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切り抜き詳細

発行日時
2013-3-7 9:13
見出し
「人は情の下に住む」
リンクURL
http://tanba.jp/modules/column/index.php?page=article&storyid=3458 「人は情の下に住む」への外部リンク
記事詳細
 江戸時代の民謡集 「山家鳥虫歌 (さんかちょうちゅうか)」 に、 「鮎は瀬につく 鳥は木にとまる 人は情 (なさけ) の下に住む」 とある。 地方的、 農民的な素朴さがあるといわれる同集。 「人は情の下に住む」 は、 世俗に生きる庶民の姿を端的に表現している。 ▼宮崎に、 情を前面に出した新聞がある。 「みやざき中央新聞」。 ローカル紙ではなく、 週1回の全国紙。 講演会を取材し、 おもしろかった話、 感動した話、 ためになる話の要旨を掲載している。 ▼同紙の水谷編集長は、 第1号の社説に 「情報は、 報道の 『報』 の上に 『情』 を乗せている。 『情』 とは人間味のある心、 思いやり、 優しさ。 情報は常に 『情』 を乗せて発信したい」 と書いた。 情を盛り込んだ情報を大事にするという姿勢が、 全国の読者の共感を得ている。 ▼なぜか。 水谷編集長はその問いに 「現代人は人の情に飢えている。 … 『いい話』 は、 時代が求めている」 と答えている (日経新聞昨年7月21日)。 人は情の下に住むもの。 しかし、 生きるのに息苦しいほど、 人の世の情が薄れているということか。 ▼ 「ありがとう」 のエピソードを全国公募した 「丹の里ありがとう大賞」 の表彰式が9日、 丹波市で開かれる。「ありがとう」の言葉が各方面で注目されているのも、 「ありがとう」 が有り難き世になっているためか。(Y)