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切り抜き詳細

発行日時
2013-5-30 9:59
見出し
食物アレルギーを研修 地元医師を講師に模擬訓練 丹波地域養護教諭ら
リンクURL
http://tanba.jp/modules/news/index.php?page=article&storyid=1599 食物アレルギーを研修 地元医師を講師に模擬訓練 丹波地域養護教諭らへの外部リンク
記事詳細
 昨年12月、 東京都調布市の小学校で食物アレルギーのある児童が給食を食べた後に亡くなる事故を受けて、 丹波地域で初めての研修会がこのほど、 福住小学校 (篠山市福住) で行われた。 6月6日には新井小学校 (丹波市柏原町) で行われる。 篠山、 丹波両市教育委員会によると、 食物アレルギーなどによるアナフィラキシーショック (全身性のアレルギー反応) を抑えるアドレナリン自己注射薬 (商品名・エピペン) を所持している小学生は7人。 丹波地域の現状などを取材した。 ◎「除去食」対象者 丹波地域で148人  食物アレルギーは、 特定の食物を摂取したときにアレルギー症状を起こすことで、 牛乳や卵、 小麦、 甲殻類などが原因になることが多い。  学校では、 アレルギーを引き起こす恐れのある食べ物を取り除いた給食 「除去食」 を行なっている。 これは、 保護者の申し出により、 医師の診断書を添えて、 各学校長を経て教育委員会に提出される。  篠山市内の小中学校では除去食の対象者は76人、 丹波市内では72人。 複数の食べ物でアレルギー症状が出るため、 給食を食べずに自宅から弁当を持参する 「全欠食」 が篠山市内で4人いる。  除去食は、 学校給食センターで栄養教諭がアレルギーのもととなる食べ物を除いてメニュー化し、 調理員が作る。 その情報は、 市内の各学校に共有される。  篠山の学校給食センターによると、 個々人の食物アレルギー情報は、 幼稚園―中学生まで一元管理し、 進学や転校しても分かるようになっている。 また、 自然学校や修学旅行など、 校外で食事をとる場合は、 宿泊先などから食事のメニューや原材料表を取り寄せ、 代替食などを用意してもらう。 ◎食物+運動で誘発する症状も  食物アレルギーの症状がなかった子どもたちでも突然、 発症するケースがある。 2002年、 03年度の全国の学校栄養士を対象にした調査によると、 学校給食で発症した食物アレルギー症状の約60%が新規の発症だった。  篠山市教育委員会によると、 12年度に1件、 13年度に1件、 これまで症状がなかった生徒が給食後の体育でひどいアレルギー症状を起こした。 これは、 「食物依存性運動誘発アナフィラキシー」 と呼ばれるもの。 運動と原因食物の組み合わせにより、 症状を誘発する。 これらの生徒には、 給食後2時間までの体育を控え、 自宅での朝食の時間を早めるなどの対策がとられている。 【東京都調布市の小学校での給食アレルギー児童死亡事故】昨年12月、 乳製品にアレルギーのある小学校5年生の女児が学校給食で粉チーズ入りチヂミを食べて、 アナフィラキシーショックのため亡くなった。 担任が除去食一覧表の確認漏れで、 おかわりとして女児に提供したことや、 エピペンを打つタイミングが遅れたことなどが原因とされている。 ◎県マニュアルで各学校が対応  県は今年3月、 「学校におけるアレルギー疾患対応マニュアル」 を作成し、 各学校に配布した。 各学校は、 基本的にこのマニュアルに沿って対応している。  例えば、 今回の調布市の事故の発生要因の一つに、 死亡事故検証委員会は、 担任と養護教諭が 「エピペン」 を打たずに初期対応を誤ったこと―を挙げている。 県マニュアルでは、 「児童生徒がエピペンを自ら注射できない状況にあるときは、 人命救助の観点から、 周りの教職員が本人に代わって速やかに注射する必要がある」 としている。 ◎現場の不安解消「研修の継続を」  これまでアナフィラキシーの対応やエピペンの使い方など、 具体的な対応について教職員が研修することはなかった。 調布市の事故を受けて関心が高まり、 初めて福住小学校の校内研修という形で行われた。  同校と篠山市教委の呼び掛けで丹波地域の23人の養護教諭や教諭らが参加。 里皮フ科クリニック (丹波市氷上町横田) の里博文院長が 「子ども食物アレルギーへの対応について」 と題して、 食物アレルギーやアナフィラキシーの特徴、 エピペンの使い方や打つタイミングなどを説明。 参加者らは、 模擬エピペンを使ってシミュレーションを繰り返した。  学校にエピペン所持児童がいる養護教諭は 「これまでエピペンを打つ機会がなかったので、 打つタイミングが分からず不安だった。 都市部での研修もあるが、 身近な先生から教えてもらうと、 今後も相談ができて良い。 今後も研修を継続してほしい」 と話す。  日本でアナフィラキシーショックの発生は年間5―6000人とするデータもあり、 里院長は 「AEDのように、 学校内の誰でもエピペンを打てるようになれるのが大事。 研修は、 はじめの一歩で、 今後も研修を継続する必要がある」 と指摘する。 ◎再発の防止へ国が今夏調査  調布市の死亡事故検証委員会は再発防止策について、 ▽関係者の情報共有▽除去食の調理や配食・配膳▽担任による給食指導▽緊急時対応▽教職員研修▽教育委員会事務局の指導―の観点から提言している。 また文科省は、 再発防止の有識者会議を設置。 今夏、 全国の小中学校を対象にアレルギーの実態や学校の対応状況などについて初めて調査を行うことにしている。