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切り抜き詳細
発行日時
2014-7-3 17:00
見出し
“例年どおり”が難しい
リンクURL
http://tanba.jp/modules/column/index.php?page=article&storyid=3900
記事詳細
先日、 何十年かぶりにUターンした同級生と飲んだ。 久しぶりの故郷で暮らすこの浦島太郎は、 「最近、 近所で子どもを見ぃひんねんけど、 どないなっとんねん」 と苦笑していた。 丹波市の行政運営における最上位計画である 「第2次総合計画」 (計画期間=2015年度から10年) の素案がまとまった。 第1次計画では、 15年度の推計値を 「6万5109人」 としたうえで人口目標を 「7万人」 としていたが、 第2次計画では10年後の人口を、 推計から 「概ね5万8000人程度」 と記すにとどめた。 今年5月末現在の同市の人口は、 6万7774人。 第1次計画によると、 05年7月の人口は7万1115人だった。 この約10年間で3300人ほど減り、 これからの10年でさらに1万人近く減ることになる。 丹波市は、 6つの町が合併したが、 旧町一つがなくなるのと同じ状況だ。 第2次計画の策定にあたる審議会が、 将来人口をどう表現するのかに関心を持っていた。 篠山市では、 目標人口の 「6万人」 になった市を想定した公共事業を次々と実施し、 財政悪化を招いた。 丹波市においても合併後、 「7万人」 はあっさりと下回り、 実情とかけ離れた 「目標」 になってしまった。 普段の取材活動の中でも、 市の財政状況、 学校の統合議論、 過疎化する集落など、 あらゆる場面で人口減少という課題に出会う。 これからの10年を予想することは難しいけれど、 市政をはじめ、 地域、 集落、 各種団体、 そして個人の暮らしにおいて、 これまで以上に1年1年が大切で、 例年どおりが難しい状況になっていくことは容易に想像できる。(芦田安生)