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切り抜き詳細
発行日時
2014-5-15 11:27
見出し
「活性化したまち」って?
リンクURL
http://tanba.jp/modules/column/index.php?page=article&storyid=3852
記事詳細
人口減少社会を迎え、 丹波市は 「若者の定住するまちづくり」 に向けて本腰を入れ始めた。 次代を担う子どもの誕生を祝福しようと、 第3子以降に20万円を支給する 「ツープラス1」、 U・Iターン者が住居を新築する場合などに最大100万円を補助、 起業家の支援に特化した窓口の開設、 増加傾向にある空き家を資源ととらえた活用の模索―などに取り組む。 縦割り行政をなくし、 横の連携を十分にとっていくことが、 せっかくの施策を生かすことにつながるのは言うまでもない。 先日、 柏原中心市街地の活性化を考えるワークショップを取材した。 検討中の計画の中に外部から見た若者の意見を反映するのがねらいだ。 印象に残ったのが、 「人が増えなくてもいい。 静かに暮らしたいと思っている人もいるのでは」 「生活する人を中心に考えて、 地元の人に向けた店がもっとあっていい」 という意見だった。 よく耳にする 「活性化」 は、 とても抽象的な言葉で、 思い描く 「活性化したまち」 の姿が、 人によって違うことを改めて気づかされた。 市の移住促進策がめでたく成果をあげても、 移り住めば 「地元」 の人になる。 その地元は過疎化が深刻化し、 自治会のさらに末端の組織 「組」 を統合せざるをえなくなっている。 自治会はこれを機に役員の負担を減らしたり、 女性役員を登用するなど、 人が減っても暮らしが維持できる方法を模索している。 これもまた、 すばらしい地域づくりだ。 丹波に魅力を感じて移り住む人たちが、 生まれ育った丹波に根をはって地道に暮らしを守る人たちの助けになるような、 もうひと工夫がいりそうだ。(芦田安生)