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切り抜き詳細
発行日時
2013-1-24 11:04
見出し
大河ドラマ 「八重の桜」
リンクURL
http://tanba.jp/modules/column/index.php?page=article&storyid=3415
記事詳細
会津若松の街角で酔っ払いが立ち小便をしていたら、 通りかかったおじいさんが 「バカ野郎、 小便たれるなら長州の方に向いてしろ!」 と怒鳴った。 ▼25年ほど前、 福島で勤務していた頃、 親しかった地元の大学の先生が繰り返し話していた。 戊辰戦争から150年近く経ってなお、 戦後辛酸をなめさせられた会津人の明治政権への遺恨は根強い。 先述の話はともかく、 娘を山口には絶対嫁がせたくないと思う親が多いのは事実である。 ▼ 「会津の三泣き」 という言葉も聞いた。 昔の新聞記者が書き遺したもので、 「東京から赴任する時、 あんな雪深い辺地へ…と泣き、 そのうち厚い人情にほだされて嬉し泣き、 そして離任で別れがたくて泣いた」 という。 ▼確かに会津の人たちは例外なく、 言葉遣いが非常に丁寧で、 いちず。 土地への誇り、 威厳と共に誠実さが伝わってきて、 こちらも自ずと襟を正すような気持にさせられた。 ▼会津藩は江戸末期にいち早く、 天文台や水練場を備えた藩校 「日新館」 を開き、 武士道を叩き込んだ。 大河ドラマ 「八重の桜」 に登場する新島八重の兄、 山本覚馬も同校に学び、 成績優秀者として江戸に派遣されて見聞を広め、 帰郷後砲術や蘭学の教授に迎えられた。 その薫陶を受けた八重が、 これからどう時代を先駆ける女性に育っていくのか、 楽しみである。(E)