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切り抜き詳細

発行日時
2014-10-23 8:44
見出し
体験基に7冊目小説 昭和の時代振り返る 西安勇夫さん「本卦還り」出版
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記事詳細
 作家の西安勇夫さん (61) =丹波市市島町与戸=が7冊目の小説、 「本卦 (ほんけ) 還り」 (税込1200円、 東京図書出版) を出版した。 還暦の主人公が40年ぶりの山東中学校同窓会をきっかけに、 様々な事象と自身の経験を重ね合わせながら、 昭和の時代を振り返る内容。 西安さん自身の体験を基にしたフィクション。 丹波地域の固有名詞が多く登場する。 写真・昭和の時代を振り返った小説「本卦還り」を発行した西安勇夫さん   「友からの年賀状」 「還暦」 「Amigo」 「捜索」 「戦前」 「高度成長期の寵児 (ちょうじ)」 「失われた20年」 「安定成長期」 「再会」 の9章から成る。   「戦前」 の章は、 「自分が生まれる前のこと。 学校で教わったのはほんの一部で、 知らないことが多く、 調べれば調べるほど興味がわいた」 と話し、 日中戦争から第二次世界大戦に至る戦争への道のりを事細かに表現した。 好きなコラムニスト山本夏彦さんの文章も引用し、 厚みを持たせた。 戦後の自分の少年時代、 自動車部品製造会社でのサラリーマン生活などを思い起こし、 経済の変動、 社会の変化をとらえ、 同窓会本番の様子で締めるなど、 硬軟織り交ぜた。  西安さんは、 「子ども時代は貧しかったが、 家族が寄り添って生活し、 楽しい思い出が残っている。 高度成長が暮らしを少しずつ変えた。 金が全てのような風潮の今、 日本の良さが失われつつある。 日本人の心を取り戻すきっかけになれば」 と執筆の動機を話している。  篠山産業高校を卒業後、 ハイレックスコーポレーションに入社し、 アメリカの現地法人副社長などを経て退職。 2005年に作家デビューした。  発売記念サイン会を26日午後2―4時にゆめタウン (氷上町本郷) で開催する。 西安さん (0795・85・1317)。