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切り抜き詳細

発行日時
2015-1-15 10:51
見出し
阪神淡路大震災から20年
リンクURL
http://tanba.jp/modules/column/index.php?page=article&storyid=4111 阪神淡路大震災から20年への外部リンク
記事詳細
 神戸の建築家、 野崎隆一さんからの年賀状に 「阪神大震災から20年、 現在の仕事が最も長いキャリアになりました。 6回目の年男、 長い人生で自分に何が出来たのか、 出来なかったのか、 節目の年にゆっくり考えたい」 とあった。 ▼野崎さんは東京のデベロッパー (都市開発会社) 勤務の後、 父の建材輸入商社の後継者として神戸に戻り52歳の時、 大震災に遭った。 ボランティアで被災住宅の修理や建て替えの相談を受けるうち、 中途半端では気がすまなくなり、 会社は弟に任せて退職を決断。 コンサルタントに転じた。 ▼倒壊マンションの建て替えや市場の再建、 気心を知った人同士の共同スペースを備えた 「コーポラティブハウス」 など多くの案件をまとめ上げたが、 対立する権利者の意見調整、 資金の調達方法、 役所との折衝など難問続き。 訴訟が最高裁までもつれ込んで、 建て替えが実現した時、 元の居住者は2割に減っていたという苦い思い出もある。 ▼収入は激減し、 不安とプレッシャーが募る心を支えてくれたのは、 復興に向かっての高揚感と、 同じ志の人達とのつながりだった。 ▼ボランティアや専門家らが毎年開く 「i(アイ)ウォーク」 で再会した野崎さんは 「レールに乗せられただけで終わるのかと思っていた人生が、 震災で大きく変わったのは確か」 と、 晴れやかに話した。(E)