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切り抜き詳細
発行日時
2014-10-19 8:42
見出し
原子力防災学んで 住民学習本格スタート 3月までに81自治会で 篠山市
リンクURL
http://tanba.jp/modules/news/index.php?page=article&storyid=2112
記事詳細
篠山市は、 市内の全自治会を対象にした 「原子力防災学習会」 をスタートさせる。 現在、 今月23日から来年3月までに、 約80自治会が開催を予定。 担当の市職員が学習会に赴き、 学習会開催の経緯を説明し、 住民とともに原子力防災の概要を学ぶ。 今年4月に県が発表した福井県の原発が事故を起こした際の拡散シミュレーションで、 国際基準を超える放射能が降ると予測された篠山。 市は、 「住民のみなさんにも平常時だけでなく、 事故時を想定して、 何を知り、 何を考え、 何を学ぶべきかを知ってもらいたい」 と呼びかけている。 篠山市は福井県の高浜原発までの距離が45―70㌔。 県のシミュレーションでは、 同原発が事故を起こした場合、 甲状腺被ばく量が101㍉シーベルトとなり、 国際基準の2倍超になると予測されている。 学習会では、 「放射能とはどのようなものか」 「被ばくとは何か」 「どうすれば被ばくを防げるか」 など原子力防災の根本的な部分と被ばく対策としての 「安定ヨウ素剤」 について学習。 市職員が司会進行などを務め、 篠山市原子力災害対策検討委員会メンバーで、 兵庫医科大学の上紺屋憲彦さんの講演DVDを上映する。 篠山市では、 福島第一原発事故などを受け、 同委員会を立ち上げて 「原子力災害対策計画」 の策定を目指しているほか、 放射能の一種、 「放射性ヨウ素」 の甲状腺への取り込みを防ぐ安定ヨウ素剤を5万人分備蓄するなど、 対策を進めている。 そんな中、 事故時の対策と並行して、 住民への啓発が重要と判断。 全自治会に学習会の開催を呼びかけ、 7月に1自治会が受講したほか、 今月から3月までに計80の自治会が開催を決めている。 17日には職員を対象にした事前研修を篠山市民センターで実施。 学習会の進め方や、 上紺屋さんのDVDを見るなどして、 知識と心構えを学んだ。 市は、 「原子力災害は、 まずは市職員が理解を深めなければならない」 と呼びかけ、 「学習会は原発の是非を問うものではなく、 防災を学ぶ場所。 わからないことがあれば、 職員が持ち帰って考えるなど、 心を込めた学習にできれば」 とした。 【放射能拡散シミュレーション】兵庫県が今年4月に公表。 福井県の4原子力発電所で、 東京電力・福島第1原発と同レベルの事故が起きた場合の県内への放射性物質の拡散予測を発表した。 予測の公表は昨年4月にも行っている。 篠山市では高浜原発で事故が起きた場合、 1歳児の 「甲状腺被ばく線量」 が国際基準の2倍以上になると予測。 一方、 成人を想定した 「実効線量」 は、 同基準を超える自治体はなかった。