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切り抜き詳細

発行日時
2013-5-19 8:35
見出し
「窒息死寸前」再び治療 かどのの郷のケヤキ
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http://tanba.jp/modules/news/index.php?page=article&storyid=1584 「窒息死寸前」再び治療 かどのの郷のケヤキへの外部リンク
記事詳細
 かどのの郷 (丹波市氷上町上新庄、 二森英彦館長) のシンボルツリーのケヤキが衰弱し、 5月8―16日にかけて造園業者とボランティアが治療を行った。 土を掘って根に空気を送るとともに、 薬剤を散布し、 害虫を駆除した。 造成時の土盛りとアスファルトで地表を覆っていることが衰弱の大もとで、 3年前に樹木医が治療した際、 「危篤を逃れたが、 このままではまた衰弱する」 と指摘されていた。 樹勢回復には数年かかる重症のようで、 時間をかけて養生させる。  自生していたケヤキをそのまま残し、 施設を整備した。 その際、 ケヤキの根の周囲 (直径2メートルほど) を除き、 地表をアスファルトで覆った。  3年前の治療の際は、 幹の根元の土を掘り、 酸素と水、 栄養を点滴し、 難を逃れた。 再び枝が枯死するなど弱ってきたことから、 樹木医の小西朋裕さん (三田市) に相談した。  小西さんは、 アスファルトをめくれないという制約の中、 幹から8メートルほど離れた、 未舗装の植え込みに注目。 根が伸びている可能性があるとして、 近くに住む本庄良夫さんが重機で慎重に掘り進め、 深さ1・5メートルほどの所で細い根を数本見つけた。  どんな大木でも、 地下40―50センチのあたりに水と栄養を吸収する根を伸ばすのが一般的だが、 圧縮した固い土の層で1メートルほどかさ上げして用地を造成しており、 軟らかい土がある深い所に根を伸ばさざるを得なかったと小西さんは見ている。  通気性を良くし、 地表近くに根を伸ばすよう、 固い土の層を取り除き、 代わりに軽石やヤシ殻の繊維で埋め戻した。 また、 光合成で根が伸びることから、 十分に葉が茂るようにと、 薬剤を散布し、 葉を食い荒らすアカアシノミゾウムシの幼虫を駆除。 二森館長と二森一三さんが枯れ枝を切り落とした。  小西さんは、 「根は窒息死寸前。 樹形も崩れ、 ひん死の重症。 植え込みまで根が伸びてるかどうか五分五分だったが、 見つかって良かった。 今回掘った穴が文字通り、 回復の突破口になってくれれば」 と話していた。 写真・根を地表近くに誘引するために掘った穴をのぞく樹木医の小西さん (右) と造園業の松本ひとみさん