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切り抜き詳細
発行日時
2013-8-29 8:55
見出し
大切な力のもと
リンクURL
http://tanba.jp/modules/column/index.php?page=article&storyid=3616
記事詳細
初秋の深い霧が立ち込め、 足元から秋の虫の声が聞こえ、 この夏も色々あったなと振り返る。 前半は雨が多く思うように出荷できず、 プレッシャーばかりだった。 それでも摘み取り園にはたくさんのお客様にお越し頂いた。 懐かしい顔が多く、 見ると大きなお腹になっている方も。 冬に産まれるんです!と育児会話にも花が咲く。 そんな風にお客様からパワーを貰っている。 ある真昼間、 遠くから私を呼ぶ声がした。 汗を拭きつつ畑から顔を出すと、 毎年3世代で必ず来て頂いている方が。 が、 娘さんとお孫さんの顔だけ。 思わず 「あれ?」 と言うと、 彼女は大粒の涙を流しながら 「亡くなったんです。 (私の顔を) 見たら毎年摘みに来ていたことを思い出して。 しかも母の手帖を整理していたら、 ここの摘み取り園開園の新聞の切り抜きが出てきて、 やっぱり顔出そうと思って」 と。 母ちゃんは無言でおばさんのこの1年の様子を聞くしかなかった。 そして一言、 「そっかぁ、 今年は食べてもらえへんのかぁ」 と。 それでも実をパックに詰める。 汗混じりの涙で目がしみて、 その実が歪んで見える。 蝉の声だけが響く静かな昼下がり。 それでもお互い会えてよかったと笑顔で別れる。 そう、 ブルーベリーは1年に1度の収穫。 それに向けて自分たちは必死で過ごしてきた。 一方、 心待ちにしているたくさんの方がこの1年、 悲喜こもごもある中で待って下さっていた。 本当に自分たちはお客様に支えられているんだと感じずにはいられない夏となった。 (古谷暁子・ブルーベリー農家)