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発行日時
2014-3-9 9:09
見出し
東日本大震災から3年 支援の手 今も続く 丹波地域
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記事詳細
 3月11日に発生から丸3年を迎える東日本大震災。 復興へ、 丹波地域からの支援は今も続いている。 ◆「人のつながり心強い」 南三陸町派遣の篠山市職員 漁港復興担当、任期終了へ  東日本大震災で受けた甚大な被害からの復旧・復興を支援するため、 宮城県南三陸町役場に派遣されている篠山市役所職員の酒井正幸さん (42) =同市岩崎=が3月末で任期を終え、 新年度から新たに派遣される職員にバトンを渡す。 経済復興の要と言える漁港整備に奔走してきた。 宮城で生活し、 仕事をし、 1年が過ぎる今、 どんな思いを抱いているのか。 酒井さんを訪ねた。   *   *   *   「ようやく町に慣れてきて、 これからという時に南三陸を離れることは、 心苦しいところもある」。 仮設の町役場庁舎の一番奥にある建設課で少しさみしそうに笑った。  19ある同町の漁港のうち、 4漁港の復旧を担当した。 シーズンになると船がひっきりなしに寄せては返した港湾は、 震災による地盤沈下が激しく、 満潮時には水揚げができなくなる。 船を引き揚げる設備も津波によって跡形もなくなっていた。  地盤を元の高さに戻すためには、 90センチのかさ上げが必要。 酒井さんはコンサルタントが設計した図面に基づいて発注された工事を指揮してきた。 4つの漁港で総事業費は2億円を超えた。  基礎が弱り、 少し掘るだけで崩れるコンクリートの壁。 残った建物が崩壊することもあった。 潜水士などの専門業者や特殊な資材が不足し、 思うように工事が進まないこともあった。  それでも酒井さんを支えたのは、 「人とのつながり」 だった。 職員をはじめ、 ボランティアなど全国からたくさんの人が支援に駆けつける。 役場には 「がんばってください」 と激励の電話や手紙も届いた。 仮設住宅で暮らす職員の家では何度も食事をご馳走になった。   「篠山で何かが起きてもきっといろんな人が助けてくれる。 人のつながりってこんなにも心強くて、 すばらしいものだと知った。 もちろん、 送り出してくれた家族や地域の人たちにも感謝の気持ちでいっぱい」  海辺の作業中、 巨大な高波にさらわれそうになったこともあったという。  「ハード面の整備に取り組んでいるが、 自然には勝てない。 だから自分の住む場所の危険性を理解したうえで生活しなければならないと実感した」。 体験したからこその思いを、 篠山に伝えることが今後の使命と考えている。  港湾整備には少なくとも3年はかかる。 新年度の工事の発注を済ませた身として、 また見に来たいと思っている。 「復興支援というけれど、 関西にいて、 東北の物を買うのでもいいし、 観光で東北を訪れるのもいい。 今度はそういう形で南三陸を訪れたいと思っている」  一行政マンとしての支援にひとまずの区切りをつけ、 一人の人間としての支援を誓った。 ◆「黒豆」が結んだ縁 気仙沼の小学校と交流 三輪小学校  丹波市立三輪小学校 (柳川瀬広明校長) は震災発生以降、 津波で被害を受けた宮城県気仙沼市の唐桑 (からくわ) 小学校と 「丹波の黒豆」 をきっかけにした交流を続けている。 唐桑小は三輪小との交流を目的にした授業も実施。 互いに地元の特産を紹介し合うなど、 支援を機に生まれた縁を両校の児童たちはゆっくりとはぐくんでいる。  震災発生後、 丹波市教育委員会は復興支援事業として、 丹波市が支援している気仙沼市の小中学校との交流を呼びかけ、 三輪小は唐桑小を支援することになった。  最初の交流は2011年10月、 当時の三輪小3年生が総合学習の時間で育てた黒豆を唐桑小に贈り、 お返しにと12年6月、 唐桑小3年生が作ったキーホルダーとフカヒレスープが届いた。  2年目には、 三輪小は黒豆栽培とともに丹波市を紹介する手作りパンフレットを制作。 これを受けて唐桑小では、 総合的な学習の一環で 「唐桑発三輪行き」 という単元を立ち上げ、 魚介類など気仙沼や唐桑の自慢をまとめたパンフレットを三輪小に贈った。 当時の唐桑小3年担任からの手紙は、 「黒豆が結んでくれた縁に感謝」 と結ばれている。  今年の三輪小3年生20人も、 黒豆や手紙、 「三輪小クイズ」 を収めたDVDを贈った。 一人ひとりが手紙もしたため、 「町はまだ完全には直ってないみたいだけど、 どんな困難も乗り越えてね」 「私たちは唐桑小学校を応援しているよ。 これからも元気でいてください」 などと復興への応援メッセージを届けた。  三輪小3年の木村千晴君は 「黒豆をいっぱいおいしく食べてほしい」 と話し、 荻野百花さんは 「被災地が早く復興すればいいなと思う。 黒豆は料理しておいしく食べてほしいな」 と目を細めていた。