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切り抜き詳細
発行日時
2012-12-16 9:01
見出し
政治不信
リンクURL
http://tanba.jp/modules/column/index.php?page=article&storyid=3385
記事詳細
衆院選の投開票日を迎え、 ある言葉を思い起こす。 「最悪の政治家を決めるのは実に難しい。 これこそ最悪の奴と思ったとたん、 もっと悪い奴が必ず出てくる」。 1929年に没したフランスの政治家、 クレマンソーの言葉だ。 昨今のわが国の国政を見ていると、 悲しいかな、 この言葉の真実味が増す。 ▼孔子も、 似たような言葉を述べている。 弟子から 「今の政治家についてどう思うか」 と聞かれた際、 孔子は 「どれもこれも小物ばかりだ。 話にならん」 と切り捨てた。 はるか昔、 孔子の時代から、 政治家に対する失望感があった。 ▼そう思うと慨嘆のかぎりではあるが、 それにしても小泉元首相後、 6年間で首相が6人もかわったわが国の政治は貧弱極まりない。 多党化も政治の混迷や停滞が現われたものであり、 巷には政治に対する不信、 幻滅が渦巻いている。 ▼投票に当たって、 消去法で候補者や政党を選ばざるを得ない人も多くいよう。 消去法は後ろ向きの選択だが致し方ない。 ▼わが国では 「否定の政治」 が続いている。 国民の支持もやがて失望に変わり、 否定される。 その繰り返しだ。 否定をすることで、 発展が望めるのならば幸いだが、 発展への期待が持てない中での否定。「否定の政治」 の行きつく先はどこなのか。 そんな思いを持ちながら、 投開票日を迎えた。(Y)