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切り抜き詳細

発行日時
2014-9-28 9:00
見出し
鈴懸(すずかけ)の木
リンクURL
http://tanba.jp/modules/column/index.php?page=article&storyid=3994 鈴懸(すずかけ)の木への外部リンク
記事詳細
 昨年、 フランスに旅したときのこと、 〈鈴懸にたち止まるひと風は秋〉という句を詠んだ。 旅の二日目、 ロアール地方の古城巡りをした。 城までの並木道には大きな鈴懸の樹々。 九月の半ばだったがフランスはすっかり秋、 黄葉も黄落も始まっていた。 日本では見たことのない高さの鈴懸に驚き、 また梢を鳴らす風をいかにも秋らしく感じた。    鈴懸は学名プラタナス、 大きな葉が繁るので日本のいたるところの街路樹に植えられている。 初夏に小さな花を付け、 やがて実をつける。 その実が鈴のようなので名がついた。 いつ覚えたのか記憶はないが 「鈴懸の径 (みち)」 という懐メロがある。 〈友と語らん 鈴懸の径 通いなれたるまなびやの街 やさしの小鈴 葉かげに鳴れば 夢はかえるよ 鈴懸の径〉が一番の歌詞。 ワルツなので覚えやすくて、 今でもふと口ずさむ。 調べたら、 何と戦前の昭和十七年、 灰田勝彦が作曲して歌ったとある。 昭和二十六年に鈴木章治とリズム・エースによって、 少しジャズ風なアレンジで大ヒットした。 灰田勝彦といえば、 裏声を駆使して歌った 「アルプスの牧場」 が印象的で、 何となくハイカラな雰囲気の人だった。  彼の父親は明治時代、 移民政策で医師としてハワイへ移住、 彼はハワイ生まれなのだ。 兄と共に立教大学に進学してからハワイアンバンドを結成、 歌手としてデビュー。 「鈴懸の径」 は母校立教大学の並木径がモデルであるとか。  鈴懸の木は、 九月に入ると青かった実が色づいてくる。 歌詞に季節の言葉はないが、 やはり秋の曲だと思う。