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切り抜き詳細

発行日時
2014-11-9 8:55
見出し
本物
リンクURL
http://tanba.jp/modules/column/index.php?page=article&storyid=4038 本物への外部リンク
記事詳細
 私事だが、 代表を務めている丹波市の劇団 「椎の実」 の団員と共に、 秋田県小坂町にある劇場 「康楽館」 の舞台に立った。 秋田県で開催の国民文化祭に出演したからだ。 ▼康楽館は明治43年の建築で、 日本最古級の芝居小屋。 12年前には国の重要文化財に指定された。 今も大衆芝居が催される一方、 名だたる役者がその舞台に立っている。 楽屋の板張りの壁には役者の落書きがあり、 平幹二朗、 仲代達矢らのサインもある。 ▼舞台で演じてみて、 客席との一体感などに醍醐味を覚え、 著名な役者がここでの公演を望むという理由が、 素人ながらわかる気がした。 劇場として 「本物」 だからだ。 とはいえ、 その歴史には盛衰があった。 テレビの普及などで1970年以降、 使用が途絶えた。 ▼復興したのは16年後。 「活用してこそ文化財」 と、 町の人たちの情熱でよみがえった。 建築様式として本物の価値はあっても、 人々の努力がなければ本物の劇場としての真価は発揮し得ない。 本物の背後には、 人々の献身的な営為がある。 ▼康楽館のスタッフに 「丹波」 と聞いて浮かぶものを尋ねると、 「黒豆と栗」 との返答だった。 兵庫丹波の位置がわからないというこのスタッフですら、 黒豆と栗は知っていた。 まさに本物。 それもこれも、 丹波の風土に加えて献身的な営為があるからだ。(Y)