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切り抜き詳細
発行日時
2013-9-26 14:41
見出し
外来種のカメを捕獲 篠山城跡南堀のハス復活に向け
リンクURL
http://tanba.jp/modules/news/index.php?page=article&storyid=1717
記事詳細
篠山城跡南堀に咲き乱れ、 多くの市民や観光客らの目を楽しませながらも、 2006年頃に消滅したハスの花。 篠山市は原因を、 全国で発生している同様の事例から、 アメリカ原産の外来種、 「ミシシッピアカミミガメ」 の食害によるものと判断。 夏の堀を彩った風物詩をもう一度復活させようと、 市役所職員でプロジェクトチームを結成し、 ハス再生に向け、 カメの捕獲に乗り出した。 まずは生息実態を把握するため、 23日、 南堀一帯で捕獲調査を実施した。 佐賀城でも2007年に堀のハスが消滅。 佐賀県や佐賀大学などが原因を探り、 09年から、 原因と思われるアカミミガメを駆除したところ、 ハスが復活したという事例が報告されている。 市職員は佐賀大学などに連絡を取って状況などを聴いたところ、 その環境が篠山と似通っていることなどから、 「アカミミガメ説が有力」 と位置付けた。 プロジェクトチーム (押田健一リーダー、 6人) の市職員をはじめ、 篠山産業高校丹南校の田井彰人教諭率いる生物部の学生5人と、 生態系調査などを手掛ける会社 「地域生態系保全」 (西宮市) の村上俊明さんら総勢約10人が参加した。 前日に南・西堀と薬研堀の計5カ所に仕掛けておいたかご罠 「もんどり」 を引き揚げ、 カメを捕獲。 アカミミガメ13匹のほか、 クサガメ14匹、 ニホンイシガメ2匹の計29匹が罠にかかった。 捕獲したカメは、 甲羅の大きさと体重を計測して記録。 捕獲した中で最も大きい個体はアカミミガメで、 甲羅の長さが約20センチ、 幅は約18センチもあった。 幼児の握りこぶし大ほどの小さなアカミミガメも捕獲されたことから、 村上さんは、 「ここのカメは、 もともとミドリガメの名前で売られていたペット。 捨てられた個体がすみついたと思われるが、 小さな個体が見つかるということは、 自然繁殖もしている証拠」 などと解説していた。 捕獲したカメのうち、 アカミミガメは、 須磨海浜水族園の淡水ガメ保護研究施設 「亀楽園 (きらくえん)」 に送り、 そのほかのカメは、 捕獲した場所に戻した。 捕獲に参加した丹南校の1年生、 森大紀 (ひろき) 君 (丹南中出身) は、 「こんなにも多くのアカミミガメが生息していたなんて驚いた。 もともとはペットだと聞いて、 人の身勝手さが自然に悪影響を与えていることを改めて思い知らされた」 と話していた。 市は、 カメが活動を停止する冬眠時期までに、 捕獲活動を数回予定している。 押田リーダーは 「人手が必要な取り組みで、 市民の皆さんにも身近な外来生物の問題として関心を持っていただけたら。 その意味でも、 この活動を市民運動につなげていきたい」 と話している。 写真・夏の晴れた日に、 南堀の岸辺で甲羅干しをするミシシッピアカミミガメの大群