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切り抜き詳細

発行日時
2013-10-3 11:48
見出し
Aランク希少種に感嘆 県内で丹波市のみ生息確認 ホトケドジョウとシロシャクジョウ
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記事詳細
 丹波県民局の主催する 「丹波の自然観察ツアー」 が9月29日に開かれた。 参加者40人が2台のバスに分かれ、 丹波市内の 「ホトケドジョウ」 の生息地と 「シロシャクジョウ」 の自生地をめぐった。 いずれも兵庫県レッドデータブックAランクの希少種。 参加者は、 県内で丹波市内だけでしか見られない希少種を目の前で見て、 感嘆の声をあげた。 また、 地元住民の理解と協力態勢で保護活動が進んでいることなども知った。  丹波自然友の会、 丹波地域のホトケドジョウを守る会の協力で実施。 ホトケドジョウは、 市内5カ所で生息が確認されており、 生息地としては本州の西限にあたる。 ツアーでは由良川水系の1カ所を訪ねた。 山すその湧き水が注ぎ込む池と、 新たに整備した同じ湧き水が流れ込む池に生息しているのを確認。 東口信行・神戸市立須磨海浜水族園魚類飼育課淡水グループチームリーダーが、 「保護のためには、 池の中に積もった土を除去するなど人間が手を入れ、 生息環境を整えることも必要」 とアドバイス。 守る会は定点観測や生息地の環境改善、 小学校などで普及啓発活動を、 須磨海浜水族園と共同して行っている。  シロシャクジョウは、 自生地の氷上町の山林で、 3年前、 県内では70年ぶりに自然友の会会員が発見。 7月ごろから12月近くまで開花が見られ、 ピークの夏は過ぎたが、 この日も土と落ち葉の間からマッチ棒を立てたように高さ10㌢前後の茎に白い花が咲いているのを確認した。 シロシャクジョウは、 菌類から養分を吸収する腐生植物。 参加者の増田貴志さん (64) =神戸市西区=は、 「植物観察を40年近く続けている。 丹波地域にしか見られない希少種を見られて感動した」 と話した。 小学生で唯一参加した久下小5年の酒井良輔君 (11) =山南町金屋=は、 「ホトケドジョウは少ししかいないので守っていかなければ。 シロシャクジョウは70年ぶりに見つかったのが見られてよかった」 と話していた。  丹波自然友の会の長井克己代表は 「自生地を増やすなど、 保護活動に支援と協力を」、 丹波地域のホトケドジョウを守る会の山科ゆみ子代表は 「生息地を広げるとともに、 守る会の会員を増やし、 絶滅させないように」 と呼びかけている。 写真・観察会で確認されたシロシャクジョウ(左)とホトケドジョウ