宮(丹波市山南町谷川)
創建、元禄11年(1698)。祭神、菅原道真。山南住民センター南側の山裾、天神池を左に見て、石段を少し上がった所に鎮座する神社。広い神域ではないが、比較的新しい社殿が目の前にある。千鳥破風の中央は菊の御紋のついた瓦葺で、大きな鬼瓦が載った重厚な建物である。明治維新後ほどなく再建されたものと考えられる。
向拝中央には珍しく竜以外の彫刻が目に入る。よく視てみると鷹が猿をいたぶる図柄である。普通は脇障子に施される場合が多いものである。木鼻には定番の迫力ある唐獅子と象のそろい踏みだ。唐獅子の目の裏の赤色が新鮮である。手挟みの彫り物は、あるにはあるが、これといった特徴はない。彫り物の数はこれだけだが人を引き付けるものだ。傍らの集会所は文政5年(1822)の建立。宮大工は地元の清水七郎左エ門一統で、彫り物は7代目中井権次正次で向拝裏面にその銘が彫られている。
中井権次研究家 岸名経夫
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2016年9月29日09:39
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谷貴美子さん訃報
谷貴美子さん(たに・きみこ=元篠山市議会議員)9月24日午前9時55分、脳腫瘍のため、篠山市住吉台40ノ15の自宅で死去、65歳。葬儀は26日におこなわれた。喪主は長女、栄美子(えみこ)さん。
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2016年9月29日09:38
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万灯会
「丹波の祇園さん」とも呼ばれる篠山市宮ノ前の波々伯部神社境内で、毎年9月の第4土曜の夜に営まれている鎮魂講「万灯会」を取材した。参道の両脇に飾られた提灯の明かりに導かれ、境内へ。そこには無数の灯明がゆらめく幻想世界が広がっていた。
先祖を供養し、家内安全、心願成就などを祈る年中行事。境内に設営された大型テントの中には4段組みのひな壇が設けられ、イグサの灯心に火をともした小皿がずらりと並んでいた。その数ざっと1900個。それは今年の献灯者の数を表している。小皿一つひとつに献灯者の名前を書いた札が付けられており、訪れた人々は自分の名前を探し当てると、「あったー」とにっこり。その笑顔が淡いともしびにぼんやりと照らし出されていた。
同神社では、このほかにも1月に七日祇園と人形供養、半年ごとの大祓い、8月には例祭など、数々の行事が行われている。幾年にもわたって脈々と、季節ごとに繰り返されてきたこれらの行事いずれもが、里山の自然の調和と、人々の穏やかな暮らしが続くようにと願う祈りのかたちだ。(太治庄三)
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2016年9月29日09:37
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秋
郵便局に行くと「年賀状印刷承ります」と書かれたのぼりが立っていた。夏が去ったばかりなのに、もうはや年賀状。徒然草の一節を思い出した。「春暮れてのち夏になり夏果てて秋の来るにはあらず」。▼春が終わって夏が来るのではない。春の中に「夏の気」のようなものがあり、その気が満ちていつの間にか夏になる。そのように季節は移り変わるという。この兼好の説に従うなら、年賀状印刷のPRが始まったとしても不思議でないが、気ぜわしい思いはする。▼弊社でも、正月号の企画について検討を始める時季になった。これまた気ぜわしいかぎりだが、仕事というのは元来、慌ただしいものなのだろう。「business(ビジネス)」とは「busy―ness」であり、忙しく、慌ただしいのが仕事の定めなのだ。▼季節を先取りして、ばたばたとする。兼好に言わせるなら「走りて忙わしく」という、嘆かわしいあり方だろうが、「走りて忙わしい」のは定めと割り切って仕事に臨むしかない。▼とはいえ、忙しさに追われて心の余裕まで失いたくない。「人間だけがいかにテンポが速くなっても、太陽のテンポはいささかも変わらない。地球は依然として悠々と回転している」(相馬御風)。今は秋。仕事では先をにらみつつも、心は、好季節の秋に遊ばせたい。(Y)
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2016年9月29日09:37
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やっぱり苦手なものは苦手
農業をしているからと言って、決して全ての野菜が得意というわけではない。あっ、もちろん食べる方の話です!
この時期は秋冬野菜の準備に入るため、食卓に上がる野菜の種類はかなり少ない。ピーマン、万願寺、しし唐、茄子のナス科4兄弟が入れ代わり立ち代わり。お陰様でこれら4兄弟は家族にもウケが良く、チンジャオロース、肉詰め、炒め物、揚げ物等々、様変わりして食卓を賑わせてくれる。が、ようやく葉物野菜が食べられると喜んで父ちゃんが持って帰ってくれるのは、間引き菜3姉妹。大根菜、蕪菜、人参葉。この3姉妹がどうも母ちゃんは苦手である。特に“次女”の蕪菜は、若い頃は浅漬けに良いが、ちょっと目を離すとチクチク棘でも持っているのか?!というくらい痛い。そして、刻んで炒めてもほろ苦さが口に残る。
まだ就農したてで自分たちの農業の形が見えずにいた頃、余裕もなく、一緒に炒める挽肉すらケチってひたすら蕪菜を炒めて、毎日毎日食べていた。蕪の苦みを飲み込むとき、色んな思いを噛みしめながら一緒に飲み込んだ、そんな思い出の味がするから今でも妙に抵抗がある。そんな話を子供たちにすると「ふ~ん」とそっけない。すると父ちゃん「そういや、肉無しで、野菜とウインナーだけで縁側でバーベキューしたよな」「そうそう、ビール1本片手に月を見ながらよくやったな♪」と2人で盛り上がる。もちろん、子供は「えっ?肉買えへんかったん?」だけ。まっ、子供はそんなもんですわ。
(古谷暁子・ブルーベリー農家)
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2016年9月29日09:35
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田中紘一氏が講演 10月4日、丹波新聞社で
生体肝移植の世界的権威、田中紘一・元京都大学名誉教授が10月4日午後7時から丹波新聞社ホール(丹波市柏原町柏原)で講演する。丹波医療再生ネットワークの主催。
田中氏は、国内外で約2000件の生体肝移植手術の実績がある。京大医学部附属病院長、神戸・中央市民病院副院長などを歴任。学士院賞など受賞多数。生体肝移植を受けた患者の死亡が相次ぎ、メディア、医療界からのバッシングにさらされて患者が激減し3月に経営破綻した神戸国際フロンティアメディカルセンター(神戸市中央区、ポートアイランド)の元院長。
演題は、「患者がすべて~世界的肝移植の権威人間田中紘一が語る医療とは~」。講演に先立ち、生体肝移植患者会の代表が、移植の体験談や、患者から見た田中氏の人物評を語る。
無料だが会場準備の都合で、できるだけ申し込み(090・1147・9802)を。