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切り抜き詳細

発行日時
2012-11-1 10:44
見出し
魅力を感じない市政
リンクURL
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記事詳細
 丹波市長、 市議会議員選挙 (11日告示、 18日投開票) が静かだ。 市長選は無投票の公算が高まり、 市議選も同様に 「無投票か」 「定数1人オーバーか」 という状況だ。 選挙戦になっても、 慌てて立候補を決めた候補者が、 市民に響く訴えを準備しているとは考えにくいから、 低調な印象のまま選挙は過ぎていくだろう。  現在の丹波市は、 例外なく少子高齢化が進み、 さまざまな分野において負の影響が深刻化している。 合併から8年が経過しようとしているが、 懸案のごみ処理場建設はスムーズに進まず、 地域づくりにおいても担い手の育成と意識の浸透が進まない。 さらには市職員の不祥事、 議会との不調和など、 混沌とした空気が広がる。  それでも我こそはと、 手を挙げる人が少ない。 「経済的に、 本職を投げ打ってとはいかないのが現実」 「市長になっても色んなしがらみで、 自分が思う政策が打てないのではないか」 「多数決の議会では、 1人でがんばっても何も変わらない」 「善し悪しは別として、 昔の議員は地域の御用聞きで、 それはやりがいでもあった。 今は、 自分の仕事がかたちになりにくく、 面白みがないように見える」―。  人によって感じ方はさまざまだが、 やりがいにおいても、 経済的にも市政の場が魅力的に映っていないようだ。 確かに議会の様子を取材していても、 新しい時代を感じさせる前向きな議論は少なかった。 議員定数が減る中で、少数精鋭ががんばらなければ、 ますます市民と市政との距離が離れる可能性もある。  低調な選挙を通じて、 なぜ丹波市が元気にならないのか、 ふと立ち止まり、 考える機会になればと思う。 (芦田安生)