パソコンとスマートフォンのウィルス対策大丈夫ですか?
あっぷ丹波がお奨めするウィルス対策ソフトはこちら
今なら1台あたり年額約450円から
さらにさらに期間限定で1台あたり年317円!!

オルビス

切り抜き詳細

発行日時
2014-11-27 9:28
見出し
時計の針を戻せるか
リンクURL
http://tanba.jp/modules/column/index.php?page=article&storyid=4061 時計の針を戻せるかへの外部リンク
記事詳細
 8月の丹波市豪雨災害から100日余り―。 被害のひどかった市島町前山地区に行くと、 時々ふらりと立ち寄る場所がある。 ボランティアで土砂を取り除く作業を行った谷上地区公民館だ。 発生から1カ月ほどたっていたが、 何も手をつけられていなかった。 そして、 今も取り除ききれていない、 たくさんの土砂が入ったまま、 廃墟のようにひっそりとたたずんでいる。  災害当初は、 被災地周辺ではたくさんの重機が動き、 トラックが行き交い、 ボランティアが活動していた。 復旧工事が進むと、 皮肉なもので、 もともと静かだった山里が、 傷跡だけを残して余計に寂しさを感じる。   「災害は、 その時代、 その地域の矛盾や問題点について、 時間を先送りにし、 暴き出すということ。 『その地域の問題を解決していけ』 というメッセージである」。 復興プランの骨子をまとめるビジョン懇話会での委員の発言だ。 農地や山は荒れ、 暮らしの安心・安全が損なわれ、 商業はなりたたず、 人口は流出する。 なるほど、 10年、 20年先の丹波市の姿を、 早送りして見せてくれているというのだ。  市は復興プランの策定に向け動き出した。 「安心・安全のまちづくり」 「人口」 「コミュニティ」 「森林」 「農業」 「住まい」 の6つを重点分野と位置づけ、 過疎化や農業の担い手不足といった、 これまで地域が抱えていた課題解決も含めた計画とし、 事業展開の期間を 「5年」 とした。  被害の大きかった前山が抱える今後の課題は、 丹波市全体が抱える課題でもある。 たった一晩で先に行き過ぎた時計の針を、 丹波市や市民は5年間でどこまで巻き戻せるか。(芦田安生)