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切り抜き詳細

発行日時
2013-2-20 17:08
見出し
原発被災地をレンズに 大石芳野さんが写真集
リンクURL
http://tanba.jp/modules/features/index.php?page=article&storyid=843 原発被災地をレンズに 大石芳野さんが写真集への外部リンク
記事詳細
  「世界平和アピール七人委員会」 (故・下中弥三郎が創設) のメンバーとして篠山ゆかりの写真家、 大石芳野さんが写真集 「福島FUKUSHIMA土と生きる」 を藤原書店から発刊した (定価3800円+税)。  一昨年3月の東北大震災直後から1年半、 原子力発電所の事故で放射能汚染に見舞われた福島県の浪江町、 飯館村、 南相馬市など周辺地域や避難先の福島市などに毎月通い、 無人となった市街地や田園の情景、 住み慣れた住居や生業を捨てて故郷からの離脱に追い込まれた人々の表情をレンズにとらえた。  つながれたまま朽ち果てた牛の残骸のある牛舎、 シャベルが差し込まれたままの堆肥舎、 草が伸び放題の人家の庭、 飼い主が放していった犬、 自殺した青年がベニヤ板にチョークで記した遺書などなど、 モノクロの画面がひしひしと胸に迫る。  原発周辺の被災地の復興は全く進められず、 先行きの見通しを絶たれた人々は、 行き場のない憤り、 怒りを静かに語る。 同時に、 伝統の相馬野馬追行事が復活。 バチの響きの中、 ふるさとの蘇生を夢見る青少年の太鼓演奏グループも。 「酪農家の意地」 とばかり、 汚染地域でも踏みとどまって牛を飼い続ける人々の笑顔に、 「未来へのまなざし」 が感じられる。  大石さん自身、 放射能線量の高い地域に何度となく足を運び 「心身ともに削る想い」 だったが、 「被災した人たちはその百倍、 千倍もの辛さを味わっている。 これらの写真が、 そのほんの少しでも伝えることができれば」 と話している。