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切り抜き詳細
発行日時
2013-6-6 10:11
見出し
美しいものは美しいのです
リンクURL
http://tanba.jp/modules/column/index.php?page=article&storyid=3541
記事詳細
先日、 通勤途中だった私は、 目の覚めるような光景に出合った。 首にはタオル、 頭には何度も水をくぐって色あせた働き者の象徴のようなぼうし、 そして、 右に同じの作業ズボン。 そんな出で立ちのおじちゃん集団が、 くわえたばこで何の気負いもなく、 草刈り機をかついでゆったり歩いていた。 私は、 同じような光景を今まで何度も見てきたはずなのだが、 それでも朝の光を浴びて歩く彼らにしばし見とれた。「なんて、 かっこいい人たちなんだろう!」。 そのまま、 ヴィム・ヴェンダースの映画に登場してきそうな、 自然を隣人としながら人生の歳月を重ねてきた人たちの、 ゆるぎない美しさがそこにはあった。 その前日は神戸に出かけていた。 街並みは洒落ていて、 世界各国のレストランが軒を連ね、 オープンカフェで隙のないしゅっとした人たちがお茶を飲んでいるのを見た時は、 お金持ちそうな人たちだと、 ただ感心していた。 けれど美しいとは思わなかった。 その日の目的はインドのお母さんが作る家庭料理ターリーを食べに行くことだった。 そこのインド人のお母さんは、 愛くるしくふくよかな体に、 世界どこへ行っても身につけているサリー姿で、 私たちを一瞥すると、 愛想笑顔の一つもなく、 顎を席のほうに振っただけで、 ピクリとも動かない。 それでも、 異国で作り上げてきた自分の居場所で、 威風堂々としている彼女は大変美しかった。 料理も美味しかった。 美しいものは、 誰がなんと言おうと、 美しい。 (土性里花・グループPEN代表)