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切り抜き詳細
発行日時
2013-8-25 8:29
見出し
県内クマ目撃過去最多 森林動物研究センター注意呼びかける 丹波地域でも15件
リンクURL
http://tanba.jp/modules/news/index.php?page=article&storyid=1682
記事詳細
クマにご用心―。 県森林動物研究センター (丹波市青垣町沢野、 0795・80・5500) は、 県内における今年4月から7月末現在のツキノワグマの目撃・痕跡件数が235件あり、 同期としては過去最多を記録した、 と発表した。 これまで同期における最多記録は、 昨年の211件だった。 今秋のドングリ類の実りの状況によっては、 クマがえさを求めてさらに人里に出没する可能性があることから、 注意を呼びかけている。 同センターによると、 県内で最もクマが出没している地域は北但地域 (豊岡市、 新温泉町、 香美町) で、 同期で149件。 丹波地域でも同期で15件と、 昨年度1年間の12件をすでに上回る目撃例が寄せられている。 丹波地域での目撃場所は、 丹波市では氷上町の谷村・下新庄・新郷を中心に12件、 篠山市では西木之部・川原・東本荘の3件。 「ドングリ類の豊作・凶作とクマの人里への出没はリンクしている」 と話す同センターの稲葉一明・森林動物専門員。 同センターのデータによれば、 県内でのクマの目撃・痕跡件数は、 ドングリ類の実りが凶作だった08年度は450件、 大豊作だった09年度は181件、 大凶作の10年度には1623件と一気に跳ね上がった。 凶作だった11年度は348件、 昨年12年度は豊作だったにもかかわらず487件となった。 今年のドングリの豊凶調査は、 9月上旬に実施し、 同月下旬に公表する予定。 稲葉さんは、 人里でのクマの目撃数増加の要因を 「ドングリ類の凶作以外にもある」 と指摘。 その要因として、 ▽近年、 個体数が回復傾向にあり、 増加している (県内推定個体数は347―854頭) ▽人里の環境に慣れ、 人間を警戒しなくなった個体が増えている―ことなどをあげている。 近年、 県内ではクマに襲われて死亡する事案は発生していないが、 集落内など、 人の生活圏への出没は多発している。 但馬地域ではかみつかれたり、 ひっかかれたりしてけがを負う人身事故が10年に4件、 11年に2件、 起こっているという。 ◆ツキノワグマの対応 県森林動物研究センターでは、 ツキノワグマの対応として、 次のようにホームページやパンフレットなどで呼びかけている。 【ごみは野外に置かない】 生ごみはクマを誘引する。 また、 田畑への残飯まきや収穫しない作物の放置もクマを引き寄せてしまう。 【果実は放置しない】 クマの好物のカキやクリは早めに収穫するか、 電気柵などで守る。 【やぶは刈り取る】 里と山の間にクマが隠れるやぶがなくなると、 クマは山から出てきにくくなる。 見通しをよくすることで、 遭遇を防ぐことができる。 【山へは音の出る物を持参】 人の気配を感じると、 基本的に逃げたり隠れたりするので、 鈴やラジオなどを携帯する。 雨の日や川沿いは、 人間のにおいや物音がクマに伝わりにくいので、 大きな音を出しながら歩く。 【夕方から早朝まで、遭遇事故の危険性が高い】 森に暮らすクマは昼行性だが、 人里に下りてきて活動するときには、 夜行性に変わるという。 クマ出没情報が出た場合は、 事故の起こりやすい夕方から早朝の外出時は注意する。 【クマに遭遇したら、 ゆっくり後退し、 静かにその場を立ち去る】 大声を出したり、 走ったりするのは、 かえってクマを興奮させる。