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切り抜き詳細
発行日時
2013-12-22 8:28
見出し
冬の日のひと時
リンクURL
http://tanba.jp/modules/column/index.php?page=article&storyid=3722
記事詳細
弊紙正月号に向けての慌ただしい編集にようやくめどがつき、 久々に休日らしい休日となった先日。 沸騰しかけていた頭の中をクールダウンしようと、 わが子2人を連れて近所に散歩に出掛けた。 季節は確実に冬へと向かい、 紅葉を終え落葉した木々にとって代わり、 路傍や林縁にはやたらと赤い実が目立つ。 カラスウリがチャボの卵大の真っ赤な実をぶら下げている。 早速、 子どもの目の前で実を割ってみる。 中からは粘液質の汁があふれ出し、 さらにカマキリの頭部にそっくりの黒い種子が飛び出す。 「うげー」 と顔をしかめ、 不評だった。 続いて地を這うようにして茂るフユイチゴを発見。 「食べられるで」 と子どもたちにすすめても躊躇して食べようとしないので、 1つ口に含んでみる。 と次の瞬間、 子どもたちも競うようにして口の中に放り込んだ。 「甘酸っぱいな」 と言うと、 「むっちゃおいしい」 とこたえる。 私が口の中に残った小さな種を 「ブッ」 と吐き出すと、 子どもたちも 「ペッ、 ペッ」 と慌てるようにして吐き出した。 わが子とも自然とも、 久々にじっくりと向き合えた冬の日のひと時。(太治庄三)