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切り抜き詳細
発行日時
2013-5-2 8:50
見出し
東北の被災地
リンクURL
http://tanba.jp/modules/column/index.php?page=article&storyid=3513
記事詳細
久々に東北の被災地へ。 仙台行の飛行機で隣席だった熊本の会社の社長さんは、 宮城に支店があってしょっちゅう往来しているとか。 震災当日、 北海道に出張中で午後2時頃仙台空港着の予定だったが、 急用で福岡行きに変更、 そこで地震を知った。 一帯が壊滅し多くの犠牲者が出た仙台空港。 数カ月し運航再開後、 カウンターの顔馴染みの職員らが「よくご無事で」と迎えてくれた。 ▼筆者が2年前行った岩手では、 タクシーの運転手から 「東京の会社から釜石に出張していた営業マンが、『今から大槌に向かいます』 とメールを遺したまま消息を絶ち、 会社からの捜索隊を乗せて10日間走り回ったけれど…」 という話を聞いた。 人の運命は本当に神様にしかわからない。 ▼気仙沼の市街は、 瓦礫こそきれいに片づけられ、 魚市場の建物も復旧したが、 造船所や水産加工場が集積していた沿岸部は、 どこまでもだだっ広い空地。 そんな中で、 ファンドの資金に支えられ再開にこぎつけた事業所を訪ね、 笑顔に出会えたのは嬉しかった。 プレハブの復興商店街も活気を取り戻しつつあるようだ。 ▼帰途福島で立ち寄った旧友は、 緊急時の電力確保や高所放射線測定システムの事業部を立ち上げ、「震災前より余程忙しい」 と目を輝かせた。 自然の前に人間は無力に違いないが、しかし、なかなかに強い。(E)