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切り抜き詳細

発行日時
2013-1-20 9:02
見出し
初えびす
リンクURL
http://tanba.jp/modules/column/index.php?page=article&storyid=3410 初えびすへの外部リンク
記事詳細
 初句会のために丹波へ帰った。 一年、 十二カ月、 句会はあるけれど、 「初句会」 というだけで、 少し身の引き締まるような新鮮さを感じる。 お正月の朝、 顔を洗い清めることを 「初手水 (ちょうず)」、 それから鏡を覗けば 「初鏡」 と、 「初」 の字には、 慶びとおめでたさも込められている。  しかし、 何にでも 「初」 を付ければ良いというわけではない。 その昔、 俳句を習いたての頃、 「初ごみにぬっと突き出す蟹の肢」 なる句を作り、 「ごみに初を付けるのはちょっとねぇ」 と没に。 まあ、 川柳なら許されたかも。  十日は初えびす。 丹波から西宮まで電車で出かけることに。 大阪の今宮えびすも同じ日だが、 本家は西宮であるらしい。 私の場合は信仰心ではなく、 「百聞は一見にしかず、 どんなんやろ」 というミーハー心と、 俳句の一つや二つは拾えるかもという下心でのこと。 阪神地域で行ったことがあるのは、 宝塚、 大阪、 神戸くらいで、 西宮に降りたつのは生まれて初めてだ。  昼前、 西宮駅に到着。 駅前から神社まで露店が並び、 すでに御参りを済ませたのか、 福笹を手にして戻ってくる人たちもいる。 笹がビニール製なのが、 少しがっかり。 どの福笹にも鈴が付けられていて、 その音が初えびすらしい。 七福神の恵比寿は、 海上、 漁業の神として、 また商売繁盛の神として祭られている。 鬱蒼とした木々に囲まれた西宮神社を中心に、 この日は一方通行となっていて驚く。 鹿児島でとれたという一メートル五十センチの大まぐろが奉納されているのを見たり、 福笹売りの掛け声に、 新春気分を満喫させてもらった。