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切り抜き詳細
発行日時
2015-1-20 14:02
見出し
南極100㌔執念で完走 岡崎健一さんが報告会
リンクURL
http://tanba.jp/modules/people/index.php?page=article&storyid=1112
記事詳細
昨年11月に南極100㌔ 「アイスマラソン」 完走という日本人で2人目の快挙を成し遂げた岡崎健一さん (39、 丹波市山南町谷川) =丹波新聞12月7日号で報道=が谷川区の新春企画報告会で、 超過酷なレースの模様や自分の夢、 考えなどについて話した。 要旨を紹介する。 ◆子供の頃から憧れ 子供の頃、 世界地図の 「下の方の白い部分は何や」 と父に訊いたら、 「どこの国でもない。 寒くて誰も行けへんとこや」 と言われ、 それ以来南極への憧れのようなものを持っていた。 6年前からフルマラソンを始めたが、 小野裕史という実業家の方が南極マラソンを完走された講演を聴いて、 参加の決心を固めた。 飛行機を何度も乗り継いで南米最南端、 チリのブンタ・アレナスまで丸3日。 ここから小型の飛行機で4時間半で大会会場に着いた。 南極大陸の中でも極地に近く、 北部の日本の昭和基地よりさらに寒い。 テントの中のベッドで寝る時、 手足を出したら確実に凍傷にかかると言われた。 ◆日本人は1人だけ 集まった選手はフル、 ハーフマラソンも合わせて16カ国から50余名。 うち100㌔は8人で、 日本人は私1人。 大会前日は素晴らしい天気だったが、 当日朝は気温マイナス14度で風速14㍍。 前方が全く見えず、 てっきり中止と思っていたら、 フルとハーフマラソンは延期だが100㌔は実施するとのこと。 主催者が 「100㌔はクレージーレースだから天気は関係ないだろう」 と言ってのけるのに唖然としたが、 断念した2人を除く6人が 「お互い、 生きて帰って来ようね」 という風に肩を組んでスタートした。 1周10㌔のコースを10回廻る。 最初はほぼ順調だったが、 30㌔で気温がさらに低下し気温はマイナス27度、 風も強まってシャツやゴーグルがバキバキ音がする程凍りついて何も見えない。 コースも新雪が深くなり、 専用の靴でも埋まりそうだ。 40㌔地点で1度着替えたが、 汗をかくとたちまち元通りに。 50㌔地点で4位につけていたが、 1位のチャン選手 (中国) に1周抜かれてしまった。 風速は30㍍になり、 歩くしか仕方がない状態が続いた60㌔地点で3位のノルウェーの選手が目前という情報が入り、 入賞圏内というので俄然勢いづいた。 3㌔進んでその選手を抜いて3位に浮上。 しかし70㌔地点では手袋まで凍って蛇行しながら走る始末。 思考力が衰えてこの頃の記憶は断片的にしか残っていない。 80㌔でついにドクター・ストップがかかった。 テント内での医師の診断に、 「まだ続けられる」 と応答。 医師が丁寧に見てくれ、 周りの人達からチョコレートやバナナを与えられるが、 4位の選手に抜かれないかと、 時間ばかり気になる。 再び走り出したが、 ただ 「何とか早く終わってほしい」 と思うばかり。 執念だけでついにゴール・ゲートに飛び込んだ。 17時間34分48秒で3位入賞。 感激の涙もすぐ凍りつくので思う存分には泣けない。 日の丸の旗を振り回しながら、 「日本って良いなあ」 と初めて実感した。 ◆他人の1.1倍めざす 私は中学生時代、 勉強も体育も中ぐらいの成績だった。 中3の時、 何でも他人の1・1倍やろうと決心して実行した。 毎日続けると1年では1カ月分多くすることになり、 成果が上がったように思う。 地元の兵庫パルプに10年半勤めた間も、 毎日10―15分早く出勤。 その後、 中国・大連のIT企業に入り、 帰国してから独立起業した。 高校、 大学で駅伝の選手をしていたが、 マラソンを始めたのは6年前から。 2013年に南極のレースを申し込んでからは、 トレーニングとして毎日曜に10週連続フルマラソン完走し、 同じく4週連続100㌔走破。 2日がかりの佐渡一周 (208㌔) マラソンや沖縄一周 (314㌔) の60時間レースも走り通した。 今年は3月にヨルダンの砂漠を走る250㌔大会を申し込み、 今度こそ優勝をめざしたい。 来年以降には北極マラソン、 エベレストマラソンへの挑戦を考えている。 最後に皆さんに、 「人生の大きな喜びは、 『君には出来ない』 と世間が言うことをやることだ」 というウォルター・バジョットの言葉を伝えたい。