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切り抜き詳細
発行日時
2013-7-18 9:32
見出し
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リンクURL
http://tanba.jp/modules/column/index.php?page=article&storyid=3583
記事詳細
本欄の共同執筆者、 Yが自筆のこれまでの分を本にした。 まとめて読んでみると、 彼の死生観が随所に出てくることを強く感じる。 2、 3挙げると、 「桜にはどことなく死の影が漂う」 「生は死という海に浮かんでいる一艘の小舟」 「人は葬儀の時、 人生最初で最後のスポットライトを浴びる」 などなど。 ▼また、 まえがきには 「死という締切を前方に置くことで、 生に向き合える。 しかしながらその死がいつ訪れるかわからないため、 ついつい気が緩んでしまう」 とある。 ▼ 「55歳を人生のひとつの区切りとしてこの出版を思い立った」 というYは、 「原稿の締切も区切り。 締切がなければなかなか書く気になれない」 とも述懐している。 書くことを業にする者なら誰しも思うことではあるが、 それを人生と結びつけるほどの想像力は筆者Eには欠けていた。 ▼舞台裏を明かすのは禁じ手ながら、 本欄の出稿を続けるのはなかなかしんどい。 今日終わればすぐ来週のテーマを思案しなければならない。 ぼやっと過ごしていると、 あとで苦しむ。 全く、 締切があればこそ何とか続けられているのだ。 ▼そうか、 これから後の人生を無為に費やさぬためには、 仮の締切を自らに課していけばいいのか。 それとて決してた易いことではないが、 ひとつのヒントをもらった気はする。(E)