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切り抜き詳細
発行日時
2013-7-11 10:57
見出し
1万2775日休まず営業続ける 篠山市郡家の喫茶「美貴」 家族で創業祭を企画
リンクURL
http://tanba.jp/modules/news/index.php?page=article&storyid=1644
記事詳細
篠山市郡家の喫茶店 「美貴」 が今年6月、 創業から35周年を迎えた。 オープンから約1万2775日、 年中休まずに営業し、 多くの地域住民から愛され続ける名物喫茶。 高度経済成長期の昭和から平成へと移り変わる時代の中で、 創業時から変わらない内装とサービスに今日も美貴ファンが集う。 同店では21日までの期間、 創業祭と題して特別メニューを提供している。 丹波地域では珍しい水出しコーヒーの香りが鼻をくすぐる店内には、 味のあるテーブルやソファ、 懐かしいテーブルゲーム機もある。 戸棚には常連愛用の 「オーナーカップ」 が並び、 店の歴史を感じさせる。 同店は昭和53年 (1978)、 畑美智子さん (74) =篠山市野尻=が開業。 当時、 県の庁舎が同地区に移転してきたばかりで、 辺りにコーヒーや軽食を出す店舗がなかったため、 子育てが一段落していた畑さんが一念発起した。 畑さんは、 「当時は何もないところに庁舎がぽつんとあっただけ。 喫茶店の経験はなかったけれど、 立派な仕事だと思って始めました」 と振り返る。 35年続いた秘けつの一つが従業員。 畑さんがどうしても店に立てないときも切り盛りしてくれた。 感謝の意味を込め、 当時10歳代だった従業員には店でささやかな成人式も開いた。 みんな今ではお母さんになった。 開店当初からずっと常連の人、 最近になって通ってくれる人。 いろんなお客さんがいる。 会話をしながら人間関係やさまざまな知識を教えてもらえるのも喫茶店の魅力だ。 「カップを見ればお客さんの顔が浮かぶ」 という畑さん。 「本当にいろんな人に支えてもらってここまで続けることができました」 と感謝する。 最近になって長男の貴之さん (38) がUターンし、 創業祭の計画を練ってくれた。 そもそも店名は美智子さんと貴之さんの名前を合わせたものだ。 貴之さんは、 「35年も続けるのはすごいと思う」 と感嘆し、 「昔ながらの良さと新しいものも取り入れながら、 愛される店でありたい。 大げさかもしれないけれど、 そんな店を目指すことがまちの活性化にもなるのでは」 と話す。 創業祭では、 期間中、 焼きそば、 ミックスサンド、 カレーライス、 イタリアンスパゲッティの定番メニューに加え、 新メニューのオムライスをワンコイン (500円) で提供する。 同店 (079・552・3480)。