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切り抜き詳細

発行日時
2014-12-11 9:06
見出し
高倉健 晩年の作品
リンクURL
http://tanba.jp/modules/column/index.php?page=article&storyid=4080 高倉健 晩年の作品への外部リンク
記事詳細
 テレビで高倉健を追悼する後期の作品を何本か観た。 竹田城ブームを引き起こした遺作の 「あなたへ」 は、 先立った妻 (田中裕子) の故郷の海へ散骨に行き、 「自分は彼女のことがわかっていたのか」 と自問する主人公の想いが切ない。 ▼元特攻隊員だった漁師役の 「ホタル」 では、 やはり薄命の妻を田中が演じる。 妻の名をとった 「とも丸」 が建造25年後、 妻の死からは10年後に廃船となり、 浜辺で燃やして別れを惜しむラストシーンは、 高倉の黙って見つめる顔だけで、 どんなセリフをもしのいで胸に迫ってくる。 ▼ 「あなたへ」 の撮影の合間に撮られたドキュメンタリーで、 彼は 「役にかなった暮らし方をしていなければ、 人の心には訴えられないのでは」 と話していた。 ▼端正な顔で売り出したニューフェースの頃は、 全くの大根だったそうだ。 大スターにのしあがらせた任侠シリーズが、 やがて行き詰まってきた頃に転機となった 「八甲田山」。 完成するまでの3年間、 無収入の高倉は、 持ち家も愛車も売り払うほどに打ち込んだという。 ▼以後の、 人生の哀しみをじっと胸奥に秘めた役柄。 そして哀しみを背負って生きているのは、 主人公ばかりでなく世の中のそこここにいる。 そんなことを知らせることで、 晩年の作品群がほのかに光を放ち、 共感を呼び寄せるのだろう。 (E)