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2018年2月4日09:00
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東京一極集中
童謡「春よ来い」を作詞した随筆家の相馬御風が、「子どもは思いがけない面白いことを言うものです」と前置きして我が子の話を紹介している。母に連れられて東京に出かけた9歳の男の子が家に帰ってきて、卸風に「お父さん、東京の空には星がありませんね」と話したというのだ。
田舎暮らしの相馬一家。子どもは満天の星を見慣れていた。「田園で育てられている子どもたちにとりて夜天の星がいかに懐かしく愛すべきものであるかが察しられます」と書いている。
個人的な話だが、似た体験をしたことがある。息子が小学生の頃、東京に連れて行き、東京タワーの展望台にのぼった。眼下に果てしなく広がるビル群に感嘆している息子に「こんな所に住みたいか」と尋ねた。すると「田舎がいい。田舎には山がある」との答えが返ってきた。
人類の歴史を500万年と仮定すると、499万年は狩猟採集の生活であり、人間という存在は自然に適応して形成されたと、河合雅雄氏は言われる。ならば、山があり、無数の星がきらめく環境は、人間存在そのものにとって「懐かしく愛すべきもの」でないか。
東京圏で、転入者が転出者を上回る「転入超過」を22年連続で記録したと過日の報道にあった。止まらぬ東京一極集中。人間の根源に背反していないか。(Y)
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2018年2月4日09:00
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フットサル大会主催し50回 余田亮一さん...
人との出会いが財産
老舗料亭「大和」の代表。主催するフットサル大会「大和杯」が今年3月、節目の50回を数える。Jリーグ開幕と同じ時の1993年11月23日、第1回を“キックオフ”。概ね年2回のペースで25年にわたり、丹波地域内外のプレーヤーたちの交流の場を提供し続けている。サッカー仲間に呼びかけて開催したのが最初。「自分が(ボールを)蹴りたかったのが一番の理由だけど」と笑う。
ブラジル、ボリビアなどサッカーが盛んな国の出身者がチームを組んで出場したことや、最多30チームが参加した大会もあった。トーナメント戦から予選リーグ方式へと運営の仕方も試行錯誤を続け、「大和杯」のほかに、30歳以上の選手や女性、中学生が出場することを条件にした「大和杯+(プラス)」も開催し、出場者の裾野を広げた。大会を開く目的の一つが、指導者を育成すること。出場した若い人たちが後進の指導にあたり、その教え子がまた大会に出場する―。思い描いていた、そんな“バトンの受け渡し”が実現し始めている。
千葉県出身で、同県立薬園台高校時代、キャプテンマークを巻いてインターハイに出場した経験を持つ。勝ちにこだわるあまり、チームメートから孤立するほど「むきになっていた」。しかし、地元のクラブで子どもたちを指導するようになると、「いかにサッカーの楽しさを伝えるかを考えるようになった。サッカーのことを半分も知らなかった」と気付かされた。「競技志向が全てではなく、楽しむサッカーもサッカーだ」と。
「大会で生まれた人との出会いが一番の財産。これからもできる限り続けていきたいね」と目尻を下げた。65歳。
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2018年2月4日09:00
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角竜頭骨を発見 人と自然の博物館 川代...
兵庫県立人と自然の博物館は1月30日、篠山市大山下の前期白亜紀(約1億4500万年―9960万年前)の地層「篠山層群大山下層」(約1億1000万年前)から、トリケラトプスなどで知られる角竜類の年齢の異なる3個体の頭骨化石の一部などが見つかったと発表した。同博物館の三枝春生主任研究員は、「同一種と思われる角竜類の化石が複数、それも年齢の異なるものが国内で見つかったのは初めて」といい、「成長段階が異なる、しかも頭骨という情報量の多い部分の化石が複数発見されたことで成長の過程や性差、食性や習性など、恐竜の生活史を探る研究が国内産恐竜化石として初めて可能となった。今後の研究を飛躍的に高める発見だ」と話している。
今回見つかった角竜類は、トリケラトプスに代表されるネオケラトプス類の中でも原始的な種と考えられる。小型の植物食恐竜で、トリケラトプスのように目立った角はなく、えり飾りもあまり発達していなかったとされる。
角竜類3個体分の化石は、篠山市大山下で工事が進む川代第1トンネルを掘削した際の岩屑から発見された。
▽長さ約9センチと約4センチの歯骨▽長さ約3センチと約4センチの翼状骨▽幅約2センチの前顎骨―をはじめ、前頭骨や椎骨、歯など、頭骨を構成する骨の化石が、3つの岩塊の中から見つかった。
2008年、大山下の篠山川河川敷の泥岩層から、大山小学校の児童によって小型獣脚類(肉食恐竜)の歯の化石が発見された。この化石含有層(大山下層)が北東方向へ延長していることから、研究員らは、15年から工事が始まった同トンネルが化石含有層を横切ると予想。「掘削する際、岩屑を保管してほしい」と、事前に丹波土木事務所に依頼していた。
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2018年2月4日09:00
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ベトナムの旅①
今年の誕生日旅行はベトナムへ四泊六日。私の世代だと、ベトナムの国名から連想するのは、「ベトナム戦争」「枯葉剤」など少しマイナー。当時の学生運動のスローガンは「ベトナム戦争反対!」一辺倒だった。一九七五年南北が統一され現在に至っている。発展途上国ならではのエネルギーに満ち、若者がとにかく多い。
東南アジアの国々が大好きで、ベトナムへは三度目の夫、出発二週間前に届いた予定表を見て「なんだ、このハードなスケジュールは!」と驚く。最初のパンフレットには詳しい時間など書かれてなく、ハノイからダナン、フエ、ホーチミンとベトナムの都市と遺跡をすべて見られていいかなと、予約した。日本列島とほぼ同じ距離のベトナム縦断は四泊六日の行程ではかなり無理で、夜間に飛行機で移動する日が二度もある。まあ、今さらキャンセルもできないと出かけた。
出発の朝は冷え込んでいたが晴れ。飛行機の延着もなし。留守中の猫の世話を引き受けてくれた猫友が駅まで送ってくれる。中部空港から五時間でハノイ着。時差が二時間、午後二時だが、日本だと夕方四時。日本の九月の終わり頃の気候。先ずは郊外にあるベトナム陶器のバッチャン村へ。ガイドさんが「僕の名前はドクです。べトちゃん、ドクちゃんという枯葉剤のせいで生まれた双子のこと知ってますか?」と聞く。中高年は皆頷く。「日本が手術してくれたおかげでドクちゃんは結婚して元気です。子どもの名前は男の子はフジサン、女の子はサクラです」の言葉に嬉しくなる。
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2018年2月4日09:00
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山口茂氏訃報
山口茂氏(やまぐち・しげる=元氷上町議会議長、元氷上町社会福祉協議会長、元氷上町商工会副会長、元山口製作所代表)1月29日午後11時18分、老衰のため丹波市内の介護施設で死去、95歳。自宅は丹波市氷上町上新庄307。葬儀は1月31日、おこなわれた。喪主は女婿、育光(やすみつ)氏。
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2018年2月4日09:00
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角竜頭骨を発見 人と自然の博物館 川代...
兵庫県立人と自然の博物館は1月30日、篠山市大山下の前期白亜紀(約1億4500万年―9960万年前)の地層「篠山層群大山下層」(約1億1000万年前)から、トリケラトプスなどで知られる角竜類の年齢の異なる3個体の頭骨化石の一部などが見つかったと発表した。同博物館の三枝春生主任研究員は、「同一種と思われる角竜類の化石が複数、それも年齢の異なるものが国内で見つかったのは初めて」といい、「成長段階が異なる、しかも頭骨という情報量の多い部分の化石が複数発見されたことで成長の過程や性差、食性や習性など、恐竜の生活史を探る研究が国内産恐竜化石として初めて可能となった。今後の研究を飛躍的に高める発見だ」と話している。
今回見つかった角竜類は、トリケラトプスに代表されるネオケラトプス類の中でも原始的な種と考えられる。小型の植物食恐竜で、トリケラトプスのように目立った角はなく、えり飾りもあまり発達していなかったとされる。
角竜類3個体分の化石は、篠山市大山下で工事が進む川代第1トンネルを掘削した際の岩屑から発見された。
▽長さ約9センチと約4センチの歯骨▽長さ約3センチと約4センチの翼状骨▽幅約2センチの前顎骨―をはじめ、前頭骨や椎骨、歯など、頭骨を構成する骨の化石が、3つの岩塊の中から見つかった。
2008年、大山下の篠山川河川敷の泥岩層から、大山小学校の児童によって小型獣脚類(肉食恐竜)の歯の化石が発見された。この化石含有層(大山下層)が北東方向へ延長していることから、研究員らは、15年から工事が始まった同トンネルが化石含有層を横切ると予想。「掘削する際、岩屑を保管してほしい」と、事前に丹波土木事務所に依頼していた。
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2018年2月3日16:25
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洋服のお直し「おはりこ」
要望に極力応える
県道沿いに2月1日にオープンした洋服の直し、リフォームの店。丈直し、身巾直し、ファスナー取替え、ボタンの取り付けなど針仕事全般を担う。価格帯は、ジーンズのすそ上げ(756円)、紳士用ダブルのスーツをシングルに(一式で約9000円)など。子ども服や学生服も扱う。
外出しづらい人の自宅まで品物を預かりに行く出張サービスも。
依頼主の要望に極力応える姿勢でこの冬は、大きく穴が開いたダウンジャケットを修理した。「相談は無料なので、できるかどうか、たずねてほしい」と店主の道本優一さん。オリジナル洋服や小物も縫っていく。
兵庫県丹波市氷上町氷上681
tel.0795・71・1759
営業時間/9:00~19:00
定休日/日曜、祝日
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2018年2月2日09:00
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アグリステーションに自家焙煎コーヒー店...
写真・施設内に設けた自家焙煎の設備と「ペルー館」の上田さん夫婦=兵庫県篠山市小枕で
旧城南保育園を活用した農産物加工・販売の拠点施設「アグリステーション丹波ささやま」(兵庫県篠山市小枕)内に、アンデス料理と自家焙煎の本格コーヒーが味わえるカフェがオープンした。篠山、また城南地区の魅力を内外に発信する施設に特色のあるカフェを加えることで、さまざまな交流が生まれる場にしたい考え。
カフェは、上田謙治郎さん(64)と妻でペルー出身のデルタさん(60)=同市河原町=が二階町で9年間にわたって営業していた「ペルー館」が移転。「篠山ペルー館珈琲店」と名を変え、世界を旅してきた夫妻が腕を振るい、ペルー、グアテマラ、キリマンジェロの豆をブレンドしたこだわりの自家焙煎コーヒーや、パイ生地にミンチやゆで卵、玉ねぎなどで作ったあんを入れたアンデス料理などを提供する。
上田さんは、「コーヒーは深いコクに加え、飲んでいるうちに苦みが甘みに変わる」と太鼓判。料理にはペルーの香辛料も用いるため、異国気分が味わえる。
施設横の畑で栽培した野菜を料理に使っていくほか、上田さんの友人が講師を務める英会話などの教室も開催している。
営業時間は午前10時―午後4時。月、火曜定休。問い合わせは上田さん(TEL080・5345・3421)。
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2018年2月1日09:00
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大雪
「交差点の曲がり角の雪でわだちにはまり、軽自動車のタイヤが空転して動けなくなった。通りがかった男子高校生4人が押して下さったが空転するばかり。中年の男の方がハンドルを真っすぐにと教えて下さり、女性の方が見守って下さって、高校生4人が後方に押して下さり何とか抜け出した。…こんなに大勢に助けて頂いたのは初めて。」
石川県の地方紙「北國新聞」の読者投稿欄「地鳴り」はこのところ、こんな投書で埋まっている。金沢市の知人で80歳過ぎのKさんが、あちこちに線を引いて送って下さった。筆者も50年ほど前、同市で3冬過ごしたので、情景がよくわかる。
除雪が出来ていない狭い道を車が通ると、さらに雪がたまり、車輪がはまってしまう。雪の捨て場がなく、車で乗り出せない家も多いという。「バスも停車場所が雪の小山になっていたりして、年寄りには乗り降りが大変」とも。
Kさんは6年前、筆者のNHKラジオ深夜便の放送を聞いて、北國新聞を配達する30代の女性Mさんと共同で、長らく丹波新聞を購読して下さっていた。何の縁もない丹波のニュースでも熱心に読んで下さっていたほどなので、北國新聞なら隅々まで読んでおられるのだろう。
寒中見舞いに猪肉を送ったら、皆で鍋を囲む写真を添えて礼状が届いた。(E)
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2018年2月1日09:00
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「配慮」
テレビを見ていると、「もうちょっと穏当にできないのか」と、報道の仕方が気になることがある。遠いテレビの世界の事ではなく、地域紙記者の自分が書いた記事、撮った写真が、知らず知らずのうちに誰かを傷つけることがあり、報道の暴力性について考えざるを得ない。
例えばイベント時の写真撮影。写真に写りたくない、紙面に登場したくないという方への配慮をどうしたらいいか。地域紙記者仲間に聞くと、その地域では、開会前の諸注意で、新聞社が取材に来ていることを参加者に伝え、新聞に載ることがあるかもしれないと伝えるのが慣例化しているそうだ。以前取材したプライバシーに深く関係する講座では「写真に写りたくない人の席」が主催者によって設けられていた。開会前の主催者からの注意説明の時に、「写りたくない人はいますか」と手を挙げてもらうのもいいかもしれない。ただ、出入り自由のイベントなど、参加者に意思確認できないものも多い。
「新聞に載ってうれしい」と思う人ばかりではないということを常に頭の片隅に置いていたい。(足立智和)
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2018年2月1日09:00
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「三ッ塚マラソン大会」出場ランナー募る...
「第30回丹波市三ッ塚マラソン大会」(同実行委員会など主催)が5月13日、三ッ塚史跡公園(同市市島町上田)を発着点とするコースで行われる。10キロ、5キロ、3キロ、ジョギングの部(3キロ)の4部門。2009年の世界陸上ベルリン大会女子マラソン7位入賞者で、高砂市出身の加納由理さんがゲストランナーとして出場する。
10キロの部は15歳以上(中学生不可)。5キロの部は中学生以上だが、女子は中学生不可。3キロは小学4年生以上、ジョギングの部は年齢不問。参加費は一般3200円、中学生以下1100円、ジョギング600円。
ジョギングの部を除き、上位6人が表彰される。10キロは1時間5分、5キロは35分でタイム計測を打ち切る。受付は午前7時半からで、9時半スタートの5キロの部を最初に、10キロ、3キロ、ジョギングと続く。
所定の申し込み書で申し込むか、インターネットや携帯サイトの場合はランテス(http://runnet.jp/)、JTBスポーツステーション(https://jtbsports.jp/)などで申し込む。いずれも3月9日が締め切り。エントリーに関する問い合わせは三ッ塚マラソン大会エントリーセンター(TEL0794・70・8200)、大会に関する問い合わせは同大会実行委員会(春日住民センター内、TEL0795・88・5057)へ。
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2018年2月1日09:00
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16.寒さ利用し“寒仕込み”
新しい年になりました。この一年また穏やかな日々でありますようにお祈りします。
寒い日が続きます。一年のうちで最も寒く冷たい寒の時期です(1月5日の小寒から大寒の最後の日2月3日の節分まで)。この寒さを利用して長期保存食を作る寒仕事があります。寒さのため雑菌が少ないからでしょうか、この時期の水は腐らないと言われてきました。この事を利用して一年間食べる、味噌・酒・そうめん等の寒仕込みが行われます。寒の気候を利用した昔の人の知恵や力には感心します。
寒仕事と言っても、私は、お味噌を仕込むことと寒餅を搗くぐらいですが。母は、寒茶を作ったり、お餅を搗いてかきもちを作ったり、寒の水を汲み置いたりしておりました。
お味噌については書いたことがありましたので、今回は、寒のお餅について書くことにします。一説によると、寒の時期に作った物は腐りにくく長持ちすると言う事から、寒についた餅を食べると一年粘り強く健康に暮らせると言い、おまじない的な意味もあるようです。私は、お餅を搗いて、のし餅にして、少し堅くなれば切って、食べて、残りを冷凍保存するだけです。姑の好物、糯米にうるち米を入れたこがね餅(あられ餅)も作ります。母は、のした餅を薄く切り、干して、あられやおかきを作ってくれました。薄く切ったお餅を藁で編み込み、吊るし柿ならぬ吊るし餅をたくさん作り、日光や風に当たらないように部屋の中に干していました。そうして出来上がったおかきは、缶に入れて保存して、焼いたり、油で二度揚げしたり、最近では電子レンジにかけたりして折々のおやつになっていました。味も、黒豆を入れたり、干しえび・青のり・胡麻・卵・砂糖など色々と工夫してくれて楽しみでした。
寒い中、家族のために手間暇を惜しまず、当たり前のように毎年作ってくれていたことは、愛情だったのだと今更ながら身に沁みます。今年は私も少しかきもちをつくってみようかと思っています。
寒い日々、お健やかにすごされますように。
* * *
〈おぜんざい〉
お正月のお餅や寒の餅などお餅がありましたら、おぜんざいを作ってみるのはいかがでしょうか。小豆はいきなり煮始めても大丈夫です。一度茹でこぼしをして、時間の助けを借りてゆっくりと煮ます。お豆さんがいつも水の中にあるぐらいの水の量で、1時間ほど煮て様子を見てください。お豆さんが潰れるくらいに煮えていれば味を入れます。小豆の40%から80%のお好みの量のお砂糖を一度に入れずに何回かに分けて味を見ながら入れてくださいね。そして、最後に少しの塩です。そこに、お餅を入れて煮ると出来上がりです。
(野口 歩 18.1.28掲載)
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2018年2月1日09:00
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「住之江の庭」再生へ 福住の住吉神社 ...
写真・観光資源として再生される「住之江の庭」=兵庫県篠山市福住で
兵庫県篠山市福住の住吉神社の境内にある、世界的に著名な作庭家で日本庭園研究の権威、重森三玲氏が手掛けた「住之江の庭」を観光資源として再生する事業が2月から始動する。その最初の事業として2月4、12の両日に福住コミュニティセンター(同市福住)で、専門家を招いた講演や意見交換、現地見学を行う催しが開かれる。今後、地域内外の人を巻き込み、庭の価値について理解を深めたり、工法を学んだり、交流しながら再生を進め、地域内外へとアピールする。参加者を募集している。
昨年10月、福住地区まちづくり協議会の有志、町並み案内人グループ、同神社氏子らで篠山市西京街道拠点形成協議会(土井忍会長、22人)を設立。文化庁の観光拠点形成重点支援事業の採択を受け、今年度から3カ年で同庭の再生をはじめとする各種事業に取り組むことになった。
2月4日(午前10時―正午)は、兵庫県名勝部門ヘリテージマネージャー連絡会代表の藤井秀明さんを講師に迎え、講演や現地見学があるほか、これからの管理、運営、活用方法を参加者で話し合う。
12日(午後1―4時)は、重森氏から直接指導を受けた日本庭園研究家の西桂さんが講演。同マネージャー連絡会副代表の藤原正彦さんが、修復が必要な個所と修復方法、必要な管理作業などについて説明する。
定員40人。参加無料。両日に出た専門家の説明や参加者の意見をもとに新年度以降、再生作業を本格化させる。
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2018年2月1日09:00
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野生児、スケートリンクに放たれるの巻
もう誰も彼を止められない、追いつかない、こちらの体がモタナイ。そう、彼とは野生児チビタであるのは言うまでもない。外は大雪、なのに、止まることを知らない回遊魚のごとく、約5時間半スケートリンクを回り続け、頭から湯気が出そうなほど元気な疲れ知らずの彼。お姉ちゃんもうれしそうに滑ったり、回転を黙々と練習。ひとまず、引きこもらず、雪道を我慢してついてきて良かった。
そもそも母ちゃんは雪の日の乗車は大嫌い。娘を妊娠中、突然の大雪の道中で、前の車の急ブレーキに驚き、自分もブレーキかけたら一回転し、頭の毛穴が広がるほど血の気が引いた経験がある。だから今回の大雪でも引きこもりを決めていた。が、子どもたちと父ちゃんはもうウンザリ。あえてノーマルタイヤでいたのに、あえなく雪用タイヤに変え、結果、週末に子どもたちはリンクへと解き放たれたのだ。
スケートは去年一度経験済み。リクエストで今回が2度目。昔はもっと滑れたはずの母ちゃんはコワゴワ。子どもたちは出だしそろそろだったのが、あっという間にスイスイ。しかもチビタは持ち前の人懐っこさでベテランおじさんを捕まえて個人レッスンまで受けていた。こけ方、足の運び方、スピードの落とし方、たくさん教えてもらい、とうとうおじさんから「驚きの体力と速さ」とお墨付きまで頂いた。得意満面の真っ赤なホッペが横をすり抜けていくのを見ながら「何せ畑と川で鍛えてますんで」と一人苦笑するしかなかった。(古谷暁子・ブルーベリー農家)
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2018年1月30日09:00
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葉物野菜を水耕栽培 氷上町稲畑のどろん...
写真・後継者問題を真剣に考え、ハウスでの軟弱野菜の水耕栽培に参入した稲畑どろんこ会=兵庫県丹波市氷上町稲畑で
兵庫県丹波市氷上町稲畑の農事組合法人稲畑どろんこ会(梅垣嘉位組合長、9人)が、ビニールハウスを建設し、葉物野菜の水耕栽培を始めた。「水からうまれたお野菜」のブランド名で展開している。農業後継者の確保という課題があり、気候の影響を受けにくく経営が安定する、女性がアルバイトで作業できるなどのメリットから、栽培品目の見直しに取り組んだ。「将来、稲畑の女性のアルバイト先になれば」と同法人は期待している。
10アールのハウス1棟で、リーフレタス、サンチュ、ワサビ菜の3種を栽培している。クボタの水耕栽培システムを導入。台所の流し台のような形をした樹脂製の槽で、市の水道水と液体肥料を循環させて育てる。
昨年12月から出荷を始めた。10枚ずつ袋詰めし、100円で販売。JA丹波ひかみのとれたて野菜直売所(氷上町)のほか、阪神間のスーパーにも出荷している。
ハウスの中を3つのブロックに分け、端境が生じないよう時期をずらしながら栽培する。同JAの補助金を活用し、1100万円を投資した。
同法人は、同自治会の3分の2にあたる33ヘクタールの農地を預かっている。法人化して以降、自分たちが年老いた後、同自治会の農地を守ってくれる農業後継者の確保策を考え、栽培品目の見直しや研修生の受け入れなどを行ってきたが、20代や30代の若者は有機農業などこだわりの農法を好み、広大な農地を管理するような農業は好まれない事実に直面。そこで現実的に農地を維持する方法として、女性と定年退職後の世代に目をつけた。
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2018年1月29日09:00
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危険空き家2軒を除却 篠山市 初の略式...
写真・危険空き家を除去する略式代執行を行う前に代執行宣言を行う横山部長ら=兵庫県篠山市福住で
篠山市は、国の「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づき、同市福住で1月25日、後川新田で26日、建物所有者に代わって市が危険な空き家を除却(解体、撤去、処分)する略式代執行に着手した。同市では初の措置。昨年10月20日―12月6日に公告を行ったが、所有者が現れなかったため、市長が判断した。
福住の空き家は木造2階建住宅(床面積56平方メートル)。屋根瓦が、接する市道に崩落し、市が緊急安全措置をとっていた。後川新田の空き家は、木造平屋建住宅(同約50平方メートル)。その大半が倒壊し、建築部材が飛散すると危険で、衛生上も有害だと判断した。いずれも所有者や相続人に関する手掛かりを調査したり、近隣住民への聞き取りなどを行ったが、分からなかった。
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2018年1月28日09:00
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獣害対策現地研修会の参加者を募集 2月...
篠山市は2月26日午前10時―正午、矢代公民館で獣害対策現地研修会を開く。柿の木の有効活用事例の講義や、屋外で柿の木の剪定実習などを行う。参加者を募集している。定員20人(先着順)。参加無料。
市は獣害対策として、集落ぐるみで野生動物を引き寄せない対策を推進している。集落には柿などの放任果樹が多くあり、サルなどの餌になっていることから、研修会では不要木を伐採する対策のほか、農業改良普及センターから講師を招き、柿の利用を促進するための剪定技術を学ぶ。
申し込みは、2月16日までに市農都環境課(TEL079・552・1117)。
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2018年1月28日09:00
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平谷拓男氏訃報
平谷拓男氏(ひらたに・たくお=元県立猪名川高校校長、元氷上西高校教頭)1月24日午前4時、脳こうそくのため伊丹市内の病院で死去、77歳。丹波市氷上町絹山出身。自宅は伊丹市中野東2ノ222。葬儀は27日おこなわれた。喪主は妻、紀子(のりこ)さん。
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2018年1月28日09:00
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第553問
バングラデシュに「篠山」の名を冠したホテルの建設計画が進んでいます。バングラデシュがあるのはどの地域?
1.ヨーロッパ
2.アジア
3.アフリカ
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2018年1月28日09:00
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歩くこと
「おれのひつぎはおれがくぎうつ」。革新川柳の先頭に立った河野春三という川柳作家の句だ。
死人が、自分の幕引きをみずから図るというのは荒唐無稽だが、生きることへの気迫に満ちた構えのようなものが伝わり、秀逸だ。
先日、歩くことを推奨し、ノルディックウォーキングの普及を図っている「たんばエヌウォーカー倶楽部」の余田幸美さんの講演を聞いた。その中で河野の川柳を思い出す話があった。「棺桶に自分の足で入るぐらいの気持ちを持ちましょう」。これもまた荒唐無稽だが、歩くことへの気構えが伝わってくる。
余田さんは講演で、「筋肉は正直者なので、使えば保たれる。年齢に関係なく筋肉を使うことが大事。筋肉の減少を防ぐ簡単な方法は歩くこと」と力説された。最期は自分の足で棺桶に向かうほどの気構えを持ち、日頃、歩くことに取り組む。うなずける話だった。
歩くことは身体の健康につながるのはもちろんだが、創造の源でもあるとしたのは、棋士の升田幸三だった。「足でいろんな人をたずね歩く。これが読みにつながり、創作につながる。将棋も足なんだ」。定跡にとらわれない新しい将棋の指し手の創造に自分の一生を賭けるという意味の「新手一生」を掲げた升田の姿勢の源は歩くことだった。
歩くことを改めて見直したい。(Y)