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切り抜き詳細

発行日時
2014-11-13 11:09
見出し
キーワードは美しい里山
リンクURL
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記事詳細
  「むかし、 むかし、 お爺さんは山へ柴刈りに、 お婆さんは川へ洗濯に」 なんて今の子に話したら 「柴刈りって?川で洗濯?」 って言われそう。 でも、 最近、 地元の市島町鴨庄地区で行われた2つの催しに参加して、 実はその柴刈りはすごく大切なことなんだと感じた。  まずは国蝶のオオムラサキが舞う里山を作っていこう、 そしてそこから自然環境を考えてみようというイベント。 子どもたちとドングリを植えたり、 森の中の植物を観察したりと楽しみながら勉強しようというものだった。 蝶の餌となるエノキやクヌギが減り、 準絶滅危惧種にまでなっているという。 そもそも里山は、 昔は人間にとって自給自足の要であり、 伝統文化が生まれた場所でもあり、 また多種多様な生物の生息地でもあったはずなのに、 その里山が荒れているという。  次に自治会が集落周辺の里山林を整備するために、 木材コーディネーターを呼んで森の多様性を勉強したり、 森林の健康診断をし、 長期にわたり整備していく事業に参加させてもらった。 聞くと、 おじさんたち世代が若かりし頃に植林をして森を作ってきたのに、 国産の建材需要が減り、 次世代が森林から遠のき、 さらには森で子どもたちが遊びにくくなっているのを懸念しているとのこと。  森を守っていくんだという強い思いと同時に愛おしく思われている様子は、 正直母ちゃんは足元にも及ばない。 この里山の美しさは長い年月をかけて人が創り出したもので、 自然との調和が織り成すものなんだと感じた。 (古谷暁子・ブルーベリー農家)