パソコンとスマートフォンのウィルス対策大丈夫ですか?
あっぷ丹波がお奨めするウィルス対策ソフトはこちら
今なら1台あたり年額約450円から
さらにさらに期間限定で1台あたり年317円!!

オルビス

切り抜き詳細

発行日時
2013-4-7 8:57
見出し
二年が過ぎて③
リンクURL
http://tanba.jp/modules/column/index.php?page=article&storyid=3487 二年が過ぎて③への外部リンク
記事詳細
 その夜は、 田野畑村羅賀にある 「羅賀荘」 に宿泊。 海際にあり九階建ての四階まで浸水し、 昨年の十一月にようやく再開したばかりだ。 翌朝、 リアス式海岸を南下、 風光明媚な 「浄土ヶ浜」 へ。  津波警報の出たとき、 船長のとっさの判断で沖へ出て、 たった一台残った遊覧船に乗る。 昔、 霊鏡和尚という僧が 「極楽浄土もこのような景色であろう」 と言ったことから 「浄土ヶ浜」 と付けられた。 白い岩の島々とみどりの松、 白砂の浜の美しさ、 船についてくるウミネコなど、 少し観光気分に。 しかし、 津波をかぶり、 塩害で松枯れが進んでいる。  さらに大槌町を越えて釜石へ。 ここの震災ガイドは、 私と同年配で、 とても元気な女性。 最初の津波が来たときに皆が避難した高台へ案内される。 釜石製鉄で栄えた釜石港に押し寄せた津波は、 一瞬にして巨大な堤防を崩し街になだれ込んだ。 あの堤防があるから大丈夫と室内で地震の後片付けをしていた人たちのほとんどが亡くなった。 最終日に訪ねた陸前高田はもっと悲惨で、 避難場所と指定されていた建物に避難した人たちが亡くなった。 案内して下さった方も、 まだ叔母が行方不明のままだとか。 奇跡の一本松の見えるところまで行ったが、 「この松一本の保存に一億円以上使われた。 地元の者は大して喜んでいない」 という言葉に実感がこもっていた。  瓦礫は粉砕され、 土台だけが残る街のあちこちに小山を築いている。 資材不足で様々な工事も進んでいないことも実感。 被災者の辛さを想像すること、 忘れないことを心に刻む旅だった。