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2017年2月12日18:00
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壱岐の島
先回旅行の最後に風邪でダウンした話を書いた。今回はその前の話を。一日目は午後便だったので、夕方壱岐の島着。翌日、レンタカーでまず「一支国博物館」へ。島にこんな立派な建物がと、びっくりするほどの博物館。「一支」は古代に使われた一番大きな島という意味。魏志倭人伝の壱岐の国についての文字から始まる映像を見て、縄文から弥生、古墳時代、さらに元寇の襲来した時代の遺物等々。展望台から、再現された国指定遺跡「原の辻」を眺めた。壱岐・対馬と一括りで呼ばれるが、壱岐は平坦な土地が多く、古来農耕が盛んで海産物も獲れる。対馬は高い山が海に迫り、なかなか暮しも厳しかったとか。
島を廻ると、町名に「浦」と「触」が最後についている。たまたま博物館で買った司馬遼太郎の「街道を行く⑬壱岐・対馬」を開いたら、このことに言及してあり読みふけった。当時支配していた平戸藩の政策で、漁村を「浦」、農村を「触」として行政区分した名残であるという。「触」の語源は、上からの御触れを伝えられる範囲の戸数で、全国でもここだけだとか。
さらに芭蕉について奥の細道に同行した河合曾良(一六四一~一七一〇)の墓を訪ねた。彼は芭蕉が亡くなってすぐ、幕府から「巡見使」の随員となり壱岐へ。身体が弱く高齢だったのでこの島で病死する。海を背にした小さな墓に真新しい供花があった。曾良についても、司馬さんの本に書かれていたので感じるところが多かった。そういえば今日は司馬さんの命日「菜の花忌」だ。
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2017年2月12日18:00
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第508問
柏原八幡宮の「青山祭壇の儀」は、2月17、18日の柏原厄除大祭のうち、いつ行われる?
1.17日夕方
2.17日深夜から18日未明
3.18日早朝
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2017年2月12日18:00
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春の雪
我が家の敷地にフキノトウが出ていた。庭に植わった椿もつぼみがふくらみ始め、梅はかわいらしいつぼみをつけていた。寒い日が続くが、春がそこに来ていることを知る。▼『徒然草』に、「折節の移り変るこそ、ものごとにあはれなり」とある。季節が移り変っていくありさまは、しみじみとした興趣を感じるという意味。日本は四季が明確な国といわれ、古来、日本人は季節の移ろいに思いを寄せてきた。なかでも冬から春への移ろいは格別で、おのずと心が浮き立つ。▼しかし、一足飛びに春にならない。「隅々に残る寒さや梅の花」。梅の花が咲き、暖かくなったと思うものの、寒さがあちこちに残っている。そんな様子を蕪村はこう詠んだ。じれったいほどに春はゆっくりやって来る。▼そう感じるのは、春を待ち遠しく思うからだ。「冴え返る」という。そろそろ暖かくなってきたと思ったら、また寒くなったと嘆く思いを「冴え返る」と表した。市島出身の西山泊雲に「冴え返り冴え返りつつ春なかば」という名句がある。春を恋う思いがしみじみと伝わる。▼放浪しながら句作に励んだ漂泊の俳人、山頭火は、冬から春への移ろいの中で「この道しかない春の雪ふる」と詠んだ。辛くても孤高に生きることを決意する俳人の姿に「春の雪」は似つかわしい。(Y)
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2017年2月12日18:00
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こだわりの店近くに
昨年6月、西宮市から移住し、春日町にバイカーズカフェを開いた居内さん夫妻。ツーリングで来たことがあり、景色が良く、インターチェンジにも近い丹波に店を開いた。今は、春に向けてツーリングを企画する幹事のライダーたちが、視察がてらに来店することが多いという。
4年前、大阪府から子どもたち4人を含む家族6人で移住。昨年10月、氷上町にパン工房を開いた山本さん夫妻。農家でもあり、農産加工所の一角で工房を構えた。両親がいる神戸市から近く、広い農地が確保できる丹波に移住を決めた。ニンジン、ごはん、リンゴ、長芋でじっくり育てた自家製酵母と国産小麦でつくるこだわりのパンを焼く。
居内さんのカフェはウエスタンドアやサボテンもあり、アメリカの雰囲気が漂う。元大手パンメーカーで商品開発を担当していた山本さんの奥さんが作るパンは地域の食材を使った具材がたっぷり。どちらの店もこだわりの店作り、商品作りで、本物志向。丹波にはこんな店が多い。
暦の上では春。温かくなれば、遠出もいいが、身近にあるこだわりの店を訪れたい。(坂井謙介)
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2017年2月12日18:00
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宮田の近成恭司さん 80歳の暮らしぶり本に
篠山市宮田の近成恭司さん(83)がこのほど、自身の健康法や暮らしぶり、著名人の名言などを自作の川柳とともにつづった「わが八十路からの暮らし」(印刷・丹波新聞社)を出版した。目次には、川柳の最初の文字を「い・ろ・は…」の順に並べており、興味を持った川柳のページから読めるように工夫されている。72歳の時に出版した自分史「わが養生探しの旅」に続く自身2冊目。
「ひ」の項では、「一日には三人会って脳に活」と詠み、家にひきこもらず、外出して3人と話すことを目標にしていることを紹介。「せ」の項では、「拙作に夢は捨てまい卒寿展」と詠み、趣味の写真で卒寿展を開くという夢も披露している。
近成さんは、30歳代の頃から本や雑誌を読んだ際に、名言と感じた著者や先人、著名人の言葉をカードに書き残している。前著から10年が経てば、2冊目を出そうと心に決めていたと言い、今回はこの“名言カード”の整理を兼ねて準備に取り掛かった。
その中で、名言や自身の雑感だけでは面白くないと、川柳を取り入れて読みやすい中身にしようとひらめいた。これまで詠んだことのなかった川柳を通信教育で勉強。“名言カード”の中から高齢者の暮らしにマッチした内容のものを選び出し、それを表現する川柳を詠んだ。
篠山市誕生後に発足した「コンパクトカメラ友の会」の代表を務めており、自身が撮影した写真を添えたほか、ページの空きスペースに添える挿絵にも挑戦した。
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2017年2月12日18:00
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42.195㌔のごみ拾おう 2月26日、参加者募...
3月5日に篠山市内を会場にして開催される「第37回篠山ABCマラソン大会」を前に、同大会に参加経験のある市民ランナーや地元住民の有志らが2月26日午前9時―11時、マラソンコースとなる42・195㌔のごみを拾い集めるボランティアイベントを企画。「PPSP(ピカピカ・ささやま・プロジェクト」と銘打ち、ともに清掃活動を行ってもらえる人を募っている。企画者らは、「篠山を走る1万人のランナーに気持ちよく走ってもらえれば」と“おもてなし”への協力を呼び掛けている。
午前8時半に篠山総合スポーツセンター(篠山市郡家)に集合。参加者をグループに分け、ごみ拾いを行うゾーンを割り当てる。
ABCマラソンは、篠山城跡三の丸広場をスタートし、篠山の城下町を抜け、丹南、西紀方面を回って、多紀地区に向かい、同広場に戻ってくるコース。重複している区間もあるため、ごみ拾いを行う総延長は約37㌔ほどとなり、2人1組以上で道の両側を美化する。
軍手と火箸を持参。参加希望者は、2月20日までに竹見さん(sasayama_run_clean@yahoo.co.jp)へメールを。
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2017年2月12日18:00
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伝統の厄除大祭 2月17・18日、阿陀岡神...
丹波市春日町多利の阿陀岡神社で2月17、18の両日、伝統の厄除大祭が行われる。ともに午前9時からで、17日は午後9時まで、18日は午後2時まで。18日午前11時から、五穀豊穣を祈願する「祈年祭」が催される。
厄除けうどんやおでんなど露店が並ぶ。福引大会も行われ、福引券と厄除けせんべいが配られる。
同神社(0795・74・0646)。
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2017年2月12日18:00
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自治体病院研究の第一人者・伊関教授が講...
自治体病院研究の第一人者、伊関友伸城西大学教授が、2月14日午後7時から柏原住民センターで開かれる「丹波医療ざわざわカレッジ」(丹波医療再生ネットワーク主催)で講演する。演題は「少子高齢社会において病院が果たす意義」。
伊関さんは、丹波新聞社が2007年に主催したフォーラム「病院は生き残れるか」で基調講演。その際の提言の何点かは後に市の施策に反映された。
主催者は「全国の事例や自治体病院の経営に精通された講師のお話を、これからの地域医療を考える参考にしてもらえれば」と聴講を募っている。無料で誰でも参加できる。問い合わせは里さん(0795・80・1201)。
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2017年2月12日00:46
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南森町あのカレー「8bee(ハチベー)」
“あのカレー”を再現
7年前、芦屋から篠山に移住した椛澤弘之さん(49)が店主。惜しまれつつ閉店した大阪・南森町の「辛口料理ハチ」のカレーレシピを、大ファンだった椛澤さんが3年がかりで忠実に再現し、昨年6月、店を構えた。
メーンメニューは「南森町あのカレー」(900円)。15種類以上のスパイスを調合して仕上げたコクのある辛口ビーフカレーで、たっぷりと入った牛バラ肉は、ほろっとほぐれるやわらかさ。ライスは篠山・真南条産コシヒカリを使用。肉なしのバージョンもある(650円)。真南条産黒豆がごろごろと入ったチーズケーキもおすすめ(300円)。
篠山市魚屋町31-1
tel.090・1142・1611
営業時間/11:00~16:00(ラストオーダー)
毎週月・火曜定休
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2017年2月12日00:35
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被災納屋跡にログハウス 市島町上鴨阪の...
写真・被災した納屋の跡地に設置したログハウス=丹波市市島町上鴨阪で
丹波市豪雨災害で被災した余田義信さん(67)=同市市島町上鴨阪=が、全壊指定を受けた自宅納屋の跡地に丹波市産材のログハウスを設置し、地域への開放を始めた。その隣にある被災した土蔵も、関西大学佐治スタジオの学生とともに改装中で、ギャラリーなどとして活用する計画にしており、ログハウスとともに憩いの場として展開する。余田さんは「空き地にしたままではもったいない。開かれた場所になれば」と話している。
ログハウスは東洋製材所(柏原町柏原)製。基礎の上に組み上げられており、床面積は16平方㍍ほど。天井も高く、7つの窓から採光しており、室内は明るい。
もともとあった古い納屋は、災害で土砂が流入し全壊指定を受けた。一昨年には、神戸大学都市安全研究センターの学生らが作製した、前山地区の被災状況がわかる地図を貼る場所にと、余田さんが納屋の外壁を提供。納屋は昨年1月、地図を移設した上で取り壊した。
昔からログハウスに憧れがあったという余田さんは、昨夏、たまたま同社のモデルハウスを見つけ即契約。「母屋もあるし、住居を建てても仕方ない。それなら地域の人が憩うスペースにしたかった」と話す。ログハウスの屋根には、納屋の瓦を葺き、災害の記憶もとどめた。
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2017年2月12日00:34
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雪合戦で県初優勝 丹波の女性教諭ら「S...
写真・「兵庫県雪合戦大会」で初優勝を果たした「SKU」のメンバー=香美町で
丹波地域の女性教諭らでつくるスポーツ雪合戦チーム「SKU」(小谷良子代表)が、このほど香美町で行われた「県雪合戦大会」(日本雪合戦連盟主催)のレディースの部で初優勝を果たした。3月に行われる全国大会の出場権を得たが、当日はメンバーがそろわないため辞退する。西小学校に勤務する蘆田奈美さん(31)=丹波市青垣町=は、「全国大会に行けないのは残念だけど、来年の県大会は優勝チームだけが着けられるゴールドゼッケンで臨める。連覇をめざしたい」と話している。
県内の6チームが出場。3チームによる予選リーグを1勝1敗で2位通過し、決勝トーナメントに進んだ。決勝では、予選リーグで惜敗した「Colors」(姫路市)と対戦。昨年の大会でも負けていた相手だったが、セットカウント2―0で快勝し、頂点に立った。
「SKU」は2012年、崇広小学校に勤務していた教諭らを中心に結成。チーム名は同校名が由来だが、女性らしく「清楚・可憐・美しく」もかけている。一昨年の県大会で準優勝を果たし、優勝チームが全国大会出場を辞退したため、全国の舞台を経験した。
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2017年2月12日00:33
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アカガエルの卵塊確認 篠山市真南条の水...
写真・水が張られた水田跡に産み付けられたニホンアカガエルの卵塊=篠山市真南条上で
水が張られた篠山市真南条上の水田跡にニホンアカガエル(アカガエル科)の卵塊が見られる。ゼリー状の卵のかたまりが水面から顔を出し、冬の日差しに照らされてきらきらと輝いている。水面には薄氷が張り、吹く風も身を切る真冬の冷たさだが、春への胎動はもう始まっている。
卵塊の中には直径1・5㍉ほどの黒褐色の卵が無数に見てとれる。卵は約1カ月後にオタマジャクシとなり、5月ごろカエルに変態して上陸する。
ニホンアカガエルは体長35―75㍉で、メスの方が大きい。体色は黄土色から赤褐色で、地域によって異なる。日本固有種。近年、水田周辺の水路のコンクリート化などが影響し、個体数が減少している。県内では、レッドデータCランクに指定されている絶滅危惧種。
産卵後、再び休眠(春眠)することが知られている。
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2017年2月9日20:51
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第11回丹波市・篠山市グラウンドゴルフ交...
開催日 2017年3月15日(水)<小雨決行> 予備日 3月17日(金)
受付 9:00~9:25 開会式 9:30~9:55
開催場所 丹波市 丹波の森公苑総合グラウンド
参加資格 兵庫県グラウンドゴルフ協会登録者、または、29年度兵庫県GG協会加入予定者、または、丹波新聞購読者 (各町GG協会まで申込が必要)
(29年度新規加入者はダイヤモンド賞の資格なし)
参加費 300円/1人
申し込み先 各地域グラウンドゴルフ協会
詳しくは下記URLを開いてください
http://tanba.jp/uploads/groundgolf_vol11.pdf
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2017年2月9日18:01
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シイタケ種菌の植えつけ体験 2月25日、...
丹波篠山木の駅実行委員会は、2月25日午前9時―正午、篠山市東木之部農事センターで実施する、シイタケ、クリタケの菌打ち体験の参加者を募っている。先着で20組まで受け付ける。
参加料は500円で、菌を打ち付けた原木を1組3本持ち帰れる。作業ができる服装で参加すること。
申し込み、問い合わせは、同実行委(079・593・1150、sasayamakinoeki@gmail.com)。
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2017年2月9日17:59
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小聖神社(京都府与謝野町下山田)
祭神はイザナギノミコト。創建時不詳。東は弓木地区の木積神社から西は水戸谷の弥刀神社までの野田川下流域北側の集落で縮緬業が盛んだった地域である。近くの住人に案内してもらって神域に辿りつく。近くに円墳横穴式石室があり、鉄刀、勾玉、管玉や金環などが出土している。古墳時代には、日本海側からの交易の拠点の1つであったのだろう。傾斜の急な石段をかなり登る。静謐な境内で木々が林立している中で、敬服すべくごみがほとんど落ちていない。
拝殿と本殿は、天保6年(1835)に改築されたものである。本殿にある彫り物は数は多くはないが素晴らしい。特に向拝中央の竜が特筆ものだ。左下方をぐっと睨み、宝珠を中央にしっかり握り、“いらか”を逆立てている。背後の脇障子も面白い。左の脇障子には、神仙説話の仙人が牛に乗った図、右のそれには、竜にまたがる仙人だ。当社彫物師栢原城下中井権次橘正貞の銘がある。
中井権次研究家 岸名経夫
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2017年2月9日17:59
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新井神社(丹波市柏原町大新屋)
創建は大和時代、欽明朝(539-571)で市内延喜式内社17社の内の最も古い神社の1つ。祭神は天地創造の神、高皇産霊神(タカミムスビノカミ)であるが、江戸初期、比叡山の麓の日吉大社の分霊が祀られ、俗に「山王権現」とも言われ、その使者が猿であることから、本殿(県指定文化財)には見事な猿の彫り物がしつらえられている。阿吽の呼吸の猿(向かって左が雌、右が雄、それの陽物が際立っている)。猿は(さる)に通じ、災害除けの聖獣である。他に目につく彫り物はない。6代目中井正貞の力作である。
この近くに石見神社が佇んでいる。往時隣村どうしの山争いが絶えず、領主の谷垣石見守が囲碁の勝負で争いを納め、これに感謝した領民が文化5年(1808)、新井神社境内に、石見神社を創建したものである。そこには日本一の石造りの大碁盤が平成4年(1992)に奉納され、現在の囲碁ボールに連なっている。
中井権次研究家 岸名経夫
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2017年2月9日17:58
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シイタケ種菌の植えつけ体験 2月25日、...
丹波篠山木の駅実行委員会は、2月25日午前9時―正午、篠山市東木之部農事センターで実施する、シイタケ、クリタケの菌打ち体験の参加者を募っている。先着で20組まで受け付ける。
参加料は500円で、菌を打ち付けた原木を1組3本持ち帰れる。作業ができる服装で参加すること。
申し込み、問い合わせは、同実行委(079・593・1150、sasayamakinoeki@gmail.com)。
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2017年2月9日17:57
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西嶋利和氏訃報
西嶋利和氏(にしじま・としかず=元今田町議会議員、元篠山市左官技術研究会長)2月3日午前8時13分、筋萎縮性側索硬化症のため三田市の病院で死去、73歳。自宅は篠山市今田町市原269。葬儀は5日おこなわれた。喪主は長男、一浩(かずひろ)氏。
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2017年2月9日17:57
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ミャンマーの車
ミャンマーの最大都市ヤンゴンの街に入ると、「○○建設」と日本語で書いた小型トラックが目に入り、荷台に大勢の若者が乗っている。「こんな知らない会社が進出しているのか」と思っていると、間もなく「新潟交通」とか「○○ようちえん」のバスまで。いずれも中古車だった。▼日本文字がステータスなのか、費用がかかるので消さないのか。帰国時の空港で飛行機まで輸送されるバス車内にも「完全に停車するまで席を立たないで下さい」などと書いたプレートがかかっているのに気が付いた。▼ちなみに、トラック荷台にベンチを並べて客を座らせるのは当たり前の交通手段。1300㍍の山上の寺にお参りした際も中型トラックに7列各6人がぎっちり詰め込まれ、ジェットコースターのように荒っぽい運転に揺さぶられながら行った。これも「△△建設」。▼日経のネット情報によると、車が右側通行の同国で、登録乗用車の何と9割超が日本製の中古車とか。どれもきれいで果敢に走っており、日本の製品はたいしたものだと改めて認識した。▼ところが政府は最近、渋滞対策、製造業育成策などから中古車の輸入を左ハンドル車だけに規制する方針を打ち出した。スズキなど新車工場を持つ企業は歓迎しているが、街頭から日本文字はだんだん消えていくのか。(E)
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2017年2月9日17:56
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3.12月1日は「おとも一日」
「もうすぐ〈おともついたち〉やさかいね。忘れんようにしてや」と11月も後半になると姑から毎年言われました。
そう、12月の1日は〈おともついたち〉です。〈おとごついたち〉〈おとこついたち〉とも言うようです。篠山へ来て初めて知りました。
1年最後の月12月を陰暦で乙子月というところから、12月1日を「おとごついたち」といって、カラスの鳴かないうち(太陽の昇らないうち)に小豆ご飯と茄子の漬物を食べる習わしがあります。
小豆のご飯は、最後の月のお朔日を祝ってということらしいです。茄子のいわれは様々です。1年のしめくくりとして、「成す・貸す・借りん」といって、この月になんでも成し終える、貸したものは返してもらい、借りたものは返すといわれ、「成す」から、茄子の漬物を食べるという話もあります。なすは水に浮くので、水におぼれないように、川にはまらんようにとかいう人もあります。朝寝坊してしまって、茄子の漬物を食べると、家庭内に思いがけない災難がおきて水におぼれるともいわれます。
朝早くに小豆のご飯を炊き、仏壇と神棚にお供えします。小豆のご飯の小さなおにぎりを作り氏神様へお参りします。それぞれの小宮さんにもお供えします。そして、朝食に小豆のご飯と茄子の漬物をいただきます。
若いうちは、正直「めんどうやなぁ」「なんでカラスの鳴かなんうちやねん」などと思ったこともありました。しかし、繰り返すうちに、いわれはともかく「変わらない日常に小さな節をつけて立ち止まり、最後の月まで無事に過ごすことができたことに感謝して、新しい年も穏やかな年であるようにと祈る」、昔の人の感謝と祈りの知恵だったのだと思うようになりました。そうして、「もうすぐ〈おともついたち〉やさかいね」と言っている私がいます。
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〈小豆ご飯の炊き方〉
難しく考えずに、いつものご飯を炊くように、小豆ご飯を手軽に炊いてみませんか。
材料は、お米と小豆と少しの塩。お米はうるち米(いつものお米)。あれば、もち米をお好みで混ぜると美味しいです。小豆の量は、お米の1―2割が目安ですが、多くても少なくても大丈夫です。ちょっと固いかなと思う程度に、一度ゆでこぼしをして下煮します。私は30分位を目安にしています。
小豆のゆで汁を入れて普通に水加減します。時間があれば浸水させて、塩を米1合につき小さじ半分ぐらい入れます。最後に、固めに茹でた小豆を表面に散らばらせて炊飯器で炊きます。炊きあがったら少し蒸らし、小豆をつぶさないように底から混ぜます。