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切り抜き詳細
発行日時
2014-12-21 9:14
見出し
庶民の暮らし
リンクURL
http://tanba.jp/modules/column/index.php?page=article&storyid=4093
記事詳細
今年も押し迫ってきた。 そこで、 こんな小話―。 暮れの大掃除がやっと終わり、 「これで来年は良い年になる」 と安堵していると、 いつの間にか座敷の真ん中に無精ひげをはやした男がいた。 それは貧乏神。 あわてて貧乏神を追い出し、 ほっとしたのも束の間、 上の方から 「そんなに押すな。 また落ちる」 という声が聞こえてきた。 ▼貧乏神がまとわりつき、 どうにもこうにも貧しさから抜け出せない。 苦しい暮らしが続く。 なのに、 貧しさや苦しさをネタにして笑い飛ばす。 底抜けのたくましさと明るさ。 それは楽天主義と言い換えられる。 ▼苦悩していない人と、 苦悩を抱えている人。 どちらが長生きできるかを調べたデータがある。 言うまでもなく、 長生きするのは苦悩していない人。 ▼家計の経済力や病気など、 概して苦悩の種は誰も似たり寄ったりだ。 要は、 それにへこたれるか、 そうでないか。 対処によって、 苦悩する人か苦悩しない人かに分かれる。 その分岐点は楽天主義かどうかだろう。 ならば楽天的に生きるに限る。 ▼麻生財務相が選挙運動の街頭演説で、 「利益を出していない企業は運が悪いか、 経営能力がないかだ」 と述べた。 中小零細企業の実態を理解しての発言とはとても思えない。 庶民は楽天的に生きても、 政治家は、 庶民の暮らしに悲観的であるべきだ。(Y)