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切り抜き詳細
発行日時
2015-3-15 8:29
見出し
撤去で生郷と合意 高谷川のパラペット 柏原排特の抜本対策検討
リンクURL
http://tanba.jp/modules/news/index.php?page=article&storyid=2230
記事詳細
丹波市氷上町東地区や柏原町の一部で床上床下浸水被害が相次いだ2004年11月の台風23号後に設置された高谷川のパラペット (水防柵) について、 生郷自治振興会は12日、 撤去に同意した。 代替措置として、 県は柏原川と高谷川のしゅんせつをし、 市は土のうを積み、 高谷川に流れ込む北柏原川 (柏原排特) の抜本的対策を講じる。 撤去の影響が大きいと見られる流域の 「コモーレ丹波の森」 と今後協議する。 写真・パラペット撤去が予定されている国道176号交差下流=柏原町母坪で 国道176号より上流の同柵起点の高谷橋から排特との合流点まではすでに撤去済み。 しゅんせつし河床を下げる作業に入る。 排特の合流点から国道交差下流の北口橋間で既存堤防より低い部分に、 土のうを積む。 同柵は、 加古川の水位が上がり、 高谷川の水が逆流するのを防ぐ暫定措置。 柏原川と高谷川の合流点 (氷上町稲継) から高谷川と柏原排特に沿い延長1・5㌔設置。 同柵の設置時に、 「加古川背割堤完成後は撤去」 と地元と約束していた。 近年、 雨の降り方が激しく、 昨年、 一昨年と生郷自治協議会は関係自治会と連名で柵の残置や撤去を先送りするよう県に要望してきた。 丹波土木事務所によると、 背割堤ができた上に水防柵を残しておくと、 現況の堤防の高さ以上の水が下流に流れ、 下流にかかる負担が大きくなるという。 実際、 沼貫地区では背割堤完成後、 増水するスピードが早くなり、 以前より早く樋門を閉めなければならなくなる影響が出ている。 昨年の豪雨では農地が冠水、 農業用ポンプ場が浸かる被害を受けた自治会もあった。 同土木事務所は、 高谷川の逆流はなくなり、 水位も下がり、 上がった水位も急速に下がるようになったと背割堤の整備効果を説く。 また、 同柵は老朽化で一部破損しており、 残すのは望ましくないという。 「下流域への影響を考えると、 苦しい決断だが取ることにした」 と同土木事務所河川課。 里尚自治振興会長は、 「川のそばを流れる市道をかさ上げし堤防代わりすることなどを希望したが、 すぐに対応は困難とのことだった。 しゅんせつや土のうは、 応急的水防対策。 高谷川に流れ込む柏原排特の水量を減らすことが抜本対策だ。 早く排特の方向付けを」 と注文をつけた。 丹波市建設課によると、 柏原排特のあり方について検討委員会を設けたものの、 8月16日豪雨災害の対応もあり、 今年度は会議未開催。 「新年度に開くよう準備をしている」 とする。 12日の生郷地区の会議にコモーレを含む流域の柏原町母坪自治会は参加していない。 また、 氷上工業団地会も柵の存置を求める要望書を提出している。 コモーレの前川隆正社長は、 「柵のおかげで助かってきた。 代わりの対策がなければ必ずあふれる。 対症療法でなくあふれさせない予防を考えてほしい」 と訴える。